20分位歩いたが出てくるのは雑魚ゼクスばかりで期待した人には会えない。
このままじゃ綾瀬とメアド交換しただけで終わっちまう。
スケルタルセールスに会うにはどうすればいいんだろう?
デススミス商会の商品を買いたいとでも叫べばあの人なら飛んできそうな気もするけど……。
しょうがない、時間もないしやってみるか。
「デススミス商会の商品が買いたーーーーーーーーい」
……何も起きないな。
叫んだ俺がバカみたいだな。
ゼクスが集まってくる前にさっさとここから離れよう。
……ドタドタドタ……。
何か聞こえる。
それは次第に大きくなり……、
「そこのお方、今デススミス商会の商品が欲しいと言いませんでしたか?」
スケルタルセールスさんが登場した。
押し売りされないように気を付けよう。
「言ったような気もするなあ」
「いえ、言いました。
仮に行ってなくとも、あなたの心の声は私がしっかりと聞きましたよ!」
おお、グイグイ来るな。
「まあまあ、買う前に聞きたいことがあるんですけどいいですか?」
「はい、買っていただけるなら何なりとお聞きください」
「そうだな、まず―――」
「う~ん聞いたことないですねえ」
俺の他に転移してきたと思われる3人の名前を言ってみたが知らないらしい。
「そうですか、なら最近起きてるらしい人攫いについて何か知っていることはないですか?」
「そうですねぇ……それについてはお客様の個人情報なので何とも言えません」
「お客様? ってことは人攫い屋はトーチャーズのゼクス使いがいるのか?」
「ああ! 今のは忘れてください。
せっかくお得意さんになりそうなのにここで手放してなるものですか!」
どうやら敵はトーチャーズを使ってくるらしい。
後は黒い騎士か……。
「でも、買ってくれるなら教えるかも……」
ポツリ。
……買ってなるものか。
「……なら、黒い騎士について知っていることはないですか?」
「黒い騎士ですか……トワイライトアッシュのことでしょうか?
奴は基本的にどこにでもいますからね」
トワイライトアッシュか……あながち間違いではなさそうだな。
でも騎士というよりは亡霊的な感じがするけど。
「そうですか、ありがとうございました。
では俺は急ぎの用があるので失礼します」
聞くこと聞いたし、さっさと逃げよう。
「お客様、商品を買い忘れていますよ!」
「うわ、こっちに来る!」
全力で逃げたが者の数秒で捕まってしまった。
「お客様、商品を買ってもらわないと困ります!
今月のノルマが!
せめて半分は売らないと社長が!」
スケルタルセールスさんが俺の足にしがみついてくる。
「いや俺に言われても困るから!
ストライキでもすればいいじゃん!」
「そんなこと社長が許すわけありません!
私、死んでしまいます!」
「いや、あんた死んでるじゃん」
「それもそうでした。
ところで商品を見ていきませんか?」
「見ない! 帰る!」
「ああ、見捨てないで!」
何とか拘束を解き逃げられた。
「セールスさーーーん。
置いてかないで下さいよーーーー」
今なんか聞いたことある声が。
「はあはあ、やっと追いついた。
ひどいですよ、いきなり方向転換して全力で走るなんて……。
って、そこにいるは集?」
「慎吾?」
目の前にいたのは190cmの巨体を持つ俺の友人、
「集もこっちに来ていたのか。
他のみんなは?」
「俺だけだ。
こっちに来てからあったのは慎吾が初めてだ。
というか慎吾もこっちに来てたんだな。
4人だけかと思ったぜ」
こっちに来たのは俺を含めて、Z/Xをしていた4人かと思ったんだけどな。
俺達の場所から離れてたから来てないかと思った。
「ああ、俺も驚いたよ。
いきなり集たちが光に包まれて消えたと思ったら俺達も光に包まれてさ。
気づいたらここに来てたんだ」
「てことは
「会ってないけどたぶん来てるんだろうね。
俺と対戦してたし」
「そうか……まあ無事でよかったよ。
それで、なんでスケルタルセールスさんと一緒にいるんだ?」
「ああスケルタルセールスさんは、こっちに来てすぐゼクスに襲われそうになった俺を助けてくれたんだ。
まあ客になりそうだったかららしいけど。
で、今は恩を返すために一緒にデススミス商会で働いてるんだ」
「そうだったのか。
スケルタルセールスさん、俺の友人がお世話になったみたいですね。
どうもありがとうございます」
「いえいえ、どういたしまして。
お礼がしたいと思ったなら、商品を買ってください」
「遠慮しときます」
「殺生な!」
「まあまあ…………でも集、少しだけでいいから協力してくれないかな?
在庫が余ってて大変なんだ」
「えー、トーチャーズって言うこと聞かなそうじゃん」
「そう言わずに、サービスするから」
「つわれてもな……そもそも俺、金持ってないぞ?」
「大丈夫、ここは黒の世界だ。
通貨とかは特に気にしない。
なんならディアボロスのために寿命とかでもいい」
「……俺の友達だよな?」
「ハハハ、冗談だって。
でも気を付けなよ?
ただでさえここは物騒なのに、最近はとくに危険だから」
「ああ人攫いのことか?」
「そうそれ、最初はお客として関係を築いてたんだけど、最近返品が多くてさ……。
返品は受け付けないって言ってるのに、受け取らないと本社に捨てていくから困ったよ」
「えっ! あのお客様そんなことしていたんですか!?」
スケルタルセールスさんが慎吾に言う。
「そうですよ、気づかなかったんですか?
まあ、俺がそういうのを管理するようになったから気づかなかったんでしょうけど……。
ああそういえばインウィディア様が会いに来るように言ってましたよ」
「あ…ああ……あああ…………」
スケルタルセールスさんは青ざめていき、その場にバラバラに崩れ落ちた。
スケルタルセールス「わいらデススミス商会は業界でも群を抜く優良企業なんやで。
ブラック企業とは縁遠いホワイト企業、
それどころか白すぎて直視できんくらいのシャイニング企業なんやで!」
慎吾「買ってください」(´;ω;`)ブワッ
集「…………」