Dr.Monster~科学でモンスターの謎を暴け~   作:アママサ二次創作

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第13話 土器づくり・3

開けて翌朝。一晩火の番を代わる代わるするために外で寝た千空は朝日の光で目を覚ます。夜明け頃に確認したときにはすでに火は下火になっており、土器も十分に乾燥しているようだったのでそのまま短い睡眠を取ったのだ。

改めて温かい程度の温度まで冷えている土器をでこピンしてみると、固い感触が手に帰ってくる。

「十分乾いてるってところか。そしたら後はお焚き上げだな」

 

 つんつことつついて土器の状態を確認した千空が川で顔を洗っていると、猫たちも起き出してくる。昨晩遅くまで火の側で籠を編んでいたので眠たそうだが、それぞれに完成、あるいは完成間際の籠にかなり満足そうにしている。

 

 昨晩取ってきたキノコ類の残りと干し肉で朝食を済ませる。ちなみに干し肉の作り方は一応猫たちに教えることが出来たので、昨日罠にかかっていた分に関しては猫たちが干しておいてくれた。また一つ任せることが出来る作業が増えたのである。

 

「そんじゃあ早速土器焼いてみるか」

 

 現状の千空に出来るのは、土器を火の中に並べてファイアーすることだけである。それで土器が成功すればありがたいし、失敗すればどこかが悪かったと確認出来る。少なくとも縄文時代などは竈門を使わず野焼きで土器を作っていたのだ。後は回数チャレンジして、土器を完成させるしかない。

 

 まず最初に、一旦焚き火をごく弱火の状態まで弱くする。そしてその上に土器を並べていく。火を弱くしたのは、土器を並べる際に火傷をしないようにするためと土器をいきなり高温の状態にしないためだ。

 

「革手袋ほしいな。流石に作るのがめんどくさそうだが……別に指の部分がなくて良いなら簡単に作れるか。なんなら適当に切ったのをかけて持ち上げれば良いか」

 

 適度に土器が温まったと感じたら、今度は土器の上側に燃えやすい細い枝なんかをテントを築くように乗せていく。これで、天然の竈門、というわけではないが土器を火の中に閉じ込めることが出来る。

 

 後は火の方は絶やさず薪を放り込んでいくだけでいい。まあ火の強さに関しては試しだめし必要だ。その間に猫たちには、昨晩残しておいた土器をこねてもらうことにする。

 

「おいお前ら。土器、作ってくれ」

「ニャ!」

 

 千空の言葉を聞いた猫たちは、我先にとツリーハウスのある木の方へと走っていく。おそらくは、『土器』『作る』の短いフレーズが理解できたのだろう。

 

 千空が話しかけている、ということは猫たちからは『鳴こうとしている』という形で、コミュニケーションを取ろうとしていると受け取られているのだろう。そしてその上でわかる単語があったのでそれを達成するために動いてくれた。

 

 まだ疑問や『昨日』などの過去の表現は理解できないのだろうが、かなりの進歩であると言えた。

 

 

******

 

 

 新しい土器をこねている猫たちのうち、ハルとフユにはジェスチャーで最初に作ったお茶碗サイズの数倍のものを作るように伝えてみた。粘土の山の上に手で弧を描いて『これぐらいの』と言ったのが伝わっていれば良いのだが。

 

「火が通ったら赤くなるっつうが……全くわからねえな」

 

 4匹が粘土をこねて土器を作っている間、千空はひたすら薪を積んでる場所から運んできたり土器の様子を確認したりしていた。

 

 土器に焼入れを行うのは、粘土に含まれる金属粒子を融解させ周囲の粒子と結びつかせることでより強固な状態にするためだ。乾燥しただけの状態でもギリギリ使えると言えば使えはするのだが、そっちは焼入れをしたのと比べるともろく経年劣化も激しく、また水分に非常に弱い。ちょっと水を川から運んできてなにかにかけることぐらいにしか使えないのだ。

 

 それに比べて、焼入れを行えば土器を構成する粒子同士がガッチリと結びつくことで、水分を入れたところで溶け出したりすることはなくなる。それを確認するための色が、赤茶色、というわけだ。

 

「半日くらいか? まあしばらくは様子見、だな」

 

 

******

 

 

 土器を火で包んでからすでに5時間。猫たちが2つ目の土器も作り終えて、新たに粘土を採集してきてくれた頃。

 

「お? 赤くなったか?」

 

 じーっと火の中の土器の様子を眺めていた千空は、灰色に近かった土器の色が赤茶色に変わったのを目撃した。おそらくこれが、土器が焼け上がった証なのだろう。

 

 そのまま様子を見るときに使っていた長い木の棒で土器の上に積もっている燃えカスを払い落としていく。当然まだ燃えている薪もあり火の粉が散るので、先に猫たちには退避させていた。掻き出されて舞い散る火の粉の鮮やかさにはしゃぐ猫たちが火傷をしないように遠ざけながら、千空は火を散らして土器を露出させた。

 

「赤っぽいとこもあるけど焦げてるとこもあんな。完成してんのか?」

 

 赤が目安、というのは知っていたが、実際にやってみれば全体が均一に赤くなるなんてことはなく見えている部分が赤くなっただけのようだった。

 

 何時間ほどで完成するかを確かめるために、今回はここで野焼きをやめて土器が完成しているかを確認することにする。

 

 薪を散らせた後、土器を木の棒で付き転がして下に熾が残ってない場所で自然に冷却する。冷却しないと触れないのでついつい水をかけたくなるが、水をかけると土器が急激にもろくなって壊れるので絶対にダメだ。

 

 そんなことを猫たちに説明しながら一時間も待っていると、土器がほんのり温かい程度で十分触れる熱さになる。

 

「お前らどれが自分のか覚えてるか?」

 

 ひとまず焼き上がった土器は、奇跡的に全部割れることなく形を保っていた。ほとんど失敗して何度も繰り返すつもりだったので少しばかり嬉しい誤算である。

 

 4匹はそれぞれ自分が作ったのを覚えているようで、それぞれに自分の土器を手にする。ハルのはオーソドックスでずんぐりむっくりとした形状で、あえてなのか自然となのかはわからないが肉厚な器になっている。

 

 ナツの分は、おそらく作った段階では縦長だったのだろうが、薄く作ったためか粘土が重力にまけて器が太った感じになってしまっている。

 

 アキのは何をどうやったのか、どんぶりのように口が広がっている。正直土器を初めて作るときにこの形状が出来上がるとは千空も考えていなかった。やはりアキは、工作に関しては優れているようだ。

 

 フユの器は、几帳面らしい性格が現れたのか表面に凹凸がほとんどなく、また厚さもほとんど均一で壁がまっすぐたった綺麗な円形をしていた。その綺麗さに、千空は自分の作った不格好な時と見比べて三度見ほどしてしまったが、それも仕方のないことだろう。

 

「あー……土器づくりは今後基本お前らに──」

 

 任せる、と。言いかけた千空だが、それは否定しておいた。確かに器程度のものなら良いのだが、蒸留などをするための特殊な形状をしたものを作る必要がある場合には、千空自身も土器づくりに慣れている必要がある。もちろん絵などで猫たちに伝えられたらそれはそれでありがたいが、常にそううまくもいかないだろう。

 

「くくく、文明と一緒に人間もきっちりレベルアップしとかねえとな」

 

 文明が無くなった今だからこそ、知識と同時に確かな手の技術が必要となる。そう、これまでの生活で千空は確信していた。

 

「よしお前ら、土器作ってじゃんじゃん焼くぞ!」

 

 ひとまず土器が作れることと、その大凡の手順がわかった。

 

 それならば後はトライアンドエラー。水を少し汲む程度のものだけでなく、水を大量に貯めておくためのものやそのほか貯蔵に使えるレベルのものも欲しい。

 

 そのためにはまず。

 

 自分より器用な猫たちを職人に育て上げることを目標に、千空は猫たちに声をかけた。




ちなみに本来なら猫たちの土器づくりはほぼ100%成功しません。なぜなら毛が混じるから。そこから亀裂となって土器が割れます。

けどまあこの子らアイルーだから! アイルーは最強なんです!

石神村がどう原作から変化しているかについて。  モンハン世界だとハンターのいる村になってるかな、とか、自然の生命力が高いので原作より人が生きてそうだなとかあります。 後は、石神村は原作だと鉄を扱うという考えがなかったので、武器はボーン系、モンスターの骨を加工したのとかがメインかなとか。 回答選択肢はたくさん作っておきます。

  • 原作そっくり。モンスターは避けている
  • 規模は原作 ボーン武器でモンスターと戦う
  • 規模が大きい ハンターいる
  • モンスターに襲われるので規模は原作
  • モンスター素材加工で発展した村
  • モンスター素材加工でちょっとだけ発展
  • モンスターによって滅亡の危機(イビル等)
  • 瑠璃を助けるのに秘薬がいる
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