殺生丸を取り入れたい方と言えば誰?
殺生丸は叢雲牙の元に向かっていた。
手に入れんがために……。
父の言葉……
殺生丸はその言葉を思い出す。
何故天生牙を与えたのか?
何故鉄砕牙や叢雲牙を与えなかったのか?
鉄砕牙を何故半妖の犬夜叉に与えたのか?
しかし、叢雲牙を手に入れればそんなことは些細なことで済む。
叢雲牙を得る、そのためならばいかなる敵を討ち滅ぼさんという決意を抱いて……。
殺生丸は叢雲牙の妖気を辿ってこの地に訪れる、この地を越えれば叢雲牙の居城に辿り着けると…………。
「…………」
森の中から気配を感じ、長江の向こう側から気配を感じとる。
(……?)
殺生丸は疑問を抱いていた、気配から察する
(……??)
だが、追跡者の気配から
まるで
(……???)
不思議な感じが立ち込まれた空気だった。
以前出会った仙人……左慈や太公望と同じにして同じでは無い雰囲気であった。
「……っ!」
臭い……それも
(鉄砲か……!?)
鉄砲にしては違和感を感じた、
その疑問は次の瞬間で明かされた!
「!!!」
森の方から鉄砲の発射音が出た、そして……!
(なんだと……!?)
殺生丸は驚いていた、
本来なら、「種子島」には
しかし、今撃ってきた鉄砲は
(どういうことだ?
なぜ弾丸が
ありえない、以前自身を撃ち殺そうと目論んだものがいたが
その鉄砲を弾き返したが、森の中からの射撃は不可能……。
だが、現に弾丸が届いている…………、それは事実だ。
しかし、それならば
だが、殺生丸にその余裕をあたえなかった……!!!
「!!!」
森林と長江の両側面から鉄砲の発射音がした!
そして、弾丸は殺生丸に目掛けていった!!
殺生丸は即座に光の鞭を出し、弾丸を弾き返した!
その時、一つの弾丸は殺生丸の顔をすれ違うように通り過ぎた。
(……!)
ほんの一瞬に見た
(そうか……!)
殺生丸は確信した、弾丸の長距離射撃の正体を…………!
何者だ、この殺生丸に挑むとはな……!」
その一言に反応するかのように、森の中から軍師が現れた……。
「んー、やっぱり勝ち目ないな……
さすがは白狼王殿、中々の美丈夫だねぇ!」
「流石だな、あれだけの鉄砲を撃っても弾き返すとは……!
まともに挑めば敗北は濃厚だな……」
「何者だ?」
「これは失礼、俺は賈詡
字は文和だ、よろしく!」
「荀攸だ、字は公達だ……」
「……?
賈詡に荀攸?
魏国の軍師か?」
「ははっ! 流石だねぇ!
俺たちのことをご存知だったか!」
「貴様らのことはどうでも良い、
「えっ? 驚くところそこなの?」
「そりゃあそうでしょ?
三国時代の人間が鉄砲を持ってることがおかしいから……」
「…………」
殺生丸は即座にこの場から去ろうとするも……。
「待ちたまえ」
そこに現れたのは、他の武士とは違う雰囲気を持った人物であった。
「誰だ?」
「松永久秀と申す、白狼王よ……」
「松永久秀?」
「くっくっくっ……
哀れなる美しき狼よ、汝は既に魔王の運命に囚われている……!!!
魔王だけではない!
かの
己が命を優先的に選べば後悔は……」
久秀が長々と語ってる最中に殺生丸は横を通り過ぎていった。
「ってこらぁ!!
人の話を最後まで聞かんかぁ!!」
「貴様のような
そう言ってそのまま去ろうとしたその時……!
「
我々と手を組めば確実に手に入れられたものを……!」
何故貴様が父の剣をっ!!?」
その発言を聞き逃さなかった殺生丸は闘鬼神を抜いて構える!
「おや? ご存知だったのかな?」
「答えろ! どこで叢雲牙を知った!!!!!」
「まあそう急くな?
お前は我々を知らないと思っている事が、実は既に知っている……! 何故我々が
「御託はいい!!
答えろ!! 何故貴様が!
何故父の剣をっ! 叢雲牙を知っている!!」
いや、殺生丸よ……
「っ!?」
殺生丸の背後に現れたのは女性だった。
それもただの女性ではない……。
太公望や左慈と近い、いや同族の気を感じ取れていた……!
「この感じ、貴様仙人かっ!!」
「いかにも、私の名は女媧。
私の名くらいは知っているだろう?
殺生丸……」
「女媧…………!?
三皇の一人かっ!」
「そうだ、流石に存じていたか……
ならばなおのこと
「…………っ!」
「そう構えるな、
「っ!!!
そうか、
「ほお?
ならば話が早く済みそうだな?」
「どう言うことだ?」
殺生丸は、闘鬼神を収める。
「私と話すよりも、
「何?」
女媧が指を指し示した先には、
そしてその船は
「あっはっはあ!
まさか
「なんと……!?
あれはまさか、
魏国の兵士たちは鉄を取り付けた船に驚いていた。
「おおっ!!
我らが
殺生丸は巨大な船を見て驚いていた。
(あれは……!?)
「鉄甲艦隊の船だ」
「鉄甲……?
あの船の表面は
「そうだ、いかな弓矢の攻撃も鉄砲の弾丸
そして焙烙火矢をも防ぎきれる船だ
そしてあの船には
「なんだと……?」
鉄甲船から一人の男が出る、そして複数の配下が船橋を下ろし
一隻の小舟に乗る。
そして、その小舟は殺生丸の元へ近づいてきた……。
「……っ!!」
その小舟から乗っている一人の男の姿を見た殺生丸は驚いていた!
小舟は陸地に近づき、降りてきた曹操は殺生丸の前に立つ。
「お主が白狼王と謳われた大妖殺生丸か?」
「……呼び名はともかく、何故奸雄の貴様がここにいる?」
「ふっ、其方に会う理由が必要か?」
「……ならば聞こう?
この殺生丸に何用で来た?」
「お主を一目会って見たかった、それだけだ」
「…………なに?」
曹操と女媧に言われ、鉄甲船に乗る殺生丸。
曹操は殺生丸を宝物庫に案内した。
そこには数々の武器や宝物があった。
数知れない、見たこともない物ばかりだった。
地球儀や旧約聖書や新約聖書
そして「カメラ」や「望遠鏡」等の物が沢山ありました。
「なかなかの品であろう?」
「…………」
「父よ? その者は例の?」
「子桓か」
(子桓……?
魏王朝の高祖か……)
曹操の嫡子の一人、曹丕。
父が築いた勢力を元に、漢王朝を廃し
新たに魏帝となった男だ。
曹丕は一つ一つの宝物を吟味していた
その側には甄姫と司馬懿がいた……。
宝物庫を出て、甲板に出た
そこには兵士と船頭達がいた。
兵士は武器兵器の手入れをしており
船頭は水夫たちに様々な支持をしていた。
「中々の光景であろう?
白狼王よ?」
「何が言いたい?」
曹操と歩き、船の至る所に歩き回る中だった。
「よう? あんたが白狼王さまか?」
そこに、一人の男が声をかけられた
「おお……!!
あなたがあの!?」
「なっなんと!?」
それにつられるかのように、二人の男も反応した。
「なんだ貴様らは?」
「申し遅れました、私の名は張遼……
字は文遠、白狼王ならば
「張遼……?
かの合肥の戦いの猛将か?」
「っ!!!」
「そりゃあそうだろうよ?
孫呉十万の大軍を近衛兵八百率いて撃退したんだからな?
白狼王じゃなくても語り草だよ……」
「はい、その時の戦いは
「なるほどな、となると二人は……」
「そっ! 予感的中お手のもの!
李典曼成様とは俺のことよ!」
「自分は楽進と申します!!
字は文謙です!!」
「おや?
もしやあなたは……?」
指揮していた中から、一人の軍師が殺生丸に気づく。
「初めまして、私は満寵
字は伯寧、建築謀略ならお任せあれってね!」
「白狼王よ、この者たちの事を存じているであろう?」
「存ずるも何も、
張遼・李典・楽進・満寵。
この四人を語るなら「合肥の戦い」を知らなければならない。
孫呉十万の大軍を率いた孫権は、合肥城を攻め落とせば許都を取れる。
しかし、当時の曹操軍は「漢中」に攻略していたため「張郃」と「夏侯淵」等の主力軍が集中していた。
孫呉からしたら絶好の機会と思っていたのだろう。
しかし、張遼の鬼気迫る特攻と李典の機転と楽進の活躍、
そして満寵の守りによって合肥の戦いは張遼の逆転勝利に終わった。
この戦いによって張遼の名を聞いた子供は泣き止んだことで「泣く子も黙る」という言葉が成り立ったのだ。
「しっかしまあ、こうして見ると中々のいい男じゃないか?
曹操様が会いたい気持ちがよくわかるぜ?」
「何が言いたい?」
「いや? 別段大したことないんだけどよ、曹操様は
「つまり私を、この
「まあ、そういうことになるな……、
何しろ俺たちは曹操様とは旗揚げの頃からの人間だからなぁ……。
正直なところ、味方となれば最高だが…………、
(それが魂胆か……)
殺生丸はその魂胆を見抜く、自身の力を恐れて殺しにくることは過去にもあった。
「曹操様、此方におられましたか」
「荀彧か」
荀彧、字は文若。
曹操の覇業の功績者、その手腕から「王佐の才」讃えられている。
荀彧から推挙した人の中には「郭嘉」と「司馬懿」等逸材を世に出したことで有名。
「信長様がお呼びです、そしてそちらの方も……」
「信長……?
尾張のうつけのことか?」
「ほう、知っておったか?」
「まあいい、うつけが我らを呼んでるのなら行くしかあるまい」
そう言い、殺生丸と曹操は「織田信長」のいる船長室に向かう。
その道中には殺生丸見たさに業務をほっぽり出す者たちが続出していた。
「やあ、あなたが白狼王さまですか?」
「ん?」
「郭嘉か?」「郭嘉殿!? 何をなさってるのですか!?」
郭嘉、字は奉孝。
曹操軍随一の不良軍師。
業務をほっぽり出して酒を飲む
若い女性を口説き回ったりする等で有名だ。
何より有名なのは「赤壁の戦い」の敗走後の曹操は「郭嘉が生きていれば、このような大敗は避けられていたであろう」と語った。
「郭嘉!! ここにいたか!!」
「おや?
何かご用ですか?」
「何が「ご用ですか?」か!?
このような時に何をしてるのですか!?」
陳羣、字は長文。
曹丕の四友の一人。
郭嘉とは同期なのだが、品行的かつ誠実なのだが
郭嘉との仲は水と油の仲で、魏の語り草として話題になっている。
「これは失礼、白狼王と言う大妖怪がお見えになってると聞いてね?
一目お会いしたくてね?」
「白狼王……?
……っ!? もしやあなた様が!?
これは大変失礼いたしました!!」
「よい、陳羣。
郭嘉よ、
「ええ、それがまだなのです」
「そうか……」
(例の件?)
陳羣は郭嘉を連れ戻して持ち場に戻る。
そうして、曹操と殺生丸は船長室に赴く。
「よく来た……白狼王よ?」
洋式の回転椅子に座ってる男は「織田信長」。
そしてその側に「明智光秀」と「柴田勝家」が立っていた。
「貴様、尾張のうつけか?」
「いかにも」
織田信長、「尾張のうつけ」にして「第六天魔王」
その装いは洋服を着て、机の傍にベレー帽が置いてあった。
「……なんだ、その装いは?」
「この世界に迷い込んだ人間から貰ったものだ、
実に良い着物でな?」
「装いの自慢はいい、この殺生丸に何の用だ?」
「うぬの噂を予々から聞いてな?
我が軍門に加わればと思ってな?」
「そんなことの為にこの船を出してまでか?」
「ふふっ、実にお主らしいやり方よ
己が力を見せつける為にこの船を作り上げたということか」
「いかにも、曹操の支えのおかげでこの船を作れたのだ」
「それを言うならば、そなたのおかげで鉄砲と大砲等の兵器を知ることができたのだ」
乱世の奸雄こと曹操と"第六天魔王"織田信長。
この二人の出会いは遡らなければならない……。
前編完了。
後編は織田と曹魏との出会い
第三勢力「バイキング」登場。
殺生丸キレる。
↑の理由は「殺生丸の気持ち」になってみたらわかること。