Muv-Luv ALTERNATIVE <The White Evil King> 作:段段だ段
カシュガルハイヴ攻略作戦から数年たった。
サーシャ、ベアトリクス、アーニャ、イザベラ、そして私。
五人は家族として我が社の本部にほど近い車で10分の大豪邸に居を寄せていた。
因みにこの邸宅、私の知らぬ存じぬまま出来上がっていた。
だから、なんで最高総司令官の知らないままそんな巨大建築物組み立てているんだよ?!
なんで私だけハブるんだよ!
――――――――
そしてあくる日、私は昼過ぎに目覚めた。
両方の腕の重みが無い喪失感が原因だ。
ピーピー煩い目覚まし時計を毎朝、消耗品のように破壊し、大きな欠伸と共に身を起こす。
昨晩の3Pのせいで全身バッキバッキだ。
奴らめ…イノベイターの体力を悪用しよって…。
どれだけイカせても小休止だけで回復して私に襲い掛かってくる。
まるでゾンビだ。
頭を掻きながらシャワー室へむかう。
シャワーを浴び、パンツだけで一階に降りるとダイニングが騒がしい。
ダイニングを覗くと我が天使、アーニャとイザベラが映画を観ていた。
これがジブリ作品やクレしん等なら素直にほほえましいで済むが、残念ながら内容は『HOSTEL』だ。
辟易する大人だっているのにこの娘どもは、きゃいきゃいとグロ映画を楽しんでいる。
「おはよう。
私の天使たち。
朝からグロ映画とはご機嫌だな!」
二人をソファーから掻き抱き、頬にキスする。
娘たちはきゃっと悲鳴を挙げるも、そんな蛮行を起こすのは私だとわかっている。
「おはようございます!お父様!ちょっとウザいです!」
「おはようございます!父上!ちなみにもう昼過ぎです!」
アーニャとイザベラにやんわり釘を刺され、パパのメンタルに小ダメージが入る。
文句を言うなら貴様たちの母親に言ってくれ。
屋敷で雇っているメイドがおろおろしている。
きっと娘たちのお願い攻撃をことわれなかったのだろう。
ハンドジェスチャーで落ち着かせ、娘たちを降ろす。
すると、アーニャが一緒に行きましょう!とイザベラに合図する。
はい、姉上!とイザベラが元気に返事をすると、彼女らはせーのと息を合わせる。
「お父様(父上)!!お誕生日おめでとうございます!!!」
娘たちに満面の笑みでプレゼントを差し出される。
アーニャが図書サイズの直方体の箱、イザベラは80㎝大の板状の木箱を抱えている。
二つとも紫と紅のリボンでラッピングされている。
「おお!今日は私の誕生日だったか!ありがとう、天使たち!!」
わざと大げさに喜び、再び娘たちを掻き抱く。
娘たちの期待に応えるのも父親の役目だ。
忘れていたわけではない。
正確にはさっきまでは、枕元に妻たちからのバースデーカードで気づいたのだ。
『ハッピーバースデー』というメッセージと二人のキスマークに、今日が私の誕生日だと気づかされた。
それにしても彼女たちのメッセージカードに嫌な予感を覚える。
まるで…サタナエルを受領した時と同じようなねっとりとした、自分がバケモノにされる嫌な予感が…。
まさか。
サタナエル以上のバケモノなどスパロボでもいるわけあるまい。
気を取り直し、娘たちの誕プレを開ける。
まずはアーニャからだ。
「お父様の歴史から始まり、魅力、活躍、ホワイト・ホエール・セキュリティー・ガード社の設立目的、戦力などをお母様と一緒に編集して本にしてみました!
『世界のエイハブ~プシュケー・ディアキリスティス~』の完全初版本です!」
何してくれてんの?
何が悲しくて私の百科事典を受け取らなきゃなんないの?!
ジョブスにiPhoneプレゼントするような物じゃん。
やめろよまたカルト教団に拍車がかかるじゃん。
プレゼントした相手が娘じゃなきゃ、この本で頭カチ割ってたわ。
この本、コロコロより分厚いじゃん。
因みにこの本、発売から一か月で世界で5億冊以上売れるベストセラーになり、将来的に人類史上聖書の二番目に売れた本としてこの世界に名を遺すことになる。
なんてことを…。
何とか正気を保ちながらイザベラの木箱を開ける。
中に入っていたのは私の肖像画だった。
これは素直にうれしい。
だがこのタッチはどこがで見た気が…。
「これは縮小したレプリカです!本物はルーブル美術館に飾ってあります!世界中の有名画家か一か月不休で描き上げた魂の傑作です!オリジナルは全長12mあります!」
やめてさしあげろ。
イザベラが満面の笑みで見せる端末の写真には満面の笑みで誰しも聞いたことのある有名画家たちとベアトリクスの姿だった。
20名の画家たちはみんな頬がやせこけているにも関わらず、目はランランと光、不気味な笑みを浮かべている。
コワすぎ!
因みにこの絵画、遠い将来、地球連邦初代大統領にして、人類を救い、外宇宙へイノベイターを導いた人類史上最高の英雄の唯一の絵画として名を遺すこととなる。
なんてことをしてくれる!
「あ…、ありがとう…。
天使ちゃんたち…」
私は頬を引く付かせ、笑顔を作るのに精いっぱいだった。
父親は娘の前ではいつでも強くいなくてはならぬ。
たとえ娘から特級呪物をプレゼントされたとしても。
――――――――
ちなみにこんなデカい屋敷を数人で管理するのは無理があるわけで。
家事を片付けてくれるメイド、運転手、護衛など30名ほど雇っている。
そうこうしているうちにデキる女、キッチンにいたメイド長がパスタを持ってきた。
いくら私の肉体が金食い虫だとしても、学校の机サイズの大皿山盛りのボロネーゼはやりすぎだ!
三ツ星レストランから引っ張て来た彼女だが、こういうところに難点がある。
好意を可視化してくれるのは有難いのだが…。
私はなるはやでパスタを掻き込んだ。
今日は変わった依頼を受けている。
――――――――
パスタをビールで流し込み、制服に着替えた私は専属の運転手が駆る車でわが社の本部へ向かった。
急ぎ、ソ連へ行かねばならぬ。
「…加えて先月に比べ、米国ドルで50億ドルの黒字です。
特にビームライフルの売り上げは最高潮と言っても過言でもないでしょう。
現在販売している兵器に関してブラックボックス化しているため、漏洩は確認できません」
合流したサーシャの報告を聞き流しながら、MS格納庫へ足を急がせる。
儲かるっていいものだな。
金はあって困るものではない。
「あら、早起きね。
お寝坊さん」
今日の夕飯は何にするか考えながら歩いていると、ベアトリクスと鉢合わせた。
彼女は、階級章と称号のバッジをジャラつかせた真紅のレザーコートに制服姿だ。
ホワイト・ホエール・セキュリティー・ガード社の監査局、局長であり、准将に就く彼女はもうあの頃の甘い少女ではない。
あの頃の情熱そのままに、甘さを捨てた戦士だ。
彼女は母となり、幾千の修羅場をくぐり、妖艶な女になった。
因みにサーシャから聞いたところによると、バストサイズがサーシャのものに至らなかったのが悔しいらしい。
だが、彼女のキュッとしたウェストはエロい。
うっすら浮かんだ腹筋が最高だ。
プライベートの態度は柔らかくなったが、私に対しての尊崇っぷりは健在だ。
『おはようございます!ディアキリスティス様!
ジークディアキリスティス!!』
ベアトリクスの部下が叫ぶ。
いや、むしろ増長どころか、感染してないか?
しかし、コイツの部下、元の世界でのジオン系の軍人が多いな…。
敬礼するガトーやノリス達を傍目に手で制する。
「朝からご挨拶じゃないか、今日は非番を与えたはずだが、物騒だな?」
私は皮肉に皮肉で返す。
今日は娘たちの面倒を見させるため休暇を与えたはずだ。
新人メイドちゃんがダイニングにいたことと関係があるに違いない。
「何よりも重大な任務よ…。
地球存亡よりもね…」
ベアトリクスは額に青筋をたて、米神を痙攣させる。
数十人のジオン系の部下たちも各々、壁を殴るなどして怒りを露わにしている。
「世界の管理者…、我らがディアキリスティス様を侮辱した、キリスト殉教派に裁きの鉄槌を!!!!」
その雄たけびに近いベアトリクスの宣言に部下たちが続く。
こわっ…。
カルト教団に身辺組織まで汚染されているってどういう要件だよ。
彼女らは私への誕プレにキリスト教殉教派の幹部の首を選んだらしい。
「まあ、ほどほどにな。
無事に帰ってくれるだけで何よりのプレゼントだ…」
私は適当に言いよどむ。
「まだ我々の身を案じてくれるなんて…!
聞いたか?!
こんな誰よりも慈悲深いプシュケー・ディアキリスティス様を悪魔となじる殉教派の虫けら共を許すな!
彼がこの世に生を受けた聖なる日に奴らの血をささげるのだ!」
ベアトリクスの部下たちは雄たけびを挙げる。
そんな誕プレ要りません。
私は彼女らの怒気に耐えられず、MS格納庫へ足を急ぐ。
ふと、殉教派討伐隊に志願したサーシェスに目が合う。
『あ・り・が・と・さ・ん』
奴は口パクでコンタクトする。
私は黙って口元だけ釣り上げた。
いつの時代、どの業界でもただ市場を開くだけでは儲からない。
そこで私は戦争狂いのサーシェスを使うことにした。
私はサーシェスや数十人のスイーパーを使い、世界中のそこそこな暗い情報や、各国の手あかがついた戦術機やMSを流した。
ご丁寧に各国が購入したという証拠付きで。
殉教派や各国の危険思想は、私から買った情報や戦力でテロに走り、我が軍に制圧される。
そしてなにも知らない各国は私に感謝し、白鯨条約により、死なない程度の謝礼をむしられる。
そしてテロを恐れ、私から武器を買う。
そのくり返し。
この世界にはどうしても、サーシェスのような戦場でしか生きられない生物がいる。
そのための環境整理だ。
戦争バカの生存権を維持しながら、金儲けを。
完璧なマッチポンプだ。
因みにこのシステムは二人も納得している。
サーシャはベアトリクスに念入りにと肩に手を置く。
ベアトリクスにキスをし、MS格納庫へ足を急がせる。
ああ、因み説明し忘れたが、キリスト教人類革新派…。
これの教祖はベアトリクスだったりする。
――――――
「しかし…、ここも大分賑やかになったものだ」
私はコートのポケットに手を突っ込みMS格納庫をブラブラ闊歩していた。
現在我が軍のMS格納庫はまるでガンダム世界のサラダボウルだ。
Gジェネかよ。
クスィーGとクシャトリアの前でブライトとハサウェイ、ジンネマンとマリーダたちがぎこちない親子の会話を楽しんでいる。
因みにこの二人とはパパ友だ。
週一で飲んで愚痴や相談に乗っている。
バルバトスルプスレクスの前で、三日月やオルガ達がたむろっている。
こいつらは路地裏で、強盗まがいの商売をしているのを保護した。
全員阿頼耶識システムの手術を受けている。
素直にしたってくれているいい弟分だ。
そのほかにもガンダム世界のメインキャラクターがMS格納庫に集っている。
共通しているのは、全員私の部下であること。
現在、我が軍は約2000機のMSを保有している。
うち、オリジナル含め太陽炉搭載型は300機。
ジンクスをはじめとする疑似太陽MSはエース機及び専用機だ。
因みにオリジナル太陽炉型は私、サーシャ、ベアトリクス用の幹部機。
ガンダムキャラクターたちには疑似太陽炉搭載のガンダム型試作機『G』型MSを配備している。
まあ、かっこよく言ってみたが、ただのガンダムキャラクター専用機のレプリカなだけで。
サタナエルたち以外のガンダムを『G』にした発案者のベアトリクス曰く、ガンダムは象徴であるべきとのこと。
そのアイデアに関しては宝物を磨くようにZ『G』を整備するカミーユたちの顔を見ると、何も言えなくなる。
私は敬礼する彼らを割り、ガンダムサタナエルへ急いだ。
「…あり?」
いざサタナエルの足元に着くも様子がおかしい。
キリスト教人類革新派のカルト共が、サタナエルに祈っている光景は日常風景だが、サタナエルに違和感を感じる。
まず、一回りデカい。
以前から全長は6m増している。
とても主人公の私が乗るようなものじゃない。
まず、シルエットがより流線を帯び、より人間に近い姿となっている。
そして全身くまなくクリアパーツが目立ち、怪しく光沢を放つ。
ビットバインダーが三つになり、フィンビットも当分されている。
フィンビットのバインダー本体が大型化され、ビットも大型化されたようだ。
背中部分を含め、スラスター部が全体的に大型化されている。
肩部が鋭利になり、より魔王的な風貌になっている。
左マニュピレータが右より一回り大きく獣のように獰猛なのが気になる。
おまけにその前腕はクリアパーツで出来ている。
どういう原理で動くんだ。
私があっけにとられていると、ぱんっと右耳元で炸裂音が響く。
咄嗟に2階のデッキにジャンプで緊急避難をし、サーシャを睨みつけると、あのバカはクラッカーを構えていやがった。
お前夫の耳元でクラッカー炸裂させたのかよ?!
それが、一児の母がすることか?!
「さぷらーいす」
サーシャは期待した表情で言い放つ。
「どういうことだ?開発室長?」
私は着地しながらあえて副職の地位で問いただす。
そう言いつつも予兆はあった。
「私が黙ってほいほいとMSを量産しているとでも?」
アムロ達に最新鋭機をくれてやったのはデータ採集が目的だったらしい。
ありとあらゆるガンダム世界の技術や人知を超えたパイロットの力量。
その集大成がここに生れ落ちてしまった。
私の誕生日のサプライズプレゼントという些細なきっかけで!
「ガンダムサタナエルグレゴリ」
サーシャはそう言いながらタブレットを差し出す。
「まずフレームを第六世代のガンダムフレームをさらに強化した第七世代のフレームを採用し、強度と柔軟性を30%アップしました。
さらに機体表面に総司令官の身体を覆うナノマシンを、五倍の農度でコーティングしています。
そして万が一損傷してもジェル状の自動回復ナノマシンが機体を瞬時に回復します。
それどころか、ナノマシンはストレスによって自動進化いたします。
阿頼耶識システムの感度も強化。
脳内信号とタイムラグ0.02秒の反応速度を叩きだしました。
また、全身を覆うクリアパーツによって全身を常時GNフィールドで防御。
全身からビームマグナムクラスのGNビーム、ビームサーベルを射出できます。
ビームスマートガンは通常チャージでバスターライフルの3倍強の威力の観測に成功しました。
ご安心下さいビームスマートガンはより細かく出力制御可能です。
通常ビームサーベルもマックスでライザーソードの五分の一を観測、こちらも繊細な調整ができます。
そして左手にはライザーソードの三分の二の出力のビームサーベルを瞬時に展開可能。
チャージし、相手に直接叩き込むことで、疑似的なシャイニングフィンガーが可能です。
また、新素材を採用したため、左手分を自在に変形可能。
前述したナノマシンによって周囲の物質を分解吸収し、その射程距離は理論上は地球資源が尽きるまで無限です。
そのナノマシンを全開すればデータにあった月光蝶も容易く再現可能でしょう。
ビットも強化をおこない、ビットのビーム一撃がもはやビームマグナム一発分です。
稼働時間はノーチャージ状態で理論上一枚150時間超。
フィンビットの出力も向上しており、三枚のドッキングでライザーソード発動が可能となりました。
ただし、発動時間は二分までです。
フィンビットの射程距離も強化。
もはや総司令官は朝食を取りながら、月面のBETAを殲滅可能です。
そして、オリジナル太陽炉の出力強化並びに小型化に成功。
今や、50㎝大でオリジナル太陽炉の1.5倍の出力です。
方やこのグレゴリは6th・ドライブシステムを採用。
通常の八乗倍の推進力の計測に成功しています。
縮退炉も同サイズで二倍に強化。
理論上は木星すら投げ飛ばす出力です。
また、ヴェーダのターミナルユニットの計算能力も加速化させました。
いまでは量子化による疑似的な分身や、ワープホールの常時展開も可能なはずです。
最大火力の一つマイクロブラックホールカノンもノーチャージで連射可能です。
縮退炉のインターバルも2分以下に抑制できました。
ああ…、それとセンサー、レドーム周りも我々の時代の外宇宙探査船の物の三倍クラスのものを使用しております。
ご安心を。
そして極めつけは『福音』の強化。
今や総司令官の脳量子波による支配は太陽系全域に及びます。
支配を受けた人間はもはや自身がだれであったかすら思い出せないでしょう。
何か質問はありますか?
これでもはや総司令官は無敵の存在…。
我らホワイト・ホエール・セキュリティー・ガード社の切り札であり、イノベイターの神と言っても過言でないでしょう。
あら?
貴方様、泣いてらっしゃるのですか?
私のサプライズプレゼントがよっぽど嬉しかったのですね…。
今ふき取ってあげます、ペロペロ」
―――――
ハッピーバースデーソングに眼球だけを動かすと、アムロ達親しくやっている連中がウェディングケーキレベルのケーキを四人がかりで台車で運んできた。
ご丁寧に聖歌隊も一緒だ。
サーシャは頬の涙をなめとり、瞼の中にまで舌をねじ込む。
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
何もみたくねえ。
――――――
『リニアボルテージ上昇!射出タイミングをプシュケー・ディアキリスティスに譲渡!発進どうぞ!』
CPのメイリンの声にゆっくり瞼を開ける。
もうヤケクソだ。
「ガンダムサタナエルグレゴリ…、プシュケー・ディアキリスティス!満を持して征くぞ!!」
カシュガル本部基地から射出される新たなガンダムサタナエルグレゴリとラファエルガンダムⅡドミニオンズカスタム。
騒がしいと思ったら、カシュガル独立自治区は私の誕生日にかこつけてお祭り騒ぎだ。
各地から様々な分野のエンターテイナーがショーを開き、様々な出店が出店し、キリスト教人類革新派のカルト共が演説をしている。
私のサタナエルグレゴリを見ると人々は、各自手作りの団扇や旗、横断幕を振るい、私やサタナエルグレゴリの名を叫ぶ。
こわい。
せめてものファンサにガンダムサタナエルグレゴリに空中で見え切りさせる。
GNビームスマートガンとGNソードⅥを両手に両手を広げ、バインダーを全開し、はたから見たら十字架に見えるだろう。
Muv-Luv ALTERNATIVE<The White Evil King>第十四話
やっぱ気のせいじゃないわコレ!
テロップでてるじゃん絶対に!
私は内心絶句しながらサタナエルグレゴリを走らせる。
初めてだし、コレくらいかな?
私はハンドレバーをちょいっと動かす。
瞬間―――。
私の身体はパイロットシートに叩きつけられる。
「うおおおおおおおッ!!!!なんじゃあっ?!こりゃあ!!」
私が叫んでいられるのは、ナノスキンのおかげだ。
網膜投影で記録された計器を見ると初速でもうマッハ30を記録している。
加速もなしになんだこの推進力は?!
これがグレゴリの力だというのか?!
「視界が無限に広がる…、頭がクリアになる…、まるで神になったかのような万能感だ…」
私はサタナエルグレゴリのコクピットでほくそ笑む。
これなら…、これなら『カミサマ』とやらとも戦える。
私は神すら屠り、この世界を私の為だけの楽園にするのだ!
何か思考が物騒になっていないか?
もしかしてサーシャに出撃前に注射されたアップデートナノマシンのせいか?
ままいい、この全能感な前では些細なだ。
ふと、『GNインフィニティバースト』というスイッチに気づく。
押してみる。
まさか爆発するわけでもあるまい?
実戦で試すよりはマシだ。
瞬間サタナエルグレゴリは蒼い光を放ち、更に加速をする。
かつて黄緑のGN粒子は濃度を増し、かつ微細化し爆発的に放出される。
粒子の跡は両サイドの六枚のバインダーから放たれ六対の光の羽を形成する。
縮退炉が6th・ドライブシステムを回し、また逆もしかり。
二つの永久機関がお互いを助長しあい、まさに無限のエネルギーを観測する。
機体は爆発的に加速し、遥か後方に置いていったはずのラファエルガンダムⅡが前方に確認できる。
ものの数十秒で地球を一周したというのか!
「ふははははははッ!!!これこそが世界の管理者たる私にふさわしい鉄の身体だ!!!管理してやる…、支配してやるぞ!下等生物どもめ!!!!」
ごめんなさい、アドレナリン、ドバドバだったんです。
ほどなくして我々はソ連のオルタナティブ3計画の施設に到着した。
なかなか進まん
そして評価バーに色を付いていて射〇した。
皆々様応援感謝いたします。