続きがかけなさそうなものを供養する場所   作:lkjhg

16 / 23
サブタイトルの通り。完成されている化け物なんて連載で書けるわけないんだよなぁ。というか作者のオリキャラのインフレが…


原作:僕のヒーローアカデミア
ヒロアカで書きたいところだけ書いて特に添削してないやつ


「ねぇ。ヒーローってしょうもないと思わない?」

 

 このヒーロー達が主役の世界に言うのは野暮かな?でも、結局大義名分なんて大層なものはなくて、警察の代わりに暴徒の鎮圧を暴力で行ってるだけの話になってしまう。

 

 だからこそ学校であったり免許であったりを整備したのだろうけれど…どうでもいいわよね。そんなの。だってヴィランにとって何の意味もない。ただ、オールマイトだけは、違う。

 

「彼の功績は、異世界出身の私からみても功績がとんでもない。世界の終わり際に来た勇者と同じくらいか、ちょっと下かな。流石に世界を背負ってる勇者と比べるのは可哀想じゃない?」

 

 一度彼に助けられた。なんてことはない誘拐犯にさらわれそうになったところをね。その程度私の脅威にさえならない、そのへんの雀と大差なかったのだけれど…そんなのお構いなしだったわね。あっという間に私を誘拐犯から取り返して鎮圧していたわ。流石に敬意を評さざるを得ない。

 

 何様?って言われるかもしれないけれど、これでも私は、私が生まれた世界の生命すべてを殺した化け物なの。この世界風に言えばヴィランってところね。そんな存在が認めてるんだもの。彼は凄いわ。

 

 そして1つ。彼のお願いを聞いてあげることにした。彼は小さい子供の冗談って思ってるだろうけれど私の年齢なんて数えることも諦めるくらいには年を経ている。数千かもしれないし数万かもしれない。それでも自分の力の完全なる掌握にはそれくらい時間がかかってしまった。

 

 それで話を戻してお願い。そう、オールマイトのお願い。結局のところ何も言わずに去っていってしまったけれど。私としては恩は返したい。だからこそこうしてここにいる。

 

「ふぅん。のっぺらぼうの叔父様とボロボロのオールマイト。どちらも見てられないわ。」

 

 きっかけは助けられたことだけれど、元の世界では誰にも助けてもらえなかった。助けようとさえしてくれなかった。いや、3人いた。逆に言えば3人だけ。何十、何百、何万、何億と人間はいたのに。助けても、世界の危機から守っても、待っているのは迫害。

 

 だから。

 

「私に、助けられなさい。オールマイト。貴方はまだ死んでいい人間じゃない。たとえそれが、呪いになろうとも、この世界にとって貴方は重要すぎる。」

 

 助けるの。

 

「悪いけれど、彼、殺すわよ。跡形もなく。存在さえなかったかのように。」

「君!ダメだ!」

「私は黒百合。かつて星を呑み込み、果てには宇宙をも掌握した化け物。どうか心配しないでオールマイト。私は、不滅で不死で永遠なのだから。」

「クッ…こんな少女に守られるなど…!」

 

 貴方は…そうね。守ってもらうまでもなく強いもの。誰かを守るのが当たり前になっている。

 

「あんなのっぺらぼうを殺すくらいは造作もないのだけれど…少しお話をしましょう。なにせ私、この世界についてほとんど知らないもの。」

「黒百合、と言ったかな?君はどちらかと言えばこちらよりではないのかな?」

「ヴィラン寄りってこと?そのとおりね。」

「では何故オールマイトの味方をする?君の纏うオーラは漆黒そのものだ。それにヒーローがしょうもないとも言った。なおさらわからない。」

「ヒーローがしょうもないといったけれど、ヴィランはただのお邪魔虫。平和に暮らしたい人がほとんどなのにかき乱す愚か者。あと、私の性格の根っこは善性よ。残念ながらね。」

 

 ああ、思い出した。元の世界で魔王と戦った時の話。あのときもなぜ人間の味方をするのかと聞かれたわ。なんて答えたかしら…?そもそも苦戦しようもなく淡々と殺したからほとんど覚えてないのよね。

 

「この世界に来てよく耳にするのだけれど、『個性』って何?私にとっては魔法って言ってくれたほうが納得できるのだけれど。」

「個性とはすなわち力。望もうが望むまいがだいたいの人間が持っている。僕はそれを他人から他人へ移すことも奪うこともできる。本来個性は1人につき1つだが僕は複数の個性を保有している。すなわちオールフォーワンというわけさ。」

「随分と御大層な名前なのね。でも、概ね理解したわ。個性なんて結局は私を殺すことはできない。もう、死のうとも思っていないけれど、少しい寂しいわ。私の脅威がいないなんて。」

「戦闘狂かい?」

「いいえ。死に場所を求めていたというだけの話。」

「そうだ。君から個性を奪ってみよう。そうすれば苦しみから解放されるのではないかな?君の苦しみは個性からくるものだろう?」

「???…別にいいけれど、試してみましょうか。」

 

 あら。一応この世界の存在じゃないとは言葉にしたはずなのだけれど…言ってなかったかしら?だとしたらごめんなさい。

 

「行っちゃダメだ!黒百合少女!」

「寝ておきなさいオールマイト。大丈夫だから。どうあがいても私の勝ちなの。」

 

 だって、ね?異世界に来たのだって、最終的に神を殺したからだし?これに関しては因果応報と言っていいはずよ。ちょっと違うかもしれないけれど。神といっても私を創造した神様。だから反抗期というかなんで創り出したんだって殺しに行っただけの話。

 

「頭に触れるけどいいね?」

「ええ。」

 

 ぽす、と私の頭に大きすぎる手が置かれて…十数秒ほど経ったけれど何も起きない。ああ、やはり。

 

「騙したつもりはないのだけれどごめんなさい。私は、この世界の人間ではないの。いえ、そもそも人間ですらない。…化け物だと、自己紹介したのだけれどね。」

「異世界?いや、無個性…付与もできない…本当に?いや、付与できた手応えはあった。だが…」

「じゃあ冥土の土産に教えてあげる。」

 

 私は黒い泥。黒い泥の人形。

 

「この泥。今は完全に制御できているから無害な黒い泥だけれど、ちょっとでも制限を解除した瞬間、すべてを呑み込むの。」

 

 そう。全て。物理的なものだろうと魔法的なものだろうと概念的なものだろうと。

 

「侵食?悪食?貪欲?いいえ。ただそこにある深淵であり虚無。だけれども全て死に無に還る。」

 

 早々に死をも呑み込み無かったことにした。

 エネルギーという概念も無くなった。

 限界というものも無くなった。

 寿命さえも無い。

 感情だけは未だあるけれど。

 そして星1つ丸ごと黒い泥で覆った。

 つまり文明含む生命すべて無に還した。

 星を呑み込んだというのはこのこと。

 

 結局は呑み込むだとか侵食っていう感覚のほうが近いのだけれどね。

 

「あら叔父様?怖気づいたの?悪の親玉みたいな感じなのに。」

「は、はは…まさかこの僕がね。」

「逃げようとしても無駄よ。さっき私に触れたときに黒い泥をつけてある。」

 

 限界がないというのは身体的なスペックもさることながら、無限に増殖し体積に制限がないことも意味している。だからたった一滴でも大柄の男性を呑み込むなんて造作もない。

 

「一瞬でしょう?星1つ覆うのは流石に丸一日かかったけれどね。」

 

 魂は全て私の泥の中に補完される。もちろん一部例外はあってその人達は私の中にはいない。

 

 龍姫は元気かな。今頃異世界に転生か転移して第二の生を謳歌してそうだけど。少量だったとはいえ、私の泥に耐えた唯一の存在。

 

「ねぇ?悪の親玉さん。今どんな気持ち?絶望それとも後悔?それとも憎悪?私と貴方じゃスケールが違いすぎるから仕方ないのだけれど…雑魚だったわ。少し見ていたのだけれど、何?あの戦い方。オールマイトを正面から力でねじ伏せる?コンプレックス丸出しじゃない。しかも単純に筋肉を増加させたり衝撃の増加。なんでみんな脳筋ばかりなの?むさ苦しくてたまらないわ。私の友人だった龍姫を見習ってほしい。舞うような所作から繰り出される鮮やかな朱。綺麗だけれどそれはすべてを灰にする業火。ああ、懐かしい。オールフォーワンの魂は、一般人以下のゴミ

ね。濁った黒の奥に野望の光が見えるけれど、所詮はオールマイトを殺したい程度。はぁ。」

 

 ふぅ。喉が渇くはずもないのに、のどが渇いた気分。これほど喋ったのはいつぶりかしら。

 

「あら。ヒーローさんたちは何を考えているの?私は極悪人を殺しただけで、むしろオールマイトを助けたのだけれど。あ!もしかしてオールマイトが勝って欲しかった?見てるだけの雑魚のくせにエンタメは求めるのね。」

 

 というか別に、最初にも言ったけれどヒーローだろうがヴィランだろうがどうでもいいの。わかりやすいからヴィランを殺しただけで、ね。

 

「どうして…殺したんだい?」

「一応この世界にも刑務所があるみたいだけれど…あそこじゃオールフォーワンを拘束するのは無理よ。言ってはなんだけれど彼も規格外ではある。それこそオールマイトと互角に戦えるくらいには。でも、そんなのは建前。あんな人間を放置するつもり?なら殺したほうが楽じゃない。拘束し続ける手間も無くなるし、ヴィランの象徴であろう人物の死によって勢いは多少削がれるだろうし、ヴィランが蜂起したところで大した統率力も無いだろうし。こう見えて色々考えてるのよ?」

 

 殺人は大罪らしいわ。人間の間では。

 

「拘束したいならお好きにどうぞ。抵抗はしないけれど…あの監獄に輸送するのなら1日ですべてを壊してあげる。監獄も秩序も何もかも。」

 

 私からすればヒーローなんて所詮ごっこ遊び。変な衣装を身にまとってコスプレ大会をしているだけ。本物と呼んでも良い人物は何人かいるかも知れないけれど、一体何人いるのかしらね?

 

「私は黒百合。神によって創造された悲しき泥人形。そんな私が絶望も何もかも、あなたにプレゼントしてあげる。さあ、私の手を取りなさい?踊りましょう?明日の行方を。」




はい、というわけで黒百合ちゃんのお披露目でした。本当は黒百合ちゃんのオリジナル書き上げてからが良かったけどそっちは今書くモチベーションがないので。

結局は悪役ムーブしちゃう黒百合ちゃんがちょっとかわいそうに思えてくる。でも仕方ないよね。だって元の世界でも自分以外全て殺す孤独ルート以外に終わりがないんだもん。一応希望を届けに来たはずなのに絶望をお送りしちゃってるよねこの子。あと一番最後の台詞は作者でもちょっと首を傾げてる。

これに関しては没というより単純に表で投稿するほどのものでもないと思うのでここで供養。あと生存報告的な。







…あれ?投稿もしてないオリジナルのネタバレを作者がしている?お、おかしいなぁ(汗。でもそれは決定事項なので…是非もないヨネ!(カーマ一人引く間に水着ノッブ宝具6になった人)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。