Z/Xの世界で生き延びる!   作:よーと

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 男との戦いも終わりです。
 黒の世界編はまだ続きますが……。
 そうそう、トワイライトアッシュの数は20以上です。


42話「勝利」

 痛む頭でぼんやりと考える。

 悔しいが俺にはこいつを倒せない。

 だがこいつを放置することもできない。

 俺がこいつと戦っているうちは月下香や自衛隊が戦いやすくなる。

 俺はこいつと戦うのが最善策なんだろう。

 もし仮に月下香がすべてのゼクスを倒し終わってこの男を倒してら人質はどうなる?

 それにすべてのゼクスを倒すことだけでも危うい。

 月下香は何とかしそうだが人質が危ない。

 やはり人質の周りにいる奴らを何とかする方が先か。

 

 「なあ……人質は解放してくれないか?」

 

 「ああ? んなことするわけないだろ……。

  ……いや、それもいいかもな」

 

 男は一瞬俺以外のどこかに目を向けて確認するようにしてからそう言った。

 

 「お前ら、全員こっちに来い!」

 

 男がそう言うとみんなの所にいた奴らは全員こっちにやってきた。

 

 「こいつが人質をとるのやめろっつーからよ、全員でいたぶってやろうぜ」

 

 「俺たちもいいんスか!?」

 

 「ギャハハ、やってやんぜ!」

 

 俺に蹴りの雨が降る。

 もうこれはリンチだ。

 俺はボロ雑巾のように、蹴られ殴られ立ち上がらされる。

 

 だが、これでいい。

 全員こっちに来たことで人質はいない。

 月下香も苦戦しているみたいだし、助けは期待できない。

 なら、成功するかわからないが、Z/Xプレイヤーらしくイグニッションにかけてみる!

 

 「こいつ反応薄くなってきましたね」

 

 「まあ、やりやすくていいじゃねーか」

 

 「うーん、こいつ死んでないっすよね?」

 

 蹴りの雨が一瞬やんだ。

 今だ!

 

 「イグニッション……オーバードライブ!」

 

 俺がみんなを守る。

 そう思いながら言った言葉は竜の巫女に届いたのか、カードデバイスから光が出る。

 

 「ぐ、しまった」

 

 「こいつ!」

 

 男たちが俺を殴ろうとするがそれの拳は届かなかった。

 

 「キュー!」

 

 クー子が男たちを蹴り飛ばしていく。

 

 「ありがとう、クー子」

 

 「キュウウ!」

 

 「クソが!

  おい、やれ!」

 

 男がそう叫ぶとみんなの所から悲鳴が上がった。

 見ると人質をとった男が一人見える。

 

 「念のために1人残しておいて正解だったぜ……」

 

 「くそ!」

 

 どうするこのままじゃ……。

 

 「人質が惜しかったらこのゼクスをしまえ!」

 

 ヤバいな。

 しょうがないクー子をしまうか……いや、大丈夫そうだ。

 

 「ハア!」

 

 「がっ!」

 

 人質をとった男の後ろから月下香が峰打ちで気絶させた。

 髪は乱れ、所々斬られた痕はあるものの無事そうだ。

 

 「どうやら俺の勝ちみたいだな」

 

 周りにいたトワイライトアッシュ達も月下香が殲滅してくれたみたいだし、あとはこいつらを倒すのみだ。

 

 「舐めてんじゃねえぞ!」

 

 男が殴り掛かってくるがクー子が体当たりする。

 男はくの字に曲がり転がっていった。

 

 「ふう……で、あんたらはどうするの?」

 

 他の男たちを見る。

 男たちはしぶしぶ手を上げ降参の意を表した。

 

 そして避難所の方から歓声が上がった。

 

 

 

 

 

 「何とか勝てたな……」

 

 「そうだな。

  しかし集の攻撃は一発も通ってなかったぞ」

 

 「うっせーな」

 

 今は月下香とだべりながら男たちを縄で縛っている。

 案外素直にしている。

 クー子は出しっぱなしにするときついから今はカードデバイスの中だ。

 

 「…ッ……!」

 

 主犯の男が目を覚ましたみたいだ。

 

 「よう、起きたか?」

 

 「チッ、気分悪いぜ……」

 

 「そうか、これからお前らは俺たちと共に名古屋に行ってそこ法の裁きを受けることになる」

 

 「あん? 法の裁き? んなもん受けるわけねーだろ」

 

 「はあ? お前らはこうして捕まってんじゃんよ。

  おとなしく連行されろ」

 

 「ククク……ハハハ……ハハハハハハ」

 

 こいつ……。

 急に笑い出してどうしたんだ?

 壊れたのか?

 なんか不気味だ。

 

 「なんもわかってなんみたいだな」

 

 「何を?」

 

 「お前は俺に聞いたよな?

  避難者の中に俺の仲間はいないのかって?」

 

 「……まさか!」

 

 「ハハハ! そのまさかだよ!」

 

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