静かに過ぎ去る日々は残酷なほどに無常で、無情にも過ぎ行く時は悲しいほどに美しく、美しさを讃えて止まない世界はどこまでも静かだ。誰の目に留まることのないこの理論さえ、風化しゆく世界の一部に過ぎない。
 あなたはそんな世界を無常だと嘲るだろうか。あるいは悲しみをあらわにするだろうか。はたまた、それが美しいと魅せられるのだろうか……。
 それを私が知りえることは、きっと、いつまでもない。

 それでも……それでも……、そんな世界をここに綴り続けようと思う。例え何者に否定されたとしても、ただの空想だと切り捨てられたとしても、確かに此処にあった物語だから。誰かの頭蓋の中の妄想などではないと、そう世界へ示すために。私は全てが終わるまで見届けようと誓う。
 彼らの向かう先はまだ誰も知らない。
 その先に何があろうが、何が行く手を阻もうが、彼らは決して諦めることを許さない。ただひたむきに、前へ進む。
 それは時に滑稽に映ることだろう。その雄姿を、あっけなく破壊して見せる世界を憎く思うかもしれない。
 彼らを嗤いたいならば嗤えば良い。世界を憎みたいならそうすれば良い。それを咎めることなど誰にできよう。
 ……しかし、どうか、最後まで見届けてほしい。どれだけの月日を経ようが、必ずや綴り遂げて見せるから。

 始めよう。新たな物語を。
第三章 ―悪夢討伐作戦後編―
  真に道を示すなら()
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