Z/Xの世界で生き延びる!   作:よーと

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 そういえば、デッキ発売されましたね。
 ホウライ使いとしては、八大龍王が欲しいところです。

 次のデッキはそうまさんを期待。


29話「頼み」

 機械文明があるって最高だな。

 俺は今、風呂に入っている。

 

 あれから無事、町に入ることができた俺は町の人たちと挨拶し、事情を話した。

 まあ、例のごとく記憶喪失ってことにしてどこから来たのか、とかは誤魔化しといた。

 ライカンスロープの集落から来たんだなんて言ったらまた警戒されるしな。

 で、そのあと顔の落書きと髪の毛ののりを落とすために風呂に入るように言われた。

 ちなみに若葉ちゃんの家の風呂を借りている。

 

 いやー、風呂っていいね。

 ライカンスロープの集落でも入ってたけど、しばらく野営続きで風呂に入れなかったしな。

 汚れとともに疲れが落ちていく感じがいいよな。

 ……油性で書かれたせいか、なかなか落書きは落ちないけど。

 

 にしても、若葉ちゃんいいね。

 見た目は黒髪ロングで実に俺好みだ。

 年は16らしい。

 子ども好きなところも好ましい。

 まあ、俺は関東に行くつもりだからそのうちサヨナラするんだけど。

 

 

 それからしばらくして、ようやく通常時の姿に戻った俺は風呂を出た。

 この後、俺に話があるらしい。

  

 

 「どうも、いい湯でした」

 

 「あ、集さん。

  こちら、私の祖父の修造(しゅうぞう)です。」

 

 「うむ、若葉の祖父の萱場(かやば)修造だ。

  君が孫たちを助けた集君だね」

 

 「あ、はい。荒川集って言います」

 

 なんかすごい爺さんだな。

 見た目は60歳くらいなのに、都市の衰えを見せない威厳のある人だ。

 

 「今回は本当に助かった。

  ここら辺のゼクスはわしらで始末してるんだがそれでも時々被害が出るのだ」 

 

 「え、ここら辺に自衛隊はいないって聞きましたけどどうやってゼクスを倒してるんですか?」

 

 カードデバイスが配布されているのは政府が中心だから、自衛隊がいなかったら倒せないはずだ。

 

 「ああ、言ってなかったけどおじいちゃんはゼクス使いなの」

 

 「え、そうだったんですか」

 

 ゼクス使いは少ないはずだけどこんなに早く見つかるとは。

 

 「そうだ、ここの地域にはわしも含めて3人ほどいる。

  そして、その3人でここらの町や村をまとめて警護している」

 

 3人で地域を守っているのか。

 でもそれじゃ全然間に合わないんじゃ……。 

 

 「……だが、それでも地域を守るには人が足りん。

  そこで君に相談があるんだが」

 

 「相談ですか……」

 

 うーん、町を守るのを手伝ってくれとかだったら、申し訳ないけど断るしかないな。

 

 「ああ、実はな……」

 

 「若葉あああああああああああああああ」

 

 「うわ!」

 

 玄関の開く音がしたと思ったら、やたらがたいのいいおっさんがいきなり部屋に入ってきた。

 

 「ゼクスに襲われたって聞いたけど大丈夫か!?

  怪我はしてないか! 

  すぐに助けに行けなくてごめんな!」

 

 おっさんが若葉ちゃんに詰め寄る。

 

 「ちょっと、お父さん!

  やめてっていつも言ってるでしょ!

  ……集さんごめんなさい。

  こんな感じだけど一応ゼクス使いなの」

 

 「ん、誰だお前?

  ……ハッ! まさか若葉、男ができたのか!

  お父さんそんなの認めないぞ!」

 

 「ちょっと、違うってば!

  この人は集さん、ゼクスから助けてくれたの。

  電話で話したでしょ」

 

 ああ、これが親バカってやつなんだな。

 始めてみたわ。

 

 「そういえば……。

  お前が娘を助けてくれたんだな。

  よくやった。

  だが、娘はやらん!」

 

 「もう、お父さんてば」

 

 「ははは……

  だが、手を出したらただじゃおかんからな……」

 

 「は、はい」

 

 こ、こえー。

 目が笑ってないよこの人。

 娘のためならどんなことでもやっちゃいそうだよ。

 

 「ん、んん。

  (ごう)、話の途中だ。」

 

 修造さんが咳払いし、注意する。

 

 「ああ、わかったよ」

 

 「それで話の続きだが、今は人手が足りない。

  だから希望者は関西に移住しようと思う。

  白のゼクスはまだ直接的な被害は出してないらしいからな。

  ……始めはみんなでここに留まるつもりだった。

  自分の生まれ育った町だからな、そう簡単に故郷を捨てられない。

  しかし、今の現状から見てそれは無理だ。

  みんなを移住させるのがいいんだが、誰もがこの町から離れたくて離れているわけじゃないからな。」

 

 確かに今の感じだと町を守って、住人を守んないといけない。

 それに危険だからって行動範囲を縮めても不満が募るんだろう。。

 

 「だからわしら住民で相談した結果、希望者と子ども達は関西に移住させることになった。

  そこで、君には移動するときの警護をしてもらいたい。

  警護にはほかのゼクス使いも出る。

  もちろん報酬は出そう。

  頼めないだろうか」

 

 うーん、一気に関西まで移動してもいいんだけど、入れ違いになると困るんだよな。

 

 「えーと、俺はこの後関東に行く予定だったんです。

  関東までならいいですよ。」

 

 「関東に行くのか、関東のBPは大規模なものだ。

  それにゼクスも強いそうだが、何をしに行くんだね」

 

 「友達がそこにいるかもしれないので探しに行きます」

 

 「うーむ……。

  移動はバスや電車を使って安全なルートを通っていく。

  ずっと同じ乗り物で、休憩がないわけではない。

  BPに近づけばそれだけ危険が増すから安全なルートを探す。

  そして各地方の希望者も乗せて行く予定だ。

  1,2日、長くて3日だが、間が開くだろう。

  その時に探すというのはどうだろうか?

  無理を言うようですまないが、できれば関西まで一緒に行ってもらいたい」

 

 さて、どうするか。

 危険のないように移動するらしいから、あまりBPには近づかないだろう。

 1日時間が取れるとして、それだけで探せるか。

 そこにいるという保証はないし、あまり長居しても意味はないけど、1、2日じゃな……。

 ……まあ、みんな何とかうまくやってるだろ。

 

 「……わかりました、いいですよ」

 

 「おお、そうか。

  出発は3日後だ。

  急ですまないが、よろしく頼む」

 

 俺としても関西までの足ができたのはよかったかな。

 3日後に向けて準備を始めるか。




 やっと東北編が終わりました!
 明日は本編ではなく、登場人物紹介だけします。
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