「集起きろー!」
「ぐは!」
なんだ!?
突然腹に衝撃が。
「集、いつまでねてんだよ」
「集くん、起きてー」
ああ、そうかもう朝が来たのか。
昨日は遅くまで人攫い退治してたからまだ眠い。
翔達が俺の腹にのしかかっている。
「翔君、やめなさい。
集さんおはようございます」
「お、おはよう」
若葉ちゃんもいたのか。
時計を見るともう朝飯の時間だ。
眠いけど起きるか。
「集、今日は遊ぶぞ」
「わかってるって」
俺はすっかり子供の遊び相手だ。
翔達だけじゃなく、避難者たちの子どもは俺や若葉ちゃんが中心となって相手をしている。
今日は自衛隊が食料調達とかする日で俺はやることはないし、飯食ったら遊んでやるか。
子どもの体力には目を見張るものがある。
朝から遊び始めて今は昼食をはさんでまた遊んで。
今は3時過ぎ。
朝から遊びっぱなしでよく疲れないな。
いつも全力で遊んでいるのに疲れないというか、疲れても休めばすぐに遊びに戻っていくような体力の多さ。
そのせいで本来は俺の方が体力があるはずなのに最終的には子供の方が勝ったりする。
いつもはゼクスによる危険があるが、今日は近くに俺がいるために、ここぞとばかりにはしゃぎまくる。
子どもの数が多いせいか俺は少し押され気味だ。
種目は鬼ごっこやかけっこ、かくれんぼなど。
今はかくれんぼで俺が鬼役だ。
「はあ~、さすがの俺も疲れたぞ。
ああ、見つかんねえ」
朝からやっているのだ。
いくら子ども好きで子どもと遊びなれた俺もつかれる。
そしてこのかくれんぼももう何度もやったので子どもも隠れるのがうまくなり、なかなか見つからない。
俺がやってみせた隠れながら移動するのをやっているんだろう。
朝にかくれんぼしたときに、鬼も周りを見つからないように隠れる場所を移動したり、隠れていた場所に鬼をバカにするような書置きをした。
最後は俺以外の全員で探されたから見つかってしまったが、それでも1時間以上逃げ切った。
そのせいか、隠れていたであろう場所には俺をバカにした言葉が落書きされている。
子ども相手に本気出すなんて大人げないことするからこうなる。
はあ……これを消すのは俺なんだぞ。
「さてと、どこを移動してるのかなっと」
ゆっくりと地道に攻めていくか。
まずは避難所の中でも探すか。
中には子供はいなかった。
そんなわけで避難所の裏に来たんだが子どもはいないみたいだ。
はあ……次行くか。
「―――」
何か聞こえた。
お、やっと一人目発見か?
「うっしゃ! 見つけ……た?」
裏の普通だったら隠れて見えないようなところに男が数人いた。
「あ、すいません間違えました」
男たちは驚いたように俺を見た。
ああ、恥ずかしい。
「んーー!」
ん? 帰ろうと思ったら何かくぐもった声が聞こえた。
よく見たら高校生くらいの女の子が男に手足を縛られ口をふさがれていた。
え、なにこれ?
これってあれか?
あの犯罪的なにおいがするんだけど。
「……何やってんスか?」
俺は少し警戒する。
それはあっちも同じみたいで少し空気が重くなる。
「チッ、見られちまったら仕方ねえ……。
お前も混ぜてやるよ」
「はあ?」
何言ってんだこいつ。
「だから混ぜてやるっつってんだよ」
「断る。
その子泣いてんじゃんかよ。
離してやれよ」
女の子は泣いていた。
よく見ると服もボロボロで、顔には殴られた跡がある。
幸いというか、まだ犯されてないみたいだ。
「そうか……だったら仕方ねえ……。
お前ら始末するぞ」
「はい」
「へへへ……バカな奴だ」
男たちが俺に向かって駆けてくる。
数は5人か。
「バカな奴はどっちかな?
アクティベート!」
「キュー!」
クー子が男たちを倒していく。
「こいつゼクス使いだったのか!」
「くそ……アニキ頼みます」
「ククク、しょうがない。
小僧、俺が相手してやる。
アクティベート!」
奥にいた男がアクティベートする。
出てきたのは〈風切りの翼アクスト〉だった。
「キシャアアア!」
アクストの泣き声がきっかけとなり、戦いが始まった。