Dr.Monster~科学でモンスターの謎を暴け~ 作:アママサ二次創作
明けて翌日。
再び千空は考えてこれからの行動に優先順位をつけることにする。
まずこれから確保したいものの1つは塩だ。これから気温が高くなっていき汗をかくことも増えていくだろう。そうなると、水分を取るだけでは身体の機能を維持することができなくなっていってしまう。塩も身体の機能の維持には必須だ。
加えて言えば、塩があれば肉を塩漬けという形で保存することが出来るし、普段の食事にも味をつけることが出来るようになる。正直に言えば、味付けのしていない食事にはすでに飽きが来ていた。普段罠にかかっている鹿とガゼルの間の子のような動物は、野生の鹿や猪が癖が強いと言われているのと比べると幾分食べやすい肉であると思う。とはいえ、である。最低限の塩で良いから味が欲しいと思うのは仕方ないだろう。川で取れるマスのような魚も、いくら自然の中で生育して身が引き締まっているとは言え、塩が欲しい。本音を言えば大根おろしや醤油なども。
(っと、塩が欲しいっつっても作るのに土器がいるんだよな)
そう、確保、というよりは作らなければならないものの2つ目は土器だ。これは食べ物を煮たり、薬品を調合したりするのに使う。ガラスが確保できていない現段階で、加熱に使える器となりうるのは土器だけだ。現段階では硫酸など化学薬品と言える様なものは入手が難しいだろうが、一番近いところで言うと、薬草をそのまま袋に突っ込んで持っておくのではなく、小さなポットのような入れ物にすり潰し濃縮した状態で入れておいて、それを塗り薬のように使うという方法も取れるだろう。
そしてもう一つしたいことは、この植生が大きく変わり新種の虫などが大量に生息している世界で、活用できるものが無いか探索しながら探すことである。
例えば、あれだけ巨大な怪物が存在しているのだ。それにつきまとう虫、あるいは鳥が存在している可能性もある。海で魚を獲る漁師達は、鳥山という海鳥が大量に集まっている場所を目安に漁を行うことがある。これは、その鳥山の下に大量の魚が集まっているからだ。魚が大量に集まる場所の目安として、鳥山を利用しているのだ。
だが、これは実際には逆である。
『魚が大量に集まっている場所に、それを目当てに鳥が集まっている』。
で、あるならば。
何らかの理由で、大型の動物の周囲に餌を獲得するために鳥が集まる可能性はある。
(ああ、そういや象に寄生虫目当てに集まるっつう鳥もいたな)
それを先に観測することができれば、大型の怪獣との接触を事前に避けることがある程度可能になるだろう。
ただ、そうした生態を観測するためには、長年の観察が必要となる。そんな時間は千空にはない。
そこで、もう一つ。
千空は、腹を晒して爆睡している猫たちへと視線を向ける。
「コイツラに言葉を教えて、野生の知恵を引きずり出してやる」
悪い笑顔をしながら千空は、そう宣言した。
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ねぼすけな猫たちを叩き起こして、まずは朝食の準備。もともと食生活をないがしろにしがちだった千空だが、この世界に来てからはむしろ食生活や健康状態が改善されている。毎日身体を限界まで使うので、夜ふかしをする前に眠気に耐えられなくなるし3食では足りないと思えるぐらいに腹が減るしで、ないがしろにしてられないのである。
そして今朝からは、そこに新しい試みを取り入れることにした。
「肉、だ。ニク。こっちはキノコ。こいつは……アオキノコ、か? まあ細かい名称は良いか」
焼くために木の枝に食材を突き刺しながら、それらの名前を猫たちに教えていく。一単語一単語教えていくよりも、普段から大量に言葉を使っていれば、自然に慣れてくれるかもしれない。これはあくまで人間の幼児に対する言語の刷り込み方だが、外国で生活してそこの言語に触れているとその言語に慣れが出てくることもある。
つまりは、猫たちに言語を教えるのではなく刷り込むのだ。
「ニク! ニク!」
猫たちは、肉食な以前の猫とは違ってキノコなども食べれるようだが、それでも魚と肉は好物なようである。
「はっ、焼けたら喰うぞ。赤じゃなくなったら焼けた証だ。今日は粘土を探しに行く。まずは土器を作って色々保存できるようにしちまわねえとな」
教える、というほどの事をするのではなく、なるべくたくさん言葉を話しかける。千空は教育に関してはある程度の知識があるだけで初心者なので、とにかく色々と試してみるしか無いのだ。
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たくさん猫たちに話しかけながら(何も知らない人が見れば、話す相手が居なくて気が狂ったのかと思うだろう)食事を終えて、その後は土器づくりに使うための土探し兼探索へと出発する。装備は猫たちがそれぞれに革袋とチョッキ。千空自身も自分用の大きめの革袋を持っている。また千空の革袋の中には、複数の石器が適当に放り込まれている。いずれは石器を運ぶ用の工具袋や、採取したものを木の実や薬草等分類ごとにわけて入れるための個別の袋も用意したいものだ。
「よし、行くか。んじゃあ出発進行だ!」
「「ダ! ニャー!」」
ハルとナツが元気よく返事し、1人と4匹は拠点から離れて歩き始める。
今回の探索では、普段水場に使っている池に流れ込んでいる小川をたどりながら周囲の自然を観察していくつもりだ。土器づくりやかまどづくりに使える粘土は、川沿いの崖等で特によく見つけられる。基本的に粘土は岩石が風化してできたのものなので、それが川に流されて行き着いた先が崖沿いであったり、露出している部分が粘土層になっていることが多いのだ。
「やっぱ靴があると多少痛えのは抑えられるな。けど右足だけ薬草で治しちまったから左足より痛え。にしても、植生がやっぱ大分違うな。木の実何かも1個ずつ確かめてかねえと。虫、は……漢方に使えるぐらいか。いや、先入観は良くねえか。見たことねえやつは全部どんなもんか確かめねえと。猛毒持ってたら困るがな」
凄まじい速度で回っている頭の中を、ある程度ゆっくりとしたペースで言葉として口から発する。あるき出して数分だが、もうすでに口を回し続けることに疲労を感じ始めた。とはいえ、取り敢えず今日のうちはずっと口を回し続けてみることにする。疲労した場合には帰れば良いのだ。
「地面から生えてる植物にもでけえ実がなってんな。つかまだ春なんだが、もう実がなってんのか? 何年生だ? 1年に何回も生え変わんのか? 取り敢えずこの実も採取しとくか。あー、ってか虫が一部やたらとでかいな。なんだあの巨大なトンボ。尻尾が光ってるが……トンボだよな?」
ひたすらに独り言を繰り返しながらあるき続ける千空。その様子を奇妙に思うこともなく、猫たちは真剣な様子で千空の話を聞きながらついてきていた。
お久しぶりです。
言語教育に張り切る千空パパです。なおこの後疲れて加減を考え始めた模様。
石神村がどう原作から変化しているかについて。 モンハン世界だとハンターのいる村になってるかな、とか、自然の生命力が高いので原作より人が生きてそうだなとかあります。 後は、石神村は原作だと鉄を扱うという考えがなかったので、武器はボーン系、モンスターの骨を加工したのとかがメインかなとか。 回答選択肢はたくさん作っておきます。
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原作そっくり。モンスターは避けている
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規模は原作 ボーン武器でモンスターと戦う
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規模が大きい ハンターいる
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モンスターに襲われるので規模は原作
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モンスター素材加工で発展した村
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モンスター素材加工でちょっとだけ発展
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モンスターによって滅亡の危機(イビル等)
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瑠璃を助けるのに秘薬がいる