「祭りだー!」
「ヒャホオオオオオオオオ!」
「胴上げだー!」
集落に戻るとヘルソーン討伐の祝賀会が開かれた。
さっきまでボロボロになるまで戦ってたのにどこにそんな体力あったんだと思うくらいの騒ぎようだ。
さっき誰かが言ってたけど、これはもう祭りだな。
祀りとか奉りじゃなくて祭り。
どんちゃん騒ぎだ、屋台とか出てるし。
「わっしょい、わっしょい、わっしょい」
……おい、御輿なんてどっから出てきた。
太鼓の音と人の声をBGMにぶらぶらと歩く。
ぶっちゃけものすごく眠いけど、このお祭りムードで俺だけ先に寝てますなんて言えないだろう。
怪我人は流石に帰るだろうと思ってたけど、徳叉迦さんが全員治したみたいだ。
何もするなってお告げあったんじゃないのと聞くと、直接戦いに参加するのが駄目で、治療するのはセーフなんだとか。
というか徳叉迦さん万能すぎるだろ。
そのことも聞いたら、八大龍王ですからで済まされた。
まあ、そこらへんは詳しく知らなくてもいいだろう。
と、歩いてたら焼き鳥の屋台を見つけた。
そういやまだ晩飯を食べてなかったな。
でもこれ絶対普通の鶏肉じゃないよね。
そもそも鳥かすら怪しい。
でも、虫を食べたこともあったし今更だな。
腹も減ってるし貰って来よう。
★★★★
「ねみぃ………」
俺が串焼き(アップルカメレオンの肉だった)を食べてると御輿を担ぐのをに参加させられたり、酒や食べ物を勧められたり、討伐隊の人たちに改めて自己紹介したりと大変だった。
人の名前と顔を覚えるの苦手なんだよな。
酒とか食べ物は美味しかったからいいか。
そろそろ祭りも終盤だ。
なんでも向日葵が何かやるらしくみんな静かにしている。
「みなさーん、上を見てくださーい」
そう言われ上を見ると大きな花火が上がった。
「すげぇ……!」
俺の地元では見れることのないくらいの大きな大輪が咲いた。
みんなその迫力に圧倒され静かに見ている。
……と、思ったんだけど……。
「うおおおおおおおおおお!」
「燃えてきたー!」
「まだまだ終わらせないぜええええ!」
花火にあてられたのか、また祭りに火がついてしまったようだ。
「わっしょい、わっしょい、わっしょい」
向日葵、なんてことをしてくれたんだ。
集落にある家じゃうるさいし、ここにいても寝させてくれなそうだから、集落の外れにでも行ってそこで寝よう。
とてつもなく疲れた。
なんかリブートとかリソースを供給するたび疲れていくんだよな。
もうそこらへんの土手でいいか。
さっさと寝ちまおう。
俺は太鼓の音をBGMに土手に転がって寝た。
★★★★
朝方、俺は寒さで目が覚めた。
まだ薄暗い。
さすがに外だと朝は寒いか。
しかし、地面に直接寝たせいか背中とかが痛い。
もう静かになってるからみんな帰ったんだろう。
集落に戻って顔を洗って来よう。
うわぁ……なんだこれ……。
集落には祭りに参加していたであろう人たちが爆睡していた。
みんなの散らかしたゴミと喧嘩が起きたのか建物や地面がへこんでいる。
おまけに酒臭い。
周りを見渡してみるとタイガーさんを見つけた。
……大の字で寝ていたが。
ああ、こんなだらしないタイガーさんは見たくなかった。
いつもクールな感じのイメージだったのに。
でも鬣はちゃんとセットしてあるんだな。
そこらへんは流石だな。
はあ、しょうがない片付けるか。
片付けながらなんで雑魚ゼクスはアクティベートできて、パートナーゼクスはできないのか考えてみた。
たぶん、イグニッションしないとゼクスの同時使役はできないというけど、リソースの供給する、しないが原因なんじゃないかなと思う。
一人で複数体のリソース供給には負担がかかるから、イグニッションしなくてはならないとか。
他にもある。
ちーちゃんもルリジッサをキャプチャーしたけど、そのあと解放したはずだ。
ということは解放後のルリジッサは常に出ているけど、リンドウさんを出すときはイグニッションしなければならないけどたぶんそんなことにはなってないはず。
つまり、パートナーゼクス、もしくはアクティベートしていてもある距離の程度離れていればイグニッションなしでもいいということも考えられる。だから、パートナーゼクスのクイーンビーと月下香は同時には出てこれない。
俺の場合、雑魚プラセクトがルリジッサ、リンドウさんがクイーンビーと月下香にあたるんだろう。
あと、思いの問題もあるかもしれない。
出して放置するなら大丈夫とか。
治療や雑魚プラセクトのときは特に思うところもなくやってきたけど、クイーンビーと月下香はもといた世界でもお世話になってたから、こっちでも思い入れが強い。
イグニッションするのにもにも意思が関係してくるんだからこれにも関係してるのかもしれない。
そこまで考えたあたりで、明るくなり寝ていた人たちも起き始めた。
まあ、イグニッションの原理は分からなくてもできるようになればいいだけだしな。
気楽にいこう。