公式で詳しく設定してないなら勝手に設定していいと考える。
「その……うちのがすいません」
「いえオディウムに汚染されて混乱に陥った商品の内、数体はすでにジャンクになっているので今さらですよ。ははは」
「ほんとうにすいません」
オディウムの能力で憎しみの気持ちを増幅させられる状況にありながら、彼はそれに囚われることなく落ち着いた態度で、むしろ何か悟ったような表情をしているのは。骨なので性格には表情は分からないのだが雰囲気がそんな感じだ。周りにいる生命全てを同情させるようなオーラ。これがブラック企業で働き続けた戦士のみが啓ける悟りの境地なのだろうか。
「よ、よーし。それでは私はオディウムを討つ。援護は任せたぞ」
「おい逃げんな」
月下香の奴空気に耐えきれなくなって逃げやがったな。
雑魚を薙ぎ払いながら最前線へと戻る。
最前線では赤青白緑の同盟軍とオディウムに狂わされた黒の軍勢、そしてオディウムの三つ巴になっている。
オディウムと黒のゼクスは味方というわけではないようで、オディウムのパワーサイクルの燃料にされたり、ヘイトの貯まったオディウムが喰らいつかれるなどしている。まあやはりというかオディウムよりは他色のゼクスを狙いうようだが。
各色カテゴライズされたゼクスは参加してなかったはずだが、それでも里や隊を任されるほどには。新たに目覚めた強力な力を持つゼクスを討伐しに死の蔓延るこの地に派遣されるくらいの猛者の彼らだが、戦況は芳しくない。
一撃一撃は強力だが雑魚に阻まれる。物量で押し切られる。攻撃が集中しない、続かないなど。例え猛者であろうと連携が取れなければただの烏合の衆となることがわかる。
同盟軍間での連携がうまくとれないのはやはり、それぞれに立場と建前があるからだろう。BPが発生してから今日にいたるまでの三年間に因縁ができたものがいるのかもしれない。
俺達オディウム討伐同盟軍が押されているのにアテナが避難民の救助に当たっているのは理由がある。
簡単な話、未来の兵力の補充。これはどこの世界にも言えることだが、カードデバイスの流通量が少なく、それを真の意味で扱える者はさらに少ない。おまけに贋作まで出回っているとなれば真に扱える者が本物のカードデバイスと巡り合えない可能性さえある。
だが救助したお礼にというわけではないが、素質を見て才能があるものは軍に勧誘するなどしているらしい。どこの世界もこういった兵力増量は行っているのだが、特に赤と青の世界は独自に設備を開発したおかげかゼクス使いの収集率がいいらしい。
これは俺の考察でかないのだが、軍師殿……神門はこの戦いを勝てれば儲け程度にか見てない気がする。勝ったところで黒の世界の情勢は変わらない。強そうなのが出てきたから潰しに行かせただけだ。実際、日本海側に別働隊がいるしな。それに魂やらDNAやらを回収するにしても妹を知るのは神門だけだろうし現場には居合わせたいだろう。奴もこっちに来なければならない。
だから強者でさえもまとめ上げるアテナを救助隊への配置。次の一手をより確実なものにするために兵力増量を目指した。もちろん軍師としての隊場を危うくさせかねない諸刃の剣のアテナをおいそれと使うわけにはいかなかったのかもしれないが。
「まとめて吹き飛ばしてやろう!」
「強者には弱者を守る勤めがあるッ! ノブレススラッシュ!」
〈ダストハンマー アルゴル〉が〈黒の盗賊ロイバー〉の大群を薙ぎ払い、〈γ‐SO2アリオト〉が輝く斬撃でオディウムの影を切り裂き道を開く。
「そっこだぁ!!! ライトニングジャベリン!」
さらにガラ空きになったオディウムに〈サンダーボルト デネブ〉の雷槍が投擲される。
だが雷槍はオディウムから伸びた影に阻まれる。
「残念だったな青の。俺のモーニングスターで混沌を打ち抜くぜ!」
すかさずオディウムの背後に回った〈ロウブリンガー フィッツロイ〉がモーニングスターで打ち上げる。
「ふっ、今日もいい仕事したぜ……のわっ!」
「おバカさんが! ……我が
オディウムを打ち上げることに成功したフィッツロイであったが、上空を彷徨っていた〈流浪の骨ボーンシップ〉から降りてきた〈骸骨兵士スケルタルアームズ〉たちに危うく撃ち抜かれそうになり、〈意志のヴォロンテ〉が実弾を黄金に輝く
「おいこっちに降りてくるぞ! 周辺のゼクスの殲滅急げ!」
「任せろ! ぶっ潰せ、キュクロプス!」
オディウムが赤の人員が多く配置されている場所に降りることがわかると、自衛隊で鍛えられた統率力で速やかにゼクスの殲滅と人員の再配置が行われる。
ゼクス使いの自衛隊員がアクティベートした〈独眼の巨人キュクロプス〉がハンマーを振りおろし、ブチュビチと気持ち悪い音を立てながら〈死の鎖ケッテ〉を跡形もなく潰す。
「来るぞ! 総員集中砲火!」
「待て! 様子がおかしい」
地に降り立ったオディウムの周りが怪しく光り、花びらのような光が舞う。
「みんな、みんな朽ちてしまう。何もかも朽ちてしまう」
オディウムがそう呟いた瞬間、花びらのような光に触れたキュクロプスや黒のゼクス、人間もグズグズと肉が腐り、剥がれ落ち、血も悲鳴さえも出すことなく絶命した。
「まずい……シャットダウン!」
アリオトの持つ盾もが朽ち始め、慌てたパートナーがカードデバイスに戻す。
光はすぐ収まったが被害は大きく、それ以上に同盟軍に恐怖を植え付けた。
乱戦になっていることをアピールするための他世界のゼクス使いをチラリと見せる。
ちなみに現場にいるゼクス使いの数は、赤≧青>白>>緑、となっております。
緑は基本的に自分から侵略行為を行わないことと、自分の領地から出たがらないことから、排他的な三年間を送りゼクス使いが少ない設定とします。
また、赤と青の世界のゼクス使いの数に関しては、本文中に書いた通り、難民救助という名のゼクス使いになれるものとそうでないものの選別ができる世界とし、そのためゼクス使いが他世界に比べるとやや多いこととします。
比率的には、赤=3、青=3、緑=1、白=2、黒=1、くらいでしょうか。少しおおざっぱですが。
これはあくまで現時点の物であり、徐々に変化しますし諸事情により変更するかもしれません。