重頭脳級掲示板   作:なぐ@沼

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お久しぶりです。
ネタが浮かんだのでちょっと続きます。


その後(という名の二部)
【悲報】イッチ、いくえ不明【定期】


1:名無しの重頭脳級

2週間ぶり5度目の模様

 

2:名無しの重頭脳級

あのさぁ

 

3:名無しの重頭脳級

えぇ…

 

4:名無しの重頭脳級

あいつほんま…

 

5:名無しの重頭脳級

前回はなんやったっけ?

 

6:名無しの重頭脳級

イッチいくえ不明まとめ

1度目:人類と対話のため離席(無事帰還)

2度目:G弾による自爆でMIA(無事発見)

3度目:初めていく基地で迷子(コンテナ内で寝ていたところを捕獲)

4度目:1号君に会いに行った(海に漂っていたところを捕獲)

5度目:いまここ

 

7:名無しの重頭脳級

1,2度目:重頭脳級の鑑

3,4度目:重頭脳級最悪の汚点

 

8:名無しの重頭脳級

どざえもんイッチクッソわらったわ

 

9:名無しの重頭脳級

1号君死ぬほど困惑してて草不可避

 

10:名無しの重頭脳級

はえー1号君は結構深く海に潜れるんすねぇ←全員の感想

じゃあ1号君の家は深海にあるんすねぇ!←まだわかる

ほな遊びいこか!宇宙遊泳できるし生でも行けるやろ!←???

 

11:名無しの重頭脳級

ここまで行動力しかない奴おる?

 

12:名無しの重頭脳級

後輩君怒りのイッチ回収

 

13:名無しの重頭脳級

かつてないレベルでブチ切れた後輩君とひたすら小さくなるイッチ

 

14:名無しの重頭脳級

水圧かな?

 

15:名無しの重頭脳級

いまだにこいつのお世話係させられてるのサクラちゃんほんと不憫

 

16:名無しの重頭脳級

それで今回はどこ行ったんや

 

17:名無しの重頭脳級

それがわからないからいくえ不明なんだよなぁ

 

18:名無しの重頭脳級

地中地上海ときたら空しかないやろ(適当)

 

19:名無しの重頭脳級

鳥に連れ去られてる可能性が微レ存…?

 

20:名無しの重頭脳級

たのしそう(小並感)

 

21:名無しの重頭脳級

後輩君なんか情報ないんか?

 

22:フィア*1

前回と違い書置きもないので、おそらく迷子と同じケースの可能性が高いかと

昨晩香月博士の部屋に行ってからの足取りがつかめていませんので

 

23:名無しの重頭脳級

ほーん、じゃあ帰り道でなんかあったんかね

 

24:名無しの重頭脳級

香月博士のとこには何しに行ったん?

てか後輩君は同席してなかったんか?

 

25:フィア

交流・雑談のためだと聞いています。私は別件で外していましたので

 

26:名無しの重頭脳級

あんま情報ないな

 

27:名無しの重頭脳級

基地で迷子説

 

28:名無しの重頭脳級

流石に家同然の基地で迷子はないやろ…ないよね?

 

29:名無しの重頭脳級

帰りに拉致られたとか?

 

30:名無しの重頭脳級

あーまぁ人類さんはいろんな考え方がある分一枚岩じゃないとかなんとかやし

イッチの身柄ほしがっとる連中もおるやろうなぁ

 

31:名無しの重頭脳級

言うて無駄にクッソ強いイッチをそんな簡単に拉致れるか?

 

32:名無しの重頭脳級

非戦闘用重頭脳級最強疑惑あるからな

 

33:名無しの重頭脳級

行動力を基盤にした経験値が違いすぎる

 

34:名無しの重頭脳級

基地の中での出来事ならそんな大規模作戦もとれんしなぁ

 

35:名無しの重頭脳級

わるい人類「飴ちゃんあげるよ、こっちおいで」

イッチ「hai!!」

 

36:名無しの重頭脳級

はいじゃないが

 

37:名無しの重頭脳級

ありうる

 

38:名無しの重頭脳級

好奇心が強く興味を惹かれればとりあえずついていくイッチ

 

39:名無しの重頭脳級

好奇心強すぎて拉致られた先からも行方不明になってそう

 

40:名無しの重頭脳級

帰ってきたら檻で飼おう(提言)

 

 

 

 

 

 


 

 

「さようなら、ガキ臭い英雄さん」

 

「私は…あなたを絶対に忘れません…!」

 

 

 すべてを終え、別れを告げ、二人の姿は見えなくなった。

 すでに、白銀武にできることはなかった。この世界の続きは、この世界の人々が紡いでいかなければならない。

 

(──ああ、それでも)

 

 次がもしあるならば、もっと多くを救えただろう。

 次がもしあるならば、もっと多くの希望を残せただろう。

 白銀は虚空に手を伸ばす。そこには何もなく、何もつかめない。

 これで最後、これが最後なのだ。

 だが、それでもだ。

 

「もう一度、今度こそ、俺は──!!」

 

 叫ぶ。

 

「助けたい、助けたかったんだ! だから──」

 

『素晴らしい』

 

 誰かが、その手をつかんだ。

 

『その声、確かに届きました。微力ながら力になりましょう』

 

 誰かが、白銀を引っ張り上げる。元の世界に戻ろうとする流れに逆らうように。

 やがて流れに耐え切れず、白銀は二つに分かれた。

 引っ張り上げられたのは因果の残滓だ。白銀という存在は元の世界に戻れたことだろう。

 だが、あの世界でのすべてを代償に、因果の残滓とともに白銀武は解き放たれた。

 

「一体、だれが…」

 

 引っ張られている腕の先を見る。ぼやけてよく見えなかった姿が、徐々に鮮明になっていく。

 その姿は、人間ではなかった。

 かつて見た時よりは人間大ほどまで小さくなっているが、決して見間違うことのない異形。

 目のようなレンズを六つ頭部に宿し、複数の触腕を操る存在。

 地球に存在するBETAを統括する、打倒したはずの人類の宿敵──

 

『こちらでもよろしく、白銀さん』

 

 あ号標的が、そこにいた。

 

 

 

 


 

 

 

「うわああああああああ!!?」

 

 飛び起きる。

 そこは、見慣れた自分の部屋だった。

 訳も分からぬまま部屋を、家を出る。そんな予感はしていたが、ここはやはり元居た世界ではなかった。

 崩壊した家、倒れる電柱、砕けた道路。

 見慣れた…いや、見慣れてしまった景色を前に、白銀武はゆっくりと息を吐いた。

 

「もう一度、やれる…」

 

 呆然とつぶやく。その声は、小さく震えていた。

 香月博士と社霞、二人と別れを済ませた後に確かに自分はこの世界から消えた。

 そして、消えている間に何かがあった。

 夢で見たことかのように記憶が定かではないが、確かあの時自分は手を伸ばして、誰かがつかみ取ってくれたのではなかったか。

 そして、つかみ取ってくれた相手を見て、絶叫し目が覚めた、ような気がする。

 頭がぼんやりとしてはっきりしない。どうして自分がまたここに立てているのか。もしそれが誰かのおかげなら、なぜ自分は叫んだのか。

 その叫びが、どうにも良い意味合いでないような気がするのはなぜなのか。

 もし、何者かが裏で糸を引いているとしたら──

 

「よしっ!」

 

 頬を叩き気合を入れる。たとえ何者が相手だろうとも、今度こそ負けないと決意を新たにする。

 何をするにもまずは香月博士に会わねばならない。彼女の信頼を勝ち取ることが、勝利につながるはずだ。

 そして今度こそ純夏を、皆を救って見せる。

 両の手を握りしめ、基地の方角をまっすぐ見やる。

 のちに世界を救うこととなる英雄の一人が、今その一歩目を踏み出した──

 

「…その声は、白銀さん?」

 

 そしてすぐさまその歩みは止められた。

 驚きではじかれた様に声がした方に向きなおる。そこにあるのは白銀家の隣家だったもの、瓦礫の山だ。

 過去の経験ではなかった出来事に一瞬思考が停止するも、白銀は慌てて瓦礫のそばに駆け寄った。

 

「だっ、誰かいるのか!? 大丈夫か!?」

「おお、やはり白銀さんでしたか! いやあよかったよかった」

 

 なにもよくはないのだが、聞きなれない声の主はずいぶん安堵した様子だった。

 瓦礫に埋もれた状態で助けが来たのなら安堵するのもわからなくもないが、まったく危機感を覚えていないような声色に白銀は内心首をかしげる。

 

 いや、そもそも誰だこの声。

 

「気が付いたらいきなりこんな状況で、しかも近くに人の気配もするしで、出るに出られなかったんですよね。近くにいたのが白銀さんでよかった」

「お、落ち着いて! すぐに瓦礫をどかしますから、動かないで!」

 

 何やらガラガラとがれきの下で何かがうごめく音が聞こえ、白銀は焦り制止する。おそらく今は空洞ができているため無事なのだろうが、瓦礫が崩れ埋まってしまえばまず助からないだろう。

 急を要する事態に焦り、白銀は何か使えるものがないかと周囲を見渡した。

 肉体は二周目の後を継いでいるようで鍛え上げられた軍人のそれだが、一人で瓦礫の山を掘り起こすのは至難の業だ。

 とはいえ時間的な猶予はない。どうにかしてすぐにでも助け出さなければならない。

 そんな白銀の焦りを知ってか知らずか、聞き覚えのない声は暢気に笑う。

 

「ああ、これくらいなら大丈夫です。危ないので少し離れていてください」

 

 何を言って、という言葉は出なかった。

 瓦礫の山から人の腕ほどの太さの何かが複数飛び出てきた。まるでミミズのようなそれらは器用にうごめき、瓦礫をどかせていく。

 ある程度の瓦礫がなくなったころ、瓦礫の中から何かがせりあがってきた。

 その姿を見て、白銀は息をのんだ。

 

「ふう、転移先が安全かどうかの確認が必要でしたね…私だったからよかったものの、人類が転移していたなら危険であったと言わざるを得ません」

 

 大きさこそ全く違う、人間大サイズまで縮んでしまっているが。

 

「ずいぶん汚れてしまいました。建物に入る前に水浴びはしておきたいところですね」

 

 カシュガルハイヴの最奥で見た、地球上すべてのBETAを統括する存在。

 

「…おや、白銀さん? どうしました、そんな険しい顔をして」

 

 そう、この姿を見て自分は叫んだのだ。その種別、重頭脳級──

 

「あ号、標的…!!」

「えっ、あ号君がこんなところに!?」

 

 重頭脳級はぐるりと後ろを振り向いた。

 きょろきょろと何かを探すようにあたりを見回す重頭脳級。困惑し、後姿を眺めるしかできない白銀武。

 何とも言えない空気があたりに漂い始めていた。

*1
後輩くん




白銀「3週目です。00ユニット完成してカシュガルハイヴ攻略成功しました。あとこいつは別世界から来たらしい重頭脳級です」
イッチ「おいすー^^」
香月「」
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