レストラン白玉楼   作:戌眞呂☆

79 / 82
第78話 勇儀と酒の肴にマヨネーズ!?

 

 レストランのオープンから、気が付けばあっという間に2週間が経過していた。今は8月に入ったばかりで、真夏日らしく天から眩しい光が降り注ぎ、桜の木々の葉が青々と茂っている。吹き行く風も熱気を帯び、外に立っているだけで汗ばみ、服がぐっしょりと濡れてしまうほどだ。しかし、ここは冥界。顕界である幻想郷と比べると気温は低く、比較的過ごしやすい。だからなのか、冥界に来ることができる人妖にとっては絶好の避暑地となっているのだ。しかもここレストランは、にとりさんお手製のクーラーがガンガンと稼働しているため、非常に涼しく快適である上に、俺手作りのアイスが評判になったため、顕界の暑さから逃れてきた人たちでレストランはごった返していた。そのアイスを幻想郷中に広めたのは他でもない…。

 

 

「う~ん、幸せぇ~」

 

 

 カウンターに座り、新聞の執筆をそっちのけで本日3つ目のアイスクリームを頬張っている文だ。最近文は新聞のミニコーナーとして『清く正しいスイーツ日誌』なるものを執筆し、俺の作ったスイーツを絶妙な写真とそこそこ伝わりづらい文章で紹介してくれている。もちろん写真は幻想郷一の写真屋である小傘が撮ったもので、その技術には目を見張るものがある。初代写真屋として、写真屋の師匠として、そしてパパとして誇らしく思うよ。文章は……まあ、いつも通りだけど。

 しかしまあ、その新聞のおかげでお客様の中にも俺のスイーツ目当てで来る人が多くなったのも事実だし、技術も、作れるようになったスイーツも多く手にした。これで、また文の笑顔をじっと見ることができる。

 

 

「ふふっ…」

 

 

 アイスを頬張り、幸せそうな文の笑顔を眺めていると、思わず笑みが漏れる。何回見ても、この可愛らしい笑顔は見飽きないものだなぁ。

 

 

「むっ。なによー欧我ー」

 

 

「べつに、なんでもないよー」

 

 

 俺の笑い声に気付いたのか、じーっと俺の顔を睨みつけてきたので、なんでもないとはぐらかして調理に戻った。

 その直後、ドアに取り付けられたベルが一層けたたましく鳴り響いた。豪快にドアを開けて入ってきた人物を見て、文の顔から笑顔が消え血の気がすーっと引いた。

 

 

「お、勇儀さんいらっしゃい!」

 

 

「来たぜ欧我!いやぁ、ここは涼しくて快適だなぁ!」

 

 

 勇儀さんは盃を掲げたまま豪快にカウンターまで歩いてくると文の隣の席に腰を下ろした。やっぱり天狗は鬼に対してかなり苦手意識を持っているんだね。文の表情からその凄さを伺い知ることができるよ。

 一方の勇儀さんは文の気持ちを知ってか知らずか、文の方に目もくれずにキッチンの方を覗き込んできた。このレストランはオープンキッチンということもあり、俺が料理をしているところを珍しそうに眺めるお客様はたくさんいる。今の勇儀さんみたいに、カウンターテーブルに座った人は皆コンロに負けないほど熱い視線を送ってくる。

 

 

「おっ、美味しそうな海老天だな!酒が進みそうだ…」

 

 

 フライヤーから取り出した小海老の天ぷらを前に、そうつぶやいて杯の酒をすする。さすが鬼というか、料理を見るだけでもお酒が進むんだね。いかにもこの海老天を食べたいという表情を浮かべてはいるが、この料理はまだ始まったばかりなんだよな。次に取り出したのは餃子の皮。これを勇儀さんからも良く見える位置にあるまな板の上に、数枚を重ねて置いた。

 

 

「ん?それは餃子の皮か?餃子でも作るのかな?」

 

 

「いや、違いますよ。包むだけじゃなく、こんな使い方もあるんです。まあ、見ててくださいねっと!」

 

 

 その声とともに包丁をぎゅっと握りしめ、餃子の皮のド真ん中にわざと強めに叩き込んで真っ二つに両断。その後も立て続けに包丁を叩き込み、細く千切りにしていく。案の定、予想外の行動に勇儀さんは身を乗り出すようにして覗き込み、目を丸くした。

 

 

「えー切っちゃうのか!?一体どんな風に使うんだ?切ったらもう包めないじゃないか」

 

 

 素麺ほどのように細くなった餃子の皮を前に、驚いたような、それでいて少し残念そうな表情を浮かべる。確かに突然目の前で餃子の皮を切り始めたら誰だって驚くだろう。餃子の皮は包むものだという観念が頭の中にある以上、餃子の皮のアイデンティティを奪うかのような予想外の行動に出れば誰しも度肝を抜かれるはずだ。勇儀さんは、少し反応が控えめだったけどな。布都さん辺りにやったらもっと驚いてくれそう。

 次はもっと驚いてほしいと願いつつ、切った餃子の皮を高温の油の中へ…。

 

 

「へー、揚げるのか!それは思いつかなかったね。なあ文。やはりお前の夫は頭いいなぁ」

 

 

「え、えへへ、ありがとうございます」

 

 

 驚くことを期待していたのだが、逆に感心したように何回も頷いていた。驚かなかったことは予想外だけど、頭いいっていう言葉は素直にうれしいよ。そんな気分のまま油の中に餃子の皮をパラパラと解すように投入した。油に入れた瞬間、餃子の皮は一気に膨張し、素麺ほどの細さからスティック状のフライドポテトのような太さに膨れ上がった。

 このままにしているとすぐ焦げてしまうため、薄くきつね色がついた段階で油から引き上げ、クッキングペーパーの上に載せる。このまま油をきっているうちに、海老天の方の調理も進めよう。フライパンを熱し、油を敷いたらみじん切りにした玉ねぎを投入。色が変わり始めた段階で揚げておいた海老天を入れ、玉ねぎと絡ませるように混ぜながらさっと炒める。

 

 

「ここで海老を使うんだな!欧我のことだから海老天で終わらないと思ったんだよ。味付けはどうするんだ?」

 

 

「なんで分かったんですか?うーんまあいいや。味付けはこのマヨネーズソースを使いますよ」

 

 

 そう言いながら取り出した特製マヨネーズソースをフライパンに流し入れ、エビや玉ねぎとよくからませれば、これで海老マヨの完成!皿にサニーレタスと揚げた餃子の皮を敷き詰め、その上に完成したばかりの海老マヨを盛り付けた。

 

 

「うん、よし。欧我流海老マヨの完成!」

 

 

 完成したばかりの海老マヨをどんとカウンターに載せると、勇儀さんはお酒を飲むことを忘れ、珍しそうにじーっと眺める。海老天をさらに炒めたり、餃子の皮を切って揚げたりといった工程を経て、こんな料理が出来上がったのかと感心するかのように何度も頷いていた。

 

 

「おお、とっても美味そうな料理だなぁ。この匂い、酒と一緒に飲んだらたまらないだろうな。ところで、まよねぃずとは一体何なんだ?」

 

 

「マヨネーズね。玉子と油と酢を混ぜて作ったもので、野菜に付けたり、ソテーやソースに活用できる万能調味料さ」

 

 

「万能だと!?気になるな、少し味わってみたい」

 

 

「お、じゃあ食べてみますか?マヨネーズの味を見るならシンプルな野菜スティックの方がいいだろうけど…勇儀さん、野菜食べますか?」

 

 

「食べないな。酒のつまみをくれ」

 

 

「酒のつまみね、じゃあイカでもどうかな…」

 

 

 さっと炙ったイカを細く切って自家製マヨネーズを絞ればあっという間に完成。意外とこの組み合わせは合うんだよな。勇儀さんもきっと気に入ってくれるはず……ってもう食べてるよ。

 

 

「おお、こいつは美味いじゃないか!普通にスルメを食べるだけでも上手いのに、マヨネーズが付くとこれまた乙なもんで酒が止まらないよ」

 

 

 マヨネーズにイカをどっぷりとくぐらせ、杯を片手に豪快にイカを噛み千切る。その表情を見ても、マヨネーズの味を気に入ってくれたみたいだ。いや、ただ単にお酒を楽しんでいるだけかな?

 

 

「よし!じゃんじゃんマヨネーズ料理を作ってくれ!まずはさっきの海老マヨを頼む!」

 

 

「勇儀さん、完全に宴をやるつもりでしょう。いいよ、思いっきり食べて行ってくださいね!」

 

 

「いよっ、やはり欧我は分かる男だな。じゃあ遠慮なく騒がせてもらうぜ!なあ文、飲もう飲もう!」

 

 

「え、あ…はい…」

 

 

 そうして上機嫌な勇儀さんの号令により、いつものように盛大な宴へと発展したレストラン。酒と肴さえあればどこでも宴を始めることができる鬼の行動力というか影響力というか、本当にすごいや。でも、勇儀さんの豪快な笑い声を聞くことができて俺も嬉しいな。

 よっぽどマヨネーズにはまったのか、海老マヨだけではなく、豚肉のソテーや豚バラのマヨネーズ炒めといった酒に合うマヨネーズ料理を注文し、残さずに平らげてくれた。やはり、マヨネーズは何でも合う。酒だって例外ではなかった。

 こうして始まった宴会は、閉店時間が来ても終わる気配は見られなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 マヨネーズを皮切りに始まった宴会も2日を過ぎればようやく収まり、レストランはいつもの日々を取り戻していた。いつものようにキッチンに立って注文された料理を作り、文もいつものようにカウンターでアイスを頬張りながら新聞の執筆に勤しんでいる。

 注文された料理を作り終え、ふぅっと息を吐いた。少し休憩しようと思い、コップを取りがてらふと文の方へ視線を映した。

 文はアイスを傍らに置き、熱心にパソコンに文字を打ち込んでいる。文は「レストランの方がスラスラと書ける!」とか言って、執筆をするときは必ずレストランにやってきてパソコンを開いてはスイーツを夢中で頬張るようになった。そのおかげで俺はほぼ毎日文に会うことができて、甘いものを食べた時のとろけた笑顔を見ることができてものすごく幸せだ。よく小傘も一緒にやってくるから、家族みんなの表情を見ることができて、それだけでもっと頑張ろうという気持ちがどんどん湧き上がってくるのだ。

 

 

「ふふっ、頑張ってるね」

 

 

 文の笑顔も好きだけど、もちろん仕事に打ち込む真剣な表情も大好きだ。負けていられないよう、俺ももっと頑張ろう。

 じっと文を眺めていると、こちらの視線に気づいたのか顔を上げた。文と目が合ったのでニコッと微笑みながら手を振ると、途端に文もにぱぁっと笑顔になって両手を振り返してくれた。ああもう、可愛すぎて俺もう頑張っちゃうぞ!

 

 

「邪魔するよ!」

 

 

 そう意気込んだ直後、不意にレストランのベルが鳴り響き、開け放たれたドアから勇儀さんが店内に入ってきた。

 

 

「あやややや!?これはこれは星熊様…」

 

 

「文、よかったら事務室の方に行ってていいよ」

 

 

 そう言い終わった直後事務室のドアがバタンと閉じられた。文が座っていたところには空になったアイスの器がぽつんと残されている。相変わらず素早いんだから。きっと、この前の宴で勇儀さんにべろんべろんに酔わされたのが嫌な記憶として残っているからだろう。

 

 

「なんだよ文のやつ。…まあいいや、鴉のことは放っておいて、実は欧我、お前に頼みがあるんだ」

 

 

 文の素早い逃げっぷりを見て小さくため息をつくと、カウンターテーブルの席に腰かけながらそう言った。

 

 

「俺に頼みですか?それは一体何でしょうか?」

 

 

 勇儀さんが俺に頼みごとをしてくるのはほとんどない。鬼の頼みと聞き、無意識のうちに体に力が入る。

 

 

「ああ、頼みというのはほかでもない。マヨネーズの作り方を教えてくれ」

 

 

「…はい?」

 

 

 マヨネーズの作り方が知りたい。そのあまりにも予想外で拍子抜けな頼みを聞き、気の抜けたような返事が口をついて飛び出した。え、真剣な面持ちだったからもっと大きな悩みとか、弾幕ごっこを挑んでくると思っていたのに、マヨネーズの作り方という簡単な頼みだったとは。いや、逆に簡単でよかったよ。

 

 

「いや、だからな。マヨネーズを家でも作りたいんだよ。あのときに食べたマヨネーズの味が忘れられなくて、家でも作ってみようって思ってな。欧我の言うとおり、油と玉子と酢を混ぜてみたら、油っぽいドロドロしたものが出来ちゃって。パルスィに聞いても分からないと言うし、これはもう欧我に聞くしかないなってことになったからここに来たんだ。だから、私にマヨネーズの作り方を教えてくれ」

 

 

 そう必死に頼まれたらもう断れないよ。ってか、完全にマヨネーズにはまってしまったのかな?

 

 

「わかりました、教えましょう。んじゃあ材料を用意するのでちょっと…」

 

 

「本当か!?ありがとう!よしちょっと待っててくれよ。今からパルスィを連れてくるからな!」

 

 

 俺の言葉を遮ってそう言い残した勇儀さんは颯爽とレストランを飛び出していった。俺はその背中を見送り、苦笑いを浮かべることしかできなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、さっそく行きますか。欧我のミニミニお料理教室!」

 

 

「いよっ!待ってました!」

 

 

 テンションを上げて発した言葉に、元気よく勇儀さんが返してくれた。ここはレストランの事務室。お料理教室と言っても、机の上に散らばっていたメニューやら資料やらを取り除き、マヨネーズ作りに必要な道具や材料をずらっと並べただけの物なんだけどな。もちろんその間レストランはオーダーストップしている。そういえば事務室へ逃げ込んだはずの文の姿がいつの間にか見えなくなっていたけど、どこまで逃げたのだろう…。

 やる気十分な勇儀さんとは対照的に、無理やり連れてこられたパルスィさんは乗り気ではないようだ。このテンションについてこれないのかな…。エプロンとバンダナ姿が非常によく似合っているんだけど。

 

 

「なんか納得できないわね。無理やり連れてこられて、何かしらと思ったら料理教室。ここに私がいる必要なんてないんじゃないの?」

 

 

「そんなことないさ。だって私料理なんかできないから、パルスィが覚えて作ってくれればいいじゃないか。だってパルスィ、料理が得意なんだろう?」

 

 

 勇儀さんにそう言われ、パルスィさんは言い返せないといった感じで、むっとした表情で押し黙ってしまった。確かにパルスィさん料理が上手いイメージがあるし、料理だけじゃなく何でもそつなくこなせる印象がある。

 

 

「はぁ、しょうがないわね。まったく、その強引さも妬ましいんだから…」

 

 

「おおっ、ありがとうパルスィ!さあ欧我、さっそく始めよう!」

 

 

「お、おう。それじゃあマヨネーズの作り方を説明します!…の前に、ミキサーって持ってますか?」

 

 

「みきさー?…なんだそれは?」

 

 

「大丈夫よ、私持っているから」

 

 

 ミキサーという言葉が分からず、勇儀さんは頭に?マークを浮かべる。その様子を見てパルスィさんはため息交じりにつぶやいた。まあパルスィさんが持っているのならそれを貸してもらえればいいだけだし、この作り方で問題ないかな。それにしても、地底にもミキサーがあるんだね。

 

 

「じゃあ、大丈夫ということで始めましょう。材料は玉子1個に卵黄1つ、塩小さじ1、酢大さじ2、砂糖小さじ1、そして油が250㏄。砂糖の代わりに蜂蜜を使ったり、さわやかな酸味のためにレモン汁を加えてもいいよ。でも、レモン汁を入れたらすぐ使い切らないといけないから長期保存には向かないな」

 

 

 そう言ってそれぞれの材料を手に取って見せた。レストランで使っているマヨネーズは蜂蜜を入れてコクと甘みを出しているが、長期保存する必要があるためレモン汁は加えていない。レモンが必要なときはその都度足すといった感じだ。

 2人とも真剣な面持ちで説明を聞いてくれていたので、このまま進めても大丈夫なようだ。次の工程に移ろう。

 

 

「じゃあ、ここでそのミキサーの登場ですね。ここに、油以外の材料をすべて入れてください」

 

 

「えっ、入れていいのか!?油は?」

 

 

「油は後で入れます。ほら、ドバっとやっちゃってください」

 

 

 俺の説明に釈然としないのか、首をかしげながらも言われたとおりにミキサーの中に材料を投入していく。勇儀さんが玉子を握り潰す寸前でパルスィさんが慌てて止めながらも、無事に材料を投入できた。

 

 

「じゃあ蓋をして、30秒ほど混ぜ合わせます。この工程は撹拌と言うんですよ。蓋を閉めて、ここを押し続けてください」

 

 

「ここか?」

 

 

 指差したボタンを押した途端ミキサーが勢いよく回転し始めたので、勇儀さんは思わず「うわっ」という驚きの声を漏らした。まあ確かに、ミキサーを初めて触る人は初動のギュルルッってやつで必ずビクッてなるよね。

 

 

「30秒撹拌したら、油を少しずつ入れて行きます。50㏄ずつ入れて、その都度撹拌。この繰り返しです」

 

 

「そうか、案外簡単なもんだな!でも、私はこういう細かい作業は苦手だからなぁ。というわけでパルスィ、頼んだ」

 

 

「はいはい、わかったわよ…」

 

 

 ため息混じりながらも、勇儀さんの代わりに計量スプーンで油をすくいミキサーの中へ入れた。渋々ながらも勇儀さんのために頑張るパルスィさんってなんか素敵だな。

 その後も油をミキサーに入れて撹拌を繰り返し、トロトロしていたものがどんどんマヨネーズらしいとろみが出てきた。最後の油を投入し撹拌すれば、これでマヨネーズの完成!

 

 

「おお、初めてにしては上出来だね。じゃあできたてを味見してみてください」

 

 

 そう言って2人にスプーンを渡した。完成したばかりのマヨネーズをすくい、口に入れた瞬間勇儀さんは途端に満面の笑みを浮かべた。その様子を見れば、無事にマヨネーズが出来上がったことが明らかだ。マヨネーズは撹拌する時間や油の量を間違えるとすぐ失敗してしまう。だから今回無事に成功できるかどうか不安ではあったが、パルスィさんが来てくれたおかげで完成までこぎつけることができた。それにしても、やっぱり勇儀さんの笑顔っていいな。明るく輝いているから、見てるこっちまで元気が湧いてくるよ。

 

 

「いやぁ美味い!なあ欧我、酒はあるか?完成を祝して一杯やろうぜ!」

 

 

「おう、あるよ!じゃあ今日も宴会と行きますか!さあ、パルスィさんも一緒に飲みますよ!」

 

 

「もう、そういう豪快で前向きで明るいところが妬ましいわ…」

 

 

 こうして、マヨネーズを皮切りにした宴会が再び始まった。宴会の渦の中央には、笑顔で笑いあう勇儀さんとパルスィさんの2人の姿があった。

 

 ……はいいけど、店に備蓄しておいたお酒が料理酒を除いてすっからかんになってしまった。どうしよう、早急に何かしらの対策を考えないと。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。