オリ主が死んで周りが曇る話【新章開幕】   作:D.D.D_Official

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突然ロイが強くなってます。
申鶴の曇らせがあります。


三年間の成果

 

さて、僕が修行を始めてからかれこれ3年経った。身長も高くなり、幼げな顔も引き締まり中々にハンサムになったんじゃなかろうか。

 

あれから色々あって、僕の唯一と言って良い弱点が分かった。それは、精神の脆さだ。別に、二面性があるだとか病みやすいとかでは無く、純粋に精神に干渉してくるモノに弱いのだ。こればっかりは鍛える事が出来ないものだから、今後の課題だね。

 

因みに、申鶴や留雲借風真君に相談してみた所「お前は他者との関わりが薄いから精神力が脆弱なんだよ」との御言葉を頂いた。うーん、耳が痛い話だ…と言っても、僕は何回も璃月港に行こうとしたんだけどね。その度に申鶴に見つかってしまったのだ。何でも、僕の匂いを記憶しているらしくすぐに分かるのだとか。バケモノめ、チートを使っても撒けないとかイカれてんだろ。

 

普段は遊びに行きたかっただけだが、今回は違う。歴とした修行の一環として璃月港に行くのだ。それなら許してくれるかな?

 

 

夜になり、僕が山を降り堂々と璃月港へ向かっていると、やはり申鶴が待っていた。月をバックに槍を構え目を妖しく光らせている。こういう時の申鶴はヤバいんだよな。

 

「…どこへ行くつもりだ?ロイ」

 

「決まってるだろ?璃月港にだよ」

 

「考え直せ、貴様にはまだ早い」

 

まだ早いって何だよ。別に危険な場所でも何でも無いだろ。

 

「早い早く無いの問題じゃないんだ。これは僕の修行の為に…」

 

「黙れ!そんな嘘が我に罷り通ると思ったか!」

 

嘘じゃないんだけどな…困ったな、これは梃子でも動きそうに無いぞ?

 

「嘘じゃない。僕は山から降りる、ここでお別れだ申鶴。僕の道を塞ぐなよ…今宵の僕は調子が良いんだ。今度こそ殺してしまうかもしれない。退け」

 

「退かぬ。貴様がどうしても通りたいと言うならば、貴様の望み通り我を斃すと良い」

 

乗ってきたな。なら先ずは…

 

「かかったな、アホが!喰らえ必殺【水牢天獄殺】ッ!」

 

水牢天獄殺は高速回転する光を反射する水刃を敵の周囲に展開し、【天誅】を乱反射させる回避不可脱出不可の絶死絶命の"必殺"技だ。

 

だが、恐らくこれでは申鶴は殺しきれないだろう。

 

「次にぃっ!【仙鬼活性・血戦】ッ!」

 

仙鬼活性は仙人達が使う一時的な身体強化だ。今回僕が使ったのはその中でも攻撃に特化した『血戦』だ。これは自身の血が全身から噴き出し激痛が襲う代わりに一時的に神すら超える力を出す代物だ。僕はこの技を三分も使えば死ぬだろう。

 

だから、早くに決着をつけないとな。

 

「ロイ!その技は使うな…ぐっ!やめよ!」

 

「ならば退け申鶴!僕は本気だぞ!」

 

「ならぬ!貴様が退けぇっ!山から降りるな!」

 

強情な奴だ。そんなにも寝言を言うならば…こうだ!無言で胡蝶幻影を発動し、申鶴の目と感覚を騙す。

 

「なっ…!ぐはぁっ!し、申鶴…僕は、お前の…」

 

と叫び背後に回り込む。今、申鶴は僕を刺し殺した幻影を見ているはずだ。それによって生ずる精神の隙を突かせてもらおう。

 

「ああっ!?ロイ!?そんな、嘘だ!こんなものまやかしに決まっている!」

 

「ご名答…寝てろ!【天誅】!」

 

「ぐあっ!…ロイ、良かった…くっ!」

 

申鶴が丸焦げになり地面に倒れる。よし、これで…

 

「じゃあね、申鶴…僕は璃月港に行く。暫くの別れだ、申鶴や留雲借風真君と過ごした三年間、悪くなかったよ。ありがとう、バイバイ」

 

そう言って璃月港へ向けて歩き出す。僕だって寂しいものは寂しいのだ。だが、強くなる為だ。ここは涙を呑んで璃月港へ行かねば。それに、今戻れば二度と山から降りられない気がする。

 

背後から聞こえてくる嗚咽を無視しながら僕は進んだ。

 

 

◆◆◆◆◆◆

 

(申鶴視点)

 

「ううっ…待って、行かないで…ロイぃ…!」

 

我の目からボロボロと熱いものが流れ出す。脳裏に過ぎるロイや師と過ごした三年間の思い出。時に笑い、時に戦った日々。思えば、初めからロイの心は奥蔵山には無かったのかもしれない。

 

「なんでっ…お前は、笑ってたじゃないかぁ…」

 

確かに、ロイは我と笑い合った仲なのだ。そこには確かに絆があったのだ。ロイ、お前は何故それを簡単に捨てられる?

 

半刻ほど泣きじゃくっていると、何かが羽ばたく音が聞こえた。見ると、我が師が立っていた。

 

「わ、我が師よ…ロイに、逃げられてしまいました…」

 

「わかっておる。確かにそれは残念だ。だが、残念な以上に嬉しくもある」

 

「何を…?」

 

「非情に生き、羅刹となった申鶴が泣いておる。即ち、人間の心を持ったと言う事だ。赤紐を解く日が近づいてきたと言う事だ。ロイは貴様から離れる代わりに貴様に人間の心を残していったのだな」

 

人間の…心。こんなにも胸が張り裂けそうになる物が人間の心なのか?こんなにも心臓を締め付けるような物が人間の心だと言うのならば…いっそ。

 

「こんな苦しい物だというのなら、人間の心など、欲しくはなかった…!」

 

「…そんな事を言うな申鶴よ。お前がロイに恋焦がれると言うのならば、赤紐を解けるように修行せよ。さすればまた逢いに行けるだろう?」

 

そうか。その手があったか。

 

「フフ、わかりやすく目を輝かせおって。可愛い奴だ。さぁ、申鶴よ。これまで以上に厳しく修行するぞ!」

 

「はい!」

 

待っててね、ロイ。




なぜロイが申鶴に勝てたかを説明します。

Q.なぜ今まで負けていたのに勝てたか?
A.ロイ自身も申鶴と遊ぶ感覚で戦っていたからです。それでも、全力を出したロイと申鶴の実力差は割と拮抗しています。今回勝てたのは偶々先制を取れたからです。

Q.申鶴ってこんな強かったっけ?
A.ロイとの修行により理不尽な攻撃に対する対策や純粋な能力も大幅に向上しています。全盛期の岩王帝君に一矢報いる事のできる程度までは強いです。

Q.ロイの曇らせ欲求少なくない?
A.ロイの曇らせ欲求が溢れ出すのはとあるタイミングで事件が起こったからです。少なくとも、璃月で修行してる間は一般的な性癖としての曇らせ好きです。原作主人公達がモンド城に登場する時には曇らせ至上イカレサイコ野郎になってます。

どれが見たい?

  • 魔神戦争で沢山愉悦!
  • カーンルイア動乱でどさくさに紛れて愉悦!
  • モンド戦役でアビスとの熾烈な闘争!
  • 璃月山中で仙人組と刻晴と戯れる!
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