名探偵と他殺体愛好家   作:吉貝 雷

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あれだけ殺人事件が起きていたら、この手の連中もいるはず


探偵愛好会アップローダー
scrap(スクラップ).1[工藤優作氏、電撃帰国!狡知の悪魔と密会か!?]


その日、織田幸治(おだゆきはる)は、バイクを走らせて米花空港に急いで向かっていた。

(オレの名前が勝手に使われるのは毎度のことだけど、オレの声だったってどういうことなんだか。オレじゃないとはいえ、あっちはフライト中で連絡できねえし、直接会って話訊かねえと)

 

海外の優作の編集者から、知らされた便と到着駅に網を張り終えて、米花空港にも向かっていると覚えの無い電話がかかってきたので、日本に来る顔見知りの編集者に確かめに行くところだ。

 

空港に着いて、仮面を装着する。

中に入り、周囲に遠巻きに注目されながら、空港への入場券を買う。

例の便に間に合いそうなので、そちらから見に行こう。

警備員が2人尾行してくるが慣れたものだ。

自分が教えたことになっている便のゲートの方へ歩いていると、懐かしい顔を見つける。

 

「うぃーす、優作ー」

小瀬(こうち)!?どうしてここに」

「あら、しれいちゃん」

"どうしてここに"はこっちの台詞な(やべえ)んだよ、優作。あんたの編集から電話が着て(マジ)何事かと思った(やべえ)

「は?......、身に覚えの無い話でもされたか?」

どうやら心当たりがあるらしい。と、なると新一くんかな。

 

新一くん、今度は何したの(で?)オレにとばっちりは来ないよね(マジだりい)

「そう...だな。久々の旧友の再会だ、飛行機はキャンセルするからオレの家に来いよ。そうそう、最近若者の依存症が問題になっているから携帯はカバンの底に仕舞ってくれ」

「は?今年でアラサーよ、オレ。観念して担当に電話すれば(終わってんじゃね)?」

通話履歴から担当()の番号を呼び出し、コールボタンに指を添えて、優作の目の前で振る。

 

「ぐっ......。すまん、有希子。世界一周は中止だ」

「いいのよー、日本に残るんでしょ?戻ったと思った新ちゃんに会いに行ったら驚くかしら」

2人の世界に入ったのを察して、ひとまずスマホをポケットに戻し、カバンからゴエティア賞初代(御大)鈍器(新刊)を取り出す。

警備員はなんでオレの一挙一動に身構えるんだろうか、誠に遺憾だ。

 

その後、結局工藤家に連れ込まれ、仮面を取る。

夕食をご馳走になりながら話を聞くことになった。

編集達にオレが見張るなら書くと言って、連れ込んだのだ。

彼らはオレを電話越しに拝んでいた。

「圧縮言語やめて、本気で聞いてくれ」

「便利だし、優作も覚えたら?」

「若者言葉を隠語に使うな。それより、うちの馬鹿息子がやらかしてな?デカい裏組織に目を付けられた上に縮んだ」

「昔の新一そっくりなのよ?」

 

「ふうん、そのうち殺されそうだった中学生がねえ。殺されたら教えてよ。死んでないなら興味ないんだけど、オレに何させたい訳?オレは殺しもアドバイザーもしてないよ」

ファンレターにたまに殺人依頼が混入しているが、オレは殺人鬼でもモリアーティでもない。

 

「実の親の前で子供の死を待ち望まないでくれ、死体漁り(スカベンジャー)。お前にだけは首突っ込めと言わんよ、息子を見かけた時にでも様子を報告して欲しい。手助けは気が向いたときで良い」

放任しているくせによく言う。

「なんで?後オレの呼び名勝手に増やさないで。彼、オレが一般人なの忘れて巻き込んで来そうじゃない?蘭ちゃんも苦労してたじゃん」

「いや、一般人は死体を求めて深夜徘徊なんてしないんだよ。それより、やっぱり蘭ちゃんを知っていたか。身近に探偵が2人居るからな。正直、君の事は百害はあると思っているけど、君は趣味に口出しされたくないタイプだろう(君は絶対にあの組織の一員ではない)

「止めてよ。新一くんはオレを信じないんじゃない?」

年に離れた友人を一瞥して、荷物をまとめ始める。

 

「待て待て、続きがある。契約しようじゃないか、狡知(こうち)と狂気の悪魔オセ。クリス・ヴィンヤード宛てのラブレターがあるだろう?有希子なら届けられる。彼女の母と仲が良かったのは知っているだろう」

しかし、その言葉に思わず止まる。

ラブレターとは『アペリティフ』というあのクリス・ヴィンヤードを意識して書いたオレの小説だ。

好きな男の隣に居るために自分の家族も恋も捨てたマフィアの娘。そんな姿が彼女にはよく似合う。

いつかオレが優作並みに有名になったとき、犯人(ヒロイン)役でオファーさせて貰いたいと思っていた。

 

「んー、読むのを強制しないならいいわよ。本気で恋してないわよね?」

「要求は?男爵。オレ、彼に嫌われてるから大したこと出来ないよ」

冗談を無視して、そのまま帰る支度をしながら聞き返すと優作が答える。

「さきほど言った以上は求めないよ。先に君を巻き込んだのは息子だ、勝手に深読みするかもしれないけど断れないさ。博士にも言っておくよ。有希子はこいつが恋とか止めてくれ。何人死ぬか分かったもんじゃない」

阿笠(太陽)博士か。また犯罪助長装置でも作っているの」

「俺も思わなくはないが人聞きの悪い言い方をするな、小瀬(コウチ)。毎回思うんだが、犯罪者扱いを私の所為にするけど自業自得だと思うよ」

 

「書いてる物が物だから犯罪者扱いは諦めるとして、お目こぼしされてるだけの名探偵(犯罪者)に毎回有力容疑者扱いされるのは不愉快なんだけど。犯人の誰かが名誉毀損で訴えないかな?」

そんなことを私刑常習者の探偵たちを思い出しながら言う。

「そういうところだぞ。息子には探偵に盲目にならない大人が必要だと思うんだよ。息子にも私が頼んだこと伝えておこう」

「やめてよ、あいつの警戒って優作が散々煽ったからだろ。いいよ、疑われたときに潔白を保証してくれれば」

「無実だったら何度でも保証するとも。警戒の半分以上は小瀬(こうち)自身が原因だと私は確信しているけどね。それじゃあ、頼んだよ」

そう言われたところでインターホンが鳴る。

 

どうやら間に合ったようだ。オレがあいれば書くと言ってまた隙あらば逃げるのは分かっていた。

ギギギと首をオレに向けた優作にヒラヒラと片手を振って立ち上がる。

「それじゃあ執筆頑張ってね」

「鬼、悪魔、オセ!」

 

オレは編集者達と入れ替わるように工藤家を後にした。

帰る途中に通るし、折角だから有希子さん絶賛の新一坊ちゃんでも見て帰ろう。

まずはコナンとしての背景固めに協力してあげようか。




お隣の事件簿界の方が良い空気吸ってくれそうではあるが、事件簿界だと普通に軽犯罪で捕まる模様

最初はちょっとアウトローな作家のつもりが、事件に絡めているうちに3回転半決めてこうなりました。なんで?
最初期:いつかやると思っていました系サイコホラー作家。趣味はナイフ収集
今:探偵の陰でうきうき死体漁ってる人でなし、趣味の延長で作家に

原作死亡人物(情報の多い警察学校のみ)、生きていたのは?オリ主の救助・助言ではなく、現場観光・深夜徘徊の影響です。下記の状況は変更の場合あり。うち一人の死亡確定エピソードまで受付

  • 萩原研二:爆弾魔の勘違いがオリ主に変更
  • 松田陣平:愛好会が集まり、爆弾場所バレ
  • スコッチ:オリ主の影響で降谷が先に到着
  • 伊達航:オリ主の職質の時間分で鼻先回避
  • 荻原・松田生存
  • スコッチ・伊達生存
  • 全員生存
  • 原作通り死亡:人でなし共が盛り上がる
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