設定は、web版と小説版がごちゃ混ぜになってます。
×月×日
ぼくてんせいしゃごさい。
気付いたら転生してました。
気付いたら真っ暗で、気付いたら光がいっぱいで、気付いたら誰かの腕の中にいて、気付いたら五歳になっとった。
うーん、なんか文字にすると凄いな。
日記を書き始めた理由は、誰にも言えない秘密を自分の中だけで抱えるのに疲れたから。生まれてというか自分を意識できるようになってからずっと周りに演技をし続けている。……そんな生活もさすがに疲れた。ただ転生しただけの一般人にとっては、精神衛生上最悪と言ってもいいだろう生活がずっと続いてる。
だから、こうやって誰にも見られないところに自分の気持ちを吐露して、日々の鬱憤・ストレスを発散したくなった。ただそれだけ。
×月×日
最近知ったけど、この世界は狂ってる。
なんと我が第二の人生は未来の地球。まぁ、それだけ聴けばそこまで気にしないと思う。俺も最初はそうだった。実際、転生後の家が前世では考えられないような科学技術でいっぱいだったから、第二の人生は、ドラえもん的な未来技術で夢いっぱいな世界、なんなら宇宙で生活してますみたいな世界だと思って大興奮だった。
だけど、蓋を開けてみれば住んでる場所は前世と変わらない地球。しかも環境がボコボコに破壊されたディストピア世界観の地球。ドラえもんだと思ってたらインターステラーみたいな人類滅亡秒読み世界だった。
てか、俺の知ってる地球から100年以上経っててワロタ。
×月×日
義務教育が消滅してる件について。
どうやら義務教育は敗北してしまったらしい。学費が信じられない値段になってた。マジで小学校に通うのに私立の大学に行くみたいな金額になっとった。恐ろしい。
でも、我が家は両親が二人とも警察官というエリート一家だったので学校に行ける。パパママありがとう。
×月×日
最近、この世界の良いところを見つけた。
前にも書いたけど、この世界は前世から100年以上たっている。そのおかげで前世で好きだった漫画、アニメが格安で見れる。現物は高すぎて買えないけど、オンラインストリーミングなら昔のアニメ、映画がすべて見放題。漫画は、格安で電子版が買える。
それがこの世界の魅力です。
×月×日
100年以上前のジャンプ作品を格安で読めるのは神。
ジョジョの奇妙な冒険、ワンピース、ナルト、ブリーチ、ドラゴンボール……他にもたくさんあるけど、それが全部読めるの最高すぎる。しかも、前世では連載途中だった作品が今世では完結してるおかげで転生したことで読めなかった先の話を一気読み出来るという環境が出来た。
あぁ、転生してよかった。
×月×日
チェンソーマン2部が最高すぎる件について。
王道漫画を読み尽くし、遂に異色名作へと足を踏み入れて早二日。そして出会ったチェンソーマン。前世では、1部だけが終わり2部の連載待ちだった作品。1部が終わってから前世で1年以上、そして今世で8年。気付けば記憶から消えてたけど……最高でした。
ナユタちゃんクッソかわいいんだが? 最高なんだが?
でも、やっぱりデンジのヒロインはマキマさんだよな。
×月×日
「将来の夢は、お父さんやお母さんと同じ警察官です」と授業参観で言ったら、次の日から家庭肉体改造部が発足された件について。
初めての授業参観。両親を喜ばせようと思い将来の夢の作文発表会で「将来の夢は、お父さんやお母さんと同じ警察官です」と発表した。すると、それを真に受けたというか喜んだ両親が警察官になるための体力づくりとして一日筋トレメニューをつくった。
それから小学生だというのに毎日2時間の義務筋トレが発生。俺の趣味の時間がそれで削れました。みんなは嘘つくときには気を付けたほうが良い。出来るだけ冗談の通じる相手を選ぶんだ。
これで身長が伸びなかったら許さない。
×月×日
初めて外の世界を分厚い窓越しに見た。
空は黒い霧に覆われ太陽の光はなくただ黒い世界だけが広がっていた。大地に緑はなく枯れた地面、変色した川、生き物は一匹たりとも見えなかった。今まで生活していたアーコロジー内では、綺麗な世界が広がっているせいか未来都市に住んでいる感覚しかなかったが、こうして汚れた外を見ると自分が薄氷の上に立ってることを再確認させられた。
この世界は死んでいる。
×月×日
中学生に上がってから筋トレに加え空手、合気道の稽古までメニューに加わった。
パピーの話によると思っていた以上にこの世界が危険だということが分かった。環境的な危険ではなく、人間的な危険がこの世界には蔓延っているらしい。薄々感じてはいたけど昔の暴力の少ない平和だった日本は夢物語になっていた。
世界平和を謳っていた前世が懐かしい。
×月×日
高校受験(裏口入学)は何の問題もなかった。
マジでお金さえ払えば誰でも入れる、逆を言えばお金がなければたとえ頭が良くても入れないそんな場所だった。周りにいるクラスメイトはみんな金持ちばかりで貧乏そうな人は見当たらない。勝ち組しかいない空間だった。
ちなみにオタク趣味(100年前)を理解してくれる友達はいなかった。でも、オタク(現代)はしっかりいた。
×月×日
未来のオタク文化も馬鹿にできない。
しっかりと面白い作品であふれていた。今の時代は、前世よりも作品飽和が進んでおり自分の好みに合うような作品がたくさんあった。ただここまで飽和状態が進んだ中でもオタクたちの必修科目は存在していた。仮面ライダーや戦隊ヒーロー、2100年代のジャンプ作品とかいろいろあった。
まぁ、前世と比べて常識が変わっているせいで少し変に感じる部分はあれど十分楽しめる作品ばかりだった。
あと、どれだけの年月が経ったとしてもオタクという存在は変わらないということも分かった。自分の専門分野について語るときはしっかりと早口になるしコミュニケーション能力もそこまで高くない。専門分野、共通分野問わず議論する際には長時間を要するなど、まるで実家にいるような安心感があった。
チェンソーマンの布教は忘れずにしておいた。
×月×日
大学受験は、裏口入学が通用しない世界だった。
大学に入るため合格条件は、お金ではなく学力だった。高校入学の時とは違いしっかりとした試験が用意され面接もあるなど前世の大学受験を思い出させる内容だった。俺の進んだ学科はガッツリ頭の良いところではなく、スポーツよりの学科だったためそこまで問題はなかった。
警察官になるためにはそこに入らないといけないらしい。
×月×日
警察学校入校1か月。
罵声・暴力・暴言それが日常的に飛び交っている学校で初日からクソみたいな教官に目をつけられた。毎日、難癖をつけ事あるごとに罰則をつけるクズ。なんでも毎年新入生が入ってくると一人だけ見せしめとして目を付け、極限まで嫌がらせをする教官らしい。その標的になった生徒は毎年脱落する。だから、お前とは短い付き合いだなと嗤いながら同級生に言われた。
それを聴いてマジで頭にキタ。最後まで生き残ってここにいる奴らの誰よりも上になってやる。
×月×日
警察学校を卒業。
入学当初は啖呵を切っていたが、主席を取ることはできなかった。でも、一桁台には行けたから悪くないと思う。……と、ここまで意地と気力だけで突き進んできたが、警察官になっても俺の求める幸せがないことに気づいてしまった。この半年間、趣味の時間は1分たりとも確保できず、あるのはむさ苦しい男たちとの訓練。今後、警察官になったとして自分の趣味の時間を確保できる自信がない。
今まで警察官になった後についてあまり深く考えず将来が安泰だからという理由だけで警察官になるんだと頑張ってきたが、警察官になったら癒しの時間が消滅すんのはマジで意味わかんねーよ。
久しぶりに読むチェンソーマンは身に染みる。
×月×日
警察官になってもうた。
ずっと文句を言ってきたが、すでに引けないところまで来ていた……ので、諦めて警察官なりもうした。そういう訳で警察官になって今日で1か月がたったが……なんと趣味の時間が意外と確保できる。警察学校のような個人の時間が1分も無いということはなく、逆に7時には帰れるという神待遇。思い返してみれば実家にいた時のパピーとマミーも何だかんだ夜には帰ってきてたし、警察官は最高だったのかもしれない。
×月×日
―――警察官になって2か月。
仕事にも慣れてきたこのタイミングで前からやってみたかったゲームを始めようと思う。ゲーム名は、ユグドラシル。日本のメーカーが1年前に出した最新DMMO-RPGで、あの毎回デスゲームが始まるで有名な仮想世界で遊ぶことができるという神ゲーム。
なんで今更このゲームを始めようと思ったのか。単純に遊ぶ時間がなかったということもあるけど、一番の理由は、このゲームに関するあるニュースを見たからだ。なんとこのゲームでは、ジャンプ作品のキャラを再現できる可能性があるらしい。
情報は詳しく出てはいないが、つい最近ジャンプ作品に出てくるキャラクターの種族を奇跡的に発見したプレイヤーが出てきた。最初は、ガセネタやディープフェイクだなんだと言われていたが公式が認めたことで一気に話題沸騰。その話題が俺の耳にまで届いたというわけなんですが、最初はねぇ、そうは言ってもねぇ、仕事があるしゲーム高いしで渋っていました。でも、もしかしたらこの世界でチェンソーマンになれるんじゃないか。そう思った時には購入画面を押してました。
というわけで、リンクスタート!
×月×日
最初に選ぶ種族は人間。
本当なら異形種の悪魔を選ぼうと思ってたけど、原作種族開放には何よりも原作再現が重要だと事前の情報収集で聞いたので、最初は人間のデビルハンターを目指します。
名前はチェンソーマンにアバターの外装はデンジしていざ冒険へ!
とりあえず、最初の職業は「ファイター」、武器はチェンソーを装備して悪魔狩り行ってきまーす。
×月×日
「デビルハンター」取得。
でも、一向に種族変更は起きないというかポチタになりえる武器・悪魔がいない。どうやったらチェンソー型の悪魔が見つかるんだろうか……。とりあえず、チェンソーマンを解放した時に備えて拳で戦う系の職業も解放していくようにしていく。
それにしても喋る剣や刀、銃はあっても喋るチェンソーというか犬型悪魔のチェンソーは何処にも無い。
ちなみに俺はソロだ。
×月×日
種族変更アイテムである「堕落の種子」を入手したが、やっぱりプレイヤーやNPCに使用するものであり、チェンソーに使用することはできなかった。あと噂によるとどんな種族にも変更可能なワールドアイテムがあるという話を聴いた。
それでチェンソーを種族変更させるしかないのか?
×月×日
スーパーやばい情報をゲットした。
どんな種族にでも変更可能なワールドアイテム「世界樹の葉」は、九つの世界に散らばっている世界樹の枝についているらしい。ただ、それがどこで手に入るのかは完全ランダムであり運に頼るしかないほぼ入手不可能のアイテムだった。現在、流通している世界樹の葉もすべてが高騰しており手を出せそうになかった。
……普通に泣きそう。
ただ、まだ諦めてはいない。原作再現を重視した解放条件だということを忘れてはいけない。原作再現の範囲は、完全に原作を再現するということではなく、ある程度の条件がはまっていれば良いらしい。『サイヤ人』を解放したプレイヤーは、種族猿人の職業モンク系、気系スキルを取得した状態で初出場の武道大会で準優勝したことで解放されていた。
そう考えるとやっぱりデビルハンターをしながら如何にかしてチェンソーを悪魔化させるしかない。
×月×日
ゲームを始めてから1年目にしてやっとチェンソーの悪魔化に成功。
悪魔系の高レベルモンスターを倒したときに稀にドロップする「悪魔の心臓」。それをそこそこ有名な鍛冶職人に持って行き、無理やりこれを使ってチェンソーを悪魔化できないかと土下座で頼んだところ……なんと出来てしまった!まぁ、その代わりにとんでもない金額と金属、そのほか素材アイテムを要求されましたが、正直言って後悔が無いどころか天にも昇る気持ちでしたね。
悪魔チェンソーを受け取ったその日にもう一度頼み込み外装をポチタしてもらった。
×月×日
ポチタを装備しゾンビ狩りに出かける。
そして、タイミングを見てゾンビに殺されることで原作再現をしようとするが上手くいかない。普通に死んでレベルダウンするしアイテムロストもする。そのせいで何度も高額請求鍛冶職人にお世話になっている。何なら行きつけの鍛冶屋になったし無駄に顔と名前を憶えられて、毎回馬鹿にされる日々が続いている。
出来れば他の鍛冶屋に行きたかったけど、ポチタ作成をしてもらった恩と他に情報が漏れたときが怖くて他の場所には通えなくなった。そのせいで、毎回ぼったくられている。あの野郎足元見やがっていつか俺がチェンソーマンになったときにボコボコにしてやる。
×月×日
『
見た目は人間だけど、胸元のスターターロープを引っ張ることでチェンソーマンへと変身する。マジで最高にかっこいい演出と同時に変身する自分を今日だけで数百回見た。ついでに自分の装備も公安スーツにしておいた。てか、2段階外装は初めてだったけど感覚は全く変わらない。腕のチェンソーは、感覚的には爪だった。
遂にチェンソーマンになったぞおおおおおおお!!!!!!
×月×日
ルンルン気分で今までお世話になった鍛冶師のクソ野郎に自慢しに行った。
最初は、スーツになった俺を見て「変わったのは装備だけかよ」とバカにしていたが、スターターロープを引きチェンソーマンに変身したことでバカみたいな大声を出して驚いていた。
ここに来るまで半年ほどの付き合いだったが、あそこまで馬鹿テンションの上がったアイツを見るのは初めてだった。
×月×日
チェンソーマンの姿でレベル上げをしていると異形種狩りにあった。
初めての集団PKでうまく動けなかった。そのせいで一方的にキルされてしまった。未だにあのクソみたいな笑い声が耳に残ってる。今までは、人間としてプレイしていたから感じなかったが異形種になったことによる弊害を初めて感じた。
とりま今日あった奴をもう一度見かけたらブチコロス。
×月×日
悪魔狩りから人間狩りにジョブチェンジしたかもしれない件について。
人間狩りサイコー。あいつら異形種を見たら高確率で襲い掛かってくる。そんな奴らを逆にキルして経験値を稼ぐ日々を送っている。この逆プレイヤーキルは、とにかく判定がシビアであるためとにかく体力管理に気を付けないといけない。
普通であれば異形種が人間種を狩るのはペナルティが発生する。これを聴けば異形種になっても生きていけないような感じがするがしっかりと救済?システムが存在する。それは、異形種であっても攻撃を受けた相手であればキルしてもペナルティが発生しないというシステムだ。
このシステムは、1対1であればさほど怖くないが多対1になった場合が最も恐ろしい。複数人を相手に初撃を必ず受けないといけない。同時に受ければオーバーダメージで死に、単体で受けても連続で受ければ死ぬ。対処するには自身のHPと相談をしながらタイミングよく攻撃を受けるという選択しかない。
これが想像の数十倍難しいという地獄仕様となっている。だが、異形種にとってはこれができなきゃ生きていけない世界。あたおか。
×月×日
今日もまたレベル上げを頑張る。
×月×日
久しぶりに鍛冶屋に行ってみると、鍛冶職人からクランに誘われた。
構成メンバーは全員が異形種で悪のロールプレイをしているらしく、異形種PKをPKするためのクランとして結成した異形種クランとのことだった。なんでも、最近の俺のプレイヤーキル話がクラン活動に通じるものがあったらしく勧誘された。
折角なので入団することにした。ソロ活動終了!
×月×日
異形種クラン:ナインズ・オウン・ゴール
リーダー:たっち・みー
構成員:17名
このゲームで初めてあんなにたくさんの人と話をした。全員がラノベの登場人物かよと突っ込みたくなるくらい個性が強かった。特に悪のロールプレイをしていたウルベルトさんは別格だった。あんなに格好良いロールプレイ初めて見た。雰囲気がラスボス。逆にリーダーのたっちさんは信じられないレベルの聖人オーラが出てたな。
俺がチェンソーマンに変身した時のみんなの大興奮ぶりはかなりうれしかった。
×月×日
初めてのパーティー。
ウルベルトさんつえー。てか、魔法つえー。弐式炎雷さんつえー。てか、物理火力型ってなにー?凄いことになってたんだけど……。簡単にモンスターが溶けていく。単体性能というか人型対戦にしか向いてない俺からすると、化け物にしか見えない。
×月×日
みんなが単体最強と言っているたっちさんと戦ってみた。
普通に負けた。あの人の剣の動きめちゃくちゃ避けにくいし当てにくい。なんていうか戦うときの足運びが神懸ってる。攻撃するときは常に斬れる位置で距離を保ってるし、避ける時には最小限の動きで避けて次の攻撃に繋げるから、コッチの攻撃後の防御がコンマ数秒足りなくて負ける。
こんなんチートやチーターや!
×月×日
今日も楽しくパーティー活動。
今日はモモンガさんとぶくぶく茶釜さん、ペロロンチーノさんと一緒にレベル上げ。パーティーを組んでから異形種狩りにあっても確実に狩れるようになってきた。道中、姉弟である茶釜さんとペロロンチーノさんが定期的に口喧嘩していて面白かった。
×月×日
遂に種族が全開放された前回から追加された『
第二段階よりも一回り大きくなった体躯に二つに分かれた下腕、それに付随するチェンソー。腹部から裂いて飛び出した腸がマフラーのように首元に巻き付く姿はその不気味さを増長させる。
―――まさに悪魔。
×月×日
チェンソーマンの種族レベルをすべて解放したことで獲得できる特殊職業を楽しみにしていたが、クソ運営はしっかりとチェンソーマンを読み込んでくれた人が設定くれたらしい。
チェンソーの悪魔が解放されたことで取得可能になった職業は「ジゴクノヒーロー」と呼ばれる近接戦闘職。チェンソーの強化や身体能力の大幅上昇、専用スキル開放など嬉しいこと尽くし。こんなにも原作ファン大歓喜な職業を用意してくれたことに感謝。
もう運営に足を向けて眠れません。
×月×日
クランメンバーにウハウハで自慢したら最終種族・職業はそれくらいの補正・スキルが出るのは普通だと言われた。ちょっと特別感が薄れショックだったが、それでもカッコよさと強さを兼ね備えたことが分かって嬉しかった。
ちなみにチェンソーマン第三段階は、みんなからめちゃくちゃ良い反応を貰えた。特にウルベルトさんなんかはチェンソーマンのカッコよさに震えてた。とりあえず、原作をみんなに布教しておいた。
×月×日
最近ウルベルトさんとペロロンチーノさんと一緒に強いスキル構成や職業構成について話し合っている。
前回、チェンソーマンを布教したことで増えた二人の信者ウルベルトさんとペロロンチーノさんと最強のチェンソーマンを再現させようということで三人でいろいろと話し合っている。基本的には、チェンソーマンの原作再現を優先に強さを追求している。それと並行して一緒に二人の構成についても話し合っている。
―――目標は打倒たっち・みー。
×月×日
ウルベルトさんとペロロンチーノさん、モモンガさんの三人が無課金同盟を組んでいた。
なんか大声で「無課金万歳!!!」と言ってて煩かったから、その横で課金して三人を発狂させたった。
今までで一番の悪ロールプレイができたと思う。
×月×日
打倒たっち・みー連合に武人建御雷さんが加入した。
どうやら建御雷さんは前々から打倒たっちさんを掲げていたらしく、最近になって拠点で議論している俺たちを見て、話を聴きたくなったとのことだった。建御雷さんは、俺と同じ近接職ということもあって今まで以上に深い話をたくさん聞くことができた。
建御雷さんの話で初めて知ったが、このゲームは近接職は現実世界の身体能力が少し影響しているとのこと。だから、近接職として上を目指すならリアルでも肉体を鍛えるしかないという話だったが、すでにめちゃくちゃ鍛えてるのにたっちさんに勝てないという直視したくない現実にぶち当たってしまった。
あの人は肉体チートでも持ってんのか?
×月×日
最近連合軍で勝負をしたが、俺が一番弱かった。
ウルさんとペロさんには、一瞬で距離を取られ遠くから最高火力をぶち込まれて敗北。タケさんは、近接であと一歩というところで五大明王コンボとかいうとんでもプレイヤースキルが完成して一瞬で消し飛ばされた。
味覚は再現されていないはずなのに涙の味がした。こんなん最強の悪魔(笑)じゃん。
×月×日
萌えさんとモモさんに戦術のイロハを教えて貰った。
さすがに全敗したのが悔しすぎて戦略最強の二人に聴きに行った。……けど、1対1の戦術というよりも大人数対少人数戦の考え方が多くて参考にしにくかった。情報が重要とのことだったが、すべてを教えている仲同士、情報がない相手に対しての戦闘イロハは特になかった。
まぁ、一つ言うのであればそういった状況をつくるなと言われて終わった。
……うーん、あの人たちは、戦闘というよりも戦争の話してるよな。
×月×日
クランの人数が増えたということで一旦クランを解体しギルドとして再建することに。その過程でクラン長であったたっちさんは、モモさんへとリーダーを譲りギルド長「モモンガ」が爆誕。総勢27人の異形種プレイヤーで構成されたギルド。
―――『アインズ・ウール・ゴウン』が産声を上げた。
そしてギルド発足後、初のダンジョン探索としてあの高難易度ダンジョン『ナザリック地下大墳墓』初見攻略という前代未聞の攻略作戦開始を宣言。この日から俺たちはナザリック攻略に向けた準備が始まった。
×月×日
今日もポーション素材班、武器鉱石班、アイテム素材班と三班に分かれて行動。集めた素材は、すべてギルド生産職に渡し、また素材集めに奔走する。それを繰り返すこと1か月。ついにある程度の準備が整い始めた。
ナザリック地下大墳墓攻略決行日は、みんなが最長休みを取れる来週の土曜日から月曜日の三日間。
俺も含めて全員頭がおかしくなったのか、誰もがリアルを犠牲にしてユグドラシルで生活をしていた。あの聖人、勝ち組筆頭で名高いたっちさんもリアルを犠牲にしており、やっぱりあの人も廃人ゲーマーなんだと再確認させられた。
そんな危ない橋を27人という大人数で渡っていたが、誰もがその時間を楽しんでいた。俺も初めてこんなに楽しい時間を過ごせたと思う。まるで、文化祭前日みたいな楽しさが広がっていた。
×月×日
全10時間の長期戦の末、ナザリック地下大墳墓初見攻略完遂。
モモンガ、たっち・みー、武人武御雷、弐式炎雷、ぶくぶく茶釜、ヘロヘロ、やまいこ、ペロロンチーノ、そのほか俺含め総勢27名での初見攻略成功。
―――俺は今日という日を絶対に忘れない。
『 アインズ・ウール・ゴウン万歳 』
×月×日
攻略後2日間、死ぬほどバカ騒ぎした。
最初は、初見攻略という大仕事を終わらせたことで燃え尽きるかと思ったが、そんなことはなくみんなで攻略したこのナザリック地下大墳墓を拠点として改造させることに全員が専念していた。ナザリックの拠点化が出来るということが分かってから、みんな疲れを忘れ拠点の改造にハマっている。
攻略後すぐにどのように拠点を改造するかの会議が10時間近く続いたが、あの時はみんな頭のネジが飛んでたね。
×月×日
うちの生産職半端ないって~!もぉ~…半端ないって!!
もともと墳墓や地底湖、大森林とか全部合わせて六つのエリアしかなかったのに、墳墓を改造して更に三層増やしてるもん! そんなんできひんやん普通……。ナザリック初見攻略してから全員のリミッターが外れてるって! 前までだったら拠点に対してそこまで愛着なかったのに今じゃここ以外考えられなくなってるって!
マジで半端ないって!
×月×日
ナザリックが完成して2か月。
ギルド「アインズ・ウール・ゴウン」には、NPC作成ブームというビックウェーブが到来していた。みんな拠点の維持費を稼ぎながら、ナザリックで働くNPCを制作している。ギルドメンバー全員が自分の趣味全開のNPCを作っていた。
これを受けてついに俺も前から計画していた「マキマさん計画」を実施することに決定。
×月×日
―――マキマさん計画とは
マキマさんをNPCとして再現することを目的とした計画。ただ、この計画には大きな問題が立ちはだかっていた。それは、どうすれば支配の悪魔という種族を解放できるのか分からないという問題である。原作種族開放においては、原作再現が非常に重要になってくるが、原作ではマキマさんの誕生に関しては深く触れられていない。
また、次代の支配の悪魔であるナユタちゃんに関しても詳しくは触れられていない。なので最終手段というか最後の最後まで支配の悪魔の解放条件が分からなかった場合は、「予言のナユタ」を参考にしようと思う。支配の悪魔のナユタちゃんとは別人だと思うけど、試す価値はあると思ってる。
×月×日
とりあえず異形種悪魔のNPCを作成。
そこから先どうすればよいのかわからないが俺の予想としては、最上位悪魔までは種族レベルを上げても大丈夫だと考えてる。理由としては、マキマさんは悪魔だから。それも最上位の、だからそこまでは上げても原作再現の範囲内だと考えてる。
職業は、指揮官系と悪魔系のテイマーして育てる。あとは……頑張る。
×月×日
マキマさん計画から半年が経過。
周りが階層守護者や領域守護者、プレアデスなんて言う魅力満点NPCを作っていく中、俺のマキマさん計画は最上位悪魔になった時点で止まっていた。どうしても解放条件がわからない。どうすれば支配の悪魔になるのか、職業をデビルテイマーにしていろいろな世界を渡り、数多の悪魔をテイムしては銃弾のように使い捨てる。逆に長時間過ごした悪魔を生贄系のアイテムで殺すなどいろいろ試したが良い結果は生まなかった。
×月×日
久しぶりの打倒たっちさん連合会議。マキマさん降臨には、何が必要だと思うか三人に相談した。
そこで今までとは逆のアプローチをしてはどうかとのお言葉をペロロンチーノさんから頂いた。なんでも、俺はマキマさんの冷酷な部分、悪魔としての部分を重要視しているが、もっと内面にあった乙女の部分に目を向けたほうが良いかもしれないと言われた。
……確かに。
俺は今まで支配の悪魔としてのマキマさんを見ていたが、本当のマキマさんはそれだけがすべてではない。マキマさんは、支配の悪魔という側面を持ちながら本当は幸せ・夢のために動いていた。誰かと対等な関係になるために、支配という恐怖の力を使わない関係を作るために頑張っていた。
家族という関係に憧れてたんだ。
だから、俺がこれからすべきことはデビルテイマーとして残虐なことをするのではなく、家族として、対等な関係として扱うこと!……というわけで、これからはなつき度を上げる方向で進める!!NPCとして扱うのではなく家族として接する!!!!
×月×日
マキマさん計画実施から1年。遂にマキマさんが支配の悪魔(マキマ)の種族解放に成功。
解放したその日は、一日使ってギルドのみんなに自慢した。
×月×日
最近ギルド内で話題の第六階層に行ってみた。
そこにはもう見れなくなったはずの夜空が広がっていた。あまりの美しさに1時間くらいはずっと眺めてたと思う。前世の当たり前が今ではファンタジーって考えると……感慨深いものがある。久しぶりに前世に戻りたくなった。
ゆっくり夜空鑑賞をしているとブルプラさんが俺を見つけて自慢しに来た。
×月×日
ナザリック地下大墳墓が完成。
内装やNPC、トラップ、その他にもいろいろあったが、そのすべてが完成した。完成した1か月後、記念にということで戴冠式を行った。会場は、第十階層にある玉座。ギルドメンバーがそれぞれ自身の旗の下に立ち、モモさんがたっちさんからギルド武器を受け取るのを眺める。そして、モモさんが玉座に座ると同時に全員で「アインズ・ウール・ゴウン万歳」と合唱し終了。
最後はみんなでナザリックを見て回り解散。久しぶりにやるロールプレイはめちゃくちゃ面白かった。
×月×日
たっちさんがアルフヘイムでの戦士職公式大会「ラグナロク」にて優勝。
戦士系最強職「ワールド・チャンピオン」と優勝景品である純白鎧「コンプライアンス・ウィズ・ロー」を引っ提げて帰ってきた。それを見た打倒たっちさん連合の俺たちは、やっと狭まってきた実力がまた一気に離されたことを知って絶望した。
マジであんたはチートを持ってると言われたほうが納得できる。
×月×日
萌えさんがある情報を持って帰ってきたことで、ギルドはナザリック初見攻略以来の熱気に包まれている。
―――その情報とは「NPCを含め1500人近くの討伐隊がナザリックに攻め込んでくる」という噂
最初こそ噂程度の話だったが、それが最近になって確定的になったらしい。その1500人による討伐隊は、我らナザリックを倒すべき魔王・絶対悪として語られているようで、その話を聴いたみんながテンション爆上がりで虐殺するための計画を立て始めた。
その中でも終始楽しそうな声で恐ろしい計画を企てる萌えさんとモモンガさんが完全に魔王になってた。いつもは大人しめのモモンガさんがあそこまでプレイヤーキルについて楽しそうに話すの初めて見た。
×月×日
萌えさん情報によるとナザリック侵攻は、1週間後になるとのこと。
今までの少人数によるナザリック攻略班とは違うため相当な準備が必要となった。ナザリック初見攻略の時のような時間がないため、みんなフル稼働で毎日アイテム素材集めに奔走している。それと同時に高レベル帯のNPCの最終調整も並行して行った。
×月×日
ナザリック大規模侵攻に対し勝利。
第8層まで侵攻を許したが、モモンガさんのワールドアイテムやヴィクティムの足止め、たっちさんやウルさんのワールド職による攻撃が上手く嵌まって勝つことができた。俺も最初から最後までチェンソーマン第三形態解放で暴れまわった。
×月×日
ナザリック討伐隊が持っていたワールドアイテム、神器級アイテムがおいしすぎてウハウハだった。みんなでどうやって分けるか話し合った。とりあえず俺は武器が装備できないから神器級の全身鎧を貰った。久しぶりにあのクソ鍛冶師に外装を変えてもらえるようお願いしに行った。
いつも通り大量の金、アイテム、金属を要求された。毎回、俺にだけここまで要求するのはやっぱり鴨られてんのか……。まぁ、でも俺も今では慣れてなんも感じなくなってしまった。
それを横目で見ていたモモさんがドンびいてたけど、これが俺たちのコミュニケーションなんだ。
×月×日
この前の大規模討伐隊の奴らが俺らのことをチートだと言って運営に報告したらしい。
でも、当然我らがアインズ・ウール・ゴウンには何もペナルティはない。真っ当にプレイした結果であるためそこまで言われる筋合いはない。ただ、言うとすればあんた等は萌えさんに情報が渡らないように動くべきだったんだよ。
あの人はリアル諸葛孔明だからね、最初に倒すべき相手だったんだよ。
萌えさんと仲間でマジで良かった。
×月×日
クソ鍛冶師に依頼した全身鎧の外装が完成した。
チェンソーマン第三形態の時に装備できる全身鎧。その外装は、チェンソーマンとしてのビジュアルを邪魔しないように作られているため見た目の変化は全くない。全身鎧としての楽しみ方としては間違っているかもしれないが、それでもやっぱり原作チェンソーマンが大好きなので構わない。
×月×日
ギルド「アインズ・ウール・ゴウン」オフ会。
これまで5年近くゲームの中でしか会ってこなかったが、初めてリアルであったみんなは姿は違えど中身というか性格はそのままいつも通りのみんなで面白かった。記憶にあるみんなとのギャップが凄かった。中でも一番すごかったのは、やっぱりナザリックの女性メンバー。ゲームとの差が凄い。
たっちさんは予想通りというか普通にイケメンだった。今回のオフ会の中で初めて知ったがたっちさんは、俺と同じ警察官だった。ただ、俺のような万年下位職員とは違い上層部に食い込むほどの偉い人で驚いた。
……やっぱりたっちさんはチート持ちだったか。勝ち組過ぎるよあんた。
×月×日
最近ギルドメンバーがどんどん抜けていく。
まぁ、ユグドラシルが始まって既に10年以上の月日が経っているし飽きるのは当たり前だけど……やっぱりこのゲームの楽しいを1から100まで一緒に共有した仲間が減っていくのは心にクルものがあるなぁ。それに、辞めていく人の中にはリアルが関係してる人もいるししょうがないんだけどねぇ。
……悲しいな。
×月×日
遂に毎日ログインするメンバーも俺とモモさんの二人になった。
毎日、ギルド維持の素材集めをしながら雑談してという生活を送っている。最初は、メンバーが抜けていくことが辛くて、あまり楽しい話をすることはなかったけど最近は気持ちの整理がついてはっちゃけられるようになった。
とりあえず、モモさんを100年以上前のオタク趣味地獄に堕としておいた。
×月×日
モモさんとマキマさんの配下NPCを作ることになった。
そこで問題が発生。
どの配下を作るかで対立した。モモさんは、マキマさんの配下であるならばチェンソーマンとの最終決戦の際に見せた公安対魔特異5課を作るべきだと言い。俺は、初期の公安対魔特異4課を作るべきだと言い譲らなかった。
……ということで、配下を決める5番勝負をすることにした。
×月×日
5番勝負の結果、当然のように俺が勝ったがあまりのモモさんの熱意に負け原作の完全再現はやめて、公安対魔特異4課と5課の混合チームを作ろうということにした。
×月×日
ユグドラシルのゲーム終了に関する通知が来た。
×月×日
ユグドラシル終了まで1か月。
モモさんと一緒に元ギルドメンバーに最終日にナザリックで最後の宴会をしないかという招待のメールを送った。取り敢えず、最終日に向けてみんなが楽しめるような宴会の席を1か月かけて製作しようという話になった。
最終日宴会作戦、開始!!!!
×月×日
最終日になるにつれて、効果の凄まじいアイテム群が露店に並ぶようになった。
なんでもゲームが終了する1週間前からユグドラシル中央都市で花火大会をするらしく、そのための資金集めとして自分のお気に入りの装備以外を売るという平時じゃ考えられないようなことが起こっていた。ひとまず面白そうなやつは全部買っておいた。
×月×日
ユグドラシル最終日。
全力で楽しむ。
■■■■■■ ■■■■■■■■■■
ギルドメンバーは最終日宴会に……
-
来る
-
来ない