警戒されてるな。
何から話せば……。
「お前、警戒するなって割にはずいぶんと殺気立ってたじゃねーか」
「え、そんなことないだろ」
「いや、俺がこいつのことを傷つけた時、確かに殺気を感じたぜ」
ああ、綾瀬の首筋に爪を突きつけた時か。
「それはお前があや……こいつのことを殺そうとするからだろ」
「そうかい、もし俺がこいつ殺してたらどうするつもりだったンだ?」
「俺がお前を殺してたね」
「俺を殺すだって?
ハハハハハハ、おもしれェ……
俺を殺せるか試してみるか?」
「いや、俺は殺し合い来たんじゃ「アタシが相手になろう」ない……って、月下香!」
「集、早く出せ。
やっと面白そうな奴が出てきたんだ」
「おい、やめろって俺はこんなことしに来たんじゃない!」
「生意気なこと言うやつがいたもンだぜ……
いいぜ、相手してやるよ」
「ズィーガまで……なあ、止めてくれよ」
「え、ああ……ズィーガーやめなさい」
「……チッ、しょーがねーな。」
おお、さすが美人に弱いズィーガーさん。
綾瀬の言うことは素直に聞くんだな。
「ほら、月下香も落ち着いて」
「……今回だけだぞ」
ふう、何とか収まったみたいだな。
「……それであなたは誰?
敵じゃないなら証拠を出しなさい」
証拠ね……。
どうやって敵意がないことを示せばいいんだろう。
「俺は荒川集。
で、こいつはパートナーのクー子」
う~ん、とりあえずクー子をしまって、頭の後ろで手でも組むか。
「クー子、戻れ。
そんでほら、これでいいか?」
「まだ不十分ね……私はズィーガーを出させてもらおうかしら」
そう言ってズィーガーをアクティベートする。
マジか……その気になれば俺を殺せるじゃん
「ズィーガー、この人の他に隠れている人はいるの?」
「……いや、いねえな。
こいつ一人だ」
「そう……なら一応信用してあげるわ」
「ふう、よかった」
「でも変なことしたら……わかってるわね?」
「わかってますとも」
ズィーガーがその気になればアクティベートの暇もなく殺されてしまうだろう。
「はあ……あんなところに隠れているんだもの、噂の人攫いかと思ったわ」
「人攫い?」
「あら、知らないの?
そういえばあなたの緑の世界のゼクスを連れてたわね。
人攫いは近頃、関東で起きているの。
噂ではゼクスが主犯なんだけど、中にはゼクスに紛れて人間もやっているらしいわ。
なんでも黒い騎士のゼクス使いが人攫い屋というのをやっているとか」
「へー、その人攫いっていつごろから起きてるの?」
「詳しくは知らないけど、2ヶ月前くらいから起きてるらしいわ」
ふむ、人攫いか。
初めて聞いたな。
まあ、こんな状況だしBP周辺ならやっても気づかれにくい。
人攫いが起きてもおかしくないか。
しかし解せないな。
「攫われた人はどうなるんだ?」
「さあ、知らないわ」
「そうか、ズィーガーは?」
「俺も知らねえよ。
強い奴がいたら覚えてるしな」
二人とも知らないか。
まあ、大方ディアボロスの寿命になるか、どかかに売られるか……
なんだかイライラしてきた。
無理矢理とか鬱エンドって嫌いなんだよね。
「そういえばまだ名乗ってなかったわね。
私は上柚木綾瀬よ。
あなたは天使のことをどう思ってるか知らないけど、
邪魔するなら容赦はしない、覚えておいて」
「ああ、そのことで相談なんだけど、
お互いの情報交換のためにメアド交換しないか?」
「……いいわ」
イヤッホオオオオオオオオオオオ。
やったぜ、綾瀬のメアドゲット。
ついエドみたいな叫びが出ちまったぜ。
「あと俺は関西に行くんだけど一緒に行かないか?
自衛隊や一般の人もいるけどみんないい奴だしさ」
「遠慮しておくわ。一人の方が気楽でいいもの」
「そうか」
あらら、振られちまった。
まあ、期待はしてなかったしいいか。
「それじゃ、また機会があったら会えると思うわ」
そう言って綾瀬はズィーガーに乗って空に飛んでいった。
「ふう、まさか綾瀬に会えるとはな。
結構時間かけちゃったし、俺も行くか」
残り1時間。
人攫いは見つけ次第ぶっとばしていく方針で、スケルタルセールスさん探しに行きますか。