あべこべ艦これの提督さん   作:てへぺろん

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なんとか魚雷(♂)が暴発せずに済んだ青年だったが……危機はまだ去っていなかった。


それでは……


本編どうぞ!


3-14 一難去ってまた一難

「外道提督、これからよろしくお願いします」

 

 

 川内との添い寝の件は那珂の誤解を解いて一安心……だと思ったが、翌日夕立と出会った青年はボウッとした頭ながらも提督として振舞おうとしたその時「あれ?提督さんから川内さんの匂いがするっぽい?」という言葉に凍りついた。別にやましいことはやっていないのだが、もし広がっていたらある意味艦娘同士の内戦が勃発する予感がした。夕立の別名『ぽいぬ』嗅覚は犬にも劣らない駆逐艦娘。そっち側の知識が乏しいため不思議に首を傾げている彼女にとびっきり甘くて美味しいケーキをご馳走する代わりにこのことは黙っておくようにと約束させ、鎮守府が荒野になることは避けることができた。代償として財布の中身と一気に疲労が蓄積したという小話があったがもう過ぎたことなので考えないようにしよう……が、後に大変なことになるなんてこの時の青年は知る由もしなかったのだ。

 さて話を戻すが、○○鎮守府F基地の神通達が○○鎮守府A基地へ訪れた。訪れたと言うと誤解を招きそうなので言い方を変えよう。神通達がA基地へ着任した。何故と思うだろうが、やはり提督が居なくなったことが原因だ。

 

 

 弱樹提督……今は元提督だ。職務放棄したことで彼には罰が与えられることになった。初めは懲戒免職を待逃れないと予測はしていたが、神通達の口添えと本人が反省していた点、現時点で提督の数が限られている状況での妖精達と意思疎通ができる人材を捨てるのは惜しいと穏健派を含む大本営は考え、懲戒停職を言いつけた。どれぐらいの期間かは知らされていないが、弱樹はF基地を離れた。残された神通達は今まで通り提督不在の中、鎮守府を回さなければならないのは正直に言えば厳しい状況である。提督の数が少なく、激戦区ではないF基地に他の提督を向かわせるか難しい判断を迫られていたが、そこで名乗りを上げたのが青年だ。

 利用する価値を見出した弱樹が去り、F基地の利用価値が下がった。しかし神通達の存在は惜しい。弱樹を改心させた青年の評価は高いだろう。警戒心もなく、わざわざ基地に出向いてまで交流を図ったのだ。弱樹がF基地の提督を続けていれば良かったが、思い通りにならなかった。現実は甘くはないと教えられた。しかし「こいつらに費やした時間と努力をどこぞの馬の骨に取られるぐらいなら!」と気持ちを改め引き取ることにしたのだ。

 

 

 こんなに再会がすぐになるとは思っていなかった川内は古鷹と加古には怒られ、暁達第六駆逐隊からは泣かれ、神通からは気が遠くなるほど()()()をした。げっそりと生気が抜けた川内が転がる展開となったが、無断なのだから誰も庇うことなど出来なかった。

 

 

 神通達の戦力を吸収できたが、これでR基地とF基地が機能しなくなった。激戦区ではないものの正直に言えばA基地の負担は相当なものだ。しかしそれでも青年は闘志を燃やす。警備範囲を拡大し、妖精達にも賄賂(お菓子)を贈り仲間を募らせ、更には妖精達の技術力を借りて新たな装備を開発し、深海棲艦のデータを元に効率よく撃破できる訓練を強化した。神通達を引き取ると共にF基地の資材を確保できたことがまだ幸いなことだ。

 そうした経緯があって神通達は着任したが、弱樹が帰って来るまでの仮の着任として扱うつもりらしい。それまで面倒を見て、恩を売っておく算段だ。利用できるものは利用する。そして昇進の為の贄にする……それが姑息な男の戦略だ。そんなことを微塵も疑わぬ彼女達は哀れにも利用される側だと知らずに生きていくことになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これとあれと……そしてこれが例の書類だ。利根と筑摩はこれを頼む」

 

「吾輩の出番であるな。任せよ!」

 

「これですね。畏まりました」

 

「この装備開発の件は夕張に任せるぞ」

 

「データの保存はバッチリ任せて♪」

 

「島風は急いでこの荷物を送ってくれ」

 

了解!!(オゥッ!!)

 

「吹雪達と時雨達は遠征中で鈴谷達も護衛任務中で居なかったな。あいつらが帰って来たら交代させてっと、おいチb……ではなく、妖精さんの方は何も問題は起きてないか?」

 

『「だいじょうぶだ、もんだいない」』

 

『「けど、やすみがほしいよー!』

 

『「そうだそうだ!!」』

 

「頼みを聞いてくれたらプリンを奢ってやる」

 

『「9こでいい」』

 

『「ぜんいんで9こじゃない。ひとり9こだ!」』

 

「(チッ、こいつらちゃっかりしてやがるぜ)」

 

 

 ドタドタと忙しなく鎮守府を駆けるのは艦娘達だけでなく妖精達も同じだ。仕事があまりにも忙しく秘書艦だけでは対応できない量の書類の束が机に積まれており、青年はその書類の山を片っ端から確認し、利根達や妖精達に協力してもらっているがそれでも大変だ。

 その中で神通は自分達の負担も青年やA基地の艦娘達に担がせてしまったことへの責任を感じていた。

 

 

「外道提督、今からでも遅くはありません。私達だけでもF基地に……」

 

「戻るなんて言うなよ。そもそも俺自身がお前達を引き取ると名乗り出たんだ(俺の努力が無駄になるだろ!)言い出しっぺの俺が途中で投げ出すわけにはいかねぇんだ。それにお前達を弱樹(あいつ)の下へと返す為にもここに居た方が良いだろ?なに、ただ少しの間だけ忙しいだけだ。こんなものあっと言う間に終わらせてやる。だからそう背負い込むな。負担は背負うものじゃない、全員で分け合えば苦でもなんでもなくなるんだからよ」

 

「外道提督……ありがとうございます。ならばこの神通、信念を賭けても外道提督の力になってみせます!」

 

「それでこそ神通だ(バカな奴だ。せいぜい俺の為に利用されてくれよ……クヒヒ♪)」

 

 

 神通達の心を既に掴んでいる青年は美味い具合に彼女達を操っていく。この場に居ない古鷹達も素直に出撃と遠征に繰り出してくれた。不自由のない生活と力を最大限まで発揮できる環境を与えられ、わざわざ自分達を引き取ってくれた青年に恩を返そうと彼女達の士気は高い。これも作戦の内であるのが汚い。彼に関わった艦娘は何も知らずに利用されていく……まさに外道!!

 

 

 そんな忙しい毎日がしばらく続いていたある日のことだ。

 

 

「……んぁ?あれは神通と那珂……それに川内か。何をしている?」

 

 

 そっと物陰に隠れる青年。忙しい毎日を送っており、A基地付近の海域だけでなく、F基地付近の漁業関係者達との護衛任務の会談、周辺住民への対応も受け持つことになり、出かければいつも帰って来るのは夜。ギリギリの就寝時間まで仕事漬けの毎日に体が悲鳴を上げる。根性と昇進の欲求で動いているようなものだ。そんな時にふと在庫を切らしていた栄養ドリンクを買いに行った帰りの出来事だ。

 真夜中の海上で影が三つ確認できた。それは神通、那珂、そして川内だ。彼女達には今の時間出撃を命じていないのに何をしているのか気になった。

 

 

「頑張って川内ちゃん!」

 

「ゆっくり、ゆっくりでいいんですよ姉さん」

 

「わ、わかってるよ……」

 

 

 星々の光が海面に反射して美しい海の上。支えられていた川内から二人が離れる。ゆっくりと川内は前に進んでいく。見ていてわかった。川内はトラウマを乗り越えようとしているのだと。これを見ていた青年は感心していた。

 トラウマを克服してもらわなければ使い物にならない。戦えずに資源を消耗するだけの艦娘はただのお荷物。そうなれば待っているのは『解体』の二文字。解体してしまえば川内にかけた時間が無駄となる。しかしあの夜の一件以来少しではあるものの、前へと進んでいる。

 

 

「そうだ、それでいい。トラウマを超えてみせろ。元々夜戦バカのお前ならまた夜が好きになるはずだ。お前ならばきっとできる。そして俺の昇進の贄になるがいいさ……クヒヒ♪」

 

 

 物陰から見守る青年の笑みは欲望にまみれたものであった。川内のトラウマ克服を願うも彼の欲望の為にあるものであるのだろう。なんとも卑しい男だ。

 

 

「ねぇ提督さん何してるの?」

 

――んぁぁあ!!?

 

 

 急に声をかけられてビックリした青年。高まる鼓動を感じながら振り返れば夕立と時雨が不思議そうな顔で立っていた。

 

 

 ★------------------★

 

 

「ぽぉぉぉいぃぃぃ……」

 

 

 今日の秘書艦担当は夕立なんだ!でも提督さんがいないとつまんな~い。提督さんが外に出かけちゃって、夕立は書類仕事をしてたんだけど……字ばかりで飽きちゃった。最近ずっと忙しい毎日で嫌になっちゃう。

 新しく神通さん達がやってきて、何故か神通さんに川内さんが怒られていて、電ちゃんが暁ちゃん達と抱き合っていた。古鷹さんも青葉さんに絡まれていて加古さんが呆れていたよ。初めは六人しか居なかったのに今では沢山仲間が集まって賑やかで嬉しい。これもみんな提督さんのおかげっぽい♪でも仕事も集まるなんて聞いてないっぽい!!忙しすぎて提督さんよりも書類と向き合っている方が多いなんて嫌っ!!!

 

 

「夕立このままだと死んじゃうっぽい!時雨なんとかして」

 

「うん、その前に夕立?提督が帰って来る前に執務室に戻りなよ」

 

「書類仕事は嫌っぽい。字ばかりで飽きたから提督さんが帰って来るまでここにいる」

 

 

 困ったことに本日秘書艦の夕立は青年が出かけてしまった隙に我慢が出来ずに飽きが来た。ふらふらっと鎮守府内を彷徨っていた時、遠征から帰って来た時雨は一足先に入渠ドックから出て来たところを発見され、夕立に絡まれている。これには当然時雨も困っている。

 

 

「今日の秘書艦は夕立なんだから頑張りなよ?」

 

「時雨も手伝って」

 

「ごめんね夕立、僕は明日も遠征に出かけないといけないし、さっき遠征から帰って来たばかりで疲れているんだ」

 

「むぅ~!」

 

「むくれたって通用しないよ。夕立、今は僕達が怠けるわけにはいかないんだ。今を疎かにしたら次もまた疎かになってしまう。ね?今が忙しいだけだから落ち着いたら提督に思いっきり構ってもらおうよ」

 

「むぅ……わかったっぽい」

 

 

 時雨はお疲れの様子だ。それでも姉の立場である時雨は夕立を(たしな)めると言うことを素直に聞いてくれる。ちょびっとデスクワークが苦手なだけなのだ。それでもやはり姉である時雨は夕立には甘い。執務室まで付き合ってくれることになり、送る途中で夕立が何かに気づく。夕立の視線を辿ると窓から青年の姿を発見する。物陰に隠れているようで何をしているのか気になった二人は建物を出て彼の下へとやってきた。

 

 

「ねぇ提督さん何してるの?」

 

――んぁぁあ!!?

 

 

 夕立が声をかけると青年はビックリしていた。二人の存在に今気づいた様子である。

 

 

「提督さん驚いてるっぽい♪」

 

「そ、そんなことは……ないぞ?」

 

「提督、説得力ないよ?」

 

「……ゴホン、それで?お前達は何をしている?」

 

「あっ、誤魔化したっぽい」

 

「……煩いぞ」

 

「ふふっ♪提督がいないから夕立が暇だって僕のところまで来たんだ。でも秘書艦としての務めがあるから執務室へ送り届けようとしたら提督が見えてね。提督こそ何をしているの?買い物は済んだんじゃ?」

 

「んぁ、それはなぁ……」

 

 

 事情を説明するよりも先に()()が声をかけてきた。 

 

 

「提督と夕立ちゃんに時雨ちゃんだ。こんなところで何してるの~?」

 

「あら外道提督、夕立さんに時雨さんも。見ていたならお声をかけてもよろしかったのに」

 

「ちょっと買い物帰りにお前達をたまたま見かけただけだ。夕立と時雨もたまたまだ」

 

 

 ひょっこり現れ、先ほど青年が驚いた拍子に那珂達が気づいたようだった。

 

 

 那珂ちゃんさんだ。神通さんに川内さん?あっ、そっか。川内さん夜がトラウマになっているって。それを克服する為に頑張ってるんだ。提督さんも「川内に頼られたら力を貸してやれ。時に傍で見守ってやれ」って言ってたっけ?だからこんな時間にここに居たんだね。

 

 

 夕立と時雨はすぐに納得がいった。川内がトラウマを克服する為、夜中に那珂と神通に協力してもらっていると。青年はその光景を陰から見守っていたんだと。トラウマに悩まされて使い物にならなくなった艦娘に残された道は解体される末路だと言うのに、それでも克服しようと頑張る川内をそっと陰から見守ってくれるなんて優しい提督なんて心温まる話なんだと二人は思った。

 

 

「んぁ、川内」

 

「なに?」

 

「焦るなよ?お前は深海棲艦じゃない。艦娘川内だ。もう一人にはならない。だから無理に気を張るなよ?これで壊れたら元も子もないからな」

 

「心配してくれるんだね」

 

「べ、別にお前が心配で言った訳ではない!(そうだ、俺の為に言っただけなんだからな!)」

 

「もう提督ったら……でもそういうことにしておくよ。ありがとう♪」

 

「……お、おう(やめろ!キュンと来るじゃねぇかぁ!!!)」

 

「「「「……」」」」

 

 

 むぅぅ、なんかおかしいっぽい?川内さんってこの前ここに来たばかりだよね?でもどうしてだろう?提督さんと距離感が近い気がする……夕立の方が提督さんと一緒にいた時間は長いはずなのに。なんか胸の辺りがモヤモヤするっぽい。なんだろうこの感覚……気持ち悪い。

 

 

 夕立は胸の辺りに違和感を抱いた。確かに夕立の言う通り青年と川内の距離が近い気がした。青年にそれに川内が青年へと向ける笑顔がとても眩しく感じて嫌な気分になった。

 

 

「………………………………………………」

 

「あっ……まぁ……!」

 

な、那珂ちゃんはなにもし~らない

 

 

 夕立が感じたのはそれだけではなかった。時雨がジト目で青年を見つめていること、神通が顔を赤くして「姉さんまさか!?」と何やら呟いていたし、那珂は何か言っていたがよく聞こえず、下手な口笛を吹いている。なんだろうこの感じ、いつもと様子が違う気がした。「そう言えば」と夕立は思い出して……

 

 

「……この前、提督さんの体から川内さんの匂いがしてた」

 

「「「「「――ッ!!?」」」」」

 

 

 ポツリと呟いた夕立の言葉に全員の視線が釘付けにされた。夕立も言ってから「あっ」と気づいたようだがもう遅い。青年との言ってはならぬ約束であったが、川内に対して向ける内なるどす黒い感情がそう仕向けたものだった。夕立本人には悟ることができない無意識の行動。その行動に飛びつくのは勿論飢えた獣(艦娘)達だ。

 

 

「……ねぇ夕立、それはどれぐらいの時間帯だったの?」

 

「えっ、えっと……朝だったっぽい」

 

「……早朝?」

 

「た、確かそう……朝ごはんの前だったから」

 

「……ふ~ん……」

 

 

 夕立は見た。自分の顔を覗き込む時雨は笑っているのに笑っていなかった。

 

 

「……そうなんだ。へーえ、驚いた。そんな朝早く……ううん、夜に何をしてたのかな?川内さんと二人で?提督……ねぇ?」

 

「う、噓……ね、姉さんそれは本当ですか!?外道提督も本当のことなのでしょうか!!?」

 

「お、お前ら落ち着けって。お前達が思っていることは何もな――いぃっ!!?」

 

 

 無機物が笑顔の仮面を被っているような時雨の眼差しにビビる青年。

 

 

「ごめんね提督、忙しい時だけどこれは僕にとって大事な話なんだ。ねぇどういうこと川内さん?おかしいよね体から匂いがするだなんて普通では考えられないよねしかも早朝からなんて……どういうことなの?ねぇねぇねぇ、提督こっちの目を見てよ?どうして僕の目を見てくれないのかな?目を見て説明してくれない?納得できる説明を……ねぇ?」

 

「「………………………………………………」」

 

 

 神通はオロオロと顔を真っ赤にして錯乱中。時雨に至っては死神ですら裸足で逃げ出す瞳の色をしており、ゴゴゴゴゴゴゴッ!!!と効果音を付けるなら間違いなくこれだろうと言えるオーラを身に纏って青年と川内を追及していた。青年と川内は恐怖心からか沈黙を余儀なくされそれがまた勘違いへと発展しかけてあわやという場面にまで追い込まれ、慌てて先の事情を知っていた那珂の介入でどうにか誤解が解けるまで二人は生きた心地がしなかった。ちなみに夕立は……

 

 

 そうだったんだ。提督さんと……夕立も一緒に寝たい!二人っきりでベッドに……二人っきり?あれ?なんだかドキドキするっぽい。なんだろうこの感覚?嬉しいような楽しみみたいな感じだけど、ポカポカしてる……提督さんこれってなんだろう?夕立よくわからないや。

 

 

 夕立の心に小さな感情が宿っていたが、その感情の名前を知るのはまだ先のお話だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にゃしぃ!!!提督ぅと一緒のベッドで……あ、あんなことやこんなことを……いひっ、いひひっ❤」

 

「はわわわ、て、提督さんと夜に二人っきり……え、えっちなのです!で、でも提督さんになら……❤

 

「べ、べべべ、別に何とも思わないし!つまりあれでしょ?た、たかが夜二人っきりで同じベッドで寝るだけでしょ……うっ!?ちょ、ちょっと……用事を思い出したわ。……は、はぁ!?ぬ、濡れていないし!!!と、トイレなんかに行いくわけないでしょバカ!!!」

 

「し、司令官と二人っきり……司令官に求められたら……ふへ、ふへへへへへへ❤」

 

「マジやっば……ちょ、ど、どうしよっ!!?チョーマジやば展開なんだけど!!?そ、そうだ、熊野に相談しないと!!!」

 

 

 鎮守府全体にこのことは広がってしまい、一部の艦娘達から詰め寄られた。その誰しもが瞳に生気がなく、選択肢を間違えばバッドエンドルートに進んでしまうと直感した青年は震えた。ちなみに極秘事項だが少しちびった……何がとは記載しないでおく。

 必死の説得(死に物狂いの勢いで弁明した)と那珂の手助けにより誤解はなんとか解けた。青年曰く、この時の那珂が救世主に見えたそうだ。しかし川内だけが得をしたのは不公平。それは良くないと旗を掲げる最近重労働で癒しを求めていた艦娘達による抗議活動により、忙しい日々が落ち着いたら青年と二人っきりでの添い寝を実現することを契約書にサインさせられることになった。その日が待ち遠しく、妄想に妄想を重ねトイレに駆け込む艦娘達が居たとか。

 

 

 二人っきりでの添い寝は実行されるのだが、結果的に誰もが興奮して寝付けずに朝を迎えることになった。だが安心してほしい。添い寝した艦娘は皆が翌日キラキラして輝いていたそうだ。

 勿論ヘタレな青年が艦娘に手を出すなんて真似できるわけもなく、ただただ彼は興奮するだけの寝付けぬ夜を過ごすのでしたとさ。

 

 

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