「はい、どうも」
「うお! いきなりだったからビビったぜ……。
で、今日はなんだ?
最近ヒロイックサーガ3に入ったから忙しいんだけど」
白い空間で青年が赤いパーカーを着た男に言う。
「まあまあいいじゃないか。
今回は僕の信の目的について話そうと思ってさ」
「なんだよそれ、今までの『第六の世界を作る』って目的は嘘だったのかよ」
青年――集は胡坐を掻きながら言う。
「いやいや、嘘ではないんだ。
実はその目的を達成するためには神を殺さなくちゃいけない」
「は?
スケールでかすぎだろッ!
いくら強くなった俺達でも無理だろ!」
「ああ、ごめん。
その神を殺すのは僕だ。
でも一応話した方がいいだろう?」
「まあ、それはな」
神を殺すという言葉に思わず前屈みになって主張した集だが、目の前にいる人物がやるとわかって落ち着く。
「こほん。
じゃあその敵を説明するにあたって世界について少し詳しく教えよう。
まずこの世界は君のいた世界の
「いざそう言われるとわからないもんだな。
そうだな……特異点が重大な選択をしたらできる世界……くらいか?」
「まあだいたいあってる。
けどさ、それは実は間違いだ。
別に特異点じゃなくても世界は分岐できる。
まあ、それにはタイムスリップが必要だけどね」
「ウェーイ!
なんだか難しそうだな」
集は聞く気が失せたのか寝転がる。
「そう言わずに聞きなって、大事だから。
過去に戻る方法は多々あると考えられるけど、ここでは『ブラックホール』を使って簡単に説明しよう。
ブラックホールというのは、非常に強力な重力を持ち、どんなものでも吸い込んでしまう天体だね。
そのブラックホールに吸い込まれたらどうなるか……ブラックホールには時空の歪みがあり、タイムスリップできるという話がある。そして、事象の地平線から特異点の間でタイムスリップできると考えられる」
「うわっ!
わからねぇ!」
「まあここら辺はタイムスリップの説明だからそこまで気にしなくていい。
で、続きだけど、ここでそれを否定する問題が浮上するんだ。
世界が一つである場合、時間的に考え図に書くと、それは一直線上になる。
そこで仮に『恋人を失った男』がいるとして、『過去を改変』したとする。
するとどうだ、恋人は失われずに二人は幸せに生きてゆくことだろう。
こうなると変わった未来では過去に行く必要はなくなり、過去に行った者はどうなるのか……そう考えた時、タイムトラベルは不可能のように思われる」
「そうだな。
確かタイムパラドックスだったけか」
「その通り」
少し興味を持った集は起き上りまた胡坐を掻いた。
「しかし初めて会った時に説明した通り、この世界は木のように枝分かれした世界だ。そうなった時、今言ったようなタイムパラドックス(=矛盾)は発生しない。
過去を変えたとしても、自分とは違う時間軸を作っただけで自分の世界には全く影響がない。
……つまり、パラレルワールドのこの世界では過去を変えることはできない」
「なーるー。
理解できた」
集は頷きながら言う。
「でもおかしくはないかい?」
「何が?」
「今いるこの世界の状況だよ」
「うん?」
集は頭をかしげながら唸る。
「……あっ!
もしかして奴らはタイムトラベルしてるわけだから、ここで争っても奴らには影響はない?」
「その通り!
さっき述べた通り、奴らにとって過去に当たるこの世界で争っても奴らの世界に影響は何もない。
なのになぜ争うか、それは裏で糸を引く奴がいるからだと考えられる」
「もしかしてそれがさっき言ってた殺さないといけない神?」
「そう、君はもう数人の神と会っただろうけど、それは色付きの世界だ。
僕もまだ会ったことがないから詳しくは分からないけど、おそらくは本軸となる世界の神……『原初の神』だと思う」
「原初の神?
つまりはこの世界の一番初めの神ってことか?」
「そう、でまあその神を僕が殺すわけだけど、君にはそれを手伝ってもらいたい。
って言っても今までと大差ないんだけどね」
「なんじゃそりゃ」
「それで内容は―――――」
ここの話はZ/Xの設定見た時から思ったことです。
なにか穴があったり、矛盾点がありましたら教えてください。