サブタイ難しい、バトルシーン難しい。
今の俺の技術じゃ、躍動感とか葛藤とか書き表せない!
「俺のこの手が光って唸る!お前を倒せと輝き叫ぶ!
必殺! シャイニングゥフィンガァァァァアアアアアア!!」
クリムゾンハートの右手が輝き、〈優雅な水晶クリスタルスワン〉を破壊しながら吹き飛ばす。
前口上もそうだけど、どこかで聞いたことのあるようなフレーズが出てくるあたり、こいつも転移者なんだなぁと再確認できる。
「貧弱!貧弱ゥ!」
ノリノリだよこの人。
つっこむのを躊躇うくらいにノリノリだよ。
「なんでこんなふざけた奴に……。
僕達は何もしてないのに……!」
「何を言うか。
貴様は俺の友を襲っただろう!」
「友達を襲ったのはお前らの方だろう!
僕らは何をしていなかったのに!」
「今更言い逃れしようとしても遅いぞっ!」
なんだ?
さっきから違和感がする。
いまいち話が噛み合ってないような、そんな感じ。
あの青年は転移者だろう。
俺が殺したとか言ってたが、はっきり言って身に覚えがない。
彼の友達っぽいのを殺した覚えもなければ、ここでそれらしき人を見た覚えもない。
勘違いされてるのか?
それか、考えたくないけど殺人鬼がもう九州に来てるとか。
「なあ! 俺たちは何もしてないんだ!
一回話し合おう!」
「嘘をつくな!
ついさっきここで殺されたんだ。
お前達以外に誰がやったって言うんだ!」
「ついさっきって、俺達はただスティールレオパルドを狩ってただけ……」
「やっぱりお前らがやったのか!」
「は? え?」
え、なに?
もしかして友達ってスティールレオパルドの事?
それなら確かに俺たちがやったけど……。
そういやこいつギガンティックまとめてるし、スティールレオパルドの事を暴君だったけどいい奴らだったとか言ってた気がするけど……。
「ちょ、ちょっと待った!
もしかしてお前の友達ってスティールレオパルドの事か?」
「そうだ!
みんなの体、返してもらうぞ!」
これは俺が悪いパターンじゃないか?
サルファーボアの突進をスコルはスルリと躱すが、粉塵がサルファーボアの体から巻き上がり爆発する。
「チィ!」
「……く!」
爆発の衝撃から逃れるために後ろに飛ぶが受け流しきれずに爆風が俺たちを襲う。
そして後ろにもギガンティックたちが犇めき合っている。
「ティンバーフォース!」
「ブレイズナックル!」
GRRRRR……。
背後にいたギガンティック達を剣戟と爆炎が襲い、何とか体勢を立て直す。
「集、もしかしてこいつの言っているのは……」
「ああ、たぶん俺達が倒したギガンティックの事だろうな」
「友よ、俺にもわかるように説明してくれ」
「どうやら俺達が倒してきたギガンティックがあいつの友達だったらしい。
知らなかったとはいえ、悪いことをしたな……」
「そうだったのか……。
知らなかったのならしょうがあるまい。
「かといってあいつは聞く耳を持たないだろうし……どうすっかな」
青年は傷つきながらも闘争心は一向に静まりそうにない。
それどころか青年に合わせて周りのギガンティックもますます強くなってるように思える。
「ここは俺に任せて友は退け」
しかし、目の前の真っ赤なスーツを着た中二病は迷わずそう言った。
「何言ってんだよ。
いくらお前が強くたって…」
「案ずるな、俺は正義のヒーローだぞ?
お前達はすでに疲労困憊といった感じだ。
ヒーローとして守るに値する。
それに、憎しみに囚われている者を救うのも俺の役目だ」
「お前……。
分かった、ここはお前に任せる。
……死ぬなよ」
「ハハハ!
俺を誰だと思ってる!
さあ、行け!」
「ああ、頼んだ!
スコル、退くぞ」
「分かった、クリムゾンハートはん頼んだで!」
月下香とクー子をカードデバイスに戻し、スコルに跨る。
スコルは全力で空を駆け、みるみる二人が遠ざかっていく。
「あいつ……!
待ちやがれ!」
「おっと、ここから先には行かせないぜ」
「あんた……この数を相手に無事で済むと思ってるのか?」
「フッ……俺を誰だと思ってやがる!
正義のヒーロ-、クリムゾンハートだ!」
クリムゾンハートのセリフが言い終わると同時にギガンティック達の咆哮が鳴り響き、爆炎が巻き上がる。
それに背を向け俺達は町へと駆け抜けた。
次回25日。
ネタが欲しぃ…文才が欲しぃ…10弾が待ち遠しい…