「礼を言うぞ、犬夜叉……そして釤之助よ!!」
「刀秋……!」
『なっ!? どういうことじゃ!?』
「てめえ……ハナからこのつもりだったのかよ!!」
突如、刀秋は倒れた竜人にトドメを刺したことに一同は驚きを隠せなかった……!!
「刀秋……! 貴様、どういうつもりだ!!」
「師匠、言ったはずですよ? この奪鬼は
「刀秋……お前、最初から
「……え? どういうこと?」
「どういうことも何も、釤之助さまの言うとおりですよ?
そう、私はしがない刀鍛冶……。
例え
……が、そこにあなた方が現れた! ……師匠と共に来たのは想定外でしたけどね?」
刀秋の言葉に、村正は
「刀秋……貴様っ!! やはり
「あの噂……?」
「ほお? 師匠、存じていましたか……!
そうとも、私は
「え? 試し斬り……?」
試し斬り、その言葉を聞いた釤之助は確信と血の気を引いた答えが脳裏に過った……。
「…………」
「釤之助?」
「刀秋、お前は言ったな? 剣を……刀を売買しているって」
「そうです」
「戦跡地の数多の剣を拾っては打って繰り返した、そうだな?」
「いかにも……!」
「……じゃあ、
「!!」「っ!?」
『もしや……!?』
「……もしかして!?」
「それって……まさかっ!?」
「察しの通りです、英雄殿」
「刀秋……貴様……
「堕ちた……? 何をいうのです、“極めた”んですよ!」
「何が極めただ!?
かごめと七宝とルー・ルーは絶句した……。
鞘と珊瑚と弥勒、そして張角たちは身震いと恐怖を感じた……。
犬夜叉と釤之助、そして村正は激怒した……!
するとその時、黄巾の一人の兵が察したかのように大声で叫び、腰を抜け落ちた……!
「あ……ああっ!? おっ思いだした!!!
刀秋って、まさかあの“
「!?」
『はっ!! そうじゃ、此奴の顔は士学校の手配書に載っていた奴じゃっ!!』
黄巾の戦士たちはその名を聞いて身震いをした者と武器を構えた者がいた!
「くっくっく……この異世界だからこそ、私は歓喜したのだ!
私は強い刀を求め、己が手で試して繰り返した……。
誰にも負けない、どんなものでも斬れる史上最強の刀をね?
その為に、私は数多の鋼と異世界の鋼材を試して打ってを繰り返し……。
そして、その性能と強度を知る為に試し斬りをした……! それからです。
陰と邪気を丹精込めて打てば鋭利で最硬の刀ができると知ったのは……!」
それらの棄てられて折れて血まみれの刀剣・錆びた物全てを溶かして刀を打った-
「そこで出会ったのか?」
「そうです、私の前に現れたのです」
「竜人…………!」
“貴様の陰の気がこの竜人を呼び寄せた”
その時、私は恐ろしさよりも喜びに震えた
竜人の鱗を用いれば、我が理想の刀が完成すると……!
その為に、竜人の血と妖気が必要だった-
「なるほど、自分から求めて刀を……奪鬼を打った。
最初から渡す気はないから俺たちに?」
「誰にも渡さない……遂に完成したんだ!!
この“奪鬼”は私が打ち鍛えた刀。
竜人の妖気を宿ったこの刃を私自ら育み、そして知らしめる……!!」
「刀秋……貴様っ!!!」
「……犬夜叉、一応こいつに懸賞金が出てる。
うん1000万以上億近くだ、いるか?」
「余計なお世話だ、そんな大金」
「犬夜叉さま、あなたの鉄砕牙……。
一目見て気に入ったぞ……!」
「!!」
「この奪鬼はあなたの刀の妖気を欲しています……!」
「……刀秋、外道のおめえでも人間だ。
幾ら何人も騙し討ちみてえな斬り方でも、妖刀に支配されるぞ」
「犬夜叉、今回ばかりは加勢する。
あいつの首は俺が取る、奪鬼をぶった斬れ!」
「ほお? ふたりがかりでやるのか?」
「犬夜叉、奴の剣は妖気を奪う
俺とお前の剣が底を吸われたら一巻の終わりだぞ!」
『待てっ!』
「鞘!?」
『お前ら! 刀々斎の話を忘れたのか!!
幾ら奪鬼の妖気を手に入れるためとはいえ、刃を交えたらお前たちの剣はボロの鯖刀鈍刀になるんじゃぞ!!』
「だからって放っておくかよ!!」
「そう……それは私も同じ。
我が奪鬼が今世界最強の剣たる証明になっ!!」
刀秋は奪鬼を持って犬夜叉に襲いかかってきた!!
「バカがっ!!」
犬夜叉と刀秋の戦いが始まった!
「うっ!?」
「犬夜叉っ!?」
「!! 奪鬼の邪気だ! 犬夜叉っ!!」
犬夜叉は邪気に当てられるが、力いっぱい振り払った!!
刀秋は吹き飛ばれた!
「犬夜叉っ!!」
「犬夜叉さまっ! 今ですぞっ!!
奪鬼をへし折るのですっ!!」
「………………!」
「どっどうしたんじゃっ? 犬夜叉のやつ、なぜ攻撃をせぬのじゃ?」
「いや、犬夜叉は攻撃を
攻撃が
犬夜叉の鉄砕牙にわずかなひびが入っていた!
「なっ!?」
「鉄砕牙にひびが!?」
『そうか……! 奪鬼は
鉄砕牙と刃を交えただけでも
「つまり、この戦いは長期戦になれば
犬夜叉! 奪鬼と交えるなっ!! 刀秋のほうを狙え!!」
「……!」
永久にボロの鯖刀となって元には戻れねぇぞ-
(難しく考えるまでもねぇ……要は妖力全部吸われる前に奪鬼を叩き折ってやる!!)
「どうした? 犬夜叉さま? こないならこちらからっ!!」
「っ!?」
「おいっ! 刀秋の手が!?」
刀秋の手は竜の鱗が浮き出た!
「まさか……! 奪鬼の妖気に蝕まれて!?」
「刀秋! お前……! 奪鬼の邪気に蝕まれてるんじゃねえのか!?」
「ふっ……」
「悪いことは言わねぇ! 今すぐ刀を手放せっ!!」
「鉄砕牙の妖力を喰らい尽くしてからだ!!」
「ぐっ!?」
鉄砕牙の刀身にひびが増えた!!
「鉄砕牙がっ!?」
『いかんっ! あれは相当奪われているぞっ!!』
すると、刀秋の手に竜の鱗が広がった!
「わかんねぇのか!! このままだとお前自身も奪鬼に喰われるぞっ!!」
「ふっふっふ……! 違うな、奪鬼が私を使い手として選んだのだ!!」
犬夜叉と刀秋は鍔迫り合いを繰り広げていたっ!!
「なっなんだ!?」
「どういうことだ!? なぜあの男は犬夜叉と互角に戦い合えているんだ!?
半妖とはいえ! 人間相手に五分の戦いはできないはずっ!!」
『奪鬼の力じゃっ! 鉄砕牙の妖力を吸っているのと相まって自身の力が奪鬼の力が宿っているのじゃ!!』
刀秋と犬夜叉の鍔迫り合いは、刀秋が制した!
そしてその勢いで何度も鉄砕牙と打ち交えた!!
「素晴らしいだろっ! 犬夜叉さま!!
この奪鬼で、貴様の鉄砕牙諸共! 我が奪鬼のサビにしてくれよう!!」
「くっ!!」
(まずいっ!! あのまま押され続ければ鉄砕牙が折れるっ!!)
「犬夜叉っ!! これ以上は危険だ!!
これ以上戦えば負けるぞっ!!
だから!!」
「いらねぇっ!! そんなことわかってるよっ!!」
分かっているから、俺がやるんだ……!!
アレを……奪鬼を叩き折る為にっ!!!
すると、鉄砕牙が風を纏うかのように吹き出したっ!!
「っ!?」
「鉄砕牙が!?」
『あれは……!!』
(鉄砕牙……!?
ヒビから風を!?)
「これは……!?」
「……そうか、アレは
「がみょっ!?」『なんじゃと!?』
「どういうこと!? 村正さん!」
「鉄砕牙は奪鬼の力に恐れているのだ、打ち交える度に
「……! それはつまり、鉄砕牙は自身の力はもう無いということになる!
あれだけ打ち交じれば妖力はそれだけに奪われているということ……!
故に、この勝負は……!」
「そうだ、次が最後……!
あとは己の腕次第だ……!」
村正の推察通り、奪鬼と鉄砕牙との戦いは明々白々。
その結末は今の光景が物語っていた……!
(奪鬼よ……あの風の妖力が欲しいか?
ならば、次で交えれば……私の勝ちだっ!!)
(鉄砕牙……! まだ戦えるな?
まだ死んでいねえよな!!)
「でりゃああああっ!!!」
犬夜叉と刀秋は剣を交える瞬間!
鉄砕牙の風によって刀秋は吹き飛ばされたっ!!
「!!」
「やはり……それだけに奪われるのを恐れているのだ……!」
「犬夜叉……!!」
(ちっ……! 一振りしただけで、こうもきしんで来やがる!
確かに…………あとがねぇな!!)
「くくく…………鉄砕牙は奪鬼を恐れるあまりにその手を使うか?
だが犬夜叉さま! あなた自身も共に戦ったなら、お分かりのはずですよね?
「なに?」
「犬夜叉さま、この奪鬼はただ妖力を奪うだけではないのですよ!!
試して頂きますよっ! この風の傷をっ!!」
奪鬼から鉄砕牙の妖力を解放し、風の傷を放った!!
「何ぃ!?」
『なんと!?』
「あれは! 風の傷!?」
「っ! そうか! 奪鬼はただ妖力を奪うだけではなく、鉄砕牙の
「!!」
(一か八か! 頼むぞ、鉄砕牙!!)
「爆流破!!」
犬夜叉は爆流破を放った!
しかし、妖力の弱体化によって返しきれずに風の傷をくらった!!
「犬夜叉っ!!!」
「返しきれなかったか……!」
「爆流破は!?」
爆流破は刀秋に目掛けるも、奪鬼に吸収されてしまった!!
「そんな……!? 爆流破までも!?」
「がみょーん!! もうおしまいじゃあっ!!」
「いや……悲観に浸ってはならんぞ? あれを見よ!!」
奪鬼の刀身に小さな亀裂が入っていた……!!
「奪鬼に亀裂が……!?」
「鉄砕牙の妖力を吸いきれなかったんだ!!」
「……! 犬夜叉! 鉄砕牙は!?」
「!」
鉄砕牙から出た風は止まってしまった……。
「くくく……! もやは守る力も尽きたか、勝負あったな? 犬夜叉よ……!!」
「……まだだ」
「なに?」
「まだ終わっちゃいねえってんだよ!!
俺が生きている限り、鉄砕牙は死なねえ!!」
「馬鹿がっ!!!」
(鉄砕牙! お前が開いてくれた活路……無駄にはしねぇ!!!!)
犬夜叉は最後の打ち交じりをした!!
「犬夜叉!!」
「犬夜叉さま……最後の賭けに出たか!」
「最後の賭けじゃと!?」
「ああ、よく見ろ!」
打ち交じりの鉄砕牙と奪鬼、しかし鉄砕牙は奪鬼の亀裂した箇所に正確に打ち込んでいた!!
「アレをぶった斬れば犬夜叉の逆転勝利だっ!!
そのまま押し込めぇ!!!!」
犬夜叉は渾身の踏み込みで奪鬼を叩き折りに出た!!
「愚かな……あの世へ行けっ!!!」
刀秋は風の傷を放った!!
「うあああっ!!」
「犬夜叉っ!!」
「犬夜叉さま!!」
「ぐっ……っ!? 鉄砕牙!」
起き上がるも、鉄砕牙は変化が解かれ朽ちた鯖の刀に戻ってしまった……!
「そんな……!? 鉄砕牙が……!?」
『何ということじゃ……!』
「鞘、刀々斎の恐れていたことが現実になってしまった……!」
「くっくっくっ……ふははははっ!!
鉄砕牙は死んだ! 次はお前だ、犬夜叉!!」
「…………」
「……犬夜叉!?」
「……まさか!? まだ戦うのか!?」
「下がれ犬夜叉っ!! あとは俺が!!」
「っ!!」
「しかし!!」
「それでいい……犬夜叉。
貴様は奪鬼のこやしに……サビにしてやるのだからな!!」
「言ったはずだぜ、刀秋!
おれが生きている限り鉄砕牙は死なねぇってな!」
「無茶じゃ! 犬夜叉さまー!!」
「犬夜叉!!」「犬夜叉っ!!」
犬夜叉は渾身の二度の踏み込みで奪鬼と交えた!!!
「くっ!!」
ここだ……!
「愚かだなっ! 犬夜叉!!
サビ刀に堕ちた鉄砕牙で、我が奪鬼が折れるとでも」
「ぐあぁぁぁっ!? なっ何故……何故だぁぁぁぁ……!?」
突然の瞬間だった、刀秋の身体から爆発に似た衝撃波が貫き、消滅した……!
「なっ何がおこったんじゃ!?」
「犬夜叉!!」
釤之助とかごめたちは犬夜叉の元へ駆け寄った!
「犬夜叉! 大丈夫か!?」
「ああ……なんとかな?」
「……そうだ! 鉄砕牙は!?」
鉄砕牙は変化の気配がなくそのままだった……。
「戻らない……のか?」
「いや、それは
見ろ、皆の者」
村正は奪鬼を拾って皆の前に置いた。
「柄を見よ、刀秋の手が一体化してしまっている。
おそらく妖怪の身体に変わる時に溶け込んで融合してしまったのだ……」
「まさか……折れるの恐れて刀秋に?」
「そうでしょうな? 吸いきれずに亀裂が生じ、今まで受けた傷と衝撃を刀秋に受けさせたのでしょう」
(バカ野郎が……自分の刀に殺されやがって)
「……刀秋よ、お前の罪は奪鬼と共に償うのだ。
犬夜叉様の……鉄砕牙の妖力を返すのだ」
村正は荷物から金槌を取り出た……。
「待てよ、おっさん」
「犬夜叉?」
「犬夜叉様?」
「そいつはおれがやる……!」
犬夜叉は奪鬼を鉄砕牙で突き折った!
すると、奪鬼から奪われた鉄砕牙の妖力が溢れ解放し、鉄砕牙に全て注ぎ戻った!!
そして鉄砕牙は元の巨大な刀の姿に戻った!
「鉄砕牙が!」
「生き返ったか!」
「やりましたなっ! 犬夜叉さま!!」
「冥加じじい……」
『やれやれ、一時はどうなるかと思ったわい。
ほれ見てみい?』
その時、鉄砕牙の峰に竜の鱗の模様が浮かび上がった!!
「これは……奪鬼の力が鉄砕牙に宿ったというのか!!」
「歴史的瞬間だな、村正?
これで結界破り・金剛石、そして今……」
「ああ……一目見れば数多の豪傑が欲する三界の剣とはよく言ったものだ……!
それに…………今の鉄砕牙の姿は竜のようだ、あえて言うなら「竜鱗の鉄砕牙」か?」
「竜鱗の鉄砕牙……か」
「犬夜叉さま! ワシは最初から信じて」
「ウソつけ」
「がびょーん!」
(鉄砕牙……すまなかったな、無理させて。
よく頑張ったな……)
「……ところで、お主賞金がどうこう言ってなかったか?
どうするんじゃ? 肝心の刀秋の遺体が無ければ……」
「案ずるな、この腕と折れた剣が証拠だ。
それに、師であるわしが赴けば良いだけの話じゃ」
「そうか……すまねえな、色々とご足労をかけて……」
「よい、それに鉄砕牙の進化の瞬間を間近で見れたのだ。
あとは都に戻って労おうではないか!」
「そうだな、それが良いな!」
「おお! それならば良い店を教えては……」
「法師さま???」
「…………美味しい店を案内してくれませんでしょうか?」
奪鬼の力を得た鉄砕牙はどんなものなのかはまだわからない、けど奈落と魍魎丸の対策としての新戦力だ。
後の楽しみとしてとっておこう……。
次回
日常回
報酬は犬夜叉一行×村正×釤之助に山分けということでまとまりました。