戦の始まりは、暗雲の落雷によって始まりを告げた。
殺生丸は闘鬼神を抜いて、一振りで屍の大軍を薙ぎ払った。
「流石は白狼王、「黒犬傭兵団」を葬ったことだけはある」
「なるほど、父上達が奴を欲する理由がよくわかる」
曹丕と司馬懿は軍を率いて進軍していた……。
軍の中には「張遼」と「文鴦」等の猛将がいた、殺生丸の実力を目の当たりにして呆然としていた…………。
「なんと……!!
これほどの猛者だったとは……!?」
「白狼王……!!
あなどれませんな……!!」
一方、魏・織田連合軍は黒龍丸を拠点に戦線を展開していた。
「撃てぇ!!」
大砲攻撃で屍軍を狙い撃ち、群がっていた屍軍は大砲の弾の爆発によって吹き飛ばされる。
「あっはっはぁ、流石大砲!
これがあれば天下統一ができるもんだ!」
「だがしかし、大砲はおろか
鉄砲を作るのに「弾丸」が必要になる」
「ん? ……ああ、確か
確か…………」
「「薬莢」と「雷管」。
薬莢は難なくいけたが、雷管の原材料である「水銀」だ。
肝心の水銀を無くしては弾丸は成り立たない」
「う〜ん、やっぱり難しいものなんだな……?
まあそれでも「エンフィールド銃」を元に改造した小銃、あれだけでもすごいのに……」
「「種子島」でしたな? 我らもあれには驚いた。
元は南蛮という異国の銃器を元に、種子島の大名はそれを作り上げた。
そしてこの異世界で「ヨーロッパ連盟」と名乗る者たちが我らに「パーカッション式」の銃を見せた……。
それが
織田信長が有してる兵器は全て
水陸式要塞軍艦「黒龍船」は連盟の道具と物資を参考に作ったものである。
同時に大砲も一新に作り、筒の中に螺旋状の溝を掘る等の試行錯誤を経て今に至る。
「さてと、戦況はどうなってるかな??
あ〜、こちら賈詡。
もしも〜し? 聞こえますか〜?」
賈詡は水晶玉に声をかけた。
『于禁だ。聞こえているぞ賈詡』
「あっはっはぁ! 于禁殿か!
戦況はどうなっています、どうぞ?」
『全く、お主というやつは……。
張遼は李典と楽進を筆頭に、徐晃と張郃共に屍軍を薙ぎ払うかのように戦線を押している。
司馬のご兄弟はその者たちの戦ぶりに感嘆に陥って惚けてる……』
「ああ……だろうな?
そりゃあ張遼の猛攻ぶりを見たらそうなっちゃうな?
そう言えば、曹仁殿は?」
『バイキングとやらを引き連れて戦線に立っている……だが、肝心のバイキングは我が軍の武勇を目の当たりに惚れてしまっている』
「ありゃりゃ、せっかくの晴れ舞台なのに? 勿体無い」
『全く……賈詡よ。
白狼王に仕える者たちは露払いのつもりなのか、屍兵を相手にしている。
彼らに何か策を講じたらどうだ?』
「いや、その必要はないさ?」
『ほう……それはどういう?』
「曹操様の旗挙げの代に仕えた将軍于禁殿なら、
『……なるほど、確かに必要ないな?』
「そういうこと、
賈詡はそう言って、戦場の方に目を向けた。
(まあ、こんな妖怪が入り混じった戦争なんて
本来は妖怪同士でするもの……我らが出る幕なんてないに等しいはずなんだがな……?)
「賈詡! 荀攸!」
「ん? 陳羣? どうした?」
「陳羣殿? 何を慌てて……」
「殿は!? 曹操様と信長様は何処に!?」
「えっ?」
「曹操様と信長様が、どうかされましたか?」
「いないのだ!!」
「…………えっ?!」
「船の留守をしている九鬼殿と勝家殿も探しておられる!
ここには!?」
「……いませんが。
…………賈詡?」
「…………ああ。これ。
賈詡の推測通り、邪見の配下の戦いは凄まじさを出していた。
殺生丸に近づく周囲の敵を火の息吹や空中からの弓と槍の攻撃を繰り出していた。
「行くぞ野郎ども!!!」
配下の者たちは怒号の如くに猛攻を仕掛け、屍兵たちと戦っていた。
「邪見の旦那ぁ!
こちらのことならあっしらにお任せあれってな!!!」
「ふん、雑魚のもののけにしてはなかなかの士気だな?」
「うへぇ……、流石としか言いようがないなこりゃあ?」
「お前らなぁ……かの張遼様もだが、白狼王とその配下も侮り難いぞ?」
「杜預がそういうとはな?
お前のような鈍が言うと説得力が欠く」
「そんな言い方ないだろ、鍾会!!
時代が違えど同じ魏の将兵じゃないか!」
「魏のねぇ……?
曹操様と曹丕様の世と我らの生きた代を考えれば彼らは上だが、白狼王と比べれば我らは蟻だ、一目瞭然ではないか?」
「鍾会……!!!」
「鍾会、杜預。その辺にしろ」
「子元様!?」
「我らは言わば
我らは我らの戦をすれば良い」
一方殺生丸は闘鬼神を振るい、群がる屍兵を薙ぎ払っていた。
数多に襲い掛かる骸を相手に顔色を変えずに優勢に立ち、何度も切り伏せていた。
その時!
突然、曹操は殺生丸の前に現れた!!
「!?」
突然の登場に驚き、屍兵は曹操を目掛けて襲いかかった!
「あぶないだぁ!!」
曹操の前に素早く現れたのは典韋、そして許褚。
典韋は大型の手斧で屍兵を薙ぎ払い
許褚は巨大な重棒で屍兵を吹き飛ばした。
「とっ殿! 急に戦場に出るなんて何考えてるんですか!?」
「そうだよう!! いきなりおら達に声をかけて出るなんて慌てて出ちゃっただよう!!」
「ふふっ、白狼王の戦ぶりを真近で見たいが故に出たまでよ?」
「いやっ、だからって白狼王様の戦いを見たいからって……!?」
「曹操様、心の臓が飛び出るかと思っただよう!」
ドォンっ!!
その時、付近に黒い球が降りかかって爆発して
無数に近い屍兵が一斉に首が跳ね飛んだ。
「白狼王、見事ぞ」
「信長か、すると今のは……」
「信長様!」
「ほお、お主も来ていたか?」
「あれれ? なんで信長様がおるんだ??」
「えっええ!?
光秀さん! こりゃ一体!?」
織田信長と明智光秀の登場に、典韋達は驚いていた。
「うぬと同じ理由ぞ」
「で、あるか」
屍兵が二人の大将を目掛けて襲い掛かるも
典韋と許褚が薙ぎ払い、そして明智光秀の神速の居合で切り伏せる。
「信長様! 危険です!
此奴らは
我らの兵器をもってしても消耗するだけです!!」
「であるか」
「そんな……!?
じゃあどうすりゃ良いんだよ!?
これじゃあどれだけぶった斬ったってキリがねぇじゃねぇか!!」
「曹操様! ここはおら達が!!」
その時、一体の屍兵が殺生丸を襲いかかった!
「っ!」
振り払うも、「天生牙」が奪われてしまった!
「っ!」
その時、近くの一体の屍兵と後を追うかのように襲ってきた屍兵は
「いっ!?」
「うわぁっ!?」
「皆さん! ご無事ですか!?」
「荀彧か、良いところに助けてくれた」
「何をおっしゃっていますか!?
急に黒龍船から姿を消したと思えば戦線に出るなんて!!」
「でも、こうして白狼王と一緒に助け出せたのだから良いではありませんか、先生?」
「郭嘉! 何を悠長に言っておられるのだ!!
賈詡殿達が曹操様を見つけなければ危うかったのだぞ!!」
「ほお、郭嘉に陳羣も一緒か」
「何をした……?」
「私の陣杖で、皆様と付近の屍兵を入れ替えたのです。
あの場でお救いするならばこの手をと……」
(あの一瞬か……)
「……あれれ?」
「どうした?」
「殺生丸様の刀が
「……?」
「無くなってるって……もしかして
「…………」
(何を慌てている……天生牙如き、なくして惜しいものではないものを……)
(叢雲牙の狙いは殺生丸様と犬夜叉殿、すなわち天生牙と鉄砕牙……。
女媧の話によれば叢雲牙を倒すには
「大変だぁ!! 殺生丸様ぁ!!!」
「むっ? お前は……」
「あ? お前、この前の……? どうしたんだ?」
天生牙を拾った矢先に!!」
「っ!」
「はぁ!?」「えぇっ!?」
「それだけじゃあないっす!
もう一人の女も攫われて城に!!」
「であるか」
「であるかって……!?
殺生丸様! ……って、あれ?」
配下が話しかけるも、殺生丸は既に城に向かっていた……。
殺生丸視点回完了
同時進行形式って大変。
銃器関係の話については後々にやります。