機動戦士ガンダムダレト   作:オンドゥル大使

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なかがき

 

なかがき

 

『機動戦士ガンダムダレト』をここまで読んでくださりありがとうございます、オンドゥル大使です。

 あるいはここだけ読まれている方もいらっしゃるでしょうか?

 いずれにせよ、これが公開されていると言うことはダレトのファーストシーズンが終了し、セカンドシーズンの予定が発表されたころかと思います。

 そもそもこの作品を書こうと思った経緯と沿革、それに原案担当のアズマ・ヒカルさんとの打ち合わせなどに関して、この「なかがき」では紐解こうと思います。

 私は元々、ポケモン二次創作畑の人間でしたが、ポケモンを書いていた頃からいずれはガンダムの二次創作を書きたいと思っておりました。というのも、ポケモンを書いていたくせに、書いている内容が生々しかったり血なまぐさかったりしたり、ポケモンの自分の優先順位は四十位だとか言ったりしていたので、もっと優先順位の高い作品を書こうというのはあったのですが、如何せん、さすがはガンダム。やれることもできることも、当時の自分には少なかったのです。

 かといって別にポケモンが嫌いなわけではなく、長きに書いて十部も長編シリーズを書いたのですが、やはり頭の片隅にはガンダムをやってみたいというのがありました。

 事が起こったのは確か2019年かなと思います。

 ツイッターでいわゆる「俺ガンダム」的なデザインイラストが一時的に流行り、その流れでお見掛けしたのがアズマ・ヒカルさんの「俺ガンダム」こと「ガンダムダレト」のデザインであったのです。

 それまでガンダムを書こうというのはなかったと言えば嘘になるのですが、やはり何かしらデザイン草案がなければ自分だけのイメージでは難しいのはジンキ二次創作、『ジンキ・エクステンドSins』で痛感しておりました。

 ロボット物はやはりどこかでデザインがなければ誘因力には乏しく、かといって何でもいい世界観ではないのがガンダムです。

 アズマさんの描かれたガンダムにそこでびびっと来たわけなのです。

 自分にはないもの、自分ではイメージ抽出できないものを持っておられる、それでいて自分のイメージに近い共通の話題も持っていらっしゃるとのことで、もしよければそのイラストのストーリーを書かせていただけないだろうか、と打診させていただきました。

 返事はOKであったのですが、さてここからが難しいところで、アズマさんは本格志向のSFを要望されていらっしゃったのですが、本格SFをガンダムとなると、やはり敷居が高いと思い、何度かディスカッションを重ねることになります。

 このディスカッション内で、お互いに出たイメージの擦り合わせに約二年かかりました。

 自分としてみれば、SFガジェットでのガンダムはやはり本職のSF考証の方には敵わないので、キャッチーなイメージとそれとどことなく背景がこれまでと異なるキャラクター配置でのいい意味でも悪い意味でも前例を出すのが難しい物語づくりを提案いたしました。

 それが最初にクラード達の所属する凱空龍という暴走族であり、当初は「暴走族がガンダムに乗り、そして企業の隠密戦闘艦で戦う」というものでした。

 今のダレトよりももう少し背景としては暗く、少しダーティ寄りな感じですね。

 イメージソースとして見れば「AKIRA」や「メガゾーン23」をガンダムにしようと思った節があります。

 これは最初、難色を示されました。

 暴走族がガンダムに乗るというのもそうなら、話の方向性が見えづらかったのでは、と思います。

 アズマさんから何度か提示されたのは「企業エージェントと新卒社員との交流と、そして企業を巡っての戦い」という本人曰く「狼と香辛料」のガンダム版とのことでした。

 この辺りは擦り合わせて、今日のダレトである「企業の隠密エージェントと新卒社員が交流を重ねながら秘匿戦艦で襲ってくる敵と戦う」という、折衷案となったわけです。

 しかし、自分でも我を通した部分であるのは「宇宙暴走族」の要素と「ロードムービー的な要素」でした。

「月軌道までの旅路の中で、襲ってくる敵と戦い、そして交流を深めていく」という一要素だけでファーストシーズンを終えられるとは自分もあまり思っていませんでしたし、アズマさんや読者の方々はもっとであったと思います。

 ただそこは自分の好きな要素であった「機動戦艦ナデシコ」のような艦内のコミカルさを出したいと思い、できるだけ話が重たくなり過ぎないように努めたつもりです。

「ダレト」という大きな軸の要素であるワームホールの話ですが、こちらに関しても難しくならないように考えました。

 そこで出現したのがこの作品独自であろう敵、MF(モビルフォートレス)です。

 用語自体はサイコガンダムの変形機構の名前としてはあったのですが、これまでの公式作品で深掘りされているとは思えなかったので、今作のキーとして出しました。

 MFのイメージは「とにかく怪獣のような見た目。この世界の技術体系とは異なる世界での最強格」です。

 なので敵対すれば間違いなく死――という感覚で出せれば一番であったので読者の方々にこのギミックがどう作用したのかはこちらも興味深いところです。

 また「ダレト」がどのように見えるのか、というイメージにも四苦八苦した記憶があります。

 これは「空に大虚ろが空いている状態」というイメージでしたので、ちょうど『FGO』の空みたいな感じのイメージソースを共有できたのが大きかったです。

 まぁ、そういった外殻に当たるイメージは打ち合わせしているうちに出てきたのもあれば、私が勝手に決めたものもあるので、どちらが先と言うのもないのですが、こちらで明確に決めたのは宇宙暴走族凱空龍の面々とそして戦艦ベアトリーチェのクルー、それと謎の少女ファム・ファタールでしょう。

 特に凱空龍のヘッド、アルベルトのキャラクター造形はアズマさんのほうにはなかったようで、お互いに刺激し合えたようです。

 ファムに関して、ファーストシーズンで分かったことは少ないものの、重要キャラにまで引き上げられたのは大きな功績でした。

 クラードとカトリナに関してですが、本編中で触れた以上のことはないのですが、この二人の名前に関してはアズマさんに最初に決めていただきました。

 そこから話を膨らませ、何とかこの形で落ち着いたのはデザインとストーリーの二人三脚がうまく行った形かなと思います。

 あとは重要なことですが、ガンダムレヴォル――レヴォルに関しても触れなければいけません。

 レヴォルのデザインは完全にアズマさんの初期稿なのですが、戦い方に関してはストーリー側のこちらで決めさせていただきました。

 なかなかヒートマチェットと掌底の攻撃が決まったり決まらなかったり変形するだのしないだのしましたが、最終的にこの形に落ち着いてよかったと思います。

 またこの世界の標準的なMSの戦略であるミラーヘッドシステム。こちらはアズマさんの初期アイデアにあったものの、こちらでいくらか調整もさせていただきました。

 ミラーヘッドオーダーやミラーヘッドジェルなどがこっちで決めたものになります。

 基本的に「縛り」をこっちで決めた形ですね。

 まぁ、どっちが決めただとか、どっちが先だとかはこの際、どちらでもいいのです。

 重要なことは、この作品がまだセカンドシーズンを残しており、まだ二人三脚は続くということなのですから。

 デザイナーさんと一からやり取りして決めていくのは初めてであったので、失礼なことや互いの意見がぶつかり合うこともありましたが、それ以上に楽しく、こうして作品を作っていくのも自分では思いも寄らぬものが作れて刺激になりました。

 ――さて、実際の話に立ち戻って。

 クラード達は月軌道に辿り着いたものの、その最終的な決着は完全な白黒とはいかなかったのが結末です。

 この先、どうなるのか。カトリナ達は本当に戦うのか、それとも……というのはセカンドシーズンの楽しみにしていただければと思います。

 現状(2022年10月3日現在)、セカンドシーズンは八割ほど書けていますので、ストックがないとかいう形でお待たせすることはないかと。

 あとは完全に感謝、感謝と言うもので、アズマさんだけではなく、読者の皆様に納得のいくストーリーとキャラクターを書ければこれに勝る喜びはなく、日々精進していければと思っております。

 来英暦を支配するダーレットチルドレンの思惑は? クラードは生きているのか? カトリナは本当に世界に抗うつもりなのか? ――全てはまたアナウンスしますセカンドシーズンにて。

 それでは長いなかがきはこれにて。

『機動戦士ガンダムダレト』は、彼らの物語は続きます。

 

2022年10月23日 オンドゥル大使より

 

―――――――

 

「ハーメルン読者の皆様、お初にお目にかかります

今回「機動戦士ガンダムダレト」にて原案を担当した者です。

まずは毎週土曜更新の閲覧や、

本作のプロモーション動画を見て下さった事に 強く感謝したいです。

発端はモビルスーツが敵も味方も分身してゴリゴリの軍隊戦術で戦ったらどうなるのかという

なんともアホみたいな発想から始まり、宇宙エレベーターがあるならワームホールもいけるんじゃねーか?

というどこから脱線して迷子になったのか解らない状況で走り続けていたら

息切れと脱水症状になった時「一緒にやりません?」と一声頂いたのが全てでした

その後は何処か迷子になろうと息切れしようと多くを楽しめた事を覚えてます。

誰かと何かを作る事の楽しさ面白さ 挑戦力を試された気がしますね。

孤独に戦い続けたクラードが俺なんだとしたら 

大使さんはさながらカトリナやサルトルの様な印象でした・・・

最後にここまで読んで頂けたことに 感謝し 喝采し 歓喜し

小躍り程度にテンションを控え 締めくくろうと思います

本当に ありがとうございました!! 」

 

2022/10/23 アズマ・ヒカル(@6gfvd)より

 

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