オリ主が死んで周りが曇る話【新章開幕】   作:D.D.D_Official

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原神ファンの皆様ごめんなさい


戦争は全てを奪う。僕は貰う側だが

 

さぁ、今日はいよいよ戦争だ。

気を引き締める必要は無いけど、どこで秘密の作戦を実行するか考えてよう。

 

メカジキ五番隊に配属された僕の位置は中団右の真ん中だ。今回、二週間の間で敵方の僕とぶつかるであろう部隊に邪眼を渡して来た。

 

え?何で持ってるかだって?そりゃ盗んだのさ。どこで作ってるかは知ってるからね。だから、僕の部隊は必然的に窮地に追いやられる。そう言う訳だ。では、出陣しよう。

 

「魔妓阿殿、御準備は出来ましたか?」

 

「えぇ。行きましょう…栄光ある勝利を」

 

「ははっ!栄光ある勝利を!」

 

 

さて、とうとう合戦場に両軍が揃った。ここからは稲妻名物名乗りあげだ。

 

「やあやあ我こそは!抵抗軍大将!ゴローである!」

 

「やあやあ我こそは!幕府軍が将、九条沙羅である!」

 

「「いざ尋常に勝負!!」」

 

始まった。互いの宣戦布告と同時に僕らは前線へ突き進む。

 

「私に続いて下さいっ!水手裏剣!それっ!」

 

「「「魔妓阿殿に続けええええ!!!!」」」

 

メカジキ五番隊の皆がついてきてくれる。ごめんネ、今日キミたちを死なせちゃって。

 

「なっ、新手の将か!名を名乗れ!」

 

「やあやあ我こそは!メカジキ五番隊隊長、魔妓阿である!」

 

「へへっ!俺にも運が回ってきたな!コイツを殺せば大手柄だぜ!」

 

「させねえよっ!」

 

各地で名乗りと剣戟の音が木霊する。目の前の兵士の首を斬りつつ、部下達を見遣る。圧倒的に劣勢だなぁ。やっぱり邪眼は有用だねぇ…

 

「ぐわぁっ!?何だコイツら、元素を…ぎゃあっ!」

 

「ヒャッハー!燃えろ燃えろォ!」

 

「なあっ!喪部!おのれえええ!喪部の仇!ぐはあっ!」

 

「雑魚がァ!この亜心様の秘密兵器で蹂躙してやるぜ!」

 

そろそろ、助けたほうが良さそうだな。僕の風聞的にも。

 

「喪部、香巣をよくもっ!許せませんっ!」

 

水手裏剣を連発して亜心とやらを切り刻んでやる。僕の部隊は僕と市鴑奴の二人だけになった。よし、市鴑奴くんには僕を庇って死んでもらおう。

 

敢えて敵の射線状に立ち、敵を水手裏剣で斬りまくる。すると案の定弓を射ってきたので気付かないフリをする。

 

「魔妓阿様ぁ!危ない!…ぎゃあ!」

 

うおっグロ!目ん玉突き破って矢が貫通してら!取り敢えず、憤っておくか…

 

「市鴑奴ぅぅっ!うわああああっ!」

 

叫びながら突っ込んでいけば…ほら、来た。ゴローちゃんだ。ゴローちゃんはここで殺す予定は無いから、素直に捕まっておこう。

 

「魔妓阿殿っ!どうしたっ!?何があった!」

 

「喪部がっ、香巣がっ、市鴑奴がぁっ!うあああんっ!」

 

まぁここは泣いておこう。これっぽっちも悲しく無いけど演技力でカバーだ。

 

「なんと…伝令!メカジキ五番隊が全滅!手の空いている者は魔妓阿殿を砦まで連れ帰れ、彼女は仲間が死に傷心だ!」

 

「了解、オレが行きます!」

 

「頼んだ!」

 

という訳でお姫様抱っこで抱えられて藤兜砦まで帰ってきた。因みに、ずっと涙を流してたよ。いやぁ、僕も演技が上手くなったとしみじみ思う。

 

 

暫く経って、抵抗軍が帰って来た。その数は出陣前の半分に減っている。ヤバすぎだろ、邪眼。それにしても良く帰って来れたものだ。神の目があるとは言え、あそこから逃げるのは至難の業。誰かが助力でもしたのかな?

 

近くにいた兵士に話を聞くと、珊瑚宮心海と金髪金眼の女の子が助太刀してくれたらしい。旅人かな?もう来たのか…はやいねえ。

 

おや?外から喧騒が聞こえる。この声は…パイモンと旅人だね。僕がいる医療舎へ向かって来ている。

 

扉が開けられ、僕と旅人の目が合う。

 

「……ロイ…?いや、違う。けど、似ている…」

 

「…あの、どなたでしょうか……?」

 

ほう。僕が璃月で殺されてから旅人の近くには分身をつけていなかったから分からなかったけど、未だに僕の面影を追っているのか。律儀な事だ。

 

「貴女、ロイって知ってる?貴女とおんなじ色の目をした人なんだけど…それに貴女、もしかして万葉の言ってた黄金の悪魔?それなら…」

 

「こらっ!魔妓阿様に近づくなよ!魔妓阿様は今傷心中なんだ!そっとしておいてやれ!」

 

早口で捲し立てる蛍に近くに来ていた兵士が注意する。蛍はマギアと聞いて眉を顰め、パイモンは僕を恐ろしい物を見るような目で見てきた。

 

「わかった…気をつけるよ」

 

「フン、解ればいいんだよ…全く、魔妓阿様も可哀想だ。敵の神の目持ちに襲われただけでなくこんな礼儀知らずに絡まれるなんて!ああ、お労しい…」

 

蛍が折れて、兵士がぶつくさ言いながら何処かへ行く。

 

「……行ったね。ねえ、魔妓阿さん。わたしの知り合いにもマギアって苗字の人がいるんだけど、知らない?」

 

「残念ながら、ロイという方には聞き覚えがありませんね。魔妓阿は確かに私の名前ですが…きっと、ロイという方は私の記憶のあの人なのでは…?」

 

「あの人って?」

 

「ああ!ええっとですね、説明すると長いんですが…端的に説明しますね。私は記憶喪失で、唯一思い出した事が名前と先生と兄がいた記憶と戦争の記憶だけなのです。あの人とは、兄の事です。確か兄はそう呼ばれていたはず…ですから」

 

まぁ嘘なんだが。

 

「そうなのっ!?つまり、貴女はロイの…妹!?そんなっ…!」

 

蛍は悲痛そうにそう言うと、どこかへ行ってしまった。パイモンが怯えながら恐る恐る行こうとしていたのでニヤニヤしていると悲鳴を上げて逃げてしまった。

 

ふむ、そんなに怖がらせた覚えは無いんだけどな。

 

まぁいいか。蛍が藤兜砦まで来たという事は、物語が進むという事だ。抵抗軍は全員殺すとしても、幕府軍が問題だ。

 

九条沙羅以外に曇らせたいキャラがいないのだ。

九条沙羅は放っておけば勝手に曇るから分身の貼り付けで良いのだけれど、何か一手間加えたい。

 

 

あぁ、そうだ…良い事を思いついた。フヒッ…フヒヒヒッ!

 

 

◆◆◆◆◆

 

(パイモン視点)

 

あのクソ野郎がいなくなってからのオイラの生活は見違えるようだった。肌艶も良くなり、ご飯が以前よりも美味しい。

 

オイラを苛む苦痛が消え去ってくれたと言うのはこんなにも素晴らしい事だったのか。

 

そう、思っていた。

 

稲妻に来る途中、万葉に聞いた話はとても恐ろしかった。あのクソ野郎が蘇ったのではないかとさえ勘違いした。

 

だが、それも勘違いでは無いのかも知れない。

 

抵抗軍基地であの魔妓阿とかいう女が見せた。あの人の事を自分の玩具としてしか見ていないような酷薄な笑み。それを向けられた途端、疑惑は確信になっていった。

 

今度こそ、オイラが旅人の心を守るんだ。

 

アイツの本質にただ一人気づいているオイラが。




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珊瑚宮心海は死ぬ?

  • キュートな心海は天才的な頭脳で生き延びる
  • ゴローが来て助けてくれる
  • 死ぬ。現実は非情である。
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