Muv-Luv ALTERNATIVE <The White Evil King>   作:段段だ段

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初投稿かつ処女作です。
完全自己満なので批判コメントはご容赦を。


前章
Muv-Luv ALTERNATIVE <The White Evil King>プロローグ 


 

 

「ありきたりー(テンプレー)」

 

 

人は死ぬと映画館へ行くと言うのは本当らしい。

はて?

だれかに聞いた話だったか?

それともコミックか何かで、聞いた話だっただろうか?

私は劇場(シアター)のど真ん中で呟いた。

私はプシュケー・ディアキリスティス。

先ほどシアター内で爆散したアホで。

転生者である。

…いや、何が言いたいかは分かるよ?

頭イカれてるんかとかそんなだろ!

だけど本当なんだってば!

事のあらましはもう50年以上前、私は現代社会の日本に生きる自衛官だった。

しかし、演習中友人をかばい、事故死してしまった。

気が付けば足を戦争中足を失った傷病軍人の子供だったわけだ(8歳)。

当時は混乱したよ?

なにせ身長190の立派な大人から、陰毛も生えてない子供になったもんだからな。

それより混乱したのが生活環境の悪さといったら。

この屑親父。

足を失った事と。お袋が若い男作って夜逃げしたことから、性格いじけて私に暴力ぶつけてきやがった。

因みに私が転生者だと記憶を思い出したのは、こいつの酒瓶アタックのおかげである。

それからさすがに命の危険を感じた私は、奴の愛用していたナイフを使い。

奴が寝てる間にめった刺しにした。

その後、なんやかんやあって、政府の殺し屋に仕立て上げられ、ある出来事から、犠牲心をこじらせ、『イオリア・シュヘンベルク』のプランB『福音』に乗せられ。

今に至るわけである。

ロクな人生じゃねーな。

 

「それにしてもアイツには悪いことしたなー」

 

まさか父親を殺させるとは。

父親を殺した私が何たる不覚だ。

業(カルマ)といううべきか…。

私は映画が終わり、明るくなった劇場を頭を掻きながら後にした。

 

「子供が父を殺す…こんな悲劇いつ終わる?」

 

私はひとりごちながら映画館の廊下を歩く。

子供が父親を殺し、また繰り返す。

子供が親を超える事は使命ではあるが、こんなのあんまりだ!

これでは無間地獄ではないか!

 

「それにしても…」

 

ここから出たら私はどこに行くのだろうか?

天国か地獄があるとしたら、間違いなく地獄行きなのだろう。

だって計画のためとは言え、数万人殺したしな…。

嫌、億かも知れないわ。

そう考えながら劇場の出口のドアの取っ手にを伸ばす。

 

 

『待ってください!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

 

少女の絶叫に振り向くと、私の右側を赤い風を駆け抜ける。

風と思っていた物は少女だった。

再び、出入口に向き直ると、年のころ10代後半の少女が両手を左右に広げ、立ち塞がっていた。

相当焦って走ったのだろう。

肩で息をしていた。

少女は白い制服を身にまとっている。

赤い長髪で、髪が人房、頭頂部からハネていた。

今頃のガキはこんな色に髪を染めているのか…。

親からもらった体を何だと思っていやがる。

それにしても、エロゲーのヒロインに出てきそうなガキだな…。

典型的な幼馴染ヒロイン顔だ。

 

「お嬢ちゃん、こんなおじさんに何のようだい?

おじちゃんはもう映画を見終わって、外に行きたいのだがね」

 

私は嫌味たっぷりに言ってやる。

何?

子供っぽい?

死んでいるからどーでもいーわ。

 

「タケルちゃんを助けてください!!!!」

 

少女は腰を90度を折り、勢いよくお辞儀をした。

少女の焦った様子から呆気にとられ、私は相当マヌケな形相だったと思う。

 

「お嬢さん。相当訳アリみいだね…。

とりあえず訳を聞こうじゃないか」

 

私はベンチを顎でしゃくった。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

「BETA…ねぇ…」

 

少女…『鑑純夏』の説明したことはにわかには信じがたいことだった。

何せ自身は、自身の知らない平行世界に迷い混んだ。

そこはBETAという宇宙生物の侵略を受け、人類は絶滅寸前だった。

そして自身の恋人(タケルちゃん)を巻きこんでしまい、何度も悲惨な目に合わせてしまっているのだとか。

 

「お嬢ちゃんの話が本当だとして、私が行ってどうなる?

見てわかる通り私は老人だぞ?」

 

彼女の話が本当なら、精々中型種と何とか渡り合えるのがせいぜいだろう。

 

「それなら心配いりません!

プシュケーさんの戦術機の『ガンダムサタナエル?』も送ってくれるらしいです!」

 

なるほど…サタナエルがあるならどうにでもなるか…。

いや、待て、彼女の言い回し、おかしいぞ‼

 

「待て!

さっきから君の会話はおかしい‼

私と君以外に関係者がいるかのような言い回しではないか?!」

 

「実は…この話を持ってきたヒトは私ではないんです…」

 

罪悪感に苛まれた顔で目をそらした純夏はそう白状した。

当たり前だ異世界転生なんて奇跡、起こせるやつが普通の少女のわけがない。

 

「そのヒト、自分の事、『カミサマ』って言ってました」

 

…。

成程。

『カミサマ』ときたもんだ。

現に異世界転生、輪廻転生を果した私以外にどれだけの人間がこの話を信じられるだろう。

 

「それで?

お嬢ちゃん、報酬はどうする?」

 

私はタバコに火を付け、純夏にといかけた。

彼女は『え?』と間抜け顔を晒す。

私が引き受けると思わなかったのだろう。

 

「私はPMCの総司令官だ…。

ただ働きはゴメンなのだがね?」

 

そう、死んでも腐っても私は戦争屋である。

ただ働きだけは死んでもゴメンである。

そう言うと、彼女は『ええっと…その…』と言いよどんだ。

こっちが罪悪感わくじゃねーか!

言い過ぎたと撤回しようとした所、彼女は思い切り顔をあげ、こう言い放った。

 

「報酬は第三の人生です!!!!

お願いします!!!!!

任務を引き受けてください!!!!!!!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

「ふははははははははははははははははははははははっ!!!!!!!!!!!!!」

 

私は涙を流し、腹を抱え、笑いをこらえなかった。

何?

彼氏のために私相手に不条理を通そうとしてんの?!

不敬を通り越して愉快なんだけど?!

いやー笑った笑った…。

この年で恥ずかしい位だわ。

 

「いやー、笑った…。

笑わせてもらった礼だ…。

その依頼、受諾するよ」

 

彼女は『え…。本当ですか!!ありがとうございます!!!』と言い、再び90度のお辞儀をする。

アホ毛がまつ毛をかすり、鬱陶しい。

 

「それで?

どうやって君の世界に行けばいいのだ?」

 

そう言うと、彼女は一枚のチケットを渡してきた。

映画館のチケットだ。

チケットには『MUV-LUV ALTERRNATIVE』と書いてある。

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

んー?

なにか見覚えのあるような?

気のせいだと信じ、彼女の手にひかれるまま劇場に移動した。

 

「それで?

『タケルちゃん』救出以外は好きにしていいのだな?」

 

私は劇場へ入る前に最終確認した。

酒飲みながら映画観て、女抱く生活するわ。

前世と前々世がクソだったからな。

その分取り戻してやる。

 

「はい!

『カミサマも』好きに生きろといってました!!」

 

純夏は手を祈るように組みながらそう言った。

よっしゃ言質とった。

 

「それから、もうひとつ…」

 

劇場のドアの取っ手に手をかけたところでよびかけられる。

何だ?

用があるならハヨ言えや。

振り返ると彼女は笑顔でこう言い放った。

 

「お元気で。

新しい人生をたのしんでください。」

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

そういうセリフはタケルちゃん(主人公)に言ってやんな。

私は後ろ手を振り、劇場のドアを開け、中へと体をねじ込む。

ご丁寧にもど真ん中の席を用意されていたので、ドッカリ腰を落ち着かせる。

ポップコーンとコーラはどこだ?

私は中途半端な不親切に少し腹を立てる。

そうこうしてるうちに、上映前のブザーが鳴る。

この瞬間はいくつになっても心躍るものだな。

 

 

 

 

 

やがてスクリーンに映ったのは異形の群れと対峙する私の愛機(ガンダムサタナエル)だった。

 




一応完結を目指しております。
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