Z/Xの世界で生き延びる!   作:よーと

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93話「和解。そして褐色美人のあの人」

 「おはよう、我が友よ。

  今日はいい天気だな」

 「……」

 「なんでお前らがここにいるんだよ」

 

 朝飯を済ませた後、こだちのとこに向かう途中に例の赤いスーツを着た男が挨拶してきた。

 そしてその隣には昨日の青年もいる。

 いったいどういうこっちゃ。

 

 「実はあれからしばらく戦ったのだがなかなか決着が付かなくてな。

  お互い消耗しあい、体が動かなくなってな。

  しょうがないからしばらく語っていたら何故か意気投合してな。

  この通り、説得することに成功したんだ」

 「そうか……。

  知らなかったとはいえ、悪いことをした。

  すまなかった」

 

 せっかくいい感じに纏まりそうなんだ、突っぱねる必要はない。

 素直に頭を下げよう。

 実際悪いことをしたと思ってるしな。

 

 「……ホントのとこ、僕は許せないよ。

  でも、こいつに説得されたからな。

  許す努力はする。

  こちらこそ、悪かった」

 

 あっちも若干納得がいかないような顔だったが頭を下げた。

 許されてはないんだろうけど、こうしてもらえるだけで救われた気になる。

 

 「そこでだ、我が友はもう武器を作ったのか?」

 「いや、まだだ」

 「ならば、昨日倒したゼクスを素材に武器を作ってもらわないか?」

 「え、でも……」

 「僕からも頼む。

  あいつらは死んじゃったけど、武器として持っているだけでまだ繋がってられるような気がするんだ。

  それに、あいつらも赤のゼクスだからな。

  強者に倒されるのは当たり前、むしろ武器として自分を倒した強者の手助けができるならば喜ぶと思うんだ」

 

 なんとも願ってもないチャンスだ。

 俺もこいつらも武器が手に入って、しかも仲直りの手助けにもなる。

 

 「ということだ。

  どうだろう、なかなかいいと思うのだが……」

 

 と、少し考えてたらクリムゾンハートが心配そうな顔で聞いてきた。

 いや、顔隠れてて見えないんだけどさ。

 

 「いいよ。

  こちらから頼みたいくらいだ」

 「そうかそうか。

  うん、我が友なら分かってくれると思っていた」

 「あ、クリムゾンハート。

  その『我が友』ってのやめてくれないか」

 「あ、これはすまなかった。

  ヒーローをやっているものだから友達が少なくてな……。

  えーと、それであの……」

 「集でいいよ。

  友達なんだろ、名前で呼んでくれ」

 「ッ!

  そ、そうだな。その通りだ。

  では俺も真名を名乗るべきだろうな。

  あまり一般人に知られると困るのだが、俺は赤星(あかほし)大和(やまと)という。

  よろしく頼む」

 

 案外簡単に本名いうんだな。

 これも友達が少なかったから、できてうれしくて、ということなのだろうか。

 それにしても大和ってかっこいいな。

 赤星っていいな。

 クリムゾンハートもそこから来てるのか?

 

 「僕も名乗った方がいいか……。

  僕は須和(すわ)正樹(まさき)だ」

 

 そう言って少しだけ頭を下げる赤みがかった茶髪の青年。

 下まつ毛が少し長い。

 背は俺より少し小さいくらい。

 たぶん俺とタメか、一つ下くらいだろう。

 

 「あ、そうそう。

  俺は18歳。

  そして正樹は20歳だ」

 「え、マジ!?

  あ、ごめん、いやすいません」

 

 コンプレックスなんだろうか、睨まれてしまった。

 

 「俺は荒川集。

  よろしく」

 「さあ、自己紹介も終わったとこだし、依頼しに行くか」

 

 そう言ってザッザッザ…と進んでいくクリムゾンハート、もとい大和。

 やっぱりあのスーツかっけぇよなぁ……。

 でも…。

 

 「やま……クリムゾンハート。

  工房はこっちだ」

 「そ、そうだったな」

 

 ピタッ、止まり方向転換した大和。

 恥ずかしかったのか、早足で歩いていく。

 かっこいいけど、中身は何か抜けてるんだな。

 

 

 ――――――

 

 

 「―――と、いうわけでこの二人にも作ってほしいんだ」

 「はい、いいですよ。

  ただその分時間はかかっちゃいますけど……」

 「大丈夫、大丈夫。

  下手に完成急いで失敗するより、時間をかけて仕上げてもらった方が俺たちもいいよ」

 「分かりました。

  ご期待に沿えるように、頑張りますっ!」

 

 見習いだからあまり期待されなくて、こんなに作るの初めてなんだろう。

 少し緊張してるみたいだけど、大丈夫かな。

 

 「お、こだち。

  ついにこだちも客をとるようになったのか」

 

 ん、誰か来たのか。

 後ろから声がかかった。

 また面倒なことにならなければいいんだけ…ど……。

 き、きたああああああああああああああああああああ!!

 

 「ア、アームドさん!

  おはようございますっ!」

 「おはよう。

  そこにいるのは集君とその友達かな?」

 「そうだ、俺の名はクリムゾ――」

 「おはようございますッ!

  俺は荒川集って言います。

  アームドさんの名声はお聞きしておりましたッ!

  俺に何か御用でもありましたでございましょうか?」

 

 テンション上がりすぎて言葉使いがおかしくなっちまった。

 あああああ、可笑しい奴だと思われてないかな。

 今日ちゃんと顔洗ったっけ?

 顔とか赤くなってねぇかな?

 ああ、なんかいい匂いする。

 

 「ハハッ、面白い人だね。

  今日はこだちが客をとったって聞いたから来たんだよ。

  その客が君だってのは知らなかったな」

 

 (´・ω・`)

 俺に会いに来てくれたんじゃないのか……。

 

 「でもちょっと興味あるな」

 「えっ!」

 「そのメガネ」

 「ですよねー」

 

 俺がモテるわけがなかった……。

 

 「みんなから聞いたよ。

  なかなかすごそうなメガネをしてるやつがいるってね」

 「そうなんですか。

  実はこれ青の世界の技術が組み込まれてるらしいんですよ」

 「へえ、それは興味深いね。

  ね、少しアタシにそのメガネ貸してくれないかな?」

 「え、それは……」

 「少し分解(みる)だけだからさ。

  お願いだよ」

 

 あ、くっ……う…おおおおおおお……。

 ……。

 う、うん。

 いいんじゃないかな、貸すだけだし。

 青の世界の情報が漏れることはないだろ。

 俺の視力も戻ってきてるしな。

 

 「分かりました、いいですよ。

  …と、そうだった」

 

 あの例の映像を消さなくては俺は再び蔑ますような目で見られることに……。

 ……あ、なんか新しい境地にたどり着けそう。

 

 「どうぞ」

 「ありがとう。

  少ししたら返すから。

  じゃ、これで失礼するよ」

 

 メガネを受け取ったアームドさんは早足で工房を去って行った。

 

 「むう……俺の自己紹介が…」

 「あ、悪い。

  つい…って、正樹はどうしたんだ?」

 「はあ…はあ……。

  ここはヒト臭くて適わん。

  早くみんなのとこに帰りたい……」

 

 正樹は息を荒くしながら俯いている。

 

 「な、なあ…どういうことだ?」

 「ああ、正樹は動物が好きすぎてヒトのそばに長時間いると禁断症状が出るらしい」

 「なにそれ怖い」

 「早く戻らねばここにギガンティック達が地鳴りを起こしながら駆けてくるだろうな」

 「それヤバいじゃん!

  なんで冷静なんだよ、早く行くぞ!」

 

 こんなとこにギガンティックを呼ばせてたまるか。

 早く正樹を正常に戻さねば!




 次は10月1日に更新します

 Z/X好きすぎて小説書く→小説に深みを持たせるために神登場→空想(妄想)を膨らませる→妄想がカットビングしすぎて収拾がつかない←いまここ

 とりあえず、妄想して構想練って、それに対する理屈は完成しつつあるんですが、この小説に今までやりたかった事を詰め込んだらひどいことになりつつある。
 なんとかせねば……。
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