しょうか   作:くりすてぃーぬ 

14 / 15
終:私たちの恋愛道……だよ!

真一くんとお付き合いを始めてから、今は3回目の秋の真っただ中。

 

 

 

私たちのお付き合いは、2年半を過ぎたところ、なんだ。

こんなに長く私たちのお付き合いが続いてるのは、私の努力もあるけど…。

周りのみんなのサポートや真一くんに支えられてるおかげって。そう、強く思うんだ。

 

 

 

本当にありがたいことだなって。時々私の今までの経験、これはいわゆる「恋愛道」?、を思い返して。胸がいっぱいになるの。

 

みんなの心の中までは分かんないけど。家族はもちろん、あんこうチームのみんなや戦車道部のみんなが、私たちのことを見守ってくれている。そして、支えてきてくれた。

多分、私たちは今後もたくさんの人に支えられていくんだろうなって。思うのよね。

 

 

 

大学1年の時に孤立した私を知って集まって、一緒に解決のために力を貸してくれて。その後もお互いに支え合ったあんこうチームのみぽりん、華、麻子、ゆかりん。

 

私が不調な時には何事もなく接してくれて、それ以外の時には頼りにしてくれた戦車道部の先輩方、同期、後輩ちゃんたち。

 

通信手同士で学科の勉強や女子力を磨き合った杏子。加えて、私が真一くんにアプローチできなかった時、背中を押してくれた川端くん。

 

そして、真一くんを紹介した時に温かく迎えてくれて、私に彼氏ができたことを喜んでくれたお父さん、お母さん、詩織。

 

 

 

 

真一くんとのお付き合いは、私を支えてきてくれた、たくさんの人の存在なしでは、きっと今の通りにはならなかった。ううん。私の大学生活も今の社会人生活も、今のようにはなっていなかった、かも。

 

 

 

 

例えば…大学生活ではね。

推薦入試で半分仕方なく入った戦車道部の活動は、あんこうチームの4人や新しくできた同期のおかげで、お互いに辛いとき、楽しい時を分かち合って、切磋琢磨し合えたよ。

 

大学に入ってすぐは、彼氏ほしさに羽目を外し過ぎた…のよね。全方位の男の人にモテテクニックを使ったけど、そんな私を見て目障りと感じる人がいることに気付かなかったんだった…。

 

実際に陰口を広められたり、変な勧誘を受けたりとか。そんな状況になるまで私、自分の言動で痛い目に遭うってことに気づかなくて。大洗女子学園にいた時のように、みんながみんな、私の行動や振る舞いを大目に見てくれるとは限らない。その時にそう学んだんだ。

 

 

やっぱり女子しかいない環境と、共学大学って。違いは男子がいるかどうかだけだと思うのだけど。雰囲気も恋愛観もライバル意識も全然違ったんだ。そこに気付けなかったための失敗だったのかも。

 

 

 

 

そんな時に頼りになったのは。高校の時から一緒に頑張ってきたあんこうチームのみんなだった。

久々に全員集合できたあの日に、みんなが私のために「今後どうしたらいいか」っていう作戦を一緒に考えてくれて。

そして、みんなで考えた作戦の通りにやっていったら、次第に私の根も葉もない悪い噂とか嫌がらせが。なくなっていったんだった。

 

 

それだけじゃなく、大学でできた友達がどんどん減っていった私だったけど…。みぽりん、華、麻子、ゆかりん、杏子は。そんな私から離れることなく、普通に接してくれた。恋愛脳な私だったけど、私のいいところや長所を戦車道や普段の大学生活で頼りにしてくれたんだ。

 

もしかしたら私と一緒にいるから、みんなも何か言われたり、嫌な目に遭ったのかも…。でも、一緒にいてくれて、力になってくれたから。私は真一くんへの恋に。自分を信じて踏み出せたんだ。

 

 

 

 

そして、戦車道を通して、いろんな大学の人や地域の人、社会人と出会えたのよね。その上、就職活動やゼミの卒論にも、その経験を活かせたの。

 

卒論も日本語学と戦車道の無線を絡めた内容にして。S評価をもらって卒業できたんだ!

 

就活も戦車道の通信手の経験を活かした仕事がしたかったから。

それを就活の軸にして頑張ったら、希望の企業に入れたのよね!

 

そして今は、無線機メーカーの広報部で働いてるよ!

覚えること、勉強することがいっぱいで!毎日あくせくしちゃってるけど…。

戦車道や生徒会広報の経験を活かせるから!毎日の仕事が楽しいの!!

 

就活や卒論も、あんこうチームや戦車道の同期と一緒に乗り越えてきた。

みんなそれぞれ進路は違っちゃうけど…。「これからもよろしくね!」ってみんなで約束したから!きっと大丈夫だよっ!一週間前もみんなで落ち合えたんだから!これからも大丈夫。そう信じないとね。

 

 

 

 

 

 

こんな風に。私は今までいっぱいいろんな人に支えられてきて、これからも支え合っていくのかな。

 

 

その支えてくれる人の中で特別な人が。私にとっては高田真一くんに、なっているの。

 

 

 

彼とのお付き合いは2年半を過ぎたところだよ。

ここまでこれたのはお互いの心がけや周りの人の支えのおかげ、もあるけど。

奇跡の要素も少なからずあるのかもしれない。

 

 

高校時代の私は全然考えてなかったけど。世の中にはゴールインするよりも別れるカップルの方が多くて。今までの私たちはそうなっちゃうことなくて。そして、今も仲がいいんだから。

 

戦車道部の中でも、別れ話はちらほらあったよ。残念なことに杏子も、その一人になっちゃってたのよね…。

 

 

だけどナイーブな話だから。そのわけを自分から話す人はまずいなかったよね。

んで、私からも聞いたり、なんてことはとてもできないよ。

それに杏子の場合が特殊なだけで。相手がだれかわかんない場合が大半だから。

ますます人の別れ話は聞いたりしないんだ。

 

私たちは今もお互いのことを思い合って上手くやれてきてる、と思うよ?

だけど、これからは、もしかしたらお付き合いが厳しくなっちゃうって可能性もある…。

そういう可能性は捨てきれないよ…。

だけど!そんな状況はできるだけ避けていきたいし、そのための努力も私はしていくつもりだよ!

 

 

 

 

そしたら、私がやるべき将来の努力って?何なのかな??

 

まず、カップルが別れてしまう原因は。…私が思うに、主に2つあると思うのよね。

 

 

1つが、価値観の違いで。もう1つが、我慢の積み重ねが決壊したってこと。

 

 

価値観の違いは、人生の転換期とかで生まれるものかも。

 

例えば就職とか進学とか転職とかのような、分かりやすい環境の変化かな。将来の生活のあり方、お互いに求める相手や自分の理想像、そして社会人になってからは収入とか。

そんな転換期でお互いの意見が合わなくて、結果、別れてしまうのかも。

 

これはやってみないと分からないことが多いと思うから。その転換期が来てから考えた方が取り越し苦労にならなくていいのかも。

 

 

んでもう一方の「我慢の積み重ねの決壊」。これが、私が最も恐れていることで。

私がいつの間にか、彼に負担をかけすぎてないかなって。たまに心配になっちゃうのよね。

 

真一くんは私のやりたいことを応援してくれて、支えてきてくれた。

そして私も真一くんの支えていきたいと思ってるから。彼のやりたいことを受け入れて応援して、求められたら手伝ったりしてきたよ。

 

そして現状は。「お互いに不満があればすぐに言おう」と決めてて、実際に今のところ不満は言われていないから。ひとまずは安心、だけど。

 

そんな感じで、不満は溜め込まないようにって約束して、今までやってこれたけど。

今後お互いに不満が出てくることもあると、思うのよね。

 

でも、こんな困難も不満も。彼が隣にいてくれるなら、なんだって乗り越えていけるって。私はそう言ってしまえるんだ。

 

 

 

そして、今後のことも話してて。今ではね。結婚も見据えた話し合いも進んでいるのよ。

私が読んできた結婚情報紙を一緒に読みながら、お互いの意見をまとめているところで。真一くんは私の続けてた趣味を見守ってくれている。

 

そんなわけで。私は。病める時も健やかなるときも。真一くんと一緒に過ごしていきたい。そう思っているんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それにしても。バレーボールの試合。見るのは初めて、かも。

今日は真一くんがベンチメンバーで出場する試合だよ。日曜日で仕事もない休日だし、何より今日は!

 

真一くんの出番があるかもしれないから!私は今日、初めて、試合を見に来たんだ。

 

 

「今回、ベンチメンバーに入れるかも」と聞いたから。

「行ってもいい?」って聞いてみたら。真一くんからOKが出て。

そして私は客席に今、座っているわけなんだ。

 

相手のチームが試合開始10分前からスパイク練習?をしてる。

けど、私は相手チームの姿には目もくれず、真一くんを目で探すよ。

 

あ!!いた!!!ベンチ??って言うらしい会場の隅の方に座ってる!

 

 

 

「真一く~ん」

私は思わず声を掛けた。そして手を大きく振るよ。

 

ギャラリーがたくさんいたら、こんなこと、恥ずかしくてできっこないけど。

今日はお客さんもまばらだから。大丈夫よねっ。

 

そしたら真一くんが照れくさそうに、手を振り返してくれた。

 

ユニホーム姿もかっこいいと思う。

頑張ってほしいなあ。

とにかく私にできるのは!応援だよっ!!

 

 

 

しばらくすると、ぶ~~~~っ!!とタイマーが鳴り響いて。

相手チームが捌けていった。

 

「サーブ!」

だれかが号令したと思ったら!水戸大学チームの練習が始まった。

真一くんも混じってる。

 

んで、眺めているうちに、またブザーが鳴って。捌けていった。

 

 

 

 

そして試合が始まったよ。

んん~~。事前に勉強してきたとはいっても進行がよく分かんないよ~~。

それでも分からないなりに。私は真一くんの出番が来ることを祈りつつ、精一杯応援するんだ!

 

 

 

 

 

23-17

水戸大学の選手が強烈な球を打ち込んだ!

そしたらこっちにボールが回ってきたよ。

 

選手が交代して、審判がなにかやり取りした後に。

真一くんがコートの後ろの方へ入ってきた!

 

 

 

「真一く~ん!ファイト~!」

 

私は大きく手を振って応援するよ!!

 

彼が顔を上げた。目が合って頷いて、歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

会場の視線が真一くんに集まるのを感じる。

今が正念場なんだ。大役を任されてるんだ。

 

 

 

 

 

今ここで真一くんがミスをしても私は変わらず、真一くんのことは嫌いになったりしない。

 

だから。失敗しても胸を張ってほしい。

 

現に私は真一くんのおかげで。

 

自分のなりたい姿や女子力を消化して自分のものにできたし、自分を成長させることができた。

真一くんとの出会いがなかったら、私は今も高校生の時の恋に恋する自分のままだったかもしれない。

 

少なくとも今の自分にはなれてなかった。

 

素敵な人に出会いたい、という思いが昇華されないままだったかもしれない。

 

 

それはきっと真一くんも同じなのかも。

 

私たちは今後もお互いを高め合って、今後も一緒にいれたら、どんなに幸せかな。

 

 

 

 

真一くん。今までの自分を信じて。努力してきたんだから。

 

 

 

 

どうか。上手くいきますように。

何かにそう祈った。

 

 

 

 

 

 

真一くんが、小さくボールを投げた。

 




今後もこの2人がお互いを思い合って高め合っていけますように。


拙い投稿作品でしたが、読んでくださりありがとうございました。

来週から、番外編を数話投稿する予定です。
もしよかったら読んでみてください。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。