この戦いの傍観組はかごめ達と邪見達+英雄と両軍です
エオス平原の怪物と魔物達は、走っていた。
ただならぬ気のぶつかり合いから逃げるために……。
そして、その気はすぐに犬夜叉達にも知ることに……。
「こっこれはっ!?
刀々斎殿の言葉が、ついに現実になったか!?」
平原を駆けつけていた犬夜叉達は、気の衝突を感じ取れた。
「なっ何じゃ!? これはっ!?」
「これはっ……!? 遠くにいるのにも関わらずに、なんて気圧だ!?」
「すごいっ……! これって、殺生丸と釤之助の……!?」
「何て気だっ!?
この場にいるのにも関わらず、これほどの圧を感じるとはっ……!?」
犬夜叉一行と趙雲は、釤之助の元に駆けつけていた……、そして道中に出会った坂本龍馬達も、この圧を感じていた……。
「なっ何ぜよ!?
この悪寒と重い空気は……!?」
「わからんっ…………!
しかし、これほどの覇気を感じ取れるとは……!!」
「ここにいるだけでもわかる……!
恐らく、釤之助は
坂本龍馬達は、犬夜叉一行と共に来ていた。
釤之助のことが気がかりで彼の元に行こうとしていたのだ。
(それにしても、犬夜叉と日暮かごめか……
釤之助の知り合いとは聞いていたが……
あのかごめっちゅう娘も、釤之助と同じように驚くのは無理ないか)
実は、彼らと出会ってすぐに、釤之助のことを話し。
自分たちの名前を聞いた途端、かごめは最大に驚いたのだ……。
「あぁ〜やっと追いついたわい」
「あっ! 刀々斎のおじいさん!!」
「おぉ、かごめか!」
「刀々斎っ!
てめぇ、あの剣の事を何で釤之助に話さなかった!!」
「仕方がなかったんじゃ……
あの時はてんやわんやだったから慌てていたんじゃ、しかしまあ…………。
あの小僧、叢雲牙を使うと抜かしおって……」
「っ!?」「叢雲牙をっ!?」
「ちょちょちょ!
さっきから何の話をしとるんじゃ!
わしらにもわかるように話してくれ!」
「まあまて、まずは叢雲牙のことをだな……」
「それは釤之助から聞いとる!
問題は
「ああっ、あの剣はな……」
叢雲牙は元々は、「犬の大将」こと「闘牙王」と言う大妖怪が昔から持っていたらしく。
その剣には遥か太古の悪霊が宿っており、それに握った者は悪霊に乗っ取られてしまい、大量虐殺を繰り返す傀儡と化す。
その悪霊の力を抑え込められるのは犬の大将と殺生丸しかいないらしいとのこと。
しかし、人間である釤之助がその悪霊を力ずくで抑えたとはいえ、その叢雲牙を抑えたという事実に驚愕を隠せなかった。
「だが、あやつの力は無茶苦茶な感じな上、無駄がありすぎてな?」
「じゃが、その力で何とか抑えられているのじゃろ?
それで良いではないか?」
「そうなんじゃが……
「えっ?」「それはどういう……?」
「本来、人間には「霊力」が有り、妖怪には「妖力」があるのじゃ……。
まあ、その辺の話はわかるもんとわからんもんがいるから……、釤之助は
「はぁっ!?」「なんじゃそりゃ!?」
「わしだって驚いとるわい!
そんな訳のわからん力と存在があの小僧じゃ! そして、それは釤之助自身の
「弱点?」
「そうじゃ、妖力と霊力の流れが反発しあってるのと入り混じっていて
「ええっと……つまり……?」
「なあ、その話いいか?」
「むっ?」「なに? 龍馬さん?」
「その妖力と霊力とはなんじゃ?」
「ああ、あんたらはわしらの時より未来の人だから知らないか、長くなるから簡潔に言えば……」
「簡潔に言えば?」
「渦潮みたいなもんじゃ」
「へっ?」「はあっ?」
「妖力の渦は
「ええっと、つまり……」
「力が反発し合って、上手く扱えないってわけ?」
「そうそう! それが原因であやつの力の消費が半端ないのじゃ!
このままだと、あやつはまた叢雲牙に支配されるぞ!」
「なんじゃと!?」
刀々斎の話を聞いた一行は釤之助の元へと急いだ。
しかし、そんな彼らとは別に、
一方、二人の戦いは激化していた……。
草原一帯の空気地形は一変していた、居合の要領で戦う釤之助。
押されつつもその力を温存しつつ戦うその姿勢を、殺生丸は疑問を感じていた。
そして邪見も、彼の戦い方に違和感を感じていた……。
(あの小僧、なぜ
殺生丸は彼の戦い方に気づく……!
「そうか……
読めたぞ、貴様
「!!」
「貴様、自身の力の調整や均衡がないせいでその剣に支配されるの恐れ、素早く剣を振るって納めているのはそういうことなのだろ?」
一線交えて、瞬時に自身の弱点を見抜かれた釤之助。
その表情は、驚きと焦りが出ていた……。
(流石だ……俺が叢雲牙に振り回されてるのを気づくなんてな……!)
殺生丸の推測通りであった、釤之助は叢雲牙の力に恐れていた……。
相手は母親が異なるとは言え、犬夜叉の兄だ。
その力は「大妖怪」の名に相応しいものであった……、しかしおいそれと叢雲牙を渡すにわけにはいかなかった……。
そもそも、殺生丸と犬夜叉の確執は
以前、犬夜叉から鉄砕牙のことを話したことがある。
かつて結界を司る妖怪一族で、その結界の力を操る少女が持っていた宝玉を切ったことで結界を斬る力を得て鉄砕牙の刀身は赤くなったのだ、犬夜叉達はそれを結界破りの「赤い鉄砕牙」と呼んでいる。
奈落と言う悪党の襲撃に遭い、「父の墓」にて「四魂のかけら」を守り通していた「初代・宝仙鬼」の力の一つ、「金剛石」だ。
特にこの金剛石を用いた奥義「金剛槍破」が凄いって話だ、鉄砕牙の「風の傷」が塞がれても、「金剛槍破」は最強の物理攻撃で、奈落にぶちかまして打ち払ったって話だ。
殺生丸がそれを欲するのはよくわかる、なんなら作れって話だよ……。おかげさまで俺は殺生丸に目をつけられてこの有様だよ!!
鉄砕牙ではないにしろ、代用品の一つや二つを作りなさいよっ!!
刀々斎っ! ちょっとは殺生丸のために用意してやってよ!!
どこから盛大にくしゃみをした
阿呆職人がいたという……
(誰が阿呆じゃっ! 失礼なっ!)
(もしや、あやつあの剣を
先程、殺生丸様が扱えないと言われていたが……、しかし扱えないのなら何故
素直に手渡せば争わずに済むと言うのに……?)
「……邪見さま」
「むっ? 何じゃ、りん?」
「あの人、剣を渡さないんじゃなくて、
「はぁ? 何を言っておるのじゃ!?」
「だって、あの人の持っている剣は危ないものだから、殺生丸さまに渡したくないかなって……?」
「はっ?」
「だってあの人、剣を抜いてからすぐに鞘に入れたりしてるから、あの剣はあの人にとっては
「りっりん……まさかあの若造は
「それはわからないけど、あの人はまるで
「何じゃとっ!? あの若造が!?」
(じゃが、りんの言うことにも一理ある……!
あの若造が着ている衣服はあの「かごめ」と言う少女とは違う感じじゃが、雰囲気としては似ていて不思議ではない……!
……もしや、あの若造は
「これは……!!」
「なっなんと……っ!?」
「……………………むっ?」
「………………ん?」
二人は突然後ろからの声に気づき、振り返るとそこにはオリガとクロエがいた。
「げえっ!? 貴様!?」
「あれっ!? どうしてここに!?」
「どうしてって、お前たちは何とも思わないのかっ!?」
「えっ?」「なんじゃと?」
「わからぬのかっ!? あの二人の気をっ!?」
「えっ?」
「なんじゃと!?」
(もしや、この者たちと我らの妖気魔力等の感じ方が
対しワシらは慣れているから、人間であるりんや妖怪のワシも感じているが……、恐らくは
魔素は、オリガやセレスティンたちが住むこの世界の魔法の力の源である。
この魔素は、この世界の人たちの体にも宿っている。
魔素を体内に取り込むために、瞑想や集中等すれば魔法が使えると言うわけだ。
しかし、犬夜叉や殺生丸たちが住まう世界は無く、妖気はそれと違うものだあった。
ところが世界が融合してしまったことによって魔素や妖気等が入り混じってしまった、それによって普通の人間や雑魚妖怪は魔素や妖気が感じやすくなったのだ。
りんや邪見のように慣れてる例もあれば、そうでない者たちからすれば恐怖の対象になる。
「いつまで小手先だけで行くつもりだ?
それほどまでにその剣に固執しているのか!」
「好きで持ってるわけじゃねぇっての!!
こんな剣がある以上、
「そうか、ならば貴様を殺してでも構わんと言うことだなっ!!」
殺生丸は闘鬼神を振りかざし、その刀身は雷を纏った!
「うげっ!? なんかくるっ!?」
逃げろ釤之助! 今のお主ではあれに喰らったらっ!!」
「逃げろってどこにっ!?
殺生丸がこの剣に目ぇつけられてる以上、逃げ場なんてどこにあるっ!!」
いくらお前さんでも相手は殺生丸じゃっ!
殺生丸を相手に挑むことじたいが間違っていたのじゃ!!
ここで死ぬくらいならいっそ手渡してしまったほうが我が身のためじゃ!!!」
「やなこった! そうするくらいなら、
むしろ、いっそのこと戦うっ!!」
もう嫌じゃわいっ!
こんな危なっかしい奴と一緒にいるのは大将以来じゃわいっ!!」
釤之助は息を整え、叢雲牙を握る。
「一か八か、やるしかない……!!」
そして、釤之助の周囲は気の渦が生じた……!
(この感じ……こやつ、まさか
殺生丸は、彼の感じ取った気に驚く……。
同時に、彼の気の流れの
(これは……!
そうか……、奴は自身の力が扱えていない上、叢雲牙を抑え込む力が膨大すぎてる……。
故に、自身の体がその気の力に振り回されて、まともな戦いができない……。
剣を抜いては納めて戦っていたのはそのためにか……)
両者は、大技を放とうとしていた……。
「これは……っ!
りん、お主ら!
早くここから……
あれ?」
しかし、りんもオリガたちはいなかった……。
恐らくは二人の大技を出すことに気づいたか、オリガとクロエはりんと一緒に逃げていたのだ……。
「あぁ〜〜〜〜っ!?
何でわしだけ!?
何故わしはこんな目に〜っ!!」
邪見はそそくさと駆け足で場を離れたのだ……。
殺生丸は闘鬼神を振りかぶった。
釤之助は叢雲牙を抜いて振るった。
両者の大技の衝突によって、周囲の平原の地形が抉り返した。
その衝突の光景は、犬夜叉達と邪見達と騎士団達に及んだ……。
しかし、それを見た
(ぐっ!? 居合の要領でやってたのに、ここまでか……!)
叢雲牙が輝き始めた、自身の力が弱まってる証拠だ……!
長時間戦い、叢雲牙を抑え込む力が綻びが出た。
獄龍破の勢いは、蒼龍破に劣っていた。
抑え込んで叢雲牙を振るっていたため、獄龍破の威力は弱い……。
獄龍破を放つ力を抑え込むとか、なんちゅうことをっ!?
そんなことをすれば
鞘は釤之助の戦いぶりに恐れ、驚いていた。
力ずくで叢雲牙を抑え込む、その上獄龍破までもを威力調整をするなどと言う下手な大妖怪ですら驚くばかりの業を……。
そして、釤之助は思った……。
「死ぬならいっそ派手に死のう」……、
今がその時である……と。
おされる獄龍破、徐々に迫る蒼龍破。
敗北濃厚……この場にいた誰もがそう思っていた。
「!?」「!!」
衝突しあっていた獄龍破と蒼龍破は、爆流破によってその衝突を吹き飛ばした。
そして、二人の大技は爆流破によって別の方向に放たれていった……。
(今のって、まさか!?)
(これは、奴のっ!?)
二人は爆流破が、放たれた先には…………。
「犬夜叉……っ!」
「どうやら、間に合えたってところだな……!」
犬夜叉・殺生丸・釤之助。
鉄砕牙と天生牙と叢雲牙……。
この場に、「天下覇道の三剣」が集ったのである。
「ふい〜どうやら間に合ったようじゃのう」
「釤之助君っ…………!」
「あれが、釤之助……
遠くにいるのにも関わらず、何て気だ……!」
「なんじゃっ!? あやつは人間なのかっ!?」
「なんて気をしているの……っ!?
それに、あの剣が……!」
犬夜叉一行は、ようやくその場所に辿り着いた……
そして、趙雲と坂本龍馬達はその光景に呆然としていた……。
(なっなんだこれは!?
ここにいるだけでもなんという気を……っ!)
(なっなんぜよ……っ!?
あれが、釤之助の……!?
あれじゃあまるで、化け物同士の戦じゃないかっ!?)
そして、この光景は彼女達にも……。
「なんだ…………あれは……っ!?」
「お姉さま……これはっ!?」
「なんだよ……あれ……っ!?」
少数の兵を引き連れ、決闘の場に訪れたアリシアとプリム、そしてマイアは目の当たりにした。
釤之助と殺生丸と犬夜叉の激突を……。
「犬夜叉……っ!!」
「殺生丸っ! てめぇ叢雲牙をっ!!」
犬夜叉の登場に驚いた殺生丸と釤之助、この場の空気が今一変したのであった……。
「釤之助様っ!!」
プリムは釤之助の元に駆けつける……、その姿を見たかごめ達。
「???」
「なんじゃ? あの女子は?」
「おろっ? あれって……?」
「龍馬さんっ!!」
「おおっ!? マイア!?
何でここにっ!?」
「えっ!? なに、龍馬さんこの人知り合いなの?」
「ああっ、ちょっと前にな……
それよりも、何でここに!?」
「ああっ、実はな……」
マイアは事の経緯を話した。
プリムは砦から飛び出た釤之助が心配で来たらしく、それを知ったアリシアは共に行くことになり、マイアはその護衛として来たのだ。
セレスティン本人はそれを承知していたらしく、行かせたのだ……。
「そうじゃったのか…………てっきり連れ戻しに来たのかと思ってしもうたわ……」
「なるほど……つまりあなた方はこの世界の?」
突如、プリムは悲鳴を上げた……!
それに気づいたみんなは、釤之助の異変に気づく……!
「あがっ、がっ……ぐぁああああっ!!」
釤之助の右腕は
「プリム……逃げろ……」
「そんなっ! 釤之助さまっ!」
「いいから逃げろ!!」
「釤之助さまぁっ!!」
プリムから離れるも、叢雲牙の邪気は平原一帯を支配されていた。
「ちくしょう……叢雲牙ぁっ!!」
「うるせぇっ!! そんなの願い下げだって言ってんだろ!!
それに、そう言いって皆殺しにするだろうがっ!」
解放するのだ、我をっ!
そして、犬夜叉と殺生丸をも超える力を!!!!!
「うがああああああっ!!!」
「釤之助っ!!」「釤之助君っ!!」「釤之助さまっ!!」
釤之助の右腕から体から禍々しい邪気が溢れ出る……!
その邪気はその場にいた人たち全員にも感じ取れた……。
犬夜叉と殺生丸はその邪気に冷や汗をかき……
かごめ達は呆然としていた……
アリシア達は腰を抜いていた……
一方、邪見とオリガ達はその気に驚愕していた……。
「があああああああっ!!!!」
叢雲牙に支配された釤之助は犬夜叉を襲いかかる!!
「くそっ! やっぱこうなるのかよっ!!!」
「あがっ……! この野郎……!!」
犬夜叉は釤之助と戦う羽目になってしまった……
「っ!! 釤之助! お前意識が!?」
「ああっ、体はこのザマ……、でも口は、ギリギリだ……!」
今のお前の状態は封じ込める力はない!
殺生丸との戦いで、力を大半使い果たしている!!
以前のように封じ込めることはできんっ!!」
「っ!?」
鞘の言葉は即ち、
それを聞いた犬夜叉は、意を決して剣を振るった!
「だったら……犬夜叉!!」
「なら、やるしかねぇんだろ!」
釤之助との戦いは避けて通れない……!
ならば、戦うしかない……その時!
釤之助の背後から殺生丸が切り掛かってきた!!
だが釤之助はそれにいち早く反応してその攻撃を避ける。
「んなっ!?」
殺生丸の奇襲に驚く犬夜叉、しかし釤之助は殺生丸の攻撃を防ぐ。
「てめぇっ……!
何のつもりだっ!!」
「こうなる結果になると貴様はわかっていたはずだ、潔く叢雲牙を渡せっ!!」
激しい気の衝突の中を鍔迫り合い二人、そして叢雲牙は妖しく眩い光を放つ……。
殺生丸よ、この叢雲牙が欲しいのか?
刃を合わせれば、
貴様のことは何でもわかる……!
犬夜叉に左腕を切られたことも、そしてこの人間の子に手を焼いていることもな!
「やかましい!! 少しは黙ってろ!!」
釤之助の右腕の惨状を目の当たりにした人達は、絶句をしていた……。
「なんだあれは……!」
「あちゃ〜とうとう恐れていたことが起きたか……」
「っ! 貴様っ! あの剣のことを何が知っているのか!?」
「まあな……」
刀々斎は叢雲牙のことを語った……
かつて「犬の大将」と呼ばれた大妖怪「闘牙王」は自身の牙を元に、天生牙・鉄砕牙を作り上げた。
「叢雲牙」は昔から持っていた剣で、かつてこの剣一つのために手に入れるためにあの手この手で殺し合いをしていた……。
その経緯で「犬の大将」はその剣を手に入れたのだ。
曰く、その剣を制することができたのは当時の大将で、今それを震える資格があるのは殺生丸ただ一人という……。
「だから彼はあの剣にこだわっていたのか……!」
「大方、あいつがその「七の砦」から飛び出たのは殺生丸が来ることに気づいたからであろうな……」
「そうだったのか、だからあいつ……」
「恐らく、殺生丸との戦いに皆が巻き込まれてしまうと考えた釤之助は、七の砦から飛び出たのでしょう……」
「なるほどのう……あの戦いを見れば納得するわい」
三者の戦いは、激しくなっていた。
犬夜叉と殺生丸と釤之助…………、三人の衝突は平原全体に響き渡っていた。
(釤之助……まさか私たちに被害を遭わせないために……!)
(そうだったのか……あの戦いを見たら
戦いの行方は、五分であった……。
複雑化していく戦いの中、犬夜叉ごと切ろうとする殺生丸、
そして殺生丸もろとも犬夜叉を切り掛かる釤之助、そんな両者まとめて戦う犬夜叉。
そして今、釤之助は犬夜叉と殺生丸を相手に鍔迫り合いをしていた…………。
「ぐっ……いい加減に
「減らず口を言う……そろそろ手放したらどうだっ!!」
「何言ってやがるっ!! そうはさせねえって言ってるだろっ!!」
貴様、この叢雲牙を使いこなすと言った者がこのザマか……
「黙ってろ!」
だが皮肉なものだな……
「っ!」「……!」「何っ!?」
「っ!!」「っ!?」
(それって、
その結果は殺生丸……
「っ!!!」
(それって……まさかこいつ
かつて大将は一人の女の元に駆けつけ、敵を薙ぎ払って館に辿り着いたのだ。
鉄砕牙を使ったのは数が多かったわけか……!)
しかし辿り着いた時には
死んだ女のために、天生牙を振るってその女を助けたのだ。
そこへ、その女を殺した若武者が現れたのだ
その時奴は我を抜いたのだ、だが奴は力を使わずに挑み、そのまま若武者と共に業火に呑まれたのだ……。
恐らく、叢雲牙の話は「犬の大将」が死んだときの……っ!
そして犬夜叉の母親はその最期を見届けた……。
(犬夜叉はその時に産まれた……何とも悲劇的な……)
そして、殺生丸と犬夜叉の父は若武者と道連れ覚悟で戦死したのだろう……。
叢雲牙の支配下におかれた釤之助は僅かながらも抵抗していた……。
力はない、ましてや前のようにはできない……。
状況は最悪……殺生丸は叢雲牙のためなら全力で殺しにかかる。
かと言って犬夜叉に頼れる状況ではない……。
(くそったれ! これさえどうにかすれば……)
……?
(なんだ? 触手の
触手の違和感に気づいた釤之助、そしてそれはチャンスでもあった。
(鞘っ!)
と言うか、お主意識があるのか!?)
(まあな……それと、一つ聞きたいことがあるんだ!)
なんじゃ、聞きたいこと言うのは?)
(叢雲牙の触手の締め付けなんだけどよ、僅かに緩くなったんだ!)
……そうかっ!
鉄砕牙と天生牙が
(なんだって!?)
釤之助、お主が意識を保てれるのはそれのおかげなのじゃっ!)
(マジかっ!?)
(知ってる、と言うかそれ話していたの
その力を抑えるために、鉄砕牙と天生牙に
(叢雲牙の力を抑えるためにか?)
(
(だったら、気合を入れるか……!!)
そうと決めた以上、行動あるのみ……!
戦いは一進一退を繰り広げていた。
釤之助の元々の身体能力の故か、殺生丸と犬夜叉の二人がかりの攻撃を難なく避けきっていた。
「釤之助っ!
おまえ、意識あるんだろっ!? 返事をしろっ!」
「意識がなかったら返事は出来ねぇっての!!」
「けっ! その割には余裕があるじゃねぇか!!」
犬夜叉と釤之助の戦いぶりに周囲の人たちは驚いていた。
「はて? あいつ叢雲牙の支配にかかってないのか?
あの状態で意識を保てるのはどういうことじゃ?」
「なにっ?
……はっ!
そうか、鉄砕牙と天生牙じゃ!」
「何?」
「えっ……ああっ!
そうじゃった! うっかり忘れておったわ!」
「えっ?」
「叢雲牙の力を抑えるために、鉄砕牙と天生牙の二本とも揃えるとその力を弱められるんじゃ!」
「あっ、それって……!」
「そうじゃったそうじゃった!
言ったわしがそれを忘れてしまっていたわい」
「刀々斎!!
そんな大事なことを忘れるとはっ!」
「やれやれ……、
ですが、それは彼にとっては好機ということですね?」
「はっ? どういうことじゃ?」
「叢雲牙の力が弱まっているのなら、
「そうなのじゃが……今のあいつはそんな力量はない、かえってそれは
「ええっ!?」「何じゃとっ!?」
「今のあやつは力が乱れているのと流れが荒い……
そんなあやつがそんなことをすればお陀仏じゃ」
「そんな……」
「どうすることもできない、そんな状態ということですか……」
「むむむっ……
刀々斎があやつのことを一目置かれるのはわかるが、よもや殺生丸と出会ってしまったのが何とも言えん……!」
「…………っ!」
その話を聞いたプリムは装備していた杖を持って彼の接近を試みる…………!
「あっ!? ちょっと!!」
「おっおい! どこへ行く!?」
突如、背後から殺生丸の攻撃に防いだ釤之助。
「ぶっねぇ……何すんだ!」
「貴様……なぜ平然と戦える!」
殺生丸は、叢雲牙に触手を巻きつかれているのに関わらず、意識を保ちつつ戦う姿に驚いていた。
「さあな……?
「っ!!
(そうか……! この天生牙と犬夜叉の鉄砕牙……っ!)」
殺生丸は、瞬時に叢雲牙の制約に気づく。
天生牙と鉄砕牙二本揃ってる状態の叢雲牙は力を抑えられるということに……。
殺生丸はそのまま釤之助に切り掛かる瞬間、犬夜叉に防がれる。
「殺生丸っ! 俺がいるのを忘れんなっ!」
「お返しだっ! 殺生丸!!」
犬夜叉と釤之助は、二人がかりで殺生丸に切り掛かるが、避けられてしまい……。
「んなっ!?」
「うおっ!?」
二人の攻撃はぶつかってしまった……。
「あまいっ!」
殺生丸は闘鬼神を雷を纏わせ、斬撃を放つ。
「のわっ!?」
「どおっ!?」
二人は瞬時にその攻撃から避けた。
「野郎……っ!」
「……っ!」
長時間戦っているせいか、釤之助の表情は疲弊しきっていた……。
(くそっ……運が良かったとは言えどもここまでか……!)
叢雲牙の力が弱まっていたことは不幸中の幸い……
しかし、殺生丸との長期戦となれば不利……。
ダラダラ長続きする戦いは士気や体力の低下に陥ってしまう。
短期決着を持ち込む……! 一か八かで
(こいつで吹き飛ばす……っ!)
釤之助は叢雲牙を構える。
弱まっているとは言え、抑えられてるとは言えども、こいつにかけるしかないっ!
釤之助の構えを見た二人は察する。
殺生丸は闘鬼神に全力を込める……
(釤之助っ!? まさか放つのかっ!?)
(いくら抑えられてるとは言えども獄龍破……愚かなっ!!)
釤之助は、死を覚悟をしていた……
自身の敗死を受け止めていた。
(すまねぇ、犬夜叉……!
できればこの
そして、両者の奥義が衝突し、平原一帯の空気が衝撃波となって放たれた……!
その光景は周囲の人たち全員が息を呑んだ……。
一見すれば獄龍破の方が勢いがあるように見えた……、しかし。
蒼龍破は獄龍破をうちやぶった……。
(あっ、これ死んだわ……)
釤之助は、自身の死の瞬間を感じた……
そしてそれを見た者たちも……
釤之助はここで死ぬと……
誰もがそう思った…………、その時だった。
釤之助の周囲に光が包まれ、その場から消えたのだ……!
それにより、釤之助は奇跡的に殺生丸の大技から逃げれたのである……!
「っ!?
なっなんだぁっ!?」
突然の瞬間移動に驚き、腰を抜けてしまった釤之助。
どうやらわしらは助かったみたいじゃ!!」
「助かったって……誰が!?」
「釤之助さまっ!」
「っ!! プリム!?
まさか、お前が!?」
「はいっ! 待っててください、今治します!」
「へっ!?」
プリムはもう一本の杖を出し、杖から光だした……。
その光は釤之助の身体全体に包まれ、傷が癒、疲労が取れていったのである。
「こっこれって……!」
身体全体から生命を感じ、釤之助の身体中の傷や疲労がなくなっていたのだ……。
「プリム……ひょっとしてこれ、魔法の何かか?」
「はい、身体の傷や疲労を癒す魔法です、釤之助さま!
もう大丈夫ですよ!」
「プリム……!
ありがてぇ! 助かったぜ!!」
釤之助の身体が力がみなぎり、その気を解き放つ!
叢雲牙の触手はほどかれていった!!
おのれぇ!!! またしてもっ!!!
叢雲牙の輝きは弱まった。
「よっしゃあ!!
十死一生かと思えば、地獄の仏さまから九死に一生を授けられたっ!!」
早くこの場から逃げるんじゃ!
犬夜叉たちも来ておる、早くここから逃げるんじゃ!!」
「っ!! そうだったな!!
千載一遇の好機だ、ずらかるとしますか!!」
釤之助はすぐさまにこの場から離れようとして走りだした、その時だった!
突然、釤之助の背後から触手らしきものに刺される。
「っ!!」
釤之助は、背後から攻撃してきた者を見て、驚愕していた……。
そして、犬夜叉と殺生丸たちは
だが、貴様には過ぎた剣だな……」
「あっあんた……まさかっ!?」
釤之助は、以前犬夜叉と話していたことを思い出す……。
四魂の玉の争いを巡り……
かつて犬夜叉と桔梗の仲を引き裂き……
殺生丸を陥れようと目論んだ輩……
そして弥勒の家系に、右手に「風穴」と言う呪いをかけ……
珊瑚の家族と里を壊滅させた黒幕を話していたことを……!
貴様はこのわしを知っておるのか?」
誰もが想像しなかった、否。
誰一人思いもしなかったのだ……。
この場にいる人たち全員は…………。
「なっ!? てってめぇ……!」
「貴様っ……!!!」
皆一同、
犬夜叉たち全員の因縁にして宿敵の者
「奈落」が現れたのだ……
三つ巴の結末に奈落の乱入。
そして奈落の一手が犬夜叉達を襲うっ!!
こっからは映画の話をします。
天の癒しの刀天生牙。
地の魔剣叢雲牙。
人の護り刀鉄砕牙。
これら三本揃うは天下の覇者になれると言う・・・・。