Muv-Luv ALTERNATIVE <The White Evil King> 作:段段だ段
このロリコンめ!
Muv-Luv ALTERNATIVE <The White Evil King>
第三話
プシュケーがベアトリクスを救う数十分前・・・・・・・・・・・。
ガンダムサタナエルは雲を突き破り、大気中に潜入した。
「さてとまずはBETAへの威力偵察としよう」
現在私は東ドイツ上空を飲酒飛行中だ。
レバーを手にスキットルを傾ける。
※読者のMSパイロットの皆さん、飲酒飛行は重大な犯罪です。
「どこかに手頃な戦場があればいいのだが…」
BETAに戦術機がどこまでやれるかみたい。
そうごちていると、はるか前方に人が死ぬ前の強力な脳量子波を感じる。
怨嗟、恐怖、後悔…あらゆる負の感情が流れ込む。
他にも生物では考えられない単純な思考。
『採取せよ』
もしかしてBETA(こいつら)って採取用のドローンとかじゃないの?
奴らの正体を考察しているうち戦場に到着した。
う~わぁ~。
悲惨。
それだけでこの場はことたりた。
戦車級にかじり付かれるもの、要塞級に踏みつぶされるバラライカ、突撃級にバラバラにされる戦術機…。
戦場の悲惨さは万国共通だな。
真下で突撃級に体当たりされるバラライカが確認される。
何か…あの戦術機の衛士…美人な気配がする。
できれば黒髪美人が好ましい。
私は、バラライカにとどめをさそうとした突撃級にビームライフルを打ち込んだ。
・・・・・・・・・・・・・・。
『そこのバラライカの衛士!
生きているか?』
私はオープンチャンネルで問いかける。
返答はない、イラつく。
『生きているか聞いている!
何とか答えたまえ!』
若い少女の声が張り出す。
『はい!
何とか生きています!』
『うごけるか?』
見た目は中破っぽいがMSなら動けるはずだ。
『ダメです…。
フレームがやられてしまって…』
ちぃ!
なんたるガラクタ!
モロすぎるにもほどがある。
『ふむ。
ならば私の機体にのるといい。
今エスコートする』
サタナエルに右マニュピレータ―をバラライカのコクピットに近づける。
黒髪の少女はおずおずとマニュピレータに上がり込む。
コクピットハッチを開け、少女を招き入れる。
何だよそのパイロットスーツ!
エロ杉だろ!
さすがエロゲ世界。
デザイナーGJ。
十代後半だろうか、その瞳は穢れがなく、世界の清廉さを信じ切っている。
だが、何かこじらせてヤバい組織のヤバい女になりそうな予感がある。
だが、将来は妖艶な黒髪巨乳美女になりそうだ。
少女は初めて見る、全天周囲モニターを不思議そうにキョロキョロ見ている。
「ガンダムサタナエルだ」
私は簡潔に教える。
少女はえ?と鳩が豆鉄砲を食ったような顔をする。
「プシュケー・ディアキリスティスだ」
「…ベアトリクス・ブレーメ少尉です!」
少女控え目に敬礼する。
「ふむ…少尉…」
彼女の腕をつかむとそのまま後方にぶん投げた。
と、同時にコクピット後方のサブシートを展開し、少尉はそこに乗り込む。
「ここからが本当の地獄だぞ?」
そのようですね…、とシートベルトを付ける彼女を後目にサタナエルを起動させる。
「この醜い肉塊どもが…だれの許しをえてここにいる…。
」
私はサタナエルを軽く浮き上がせる。
「このわたしが!
戦場の管理者である私が!
貴様らを修正してくれる!」
いかんなー。
MSに乗ると魔王RPになってしまう。
アドレナリンが出て、テンションがブチあがっているせいだ。
機体を浮き上がらせる。
途端光線級のレーザーが殺到するが、バレルロールさせ、レーザーをすり抜ける形で回避する。
「レーザーをよけた!」
ブレーメ少尉がそう叫んだ。
続けざま、光線級の群れをビームマグナムで蒸発させ、要塞級の群れへ向かう。
キモイ触手を飛ばしてくるエロ生物にビームメガランチャーをぶち込み、次の獲物を探す。
突撃級が突っ込んでくるが、蹴り飛ばしてやる。
突撃級は勢いよくぶっ飛び、要撃級に激突し、仲良く内蔵ぶちまけて死んだ。
また、戦車にかじり付く戦車級を戦車を傷付けずにビームバルカンでバラバラにし、倒れ伏した戦術機に寄り付く要撃級をGNソードⅥで真っ二つにする。
GNフィンビットが音速で戦場を飛び回り、ビームサーベルで突撃級を打ち抜き、ビームサーベルで要撃級を切り裂き、突撃級に狙われたバラバラをビームで守ったりとやりたい放題だ。
何かめんどくさくなってきたなー。
私は3つの武器を高速で使い分けるジャグリング戦法で奴らを片付ける。
ジャグリング戦法とは、3つ以上の武器を空中へほうりなげ、攻撃したら別の武器をキャッチしてまた攻撃する。
対人線に有効な戦法で、かの刹那・F・セイエイでさえ苦戦させた。
ビームライフルからGNソードⅥ、GNソードⅥからビームサーベル、ときおりビーム・メガランチャーと次々と間合いを切り替える。
戦闘開始わずか10分で3万はいたBETAも残り数百になった。
奴らからしたらたまったものではないだろう。
奴らに感情があればの話だが。
まあ、無いのだろう。
だってドローンだもん、肉ドローンだこんなもん。
「戦場で兵士とBETAの命を管理する…。
それが王たる私の責務だ!!!」
サタナエルに数十m浮かせてレインメイカーのポーズをとらせる。
完全に魔王RPだ。
もうこうなりゃヤケだヤケ。
この時私はしる良しもなかったのだが、ブレーメ少尉救出に気を取られて、オープンチャンネルのままだったらしい。
つまり私のセリフは全て東ドイツの衛士たちに筒抜け…。
もう殺してくれ…。
サタナエルには攻撃させず、フィンビットに攻撃させる。
はたからみたら、完全にラスボスだろう。
戦闘はものの15分で終わった。
「ふう…」
私は肺から息を大きく吐き出し、無煙タバコで一息ついた。
そしてやれやれ…。
なんで人類が追い詰められているか理解できん。
この分なら一日で地球上からBETA殲滅できるわ。
「どうだ?
ブレーメ少尉、具合は平気か?」
彼女はぽかんとした表情で呆けている。
もう一度ブレーメ少尉と問いかける。
「はっ…!私は大丈夫です…それより」
ブレーメ少尉はシートベルトを外すと、私の胸に飛び込んできた。
「すごいです!すごすぎます!旅団規模のBETAをものの15分なんて…あなたは人類の救世主です!同志ディアキリスティス!いや、ディアキリスティス様!」
それを皮切りに戦場が沸いた。
あちこちから歓喜の感情を感じる。
『すげぇ…すごすぎるよ!夢をみてるみたいだ‼』
『きっと天におわすあの方が天使様を遣わせたんだわ‼』
『どうだ‼BETA共‼ついに人類は天をとりかえしたぞ‼』
『きっと俺たちはあのお方に管理されるために衛士になったんだ…』
『命の管理者…』
『戦場の支配者…』
『白き悪魔…いや、魔王だ!』
ちなみにこの活躍で私とガンダムサタナエルを信仰対象にしたキリスト教人類革新派なるカルト教団が世界中で大ブレイクすることになる。
何でも悪魔であるBETAから人類を救うため神が、私とサタナエルを送り出し、私によって人類はイノベイターへ革新され、宇宙へ進出し。やがて神のもとに到達するとか。
怖いよ!何人を信仰対象にしてんの?!
街中で女の子ナンパしようとしたらナンパ相手に突如拝まれる気持ちになれよ!
こんな形でキリストの気持ちをできようとは…。
いやまて、古来より宗教と性交は相性が良い。
どんな卑猥な行為も教祖がいいだせば立派な神事だ。
…試してみるのも良いかもしれない。
…ん?
まだ来るのか!うぜーな。
「ブレーメ少尉、すまないがシートに戻ってくれ。
まだ終わっていない」
ブレーメ少尉にサブシートに戻らせる。
下から大きな意志を感じる。
ははーん。
奴らの移動手段が分かったぞ。
サタナエルを上昇させ、ビームマグナムをフルパワーで打ち込む。
スペースデブリを粉砕するビームは地下何万mまで届いたはずだ。
次の瞬間すさまじい地震があたりを襲う。
「この地鳴りはまさか!」
ブレーメ少尉の悲鳴に近い声の後で一帯の地盤を砕き、巨体が飛び出た。
おいおいおいおいおいおいおいおい!!!!!!!!!!!!!!
デカアアアアアアアアアっイ!!!!!説明不要!!!!!!!!!
そこから突き出し、咆哮をあげたのは目測おおよそ2000Mのミミズのバケモノだった。
グラボイズかな?
なるほど、奴らが地下を進むのはこれが要因か。
奴の腹から無数の気配を感じる。
まさかまた吐き出す気か?
だったらまた振り出しじゃねーか!
そうはさせるか!
私は切り札の一つを切ることを決意する。
「ブレーメ少尉、捕まっていろ」
サタナエルを急上昇させる。
後ろからきゃっとかわいらしい悲鳴が聞こえる。
奴を見下ろせる高さまで上昇させると、私は力を持つ言葉を放つ準備をする。
「一気に決めたい。
出来るだろうか…」
「やってみせてください!
ディアキリスティス様!」
「ああ…なんとでもなるはずだ!」
「…トランザム」
既視感のあるやりとりの後、そう言い放つ。
私の生態認証、声紋認証と静脈認証により、サタナエルは真っ赤に発光する。
と同時にGNソードⅥを天高く掲げる。
「集え…フィンビット共…」
GNソードⅥにフィンビットが装着させる。
瞬間…!
GNソードⅥから超々巨大な光の奔流が雲を貫いた。
『光の剣…』
『綺麗…』
『天使の裁きだ!』
オープンチャンネルから喧騒が聞こえる。
その声をよそにライザーソードを奴めがけてたたきつける。
それだけで…。
やつは皮膚片の一片残さず消滅した。
それは神話の光景だったとブレーメ少尉は後に語る。
下をみると誰から始めるとでもなく、全隊のバラライカは王の御前の騎士の様に片膝をついていた。
私はその真ん中へゆっくりと降下する。
衛士の一人が語るに、天使(魔王)の降臨する様だったという。
自身の知る由もなく信仰対象になるってどんな気分なんでしょう