オリ主が死んで周りが曇る話【新章開幕】   作:D.D.D_Official

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原神ファンの皆様ごめんなさい。
今回、主人公がクズです。


紅葉狩り

 

さて!やってきましたー!稲妻城!

 

青い空!青い海!青白い顔した兵士!これぞ稲妻ってカンジ!…いや待て。青白い顔した兵士は何を驚いているんだ?

 

「あ、ぁ…紅…紅い目…!それに、その元素力…ばけ、ばけもの…」

 

なんだ、視えてたのか。消しておこう。えいっ!

 

…成る程、流石は戦闘民族稲妻人だ。彼我の実力差くらい簡単に見抜けるって事ね。もっと念入りに隠さなきゃな。

 

……コレでよし。深沙がトイレ行ってる間に一人消しちゃったけど問題ないよね?

 

「魔妓阿様〜っ!お待たせしましただ!すまねぇ、腹ぁ下しちまって…」

 

「良いんですよ深沙。私は気にしていません」

 

「そ、そうだか?だども、これは誠意だべ。さ!行くべ!オラが稲妻城を案内してやるだ!」

 

「フフッ!楽しみです!」

 

実は、僕はこの世界に来てから一度も稲妻に行った事は無い。ゲーム内でいくら徘徊してたとしても、現実で見るのとは話が別だ。だから実際すごく楽しみで仕方がない。

 

「魔妓阿様!ここが九十九物だべ!オラは金に余裕がある時はいっつもここで食材を買ってるだ!」

 

「魔妓阿様!ここは志村屋って言ってな!たまにオラ達に飯を奢ってくれるだよ!味も頬っぺたが蕩けるぐらいうんめえから、食べてみてほしいだ!」

 

「魔妓阿様!ここは八重堂つってな!沢山本が置いてあんだ!だども、オラは金持ってねえからよ…読んだ事ねえんだ。あぁ!気にしないでくれよ!魔妓阿様が気に病むことじゃねえ!」

 

「魔妓阿様!ここは…!」「魔妓阿様!ここも…!」

 

 

 

あっっっという間に日が暮れてしまった。

うん、稲妻観光は良いね。楽しい。

力を抑えてからは変なのに絡まれなくて済んだし、万歳だね!

 

「魔妓阿様、じゃあオラは今日のご飯買い出しに行ってくるだ。夕食はオラがつくっからな!楽しみに待っててくれ!」

 

そういうと深沙は行ってしまった。

 

…さて。いるのは分かってたけど無視してた気配を探りに行こうか。悲劇のヒロインムーブのために邪魔は全て排除していこう。

 

一直線に気配の方に向かうと逃げるのが解った。ほう、逃げるという事は僕の力量を見抜いているか疚しい事があるって事だ。是非とも捕まえよう。

 

路地裏に入り【水面之月】を起動し、一気に気配へと近づく。

 

あぁ、やっぱりコイツか。

 

 

やっと会えたね、楓原万葉。

 

◆◆◆◆◆

 

(万葉視点)

 

そう、あれは拙者が稲妻城に潜伏していた時の事にござる。道端で美少女二人が並んで歩いていたのでござる。それも片方はその溢れ出る力を隠そうともせず淑女然とした振る舞いをしていたのでござる。

 

黒髪の少女が厠に行った後、通りがかった武士が金髪の方の美少女を見て恐怖で腰を抜かしておったでござる。するとその少女は少し驚いた顔をしたかと思えばその武士を消したのでござる。何の感慨もなく、ただの作業のように人を殺す者を拙者は雷電将軍以外に知らぬでござる。

 

故に彼の少女は雷電将軍の関係者…分身体の可能性を疑ったのでござるが、次の瞬間少女は己の力を先ほどの力の奔流が嘘のように消してしまったのでござる。というより、隠した。と言った方が正しい気がしたのでござる。

 

何の為にこんな所に居るのか調査せねばならぬと思い立った拙者はこっそり彼奴をつけることにしたのでごさる。だが、彼奴は稲妻観光を楽しむばかりで全く先程の力の片鱗すら見せないのでござる。

 

気づけば夕暮れ時が近づいてきてしまったのでござるが、黒髪の少女が離脱した時、その力は一気に拙者の方へ向いた。

 

まずい。気づかれた。一体いつから?

 

焦って思わず逃げ出してしまったでござる。

しかしあんな魔神もびっくりな敵意をぶつけられたら誰だって逃げ出したくなるでござるよ。

 

走って、走って、走って逃げていたら、突如少女の気配が消し飛んだ。何が起こったのかわからなかったでござる。

 

「み い つ け た」

 

その声を聞く前までは。

 

溢れ出る汗、湧き上がる恐怖心。拙者の五感の全てが「逃げろ」と叫んでくる。だが逃げられない。身体が威圧で動く事が出来ない。

 

拙者の戦士としての勘が「少しでも動いたら死ぬ」と告げて来ている。決して動く訳にはいかない。まだ、まだやるべき事が拙者にはあるのだ。友の仇を、討たねばならぬ。

 

「こんにちは、楓原万葉さん。今日はいい日ですね?」

 

化け物は拙者にそんな事を言ってきた。成る程、拙者の名前程度お見通しというわけでござるか。嗚呼、拙者にとっては全く最悪の日だ。

 

「ところで、万葉さん。貴方弱いですけれど、その程度で雷電将軍に一泡吹かせるつもりだったのですか?」

 

は?

 

「私の全力は雷電将軍には遠く及びませんが…まさか私の威圧程度で動きが停止してしまうとは。期待外れですね。これじゃその辺の浪人と変わらないですね」

 

なん……だと…………!?

こやつは今、何と言った……!

 

我が剣が雷電将軍は愚か目の前の此奴にも届かぬだと!?ふざけるな!ふざけるな!そんな事があって良いはずは無いのだ!友と研鑽したあの日々が、技が、全て無駄などではない!

 

「ふざ、ける……な!拙者は…貴様のような化け物なんぞに…屈しない!」

 

刀を抜き放つ。我が剣術で八つ裂きにしてやろうと袈裟に斬った。

 

だが、響いたのは……拙者の刀が折れた音だった。

 

「なあんだ。やっぱり期待外れ。全く、期待した僕が馬鹿だったね。あ、もう死んで良いよ!」

 

その時拙者の胸に。穴が、空いた。

 

◆◆◆◆◆

 

(ロイ視点)

 

ククッ!フヒヒッ!ヒャハハハハ!!

 

良い!良いねぇ!誇りを傷つけられ、思い出を傷つけられ、唯一残った強さすらもバキバキに折られる!

 

その時の絶望した顔!ああ!あああああ!!!!

 

脳が、震える……!

 

いやあ堪らないねえ!この瞬間だけはどうしても童心に戻ってしまう!

 

はぁ……!楽しかった。また、折りにこよう。

今度はもう歩けなくなるまで折ってあげるね♡

 

さて。そろそろ深沙も帰ってきた頃合いだろう。

 

僕も戻るとするかな。




かえではらかずは を変換するのに楓原は普通に出来るのにカズハだけ出来ないんですよね。なので私はバンヨウと入力しています。

深沙ちゃんの運命

  • 絶望して死ぬ
  • 曇っても苦しみながらも生きる
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