オリ主が死んで周りが曇る話【新章開幕】 作:D.D.D_Official
僕の脳が曇らせを摂らなさすぎでスランプに陥りかけました。
おはよう。昨日はついリビドーが抑えきれなくて罪もないファデュイを二人も消してしまった。まぁ最近絶望した顔見れてなかったし良いでしょ。
それに、ファデュイは初めっから敵だからね!
いくら殺しても称賛こそされ批判は受けないのさ!
さて。今日も昨日に引き続き神里綾華との交流をする。その時についでに抵抗軍の話を多少無理矢理でも良いから聞き出そう。
「綾華ちゃん?いますかー?私です、魔妓阿ですー」
呼びかけると扉の奥から走ってくる音が聞こえて来る。よっぽど嬉しいのか。
「い、いらっしゃいっ!魔妓阿ちゃんっ!」
頬を上気させ満面の笑みで僕を迎え入れてくれる。奥からトーマの「お嬢ったら…そんなに楽しみだったんですか…」という声が聞こえる。
「綾華ちゃん、今日は少し…お話ししたい事があって…」
「お話したい事…?もしかしてそれは、誰にも言えないお話ですか…?わかりました。では中にお入りください…お茶を淹れます。トーマ!」
「了解」
僕が中に入ると、誰一人として客は居なかった。まぁ普段も多い方では無かったのだが。例の文句を言っている客達すらもいない。気を遣ってくれたんだな。ありがたい話だ。
部屋に着き、僕は騙り始める。
「綾華ちゃん…私、この国の現状を知ってしまいました…」
「現状…というと?」
「はい。この国では今、目狩り令が出されていると知りました。そしてそれに反抗する者達がいる…と。私には人間同士で争う事など許せません。綾香ちゃん、私は争いを止めたいのです。どうにか出来ませんか?」
そういうと、神里綾華は難しい顔をして何か思い悩んでいるようだ。やはり友人(笑)に危険な思いをして欲しくないと考えているのだろうか?
よし、ならもう一押しだ。
「綾華ちゃん、私は昨日の夜に私自身がいつの間にか持っていたこの神の目に触れました。そしたら、何か、知らない筈なのに…なぜか懐かしい景色が浮かんできたのです」
「その…景色とは?」
「その景色は…私は高い場所に閉じ込められていて、窓の外から多くの人々が戦っていました。沢山の目が光って、お互いに剣を交えていました…多分これは、戦いの記憶なのでしょう…その後、空に大きな黒い穴が現れて…そこから先は、その…思い出せなかったのです」
もちろん全部嘘だ。こんな過去僕には無い。
けど、神里綾華は何か思い浮かんだらしい。顔を青褪めさせている。
「そしてこの国で、記憶の中の争いと同じ気配を感じとりました。このままでは何れこの国も………私は、この国が大好きです。その大好きな国が…記憶のように滅んでしまうのは…見るに堪えません…ですからどうか!私にも、この国を救わせて下さい!」
涙を滲ませながらそう話す。神里綾華の目が哀しみと決意の色に塗りつぶされる。
完璧だ…長い転生者生活の中で僕は巧みな話術すらも身につけてしまったようだ。さすが僕だね。
「……わかりました。そこまで言うなら最早止めません。ですが!…ですが、必ず…必ず帰ってきてくださいね?」
「勿論、必ず帰って来ますとも。それで…雷電将軍に対抗する者達とも戦争をやめるよう話をつけたいのですが…抵抗者達のリーダーにはどうやって会えば良いのでしょう…?」
多少強引だが、ここで抵抗軍へ合流するしかないだろう。これ以上ここで時間を潰すわけにもいかない。
「そうですね…では、藤兜砦へ向かって下さい。そこに抵抗軍の軍団長、ゴローがいる筈です。彼ならば魔妓阿ちゃんの話を良く聞いてくれる筈です」
ふむ、藤兜砦か。あそこは結構遠いから深沙はここで置いていこう。アイツ僕が知らないネームドみたいだし。下手に関わって僕の悪事がバレる前に棄てるのが一番良いな。
よし!思い立ったが吉日と言うし、さっさと向かってしまおう!
◆◆◆◆◆
(ゴロー視点)
その日、オレにとって嬉しい知らせが舞い降りた。なんでも、新たに抵抗軍へ加入したいという美しい女がいると言う。
ただでさえ人手が足りないのだ。誰かが加入するだけで士気は上がるし、何より美しい女というのが良い。抵抗軍は基本的に男所帯だ。必然的に、女性の入隊が士気を上げる事請け負いなしだろう。それも美人で、神の目持ちだと言う。
それ程の逸材が何故抵抗軍に…?と思ったが、聞けば彼女は記憶喪失だと言う。だとすると騙されて来たのか?それならお帰り頂こうと思い、彼女に会いに行った。
だが、彼女はオレの予想以上の人物だった。
立ち振る舞いは優美でしゃんとした装い。そして何より意志の強さが溢れ出すその紅い瞳にオレは一瞬、心を奪われていた。
彼女がオレの方を向いて、会釈してくる。
それは余りにも洗練された仕草だった。まるで一国の姫の様に磨かれた圧倒的な歴史を感じる所作だった。
「ゴロー様!この方が新しく抵抗軍に入りたいと言う魔妓阿様です!」
早速部下達が彼女…魔妓阿殿の事を様付けで呼んでいる。だがそれも仕方ないだろう。魔妓阿殿から出る高貴なオーラが隠しきれていないのだ。
「良く来てくれた、魔妓阿殿!オレはゴロー。抵抗軍の大将をやらせてもらっている!貴殿は抵抗軍に入隊したいと仰るそうだが、その動機を聴かせてくれないか?」
そう訊くと、魔妓阿殿は意を決したように鈴の様な声音を張り
「私は、この稲妻に於ける不条理を許せないのです!神の目を持つ者が神の目を奪われた時、その者の魂は死にます!神の目を得る時に願った情熱も、信念も、全て雷電将軍に奪われてしまうのです!そのような事があって良いのでしょうか!?いいえ、あっていい筈が無いでしょう!私は、稲妻人ではありません。ですが、それは不条理を見逃す理由にはなり得ない!だからどうか、抵抗軍への加入を認めて下さい!」
わあっ!と歓声が起こる。当然だ、オレでさえ大将という立場が無ければ彼らと共に大きな歓声を挙げていただろう。
「わかった!その勇気、その信念、しかと受け止めた!今より魔妓阿殿の抵抗軍加入を認める!」
「「「うおおおおおおお!!!ゴロー大将万歳!!!魔妓阿殿万歳!!!!」」」
圧倒的な歓声だ。これ程士気が上がったのはいつぶりだろうか?見ると、魔妓阿殿はどこか懐かしそうな顔をしながら彼らに微笑んでいる。
「魔妓阿殿、魔妓阿殿は暫時的にメカジキ五番隊に入ってくれ!そこで魔妓阿殿の実力を測りたい!それが終わり次第、幕府軍に戦闘を仕掛ける!」
「「「うおおおおおおおおおおお!!!!!!」」」
それからというもの、抵抗軍の兵士達は必死に訓練に打ち込み始めた。何でも、魔妓阿殿を護るために強くなりたいのだとか。その結果、神の目を得た者も少しだが居る。
本当に、魔妓阿殿が抵抗軍に入って来てくれて良かった。これで、あの雷電将軍にも勝てる!オレは期待に胸を膨らませ、来る日を待つのであった。
◆◆◆◆◆
(ロイ視点)
いやあ、この雰囲気…時代劇って感じがして悪く無いね。まぁ多分この中の殆どが死ぬんだけどさ。
僕がめちゃくちゃ驚いたのは、僕を護るために神の目を貰った奴が何人かいるって事だ。
いや、マジか。僕、見た目は女かもしれないけど中身はバリバリの男だぜ?これ知ったら性癖破壊できそうだな(笑)
そんなこんなで訓練を兼ねて実力を測られてるんだけど、僕が使ってる技は一個だけだ。その名も『水手裏剣』!水系統の魔神になった僕なら新しい技も使えるんじゃ無いかと考えて、深沙といる時にずーっと考えてた技だ。
実際、これは便利だ。近〜遠距離に対応してる優れものだからね。まぁ、僕の場合剣術だけでも幕府軍ぐらい皆殺しに出来るんだけどね。なんたって僕は、モンド戦役でアビスの連中の過半数を剣で斬り殺したからね。それぐらい訳ないのさ。
二週間ほど経ち、いよいよ明日が幕府軍との戦闘だ。
敵の神の目持ちは九条沙羅だけ。楽勝だね!
こちとら神の目持ちが最低でも6人は居るんだぞ!6人に勝てる訳ないだろお前!
それにしても、旅人はいつ稲妻にくるんだろうか?万葉は殺してないから、修正力的な物で必ずくる筈なんだけどな。
まぁ良いか。取り敢えず僕は、目先の愉悦を取るまでだ。
すごく書きづらかった神里綾香の場面が終わってホッとしてます。
キャラが普通な子は…書きづらいねんな、ホンマに。
誤字を修正しました(2022/02/06)
珊瑚宮心海は死ぬ?
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