Shadow Corridor 回廊に迷い込んだ1人の少女   作:楠崎 龍照

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6話 大食らい ─生きろおおおおおおお!!!─

 

 

 

 

 

 

私と由奈の悲鳴は、落下した時の水の音に全て掻き消された。

私たちの身体を冷たい真水が受け止める。

そのおかげだろうか?

かなり高いところから落ちたというのに私達の身体は傷つくことはなかった。

いや、普通に高い所から水に落ちても普通に死ぬけど……まぁ、この世界にそれは無意味な理屈か……。

そんな事を言っている場合ではなかった。

 

「由奈!! 走るよ!!」

「え?」

 

私は次に起こることを知っていたので、由奈の腕を引っ張る。

その時だ。

後ろから巨大な何かが落ちてくる音がし、この貯水施設の水路がグラグラと揺れた。

 

「わっ、け……Kさんが!!」

 

まっくろくろすけを100倍にして、能面を付けたような徘徊者を前に、由奈は悲痛な表情を浮かべる。

 

『グゥゥゥゥゥ……! ニ、ニゲ……ロ……!!』

 

まだ彼の意識が残っているのだろう。

消え入るようなか細い声で私達に訴えかけた。

 

『ハヤ……ク……ゥゥゥゥゥゥゥグァアアアアアアア!!!!!』

 

彼は大口をあけて、私達に襲いかかってきた。

その光景に由奈もやばいと悟ったのだろう。

私と一緒に、巨大な水路を全力で走り出した。

 

『グゥアアアアアアアアアア!!』

 

後ろから彼の雄叫びが聴こえてくる。

ぶっちゃけ、外縁で会った化け物と憎悪振り撒く影と比べたら、まだマシ。

てか、そんなに怖くは無い。

アイツらが異常なだけだと思う……。

 

「このレバーを下ろして、水門を下げよう!!」

「わかった!!」

 

私たちは走りながら目に付いたレバーを下げまくり、水門を降ろしまくった。

実際にそれが足止めとなっている。

その証拠に、彼は水門をドンドンと殴る音が聴こえてくる。

その隙に私達は彼から少しでも距離を置かなければならない。

 

「ねえ、アリス!」

「なに?」

「Kさんを助ける方法ないの!?」

「ごめん、わかんない! 私もどうにかして、助ける方法を模索してるけど……!」

 

走りながら、Kさんこと、おじいちゃんを救う話をした。

金メダルの由奈と天狐の面+ねじり鉢巻の私だからこそできる芸当だろう。

そんな事よりも由奈の言ってるように、おじいちゃんを救う方法を考えなければ……!

そうじゃないと、なんの為に危険を顧みずに時を渡ってまで来たのか分かりゃしない!

由奈も生存させる。

おじいちゃんも生存させる。

ヒバナちゃんも、そのお母さんも、あの猫も!

 

「……ど、どうしよう……?」

 

だけど、その方法が分からん!

どうしろと言うのだ!

人生、意外とどうにでもなると良く言うが、これは例外だと思う。

私たちは水門を降ろしつつ、貯水槽の水路を走り回る。

 

「ねぇ! Kさんの住処に勾玉について書かれている紙があったんだけど!」

「うん!?」

「この世界にある勾玉には、魂のエネルギーが込められてるって書いてた!!」

「あっ!! おけっ!!」

 

私は由奈の言葉にピンッと来る。

天狐の面を使って勾玉を大食らいに撃てば、もしかしたら……!

私はその事を由奈に伝える。

すると、由奈は何かを思い出したかのようにポケットから、ある物を取り出した。

 

「私、ヒグラシの回廊で余分に勾玉拾ってたの思い出した!」

 

そう言いながら、私に勾玉を1つだけ受け取った。

ただ、これをどうやって当てる?

私は走りながら後ろを振り向くが、大食らいの雄叫びは聴こえるものの、姿が確認出来なかった。

多分、下げまくった水門に手こずっているのだろう。

 

「……とにかく今は走ろう!!」

「だね!!」

 

ここで立ち止まって、大食らいが来るのを待つのもリスキーと考えた私は走る選択をする。

どうせ、以前の大食らい逃走戦の事を考えると、どっかのタイミングでヒバナちゃんの空間転移能力で大食らいの前に移されると予想したからだ。

 

 

─シャアアアアアアン!!!─

 

 

そんな事を思っていると、早速フラグの回収である。

神楽鈴が、この貯水施設に木霊するように響き、前方の水路から大食らいが走ってきた。

 

「わっ、ちょっ!?」

「何が起こってるの!?」

 

突然の出来事に、初見の由奈はおろか、知っていた私も驚いてしまった。

ただ、好都合!

私は由奈よりも1歩前に出て、勾玉に力を込める。

 

「……」

 

天狐の面の力によって、勾玉から光が煌々と輝きを増す。

 

「当たれ……!!!」

 

私は引き金を引く感覚で勾玉を放つ。

すると、勾玉はビシュンッ!と矢を射抜いた時のような風を切る音が走って、煌々と光を放つ勾玉が大食らい目掛けて飛んでいく。

そして、その勾玉ビームは綺麗に大食らいに直撃した。

 

「やったか!?」

「それフラグだからやめて」

 

ガッツポーズをしてドヤ顔を決める由奈のセリフに、私はツッコミをいれる。

 

『グゥゥゥゥゥアアアアアアアアアアアアア!!!』

 

勾玉ビームを直撃したにも関わらず、大食らいは雄叫びをあげながら、こちらに向かって急接近する。

 

「わーーー!全然効いてないじゃん!!」

「だから、それフラグだからやめてって言ったじゃんかーーー!!」

 

私たちは踵を返して、元来た場所へと逃走する。

元来た場所へと戻ってはいるが、先程のヒバナちゃんの行使した力によって、別の空間に入れ替わっているのだろう。

全く違う場所になっていた。

由奈もその事に気づいてたようで、その事をはなす。

こういうことが起きるから、気をつけて行くよ!と言った。

だが、その時だ。

 

 

─シャアアアアアアン!!!!!─

 

 

再び神楽鈴の音が響く。

すると今度は床が無くなり、私たちは下へと落下する。

 

「あああああああああああああ!!!」

「何これすごーーーーーーい!!!」

 

私達は咄嗟に両腕を広げ、少しでも空気抵抗を生み出して、落下速度を和らげようとする。

下は水だった為、怪我をすることはなく、肌がヒリヒリする程度だった。

 

「よし、行こう!」

「だね!」

 

私達は、水路を走り出す。

まぁ、何となく想像は出来ていたが、前方から大食らいが落ちてきて、再び私たちを追いかけてくる。

 

「だよねー」

「逃げよう!」

 

私は近くにあるレバーを下げて水門を降ろし、由奈が別のレバーを上げて閉じていた水門を開けた。

 

「ちょっ!? アリス見て!!」

 

水門を開けた由奈が興奮した様子で、手を振っていた。

 

「どうしたの? って、あー……」

 

急いで由奈の方に向かい、水門の先にある光景を見た私は察する。

その光景、は広大な貯水槽に平均台レベルの細長い板を置いただけの橋もどきが、私たちの前に広がっていた。

 

「わー、ここの存在忘れてたー」

「ちょっとしたアスレチックだね!」

 

そんな事を言っているのも束の間、後ろから大食らいが閉じた水門を殴る音が聴こえてきた。

私は意を決して、橋もどきの道を渡る。

そんな中、由奈はと言うと……。

 

「私、こういうの結構得意だよ!!」

 

由奈は得意げな笑みを浮かべた刹那──。

勢い良く、平均台レベルの橋の上を走りながら渡り始めた。

 

「たたたたたたたーーーーー!」

 

そんな掛け声をしながら、物凄いスピードで渡る由奈を見て絶句する私。

あの子、普通に身体能力高いな……。

 

「やっ、たっ、とーっ!」

 

ジャンプしながら橋から橋へと渡る。

超人的な身体能力の由奈を私はポカンと見つめていた。

 

「アリスも早く!!」

「えっ、あ、うん!」

 

由奈に言われて、ハッとした私は急いで橋を渡り始めた。

後ろから大食らいの声と共に、水門を破壊する音が聴こえてくる。

 

「あ、やば……!」

 

私は落ちないように、全力で走って橋を渡る。

ただ、由奈の速度と比べたら月とスッポン、天と地の差。

マジで由奈凄いな……。

 

「アリス急いで!!」

 

渡り終えた由奈は手をメガホンのようにして、必死に叫んでいる。

そして、私の後ろからは大食らいの雄叫びが聴こえてくる。

これ、結構やばいな……!!

 

「何とかなってくれーーーーー!!」

 

私は一か八か、全力で走り出す。

もう落下とかどうでもいい。

食われたら終わりだ。

それなら、もう全力で走るしか方法は無い。

 

「うらああああああああ!!!」

 

板橋の上を全力疾走する。

大食らいとの距離は離すことができた。

 

「やりゃあああああああああ!!!」

 

私は大声をあげながら橋を渡りきった。

そして、由奈と私は再び走る。

だが……。

 

 

─シャアアアアアアン!!!!!─

 

 

神楽鈴の音が鳴り響き、床が無くなった。

由奈は「わーーーーーー!!!」と断末魔を上げて、私は「あー、こんな事もあったなー」と思いながら落下する。

バッシャンと特大の水しぶきをあげて落ちた。

 

 

─シャァァアアアアアアアン!!!─

 

 

私達が落ちた直後、地下水路に響き渡る神楽鈴の音。

奥から大食らいが雄叫びをあげながら接近する。

前回こんな連続で鳴ってなかったじゃん!

 

「ちょっと休憩させてよ!!」

「ホントだよーー!!」

 

私達は大声で愚痴りながら、想像以上に入り組んでいる地下水路を全力疾走した。

所々に水門とそのレバーがあり、通った水門を降ろして阻害しつつ逃げた。

しかし、逃げた場所に助かるところがあるのか不安があった。

一本道ではなく迷路のような場所だ。

私たちは不安を抱きながら走る。

 

あれ?

そういえば、ここらへんで光の玉みたいなやつが現れたような……。

 

今回は出ないの?

なんか絶妙に色々と変わってるなぁ。

 

「(あれ? そういえば、前回の大食らいに追いかけられた時、最後たしか……)」

 

私は走りながら頭の中で光の玉が出た後の事を思い出す。

確か最後、光の玉について行ったら行き止まりの所に辿り着いて……あれ?

記憶を辿った私は、危機感を覚える。

光の玉無かったら私達詰みじゃない??

 

「……」

 

これ、おじいちゃんを救わないと私達もマズいんじゃ……。

え、待ってどうしよ?

とりあえず、あの血痕の回廊に行く為に、あの滝の所まで向かって……。

……どうやって救うべきかー……。

 

「何か救済方法分かった?」

 

考え込んでいる私を見た由奈が、前を見ながら訊いてきた。

私も同様に由奈を見ずに走りながら返事をする。

 

「ごめん、全然分かんない……ちょっとヤバいな……」

 

地下迷宮の中を水門を降ろしながら冷や汗を流し、苦悶の顔を浮かべた。

 

「勾玉ビームが効かないとなると、どうすれば……」

 

私はその言葉を呟くと、由奈が「んー」と言ってから、救いの足がかりになる言葉を呟いた。

 

「勾玉を束にして撃ったりすれば、ワンチャン何とかなりそうじゃない?」

「勾玉を束にするか……確かに、1回やってみよう!」

 

私は走りながら勾玉を取り出した。

勾玉は残り5個。

血痕の回廊で使おうと思ってたけど、おじいちゃんを救えるなら何も問題ない!

勾玉なんてまた集めればいいだけの話。

 

「どうする? 水門を閉めまくったせいで、全然Kさん来てないけど……」

「とある場所に向かいたいの!」

「その場所わかる?」

「た、た、たぶん……」

「んふっ、本当に分かってるの?」

 

吃りまくった発言に、由奈は笑いながら訊ねる。

私は「だ、大丈夫大丈夫!」と返した。

と、言ったけど……どうやってあの場所にむかうんだっけ……。

幸い、大食らいはまだ来ていない。

私と由奈は必死に走って、目的の場所へと走る。

 

「あった!! あそこ!!」

 

私の指さす先に、丹塗りの大広間があった。

行灯が何個も付けられて、薄暗い地下迷宮とは打って変わって、非常に明るい場所だ。

その奥には台座があり鏡が置かれていた。

 

「行こう!」

「うん!」

 

私たちは全身びしょ濡れになりつつも、鏡に向かって走る。

しかし、その鏡がある空間は神楽鈴の音と共に消えて、崖っぷちの空間に入れ替わった。

いや、入れ替わったというより、壁が抜けて奥の空間が姿を現したと言った方がいいか。

何にせよ、それを見た由奈は「あれ?ヤバくない?」と私に訊ねる。

だが、私は「これでいい!」と由奈に言って、崖の方へと向かう。

水が流れ落ちていて、ちょっとした滝のようになっていた。

私たちは後ろを振り返る。

 

暗い地下迷宮の奥から大食らいが、こちらに向かってきているのが分かった。

私は今持っている5つの勾玉を全て取り出して力を込める。

 

「よし、準備OK!」

 

私はいつでも勾玉を撃てる態勢を取った。

そして、その時は直ぐに来る。

暗闇から巨大な能面が姿を現した。

 

「当たれ!!」

 

5つの勾玉が束になって放たれる。

煌々と光り輝く勾玉は、地下の暗闇を引き裂きながら一直線に飛んでいき……。

 

「ウソ……」

「マジ……で?」

 

その5つの勾玉は大食らいに直撃するが、一瞬怯んだだけで効いていなかった。

それを見た由奈は唖然とする。

私は冷や汗を流しつつ、急いで神様から貰った金剛玉と白金玉を取り出そうとする。

このままでは2人とも死ぬから、1度だけ死を身代わりにできる神玉で死を防ごうと考えたのだ。

だが、その時だ。

リュックの中で1つの大勾玉が目に入る。

外縁で手に入れた大勾玉だ。

 

「……一か八か……だね……!!」

 

その大勾玉を見た私は、賭けに出ようとする。

金剛玉と白金玉を取り出して、白金玉を由奈目掛けて投げる。

 

「由奈!! この神玉を持って!!! 1度だけ死を身代わりにしてくれるから!!」

「わ、分かった!! ってアリス何するつもり!?」

 

白金玉を受け取った由奈は、何かとんでもない事を行おうと考えているのがわかったのだろう。

私の名を呼んで、強めの口調で訊いてくる。

それを聞いた私はニヤリと微笑んで「救える可能性があるなら、その可能性を全部使ってみせる!!」と大声をあげつつ、右手に金剛玉を左手に外縁で手に入れた大勾玉を持って、大食らいへと突撃する。

 

「アリス!!」

「ノープロブレム!! 私は死なない!! みんな救うまで、死ぬつもりはないよ!!!」

 

大勾玉に力を込める。

これで無理なら……!!

 

「……さぁ、どうなるか……!!」

 

大食らいも、大口をあけて私に突撃してくる。

絶対に助ける!!!

私の強い想いが天狐の面に伝わり、大勾玉をより一層光輝かせた。

大食らいと接触する瞬間に、私は飛び上がって彼に大勾玉を押し込む。

金剛玉が砕け散る音を掻き消す程の大声で叫ぶ。

 

「おじいちゃん生きろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

 

その言葉をトリガーに、大勾玉はかつてないほどの光が大食らいを飲み込んだ。

そして……。

 

「ぐっ!」

「うぐっ!」

 

大勾玉は弾け飛び、その衝撃波で私と……。

Kの姿に戻ったおじいちゃんが吹っ飛ばされて、浸水している地面に水しぶきをあげて叩きつけられた。

 

「アリス!! Kさん!!」

 

由奈はアリスとKの元へと駆けつける。

 

「い、たたた……」

「うぐ……こ、ここは……?」

 

私は手で腰を擦りながら立ち上がった。

Kさん(これからは、おじいちゃんではなくKさんとする)も、呻き声をあげながら起き上がり、辺りを見渡した。

 

「お前たち……いったい何が起きて……俺は確か……」

 

大食らいになった時の記憶が曖昧なのか、片手で顔を抑えて呻くように喋るKさんに、私達はさっきまでの出来事を話した。

それを聞いたKさんは、面を被っていて表情は分からなかったが、直ぐに「すまない。お前達を殺そうだなんて……」と深々と頭を下げて謝罪した。

それを見た私と由奈は「気にしないで!」と言って謝罪をやめさせた。

 

「それより、Kさんは大丈夫なの?」

 

と、由奈が訊ねた。

それをきいたKさんは、コクリと頷き「あぁ、今まで感じていた衝動は、もう感じない。」と言った。

Kさんは続けてこうも言った。

 

「憶測だが、君が放った大勾玉のエネルギーによって、俺の中にある衝動を浄化したと考えている」

「なるほど……」

「何にせよ、Kさんが助かって良かったね!」

 

由奈は背伸びをしながら笑顔で言った。

私もそれには同意だ。

Kさんが助かってよかった。

 

「君たちは、これからどうするつもりなんだ?」

 

おじいちゃんは、私たちに訊ねる。

 

「私達は、この世界から出る事と、この世界の真実を知る為に、とある場所に向かってるの。」

 

と返した。

それを聞いたKさんは、「それなら、俺も一緒に行かせてくれ。大丈夫。この世界のある程度は知っている。足でまといにはならないさ」と言った。

無論、断る理由なんてない。

私達は笑顔で承諾した。

 

「あそこの穴から行けそうだよ」

 

由奈が指さす先には、先程の大勾玉が弾け飛んだ衝撃波で壁が崩れて、その穴に道ができていた。

私達はそこに入り、階段を上がると直ぐに台座があって、上に猫が座っていた。

前々からみた猫だ。

私達を見ると鈴を鳴らしながら移動する。

 

「こんな所に黒猫?」

「着いて来いって事なのかな?」

「だね」

 

私達は黒猫が進んだ道を通ると、そこは船着き場のような場所についた。

1つの船が止まっており、辺りは行灯や灯籠で照らされて、どことなく千○千尋○神隠しを彷彿とさせた。

そして、その船の先に猫がチョコンと座っているのが見えた。

私達はその船に乗った。

全員が乗った瞬間、ひとりでに船が動き出した。

 

 

 

 

『………………………………殺してやる………………』

 

 

 

 

 

続く




外縁から怨念が近づいてくる。






外の世界では……。

『どうしますか?』

幽世の場所を特定できたものの、そこに入る手段がない三神は、入る手段を模索していた。

『空間を裂いても不可能ですね〜?』
『時間を操る私は、何もできない……』

だが、その方法が思いつかずヤキモキしていた。

『本当に私達は弱いですね』

ギルティアは悔しげな表情で歯ぎしりする。
それを聞いた二柱は何も言わずに目を瞑った。

『……あれ?』

だが、ふとディアルナは何か思いついたのか、声をあげた。
その声にルキアとギルティアは、一斉にディアルナの方を見る。

『ねぇ、この方法なら私達でも……』

そういったディアルナは二柱に伝えた。

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