Dr.Monster~科学でモンスターの謎を暴け~ 作:アママサ二次創作
海への道が切り拓けつつあるところで、いよいよ塩の入手のために本格的に用意をするべきときが来た。
繰り返すが、塩の入手は急務である。それをなすためにジャギィの領域を突破できるようにこれまで地図を書き脚を伸ばして考え続けたのだ。そのため、道の開拓と並行して塩の採取に必要な道具も準備してきた。
「よーし、もう1回持ってくもん確認すんぞ」
「りょーかいニャ!」
「土器持ってきたニャ!」
「落とすなよ! それ大事だからな!」
まず塩を得るために必須の道具として、完成度が高い土器が必要だ。それも小型のものではなく、大量の水を一度に入れることの出来る大型のもの。ついでにツリーハウスの拠点から海岸まで、少なくとも半日以上の行軍を運ぶので、壊れづらい頑丈なもので、かつ軽量なものが必要となる。
ナツが抱えてフユが支えて持ってきた土器は、初めて土器を作ったときからずっと土器づくりを試し続けているナツとフユの力作だ。最初の頃土器を作ったときは、小型の土器ですら形が崩れ、大型の土器になると分厚さが半端ないものになっていた。それでも割れていないものを使って食品の保存などに使っていたが、それをこの一月半ほどでブラッシュアップしたのがナツとフユだ。千空は口は出したものの、工作技術で2匹に負けていたので、大人しく大型のものは任せて小型のものの制作を時々手伝っていた。
ちなみに完成したのはつい一昨日のことである。土器づくり、何が一番時間がかかるといって待つ時間だった。こねた粘土を10日以上寝かせることで工作しやすくし、形が出来た土器をこれまた寝かせて乾燥させる。色んな条件を試すということで粘土の寝かせた日数も色々、土器の乾燥も火に遠くからあてたり冷暗所でゆっくり乾かしたりといろいろやったが、結局時間がかかるじっくりゆっくりが土器づくりでは正解に近かったらしい。ちなみに初日に早急に作った土器は、初日は使えたものの脆かったのか普通にひびが入っていて割れた。千空もちょっと凹んだし、アイルー達はかなり凹んだ。
そういうわけで、実用的な、完成度の高い土器の完成はこれからになる。
「土器はちゃんと袋に包んで行けよ」
「ニャ! 用意してるニャ!」
次に用意するのは、数日分の食料だ。塩作りには予定としては数日かかる。加えて海の近くで他にすることがある予定なので、少なくとも3日分以上の食料は用意しておく必要がある。食料のメインになるのは、多少乾燥しても水で戻して食べることの出来るしいたけと干し肉だ。特に干し肉の方は、少々硬いが貯蓄が少しずつ出来つつある。
そして年の為の水の持ち歩き、は全く考えていない。というのも、現在の探索で進んでいるルートの近くに、ちょうど拠点近くの川が合流する太い川が流れているのがわかっているからだ。もっとも汽水域がある関係上、それなりに遡上しないと真水が飲めないことは覚悟しているが。そのため、現地で水をためるための土器は持っていくつもりである。
「そんで、石器とか道具類! それと松明とケムリ玉!」
「ニャ!」
「よし! 準備終わり!」
しばらく悩まされたジャギィを突破できる目処がたったことで千空のテンションが少しばかり高い。実際海へのルートが早い時期に開拓出来たところですぐには出発出来なかったが、邪魔されたという感覚が問題なのだ。
「これで、明日もう一周遠回りして海行って、ルートの確立か」
「土器持ってくニャ!」
「あーいや」
そこで改めて行動の順番を確認した千空は、一旦落ち着いた。
「土器は後だな。まずは拠点を作らねえと」
「拠点?」
「家だよ。あれと一緒だ」
「ニャ! 家作るニャ!」
先に海での活動が問題なく行えるようにして、それからようやく重たい土器なんかは運ぶべきだろう。今は、交通機関にのって離れた場所でもたやすく行き来ができた頃とは違うのだ。たとえ1キロ、通学で歩いていたのよりも短い距離でも、場合によっては1時間以上の時間がかかる。舗装された道はなく、植物や地形が前を阻む。そんな世界で生き抜くためには、活動の起点に出来る場所を、一つならずと、長期的に活動する場に合わせて複数設けておく必要がある。
千空が嬉しそうにしているおかげか、話を聞いているアイルー達もいつもより割増で楽しそうだ。
結局その後は海への機運を全員で高め、その日は早めに就寝することにした。
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翌日。朝早くから準備をして拠点を出発する。それぞれが手に槍を持ち、荷物を背負う。食料を背負っているアキとフユは大型の袋を。ナツとハルは道具類が入った袋を複数にわけ、それを採取用のかごに入れて背負っている。千空は千空で、モンスターを撒くためのケムリ玉やはじけクルミ、それに松明や、向こうでの活動に使うであろう大型のかごを持って、中には飲料水を確保する為の小型の土器もいくつか入っている。
「よし、行くぞお前ら」
「「「「ニャー!」」」」
朝食を食べた火を蹴って消し、千空が勇ましく立ち上がる。元々体力もやしを標榜していた千空だが、この3ヶ月近くの活動で、細いなりに体力がついてきた。元々食が太くないのと、体力をいくらでも消費する環境で太ることはないが、腕や脚には細く引き締まった筋肉が付き始めている。
そしていよいよ出陣。
先頭に一番危機察知能力の高いフユが立ち、その後ろにアキ、そして千空、ナツ、ハル、と続く。ちなみにフユが危機察知能力が一番高いのは、一番慎重で、好奇心にひっぱられづらいからだ。これがハルやナツになると、先導しているはずなのに好奇心に負けてわけわからない方向に突き進み始めたりする。
拠点を離れてしばらく行ったところで、川が合流しているのを確認する。この拠点近くの川と別の川の合流地点が、1つの活動の目印だ。そこから川の流れに沿わず、少し右に曲がって進む。ここの川は蛇行しているので、こうして歩いていれば自然とまた合流出来るのだ。
(いまんところ、奴らの気配はない)
ジャギィを警戒しているが、その様子は今のところない。ジャギィを火によって退けられると判明したもののわざわざ危険なモンスターの縄張りを横切る必要もなく、予想される縄張りの更に外側を通過するように今回のルートはとられている。
その後、ジャギィの警戒をしつつ、川の向こう側で眠っているピンクと白い鱗を持つ花のようなモンスターを遠目にし、空の遥高いところで派手な喧嘩を引き起こしている2頭のモンスターを木々の間から目撃しつつ、8時間ほど移動を続ける。
千空の記憶の限りは、間もなく海が見えるであろう、と。
そう考えた直後、視界が開けた。
「おお……」
「ニャーーー!! 水がいっぱいニャ!」
「せんくー!」
海岸の近くまで広がる森の先に、白い砂浜が広がる。
そしてその向こう。待ち受けていたのは、どこまでも続き、寄せては引き、引いては寄せている、広大な海だ。
「やっとたどり着いたぜ」
口角をあげて思わずそうこぼした千空は、初めて見る光景に驚くフユが腰に飛びついてきたことでたたらを踏んだ。
「おい、どうしたフユ」
「センクー、あれ何だニャ」
「あれ?」
そう言ってフユが指すのは、視界の先に広がる海である。そこでようやく、アイルー達が海というものを自身の言葉以上のものとして知らないことに気づいた千空は、フユの頭をぽんと撫でて笑った。
「あれが海っつうんだよ」
「海? あれがニャ?」
「海! 水がいっぱいだにゃ!」
「おー、そうだ。地平線の果まで、くくっ、つまり見えるところ全部海ってことだ」
千空の説明に、アイルー達はオオー、と歓声をあげた。
「よーしお前ら。まずは寝るところの確保すんぞ」
そんなアイルー達に指示を出し、千空自身も森へと戻る。正確には、森の中でかつ海に近い位置に、今夜焚き火をして眠れる場所を探すために。
幸い海岸を見渡す限り、モンスターの影はない。陸の生物が変わっている以上、海岸の生物、そして海の生物も変わっている、あるいは巨大化している可能性を考えたが、取り敢えずカニが巨大化しているようなことはなかった。だからこそ、安心してここに拠点を作ることが出来る。
「アキ、ハル、周りの探索、危なかったら逃げてこい。ナツとフユは俺と一緒に焚き火の準備すんぞ」
「「「「わかったニャ!」」」」
石神村がどう原作から変化しているかについて。 モンハン世界だとハンターのいる村になってるかな、とか、自然の生命力が高いので原作より人が生きてそうだなとかあります。 後は、石神村は原作だと鉄を扱うという考えがなかったので、武器はボーン系、モンスターの骨を加工したのとかがメインかなとか。 回答選択肢はたくさん作っておきます。
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原作そっくり。モンスターは避けている
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規模は原作 ボーン武器でモンスターと戦う
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規模が大きい ハンターいる
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モンスターに襲われるので規模は原作
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モンスター素材加工で発展した村
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モンスター素材加工でちょっとだけ発展
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モンスターによって滅亡の危機(イビル等)
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瑠璃を助けるのに秘薬がいる