前回のディアブロスの捕獲によって、獣学院の調査報告資料を読んでいた各幹部達……。
「古龍の影響だと?」
「はい、かつて「定軍山」近辺に現れた「テオ・テスカトル」。
「川中島」に現れ、武田・上杉・北条の三軍がやっとの思いで討伐した「オオナズチ」。
そして毛利と長曾我部、そして雑賀衆と本願寺が結集して倒した「クシャルダオラ」。
ディアブロスはおそらく、その古龍の影響下から逃げたという可能性が出てきたとのことです」
古龍種の存在を知るギルドの人たちは、緊張と畏怖の空気に包まれていた……。
「……彼らと協力して古龍種の脅威を守るべきですっ!
白狼王の殺生丸と赤衣の犬夜叉、そして“英雄” 安倍釤之助とその仲間達と共に戦い、古龍種たちから人々を守るべきです!」
「そうですよ!! 我々がいつまでも怯えて過ごすわけにはいきませんっ!!
各諸侯の英雄達と共にこれらを!」
「例えそれらの話がまとまっても、古龍種は何度でも生まれ変わる。
お前たちは永遠に終わらない血反吐の塗れた戦をするというのか?
わかっているだろ? 古龍種を倒した後、彼らの戦火の傷を……!」
ハンニバルの発言により、熱気になっていた空気を一気に冷静さを取り戻した。
過去にテオ・テストカルと戦って、関羽を始めとする豪傑と強者たちは深手を追い、オオナズチの毒牙にやられた三軍、そしてクシャルダオラの暴風によって重傷者が続出した毛利・長曾我部・雑賀衆・本願寺。
百戦錬磨の無双の英傑でも、古龍種の脅威を挑んだ結果は先のハンニバルが述べた通り……。
「まず、その話を優先にするのなら「対策」だ。我々は「退治」するために話しているのではない!」
「……!」
「……だが、古龍種のもたらす影響によって妖魔や近隣の住民にも及ぶ……ディアブロス等のモンスターだけではない……!」
「……皆の言葉はわかりもうした、事を焦らんとするべきじゃ。
「百戦百勝は善の善なるものに非ず」という言葉もあり申す、ここは富国強兵……そして情報を集めることを優先する。それでよか?」
西郷隆盛の言葉に、一同は安堵した……。
(確かに、殺生丸と犬夜叉……そして釤之助たちがおれば確かに勝てる……じゃが彼らばあ頼るわけにはいかん、休むも大事。
無闇に戦をしては兵や戦士たちを無駄にするだけじゃ……!)
西郷の瞳の奥に、先導者としての心得と覚悟を宿していた……。
ディアブロスの捕獲報酬を受け取り、釤之助たちは都巡りをしていた。
「いやあ…………都を見て回るとすげぇな……?
こんな街並み滅多に拝められないぞ?」
何度歩き回っても、非日常性の強い光景だ……
巨人と小人が同じ通りに歩き、獣人たちは自身の口と体質に合う料理を食い、鬼やオークが職人の仕事をしたり、傭兵を営んでいる者もいる。
路面電車だって、馬車や車が行き交う通り
時代錯誤な光景だが、数多の種族が利用している……。
本当に飽きない、新鮮かつ目新しいことが続く光景だよ、ほんと。
先の戦い……もといディアブロスの件は都中に知れ渡り、いつしか俺は有名人になっていた。
叢雲牙の戦いとディアブロス以前と以降、俺はどういうわけか“英雄”なんて呼ばれるようになっていた。
「聞いたぜ? あんたこの間の角竜を懲らしめたやつだろ?」
「正確には取り押さえた……だがな?」
「へっ! 巷じゃああんたのことを“英雄”なんて呼ばれているらしいが、そんな英雄さんの行きつけの店に来るなんて光栄だね?」
「ただの飯屋如き、騒いでんじゃねえよ? 飯が食いづらくなるよ、マジで」
「そりゃあ仕方ないさ? 有名人ってのはどこ行っても有名なんだよ、知らない人がいるかもしれないが……油断するなよ?」
「へいへい……」
「親父、締めの稲荷よろしく」
「私も」
「はいよ、それともう一つ言っていいか?」
犬夜叉と殺生丸たちはあれ以来会っていない
順調な日々を過ごしているだろうよ、気にすることはないか?
俺自身はディアブロスの件でまた有名になり、ギルドの山おろしに大忙しだ。
でもまあ、楽しいことが盛り沢山すぎてどれを語ればいいか……?
アリシアとプリムは士学校に通っているって話だ、成績が良くて皆から人気の的になっている。その中にマイアもいるって話だ。
オリガ・クロエたちはセレスティンとの対談の後、都にお忍びで来てるって話だ……言ってもあの美貌だ、気づいている人はいるが敢えてだ。
クラウディアは育休、そりゃそうよ。
カグヤは異世界人の捜索や保護を務めている、そして都等の紹介をもしている……。
ルー・ルーは刀々斎と刀のことで揉めたらしい、年の功とかじゃなく「覚悟」についてだ……。
色々と話が山のようにあって、誰と誰を話せばいいのか……。
坂本龍馬や渋沢栄一、西郷隆盛と大久保利通
ハンニバルや石原莞爾たちはいつも通り
話の量が半端ないから、切り上げるか。
その依頼内容の中には「犬夜叉」の名前が入っていた……。
次回
原作回