Z/Xの世界で生き延びる!   作:よーと

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 タイトル通り。
 運命力の補足説明のために書いた。


閑話「妙に意味深な雰囲気で伏線匂わせつつ運命力の補足説明」

 「ネダヤシ バンザイ」

 「く、来るなあ!」

 

 キラーマシーンが中年男性の乗る車を襲い、男性は車から投げ出される。

 

 「コナゴナ ダイスキ」

 「誰か助k」

 「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン」

 「!?」

 

 今まさに鉄球が男性を襲おうとしている時、男性の前に黒いパーカーを着た人が空から降りてきた。

 

 「どうもこんにちはー。

  調整に来ましたー」

 「何を言って……」

 「ふむ、〈滅亡機会ノルン〉に〈破砕機械クラッシュ〉か。

  余裕だな」

 「君、ここは危ないから……」

 「そぉい!」

 「なっ!」

 

 声からして男性と分るその男は、鉄球を掴むとキラーマシーン数体を巻き込んで投げ返した。

 

 「ホントはまだ出てくるつもりはなかったんだけどな……。

  しゃーねぇ、こいつらでストレス発散するか」

 「ネダヤシ バンザイ」

 「はっ、こいよ」

 

 

 ――――――

 

 

 「ふう、宝石商のイベントは処理した、と……」

 「ねえ、あれだけ銀二は危ないって言ってたのに、置いてきてよかったの?」

 

 男が肉まんを頬張りながら歩き、メモ帳に線を引いていると、女がしゃべりかけてくる。

 

 「あれはいいんだよ。

  接触は避けては通れないし、勝とうが負けようがどちらも死なない」

 「うーん……それが私にはよく分からないのよねぇ……。

  そもそも運命力ってなんなの?」

 

 女が首を傾げながらうーん、と唸る。

 

 「運命力っつーのは俺が勝手に作ったものだ。

  何度もループして、避けられるイベントと避けられないイベント、そしてそのタイミングと人物、状況などなど……運命とかゆう不思議パワーが邪魔してるとしか思えないようなことを統計し、数値化したものを運命力の定義としてる。

  まあ、ループしてまだ数十回のお前にはよく分からないかもだけど」

 「でもさあ、私はいつも同じことをしてるからわからないだけで、例えばアメリカとかに連れていったらそんなことは発生しないんじゃないの?」

 

 男が定義を説明すると、女が不満交じりに質問する。

 

 「そこがめんどくさいとこでさ、例えある運命から逃れたとしてもまた別の運命に絡めとられるんだよ。

  結果として最短ルートが今までやってきたのが一番だと思うから、お前はほぼ同じことを繰り返してるんだ」

 

 男は飽き飽きといった表情でごみを捨てた。

 

 「えー、でも仮にそうだとして運命力が高い奴は運命力の低い奴に殺せないってのは納得いかないんだけど」

 「というと?」

 「例えばさ、虚弱体質で、しかも助けてくれる人なんか一人もいない運命力の高い人Aが、筋肉モリモリで仲間が大勢いる運命力の低い人Bがいたとするよ。

  そしてAがBにコンクリート詰めで水中に沈められたら、運命力関係なしに殺せるんじゃないの?」

 「なるほどねぇ……」

 

 男は遠い目をしながら頬を掻く。

 

 「俺もそう思ってやったことあるけど、ダメだったよ。

  運命力が高い奴は不思議パワーで抜け出すし、そもそもそんなことはまず起きない。

  それに……無事に殺せても、早くて一週間で人生がハードモードになる」

 「ハードモードって?」

 「歩いてるだけで鉄骨が落ち、ガソリンスタンドに行けば爆発し、銀行に行けば強盗が来るようになる」

 「なにそれ」

 「ま、運命力てのは簡単に言えば世界にどれだけ愛されてるかってことだからな。

  そう簡単には死なないさ。

  状況によっては運命力の変動もあり得るから、絶対っていうのはないけどな」

 

 そう言いながら男は手にぶら下げたビニール袋を漁り、あんまんを取り出して食べ始める。

 

 「難しいんだねぇ。

  あと私にもあんまん頂戴」

 「残念だが、あんまんはこれしかないんだ」

 「じゃあ、それ頂戴」

 「いやだ」

 「いいじゃん、パクッ!」

 「あっ!」

 

 女がジャンプして男の持つあんまんに齧り付く。

 

 「ンフフフフ……間接キス」

 「お前なぁ……」

 「あ、そういえば、昨日集くんとキスしちゃった☆」

 

 ピタッ、と男の歩みが止まる。

 

 「あれれ~?

  もしかして嫉妬してる~?」

 「してない。

  接触は避けろとあれほど――」

 「でも行けって言ったのはあなただし、顔見られなければいいって言ってたじゃん」

 

 実際は頬にキスしただけなのだが、それを男が知らないのをいい事に、女はわざとらしく男を煽るような口調で言った。

 

 「あーあ、最近ご無沙汰だからなあ。

  誰かさんが相手してくれないからなあ」

 「てめぇ……ヒロイックサーガヒロイックサーガに入って、大物たちへの根回しやら、馬鹿共の後始末やらで忙しいこの時期にわがまま言いやがって……」

 「えー、いいじゃん。

  それにもうそろそろ私を助けてくれてもいい時期じゃない?

  さすがに少し焦ってきたのだけど……」

 「あれはオディウム倒した後でいいだろ、真希も復活してるだろうし」

 「でも不安なんだよー。

  というわけで今日は抱いてよー。

  私はいつでも準備できてるんだよ?」

 「はいはい、そのうちかまってやんよー」

 

 男は適当にあしらい歩きだす。

 

 「もう、いつもそう言って後回しにしてさー。

  はあ……この世界の私には幸せになってほしいから、集くんには頑張ってもらわないとね」

 




 次は一応31を目指すけど、無理臭いので11月の1に更新します。

 運命力の高い奴を殺す
 ↓
 世界「俺のお気に入り殺しやがって……いじわるしてやんよ」
 ↓
 殺した奴の人生ハードモードへ移行

 たぶんこんな感じ。
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