ウマ娘プリティダービー~因子の光、ハリボテの剣~ 作:アライズ
ウマ娘プリティダービー~因子の光、ハリボテの剣~
第7話
バ耳東風出来ぬ世間の風
一方菊花賞
ライスシャワー:(ブルボンさん…大人に見えるな…。ライスもあんなウマ娘になれたら良いな。)
ゴールドシップ:よぉ!緊張してるのか?
ライスシャワー:ひゃあぁぁ!?
ちょっと何してるの!
ゴールドシップ:わ、悪かった。なんかブルボンを見てたから気になってな。ポップンブルー…だっけ?
ライスシャワー:ライスシャワーだよ…。確かに衣装は青と言うか黒だけど…。
ゴールドシップ:アタシはゴールドシップ。人気なのはマックイーンとブルボンだけどさ、こういう大穴って奴の勝負の方がなんか燃えないか?
ライスシャワー:え…?ライス…まだわかんない…。
ゴールドシップ:何も分かんないから出来るって事はあるんじゃねぇかな?少なくとも勝負が分かんないって子じゃなさそうだぜ?
ライスシャワー:貴方程じゃないかも…ライスはただ走るのが好きなだけなの。それよりどうしてライスを知ってるの?
ゴールドシップ:へへへ。アタシは実はあんたやサイレンスフウカみたいなウマ娘に憧れてるんだよ。レースってなんなのか分かんないから、没頭出来る子が羨ましいんだよ。
ライスシャワー:サイレンスフウカ?…あの子はライスと同じくらいなのにどうしてあんなに強いの?
ゴールドシップ:アタシが勝負を教えたのさ。全部吐いちまえ!ってさ。やらない後悔よりやる後悔って奴さ。
ライスシャワー:なるほど、ライスも吐いてみる…。
メジロマックイーン:汚ならしい事を教えないで下さいまし!
ゴールドシップ:比喩だろうが…。むしろマックイーンだって食事の時は…むぐ。
ミホノブルボン:…これで勝てばクラシック3冠…。参ります。
一番人気であるミホノブルボン。どのレースでも精度が変わらないことからアンドロイドや精密機械と言う異名が付いているウマ娘。
そんな彼女に声をかけるウマ娘はいなかった…。
パーン!
実況:さぁ始まりました。おっとゴールドシップ、出遅れです!
ゴールドシップ:ち、やっちまった。(なんだよ、他人の為のレースなんてアタシのガラじゃないのにさ…。)
メジロマックイーン:(障害は一つ消えましたわね。後はわたくしの走りがミホノブルボンに通じるかどうか…。)
ミホノブルボン:(不安定要素は消えましたか…。ですが、何か嫌な空気が…。)
ライスシャワー:(…なんか力が沸いてくる…。なんでだろ。このレースいつもより速く走れる気がする…!)
実況:先頭はミホノブルボン。相変わらずの美しい走りだ。先頭集団にはメジロマックイーンとライスシャワー。
実況B:何か一悶着ありそうな立ち位置ですね。にらみ合いが予想できます。
メジロマックイーン:さぁ女王、勝負ですわ。
ミホノブルボン:(加速している…!?スタミナが多いと言うことですか!)
実況A:おっとマックイーンが加速している!ミホノブルボンに追い付けるか!?
ミホノブルボン:(ですがこの坂を越えれば…!)システムオールグリーン、全出力解放、ミホノブルボン、発進!!
キュオォォォ!!
メジロマックイーン:なんですの!?足に加速機でも仕込んでますの!??
ミホノブルボン:マスターの為にも私は負けられません。少なくとも私を本気にさせたのは貴方達が初めてです!
メジロマックイーン:貴方…達?
ライスシャワー:ライスだって…、咲いてみせる!!
ミホノブルボンが加速したことによりバ場が震撼する。その空気を吸い取ったライスシャワーは眼に鬼を宿し、一面に蒼い薔薇をばら蒔く。
メジロマックイーン:っ!?ライスシャワー、貴方ここまで着いてきていましたの!??
ライスシャワー:(何も知らないから出来ること…そうだね、ゴールドシップさん。ライスはまだ自分の限界を知らない…!)着いてくんじゃない、追い越すの!
実況A:これは熱い!ライスシャワーが伸びてくる!勝者はミホノブルボンかそれともライスシャワーか!
ライスシャワー:(っ!?最後の一歩で何か違和感が…。)
ミホノブルボン:(横にはライスさんが…私とした事が信じることしか出来ないとは…。)
実況B:今決着です!ほぼ同着に見えましたが、勝者はミホノブルボン!見事クラシック三冠を達成しました!おめでとうミホノブルボン!
ミホノブルボン:…勝てたの…ですか?ライスシャワー…?
ライスシャワー:えへへ、ちょっと最後の最後でね…。ドジっちゃった。
ミホノブルボン:…もしや足を?
ライスシャワー:足は平気だけどこれは無茶だな…。って自然に思っちゃったの。ブルボンさんは…?
ミホノブルボン:今すぐに走れなくなることはありません。ですが負担はあったでしょう。これは私でも何故出せたのか分からない結果です。私の中にある得体の知れないものが目覚めたかのような…。
ゴールドシップ:おいおい~もっと喜べよブルボン~。シリアスな解説は要らないんだって!
メジロマックイーン:おめでとうございますブルボンさん!
ミホノブルボン:えぇ、このレースに感謝を。そしてマスター本当にありがとう。
しかし、この菊花賞はウマ娘及びURAに激震を走らせた。
確かに希代のレースではあったのだがそのレースによるミホノブルボンやライスシャワーの性能を科学的に証明した結果、現存の兵器や一般兵士の能力を遥かに超える能力があることが判明したのだ。
ハリボテエレジー:結局ウマ娘も人間も亀裂が出来てしまうと言うの?
秋川やよい:残念ながら私には手がないのだよ。ミホノブルボン、ライスシャワーには聞いたのだがあの菊花賞を再現出来る可能性は1%と言われている。軍事利用やウマ娘の凶暴性が支配する可能性は現状はないのだが科学者や人は勘違いを起こしているのだ。
サイレンスフウカ:でも私のレースに関しては…。
秋川やよい:低いとは言わないが一般的な軍事利用には向かないよ。…私も抗議したが聞く耳を持たなかったよ。そして私達もバ耳東風とはいかない。
この学園も下手したらウマ娘自体がもっと管理される世界が訪れるかもしれない…。相手には防衛大臣までいるのでな。
ハリボテエレジー:それなら何で私まで…。ファン数こそいるものの私は勝負ウマとはとても言いがたい能力…。
秋川やよい:実はミホノブルボンとライスシャワー、は精密検査をするつもりなのだよ。そしてメジロマックイーンは政府の検査対象となっている。なのでURAファイナルには彼女達は出れない。
サイレンスフウカ:あれ?ゴルシちゃんは?
秋川やよい:政府の検査官をドロップキックしようとした結果、あいつはヤバいから検査しなくていい、とのことだ。
サイレンスフウカ:ゴルシちゃんらしいね。つまり私やエレジーさんで人を繋ぎ止めるレースをするしかないって事です?
タマモクロス:ウチとエイシンも忘れずにな。
エイシンフラッシュ:人間はウマ娘に勝てない。それはさすがにレースの話だけです。私達ウマ娘を檻やカゴに閉じ込める事はないと示すには…私はハリボテエレジーを信じたいのです。
ハリボテエレジー:どうして?エイシン、私は…。
(確かにここで俺が元は人間である秘密を話せば良くなるのかもしれない…。けれど…それで本当にいいのだろうか?)
続く