誤投稿大変申し訳ございませんでした
ない。
ここにもない。
この古い文献にも
このボロボロの書物にも
あの魔人に関する情報は無かった。
手がかりはないか。
そう思っていつしか璃月以外の国にも足を運ぶようになった。
彼は、元々旅人だったらしい。
度重なる遠征の果て、見つけたのは
不思議な装いの男がいた。
それくらいだ。
彼が最後を過ごした璃月でさえ、有益な情報は得られないのだから。
当然のことだろう。
それでも彼女は追い求める。
”神に叛逆せし裏切り者”
多々ある文献、伝承の中で、ひと握りにも満たない程にしか登場しない魔人。
数少ない文献の中で彼は既に処刑されている。
だが、それでも探すくだらない理由がある。
「生きているんでしょ…?お父さん。」
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ぶかぶかのコートを羽織る小さな少女。
母親譲りの綺麗な髪…だったのだが今は手入れをせずくせ毛が起こり放題。
その頭には、麒麟の角が2本。片側の角は枝分かれをしたように歪な形をしている。
少女の母親は仙獣と人の子であり、その子に当たる少女にもその血が流れているため長寿であり、その小さな見た目とは裏腹に長い時を生きている。
眠そうな目をしているが、ただ死んでいるだけである。
口元はボロッボロになったマフラーを普段から身に付けていて、口まで覆ってしまっている。表情も読みにくい。
目が死んでいて、表情も読みにくい彼女だが、感情を出さない訳では無い。喜怒哀楽は存在する。
ただ、信じた者の前だけでしか表さず、大半が社交辞令なのだ…
「ていう感じなのだ〜」
ふわっとした口調で長々と身分を明かす。
「眠そうだと思ってたけど、違うんだ…」
「何時からこうだったかは〜曖昧なんだけどね〜」
話し相手は旅人とパイモン。彼女の母親とも契約を結んでいるらしい。
とまぁ今はたまたま出先で会っただけなのだが。
一仕事終えた後でもある。
いい感じの大きさの岩に腰かけ、焚き火を囲んで雑談をしている。
「そういや幸卵、そのマフラーっていつから使ってるんだ?すぅっごいボロボロだけど…」
当然の質問。新しいのにしないのか、と言わないあたり彼らの人の良さが伺える。
「気になってしまったのかね…?仕方ない。他言無用で頼むのだぞ…?」
ふふふ…とばかりに取り出したのはしっかりとした契約書。
「お前もやるんだな……」
引き気味ではあったが署名をすると、幸卵が早速話し始める。
「これはね、幸卵のお父さんの物なんだ…」
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遠い昔─
1人の母親と少女が歩いていた時のこと。
名前も知らない家族の会話が聞こえた。
「おーい、そろそろご飯の時間だー。お母さんも待ってるから一緒に帰ろうー」
「分かったよ父ちゃん!みんなまたねー!」
「ばいばーい。…ぼくもお腹空いたからかえろー!」
幼き少女は声の方をじっと見つめる
「幸卵、どうしたの?」
母親が疑問に思うと、幼き少女は言の刃を向ける。
「まま、こううの、「おとうさん」は、どこにいるの?」
隠していたつもりもなかったが、ずっと気にしないまま生きて欲しいとも願ってしまっていた。
無理だと分かっていても、そう願う他なかった。
少女は幼い。だから真実を告げるにはまだ早いから…
「幸卵のお父さんは今ね、すっごく遠いとこにいるの。幸卵がいい子にして待ってたら、早く帰ってきてくれるよ。」
騙してなんかいないよ…母親はそう自分に言い聞かせる。
「そうなの?分かった!!いい子にしてる!おとうさんにあいたいなぁ…」
目をキラキラさせながらルンルンで歩く無垢な少女。
「ごめんなさい…幸卵…」
何も悪くないはずの母親が、悲しそうな表情をしていたのを少女は見逃さなかった。
だが
「ままも、お父さん、に会いたいんだよね!こうう、いい子にするからすぐ会えるよ!」
その笑顔が、母親の心を癒し、同時に抉りもした。
「うん、そうだね。頑張ろうね、幸卵。」
笑顔を作り、少女の頭を撫でる。
「えへへ…」
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「私がお父さんの事を認識した時のことだよ〜」
(なぁ空、やっぱり幸卵のお父さんは…)
「ずーっといい子にしてたのに…全然帰ってこないの〜おかしいと思わない?」
「そう、だね」
「だから、幸卵が、迎えに行くことにしたの」
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「ねぇ、まま。」
書類の整理をしながら彼女は話を切り出す。
「どうしたの?幸卵」
「…お父さんを探しに行きたい。」
「……………そっか…」
その後、暫く会話がないまま働き続けた数日後。
幸卵は仕事の手伝いもこなしつつ、旅の支度を進めていた。
あるとき甘雨が引き出しからボロボロの布を取りだして
「幸卵…おいで…?」
「まま?なに?」
とてとてと寄ってきた幸卵の首にそのボロボロの布を巻いた。
「これ…なに?」
幸卵はきょとんとしている
「これは游潾のマフラーなの」
「…」
「あの人が遺した唯一の形見。持って行って。」
幸卵は疑問を抱いた。
”裏切ったくせに、どうして遺したのか?”
「…待ってまま、唯一の形見って?えっと、いいの?」
母親はこれでも裏切り者をまだ信じているらしい。
唯一の形見なら尚更渡してもいいのか…?
「幸卵が、連れて来てくれるんでしょ?」
優しい笑顔で母親は言った。
小さい頃…お父さんを探しに行くと決めた。
どれだけの年月が経とうと、お父さんは帰ってこなかった。
いい子にしてたら帰ってくるって。言ってたのに。
お母さんは、時々寂しそうな表情をする。
何も知らなかった少女は母親に、大きくなったら私が探して、連れてきてあげる!
元気だして、と。
だが。
彼を調べていくうちに裏切ったという事も知った。
たしかこの頃からだ。他人に自分を偽るようになったのは。
何を信用すればいいのか分からなくなったな。
それでも、探すと決めた。
お母さんが少しでも寂しい顔しなくなったらいいなと。
「連れて来てくれるなら形見なんてなんか失礼だと思わない?」
「それにもし游潾がこのマフラー見たらすぐに気付ける…でしょ?」
そう言って幸卵の首にマフラーを巻く。
「……うん。」
甘雨は幸卵を抱き締めた。
「気を付けてね。」
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「てな感じで譲り受けたのである〜」
焼いただけの唐辛子を食べながら話していた。
「…それって何年前の話?」
素朴な疑問。
「……………」
幸卵の目の作画が死んでしまったが…
「いつだっけなぁ…覚えてないなぁ〜」
「そんな古いのかよ…」
いつも通り…と言うべきかパイモンは呆れ気味だ。
「でも大変だったよ〜?海渡る時とかさ〜お金勿体ないから歩いていってたんだよ?」
唐辛子を焼きながらへらへらしている。
「海を歩くの…え?泳いですらないのか!?」
流石にこれには驚きが隠せて…
でも海の上を走る人はいなくもないか。
「歩けるけど走れはしないよ〜?踏み込むと沈んじゃう〜もごもごもごもご」
「そういやもう日も沈んでくけど、なんの仕事だったんだ?」
近くの旅館までは距離がある。
空達にはピンばあやから貰った壺があるが…
「ん〜?仕事のこと〜?それはね…」
食べかけの唐辛子を置いて…その場に立つ。
すると幸卵の背後から、明確な敵意を持った影が飛び出してくる。
「幸卵っ!!」
空が叫ぶと同時にバチッと音がした。
「わっ!!眩しぃ!!」
手で目を覆い、徐々に目が光に慣れてくる。
幸卵の目の前には宝盗団のメンバーと思われる人が倒れており、背中辺りから棒状の黄色の光が突き出ている。
「リラックスしてるのに襲ってくるなんて〜……行儀が良くないですね」
「幸卵…それ…体貫通してないか…?」
突っ伏しているため下がどうなってるか分からないが、貫通しているようにしか見えない。
「大丈夫〜雷で麻痺してるだけだから〜心臓麻痺してなければ死ぬことは無いよ〜」
笑顔だが、どこか冷たい表情をしている。
「やりやがったなぁ!?」
するとわらわらと囲むように宝盗団が湧いてでる。
「こんなに居たのか!?」
パイモンが空の背後に隠れる。
「そうそう、私の仕事はこいつらを始末…じゃなかった、捕まえるのが目的なのです。わざわざ来てくれるなんて、煽ったかいがありますね〜」
「だから、手を出さなくて大丈夫ですよ。」
マフラーを少しあげて、口元を完全に隠す。
「どこからでも来ていいよ。手加減は出来ないけどね?」
「舐めやがって!!」
「…先生直伝っ幸卵のひっさつわざぁー!!」
両手を挙げて勢いよく振り下ろす。
すると空から黄色い雷をバチバチと纏った塊が降ってくる。
地上に衝突すると拡散し、その雷に触れた宝盗団が倒れていく。
「な、何が起こってるんだ!?うぐっ!?」
ビリッとした感触を全身に感じた。
雷元素が付与されたようだ…ただ、
「ちょっとこの雷元素…重くないか…?」
体の感覚が鈍い…麻痺しかけているようだ。
「ごめんね…?並以上くらいの魔物や人間じゃ麻痺してしばらく動けなくなる程度なんだけど…」
塊の衝突によって生み出された砂埃の向こうから声がする。
「それまぁまぁ強くないか…?」
パイモンはもう手足が動かないらしい。
ぷらーんと気だるげにしている。
「そのうち治ると思うし〜幸卵が全部やるから、大丈夫〜だよ?」
砂埃が晴れていく…が、そのシルエットには見覚えがない。
「そんな他人事な…ってなんだよその姿!!」
手足は麻痺してもツッコミの”勢い”だけは麻痺しない。
黄色い雷を纏い、綺麗な赤だった瞳は光る黄色の瞳へ。
枝分かれした角に雷が集中し、もう片方の赤と黒の角には青い紋様が浮かぶ。
そして、、、マフラーだったものから、2対の魔物が。
「これ?雷元素付与状態だよ〜活性化するからね〜だからここからが本領発揮」
顔付きが変わり、かろうじて動ける宝盗団を狩り始める。
麻痺しかけている体ではまともに抵抗出来ず、距離の離れた所から瓶を投げたとしても、2対の魔物が撃墜してしまう。
「ば、化け物……お頭…俺たちじゃ手に負えねぇ…な、なんだよそれ…!ごふっ!?」
「螺旋…?これ幸卵の槍だよ?」
平気で槍を突き刺している。
「幸卵、やり過ぎないようにね?」
「急所は外してるよ〜」
笑顔が少し怖い。
「アジトをぶっ壊した挙句?俺の子分を可愛がってくれたようじゃぁねぇか?あぁ?」
「うるさいなぁ?黙ってよ〜あなたも同じように捕まるんだから」
笑顔だが心から笑っていない。
無情に槍は振るわれた。
「あばばばばびびばばびば」
「あー…」
「もう暗いし、こいつら麻痺させとくから、休んでていいよ?」
休まないの?とでも言いたげな顔をしている。
「…空、とりあえず…休むか?」
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「そういや、幸卵は雷元素でなんて言うのか…高速移動…瞬間移動みたいなことはしないのか?」
「うーん……やったことないかな。身体能力の問題かなぁ、使う必要も無いし、雷元素付与すると変化して身体能力また上がるし…」
おまけだよん
幸卵について
行秋
「彼女は魔人の文献を漁りによく来るよ。僕の面倒な頼み事も探り合い無しで聞いてくれたりしてね、正直助かってる節はある。代わりに僕も彼女の探す魔人の手掛かりを探している。僕も気になっているんだ。彼女をあそこまで執着させる魔人をね。」
幸卵について
重雲
「妖魔退治をしていた時に会ったことがある。あとは…行秋と一緒に本を探していた時にもいたな…?詳しくは知らないけど遠回しに利用されているような…でもこの前挨拶した時はそんな子じゃなかったような…」
幸卵について
香菱
「幸卵ちゃんは割と常連さんだよー?でも私がいなかったら帰っちゃうみたいなんだ。それに、グヴォパーも嬉しそうなの!凄い仲良しみたいでね!私も嬉しくなっちゃう〜」
幸卵について
凝光
「流石は甘雨の娘、と言うべきなのかしら。彼女は各地を旅しながら甘雨の仕事を助けてるそうね。行動力も体力も群を抜いているわ。そういえば彼女は突然璃月七星の元へ殴り込んで甘雨の補佐をさせて貰えるようにお願いしに行った、という話を聞いたことがあるわ。母親思いのいい子ね。」
幸卵について
刻晴
「幸卵ちゃん?あの子本当に可愛いわよ。この前甘雨の仕事場に行った時も私が来た事に気付かなくてずっと甘えてたの。普段あんまり表情を表してくれないから、あの時以来あの子の見方が変わったわ。ずっと部屋に閉じこもっているように感じたけど、案外扉から覗いているのかもね。」
幸卵について
七七
「幸卵は、七七にとっても姉妹みたいなの。薬草取りに行く時も、お昼寝する時も、よく、一緒に来てくれるの。でも、七七、幸卵が本当に笑ってるところ、心から、笑ってるところ、見た事、ないの。」
幸卵について
申鶴
「彼女のことは…あまり知らない。気になる点は枷もないと言うのに、何故あれほどまで何かを抑制しているのか…という事だ。」
幸卵について
魈
「甘雨と奴の子…か。あの子は仙と人、ましてや魔の血を宿した少女だ。あの少女を支えているのは間違いなく甘雨の存在だろう…だが、あまりに不安定過ぎる。我が…彼女らの心配だと…?何を言っている。我は少女の父親に…この話はやめておこう。」
幸卵について
鍾離
「幸卵か…フッ。彼女についてはなんとも言い難いものがあるな。彼女が赤ん坊の頃引っぱたかれたことがあってな。慕われてはいると思うが、好かれてはいないだろう。」
幸卵について・名前
鍾離
「彼女の名は、母親にとっても、幸せの卵であるようにとその卵が産まれた時幸福になるようにと名付けた。だが今思えばその名は彼女の為とは決して言えないのだろう。同時にこの意味を知った時母親を愛す彼女にとって重荷になっていたのはと思うこともある。彼女は大変満足のようだがな。」
幸卵について
甘雨
「幸卵…ですか?自慢の…娘です。仕事もお手伝いしてくれて、頼りにもなるんですよ?でも、昔からずっと甘えん坊で、私もつい甘やかしてしまうことも多かったです…もう、本当に可愛いんです!今も、なんだかんだ2人の時は甘えてくれますし…」
幸卵について・心配
「私が岩王帝君と契約して、この璃月で仕事を始めた頃の事です。私は…幸卵を置いていくことにしました。人としても成熟しましたが…あまりに仙の道を進んでいましたから…きっと随分と寂しい思いをさせてしまいました…幸卵が産まれた時には既に游潾も……私は…母親として、幸卵の母親として生きることが出来ているのでしょうか?」
幸卵について
八重巫女
「姉君の娘さんか?1度しか会ったことは無いが、知っておるぞ。姉君に似て仕事の腕は確かじゃ。だが彼女の目は寂しい生き方をしてきた者の目であったな…」
文章力無くて伝えられないし、絵も下手だけどキャラデザ…いります?
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絵が下手でも欲しい
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妄想するからいい