あべこべ艦これの提督さん   作:てへぺろん

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ホラゲーは良かった……さてそんな話は置いておいて、今回は短いですが艦娘達の心情回となっております。


それでは……


本編どうぞ!




4-EX 睦月と電 その2

「むむむ……」

 

「何読んでるの睦月さん?」

 

「電ちゃん、これは様々な戦術のことが書かれている本にゃしぃ。これを読んで勉強しているの」

 

「えっ?睦月さんが……べん……きょう!?こ、これはきっと明日には嵐が降る……いや砲撃の嵐が降って来るのです!!」

 

 

 さらりと電ちゃんにバカにされた。睦月は頭はそんなに良くないけど、勉強だってするんだよ?特に今回は睦月だって真剣の真剣、真剣と書いてマジと読むのにゃ!!真面目な話、睦月は怖いと感じているの。

 大本営から睦月達に命令が下されたの。提督に集められて今回の件を聞いた。敵は勿論深海棲艦だけど、今までの深海棲艦とは訳が違う……戦艦棲姫って言うの。初めて聞いたけど、戦艦って名前がついているから大体予想できるけど、その強さは桁違いだって提督が教えてくれた。

 

 

 姫級……聞いたことがあったのにゃ。深海棲艦の中には特別に強い個体が居るって。その個体は鬼級、姫級とか分類されて驚異の存在……大本営の報告で何度か戦艦棲姫を倒そうとしたけど、結果はダメだった。多くの艦娘が沈んだって……睦月達もそうならないよね?みんな揃ってA基地へ帰れるよね?不安にゃしぃ……

 

 

「ふっふ~ん……ほぉう?やっほ、睦月は何読んでるの……うっわ、これはまた難しそうなの読んでるじゃん。風邪でも引いた?」

 

「鈴谷さん失礼なのにゃ!!睦月はこれを読んで勉強しているだけなの!!」

 

「マジごめんって。でもなんで急に……ああ、まぁ不安になるよねそりゃわかるわ」

 

「……鈴谷さんも不安なの?」

 

「相手がマジでヤバイ奴って提督から聞かされたから……正直ビビってる。電もそうっしょ?」

 

「はいなのです。みんな口には出さないですけど、暁お姉ちゃん達も不安がっていたのです」

 

 

 鈴谷さんも電ちゃんもみんな不安なのは一緒。睦月もこんな本を読んでいるけど、実戦で通用する保証なんてどこにもないのに……それでも戦うことから逃げない。逃げたら誰かが代わりになるだけで変わらない。平和になんかならない。いつかは戦わないといけない時が来る。早いか遅いかの違い、吹雪ちゃん達と生き延びて提督と出会うことができて、それから島風ちゃん達や鈴谷さん達、神通さん達とこうして一緒に居る。これからもずっと一緒に居たい!みんなとワイワイ騒いで怒られて、反省してまた騒いで……そしていつかは平和な世界で提督と……それまでは逃げるなんて選択肢はない。旧式だけど、やる気は十分。睦月は仲間の為、提督の為に戦うにゃしぃ!!

 

 

「ふんす!鈴谷さん、電ちゃん、気で負けてはいけないのにゃ!相手が誰であろうと睦月は逃げるなんてことはしないし、提督も言ってたの」

 

 

 提督は「お前達ならできる。やってくれると信じているぞ」そう言ってくれた。睦月達をいつも信じてくれている……その思いにいつも応えて来た。今度も同じ、いつもと同じに応えるだけなのにゃ!!

 

 

「……そうなのです。ずっと信じてくれたのです……だから電は司令官さんの為に頑張るのです」

 

「そうだよね、鈴谷も今までもっと苦しい体験して来たんだ。これぐらいでビビってなんかいられないって!」

 

「二人共その意気にゃしぃ!」

 

 

 にひひ、二人共笑ってる。睦月はみんなの笑顔を守ってみせるよ……だから弥生ちゃん達、睦月達のことを見守っていて欲しいにゃしぃ。

 

 

 ★------------------★

 

 

 睦月ちゃんに勇気を貰ってそのまま暁お姉ちゃん達のところに戻って来たのです。お姉ちゃん達はいつものように振舞おうとしていたのですが、やっぱりどこか暗いのです。

 

 

「……あっ、電どこ行ってたの?」

 

「ちょっと睦月ちゃんと鈴谷さんとお話していたのです。それよりもお姉ちゃん達はまだ不安なのですか?」

 

「そ、そんなことないわよ!暁はレディなんだから戦艦棲姫なんか……こ、怖くないもん!!」

 

「私は……怖い、かな。私達は駆逐艦、相手は戦艦だ。しかもただの戦艦が相手じゃない。攻撃をまともに受けてしまったら、それで仲間が目の前で沈んだらと……」

 

「そ、そうね。私も響と同じ。正直怖いわ」

 

 

 嘘なのです。暁お姉ちゃんの腰が引けているのです。響お姉ちゃん、雷お姉ちゃんの気持ちもわかるのです。でも電はもう不安よりも頑張ろうと気持ちを新しくしたので大丈夫なのです。それよりも今度は電がお姉ちゃん達を勇気づけないといけないようなのです。

 

 

「お姉ちゃん達、司令官さんはなんて言ってたか憶えていますか?」

 

「なによ急に?そりゃ憶えているわよ『「お前達ならできる。やってくれると信じているぞ」』って。それがどうかしたの?」

 

「雷お姉ちゃんはF基地でどうしてましたか?」

 

「どうって?」

 

「弱樹司令官さんの為に頑張っていたのではないのですか?」

 

「そりゃ当然よ。司令官の為に頑張ることはおかしい?」

 

「そんなことはないのです。でも昔の電は前司令官……あの男の為には頑張りたくないと思っていたのです」

 

「?ねぇねぇ電、昔ってなんのこと?」

 

「暁は忘れたのかい?電は外道司令官に会うまでは……辛い思いをしたんだ」

 

「あっ」

 

 

 暁お姉ちゃんは思い出したのか気まずそうな顔をしたのです。お子様の暁お姉ちゃんでもそれぐらいはわかってもらわないと困るのです。あの頃は本当に生きた心地がしなかった……天龍さんも龍田さんも吹雪さん達もみんな苦しかったけど、今こうしてお姉ちゃん達と話ができるのは司令官さんのおかげなのです。

 

 

「今があるのは司令官さんのおかげ。電達を救ってくれた司令官さんが信じてくれている……なら不安なんてものを感じるよりもその期待に応えるだけなのです。電は司令官さんや吹雪さん達、お姉ちゃん達と皆さんとこれからも一緒に居る為に頑張るだけなのです!」

 

「電……そうね。ちょっぴり不安は残るけど、司令官が私達のことを頼ってくれているんだもの。もっと頼られるように私も頑張るわ!」

 

「そうだね、電の言う通りだ。信じてくれている外道司令官の期待に応えないと。電、Спасибо(スパシーバ)

 

「ふふん♪電だけに苦労はかけさせないわ。この暁に任せなさい。大人のレディである暁にかかれば戦艦棲姫なんてちょちょいのちょいなんだからね♪」

 

 

 良かったのです。お姉ちゃん達の顔が明るくなってくれたのです。そう、司令官さんの為に電は頑張る。相手が誰であろうと電は生き延びてやるのです……皆さんと一緒に。だからこの作戦が終わった後は電をうんと褒めてほしいのです!

 

 

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