オリ主が死んで周りが曇る話【新章開幕】 作:D.D.D_Official
今回は曇らせ要素薄いです。
「ふっふふ〜ん♪ウチは世界一の〜♪花火師や〜♪」
ウチがえらい良え花火つくれて上機嫌で路地裏を歩いてた時、ソイツを見つけた。侍みたいな服を着て血を流して倒れとる白い髪の奴をな。
「なんや!?何事やこれ!血がぎょうさんでとる!」
ウチは急いでソイツを家に連れ帰って手当した。つっても、ウチに空いた穴を塞ぐ技術は無い。せやから、父ちゃんに頼んで治療できる元素使いを連れてきて貰って治療した。多少金はかかったけど、命に代わるモンは無い。
暫くして、ソイツは目覚めた。ソイツはしきりに手前の胸を触って無事を確認しとった。
「兄ちゃん、アンタ路地裏で倒れとったんやで?ウチが間に合っとらんかったら危なかったかもしれんなぁ」
そう言ってやると、ソイツは急に顔を青ざめさせて辺りを確認し始めた。
「こ、ここに…金髪で紅目の女は来たでござるか!?」
えらい狼狽えてウチにそんな事聞いてきた。当然そんな客は来とらへん。その問いに否定を返すと、心底安心した顔でホッとしとったわ。
「なあ兄ちゃん、なしてそんなに狼狽えとるんや?何があったか、この宵宮姉ちゃんに話してみ?」
そう言うと、その兄ちゃんは少し逡巡した後話し始めた。
「拙者は…拙者の名は楓原万葉。今は堕ちし楓原家の末裔でござる。して、拙者が何故あのような場所で倒れていたかでござるが…拙者は、怪物に胸に穴を開けられたのでござる」
「穴?」
「そうでござる。拙者は、とある者に一矢報いんと友と剣の腕を磨いていたのでござるが…拙者の刀は、折れてしまったのでござる。もう、戻らない」
「刀折れてもうたん?せやったら直せば良え話やんか。なしてそんなにしょげとるん?それとも、心の刃の話かいな?」
「人のっ!一度折れて砕けた心の刃はっ…!ひとたび、ひとたび折れて仕舞えば二度とは、二度とは…!」
そう言うと、万葉はさらに意気消沈してもうた。こらアカンわ。心が死にかけとる。ウチに出来る事と言えば、花火作りぐらいや。せやから、ウチが…
「万葉、今から海行くで。えらい綺麗なモン見せたる。ほら、早く!」
そう言って万葉を海へ連れ出す。
「この辺にな、良え場所があるんや。ほんまは子供達に見せる予定やったんやけど、今回は特別や。万葉に見せたるわ!」
「なっ、何を…!?」
「ええか?よく見とけよ?」
火元素と花火を共鳴させて花火を打ち上げる。
轟音と共に美しい華が朝焼け空に舞い散る。
「どうや?綺麗やろ?ウチにはこれぐらいしかしてやれんが…少しは元気出しいや。万葉がしょげてると、こっちまで気が滅入るからな。笑ってる方がええで!」
そう言うと、万葉は少し照れたようにはにかみながら「感謝いたす」と伝えて来た。
…なんやコイツ、結構可愛いとこあるやないか。
せやな…。万葉がしっかり立ち直れるまで、ウチが万葉を護ったる。絶対や。
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(ロイ視点)
突然だが僕は凄いことに気がついてしまった。
僕が貰ったチート【完璧変装】だけど、これを他人につけられる事が判明した。
これさえあれば同士討ちさせ放題だぜ!…とは行かないんだよな。
そもそも【完璧変装】自体一回発動するのに莫大なエネルギーを消費するからなぁ。それに他人につける分消費量も上がってる。今の僕なら連続で二回が限界かな。もっと強くならなきゃだね。
ピューーーッ!バーーーーーン!!!!
おや、花火か。
稲妻で花火と言えば宵宮しか居ないだろう。
取り敢えず目を飛ばしておいて…
「魔妓阿様!ありゃあ花火だべ!はひゃあ〜!いつ見ても綺麗なモンだべなぁ〜!」
おっ!万葉くんと宵宮ちゃんじゃないか!一緒にいるなんて、どういう風の吹き回しかな?
…なんかいい雰囲気だな。ふむ、良い機会だ。万葉君を完全に折ってやろう。
だが今じゃない。少なくとも、万葉くんと宵宮ちゃんがもっと親密な仲になったらにしよう。
育んだ絆の分だけ、裏切られた時の衝撃は大きい者だからね。
フフ…楽しみだなぁ…!
稲妻編が終わり次第、ロイの過去を書いていこうと思います
深沙ちゃんの運命
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絶望して死ぬ
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曇っても苦しみながらも生きる