そもそも女性のTCGプレイヤー自体数えるほどしか会ったことがありません。
今のゼクスプレイヤーってどんなもんでしょう?
自分のクラスには5人、学年で10程度しかいなかった気がします。
みなさんはどのくらいのプレイヤーとやったことがあるんでしょうか。
「そういえばさ、紫炎に置いてかれたやつらってどうしたの?」
俺は朝飯の白米と味噌汁を食べながら聞く。
外に出た時にはテントもなかったからどこかに移動したのか?
「あの人たちなら、集さんの知り合いだって言ってたでっかい人と骸骨のゼクスが全員連れていきましたよ。
なんでもあの人たちのせいで会社に負債が出たから体で返してもらうとか」
体で返す(意味深)。
でも全員男だし問題ないだろう。
てか体で返すってどうするつもりなんだろう。
地下で永遠に歯車回すとか?
まあ知ったこっちゃねーや。
せいぜい頑張って負債を返すんだな。
「慎吾が来たのか……。
もう帰っちゃったのか?」
「はい。
趣味の営業があるとかですぐ帰っちゃいました。
あ、そういえばこれを集さんに渡すように頼まれたんでした。
はい、どうぞ」
若葉ちゃんがポッケから取り出したのは手紙だった。
「えーなになに……。
……………いらねぇよ!」
俺は手紙を叩き付けた。
「わっ、どうしたんですか」
手紙には、
人攫いを捕まえてくれたお礼に〈暴走するバーサークバイク〉をプレゼントするよ。
集はバイクに乗って日本を旅したいって言ってたから喜んでくれるよね。
頑張って関西まで行ってください。
なお当社は返品を受け付けていません。
言うこと聞かなくても怒らないでね、(。・ ω<)ゞてへぺろ?
と、書いてあった。
なんで奪われたのと同じゼクスを俺に渡すんだよ。
床に落ちた手紙の下からチラリとカードデバイスが見える。
うわー……触りたくねえ……。
でもデススミス商会のゼクスとか使いたい奴なんかいないだろうなあ……。
「すぅー、はぁー。
ごめん、ちょっと取り乱した」
俺は深呼吸してから手紙とカードデバイスを拾う。
ああ、いつもだったら\ゴマダレー!/ って感じなのに、今は呪われた武器を装備したときの音が聞こえる。
いっそのことバーサークバイクを倒してカードデバイスだけもらおうかな……。
ちょんちょん。
「あ、集さん。
まだ自己紹介すんでなかったですよね」
若葉ちゃんを女の子がちょんちょんとつつき自己主張する。
そういや自己紹介しようとしてあいつらがやらかしてくれてできなかったんだっけ。
「そういえば……。
改めて、俺は荒川集だ。
ゼクス使いで、みんなを関西まで護衛することになってる。
よろしく」
「わ、私は谷海千尋です。
よろしくお願いしますっ!」
わたわたしてる、かわいー。
だけどあんなことあった後じゃ男が近くにいるってつらいよな。
「んじゃ、俺は飯食い終わったから診察に言ってくる」
「え、どこか痛むんですか?」
「ちょっとねー」
視力が落ちたことはまだ言わなくてもいいだろう。
治るかもしれないのに心配かける必要はない。
「あー、やっぱり視力落ちちゃったか」
診察を受けに保健室に行くとそんなことを言われた。
「僕は本当は眼科医じゃないんだけど、医大にいたころに少しかじってね。
少しは分かるつもりだよ。
見たところ目に傷がある。頬骨にひびもあるしそのせいだと思うんだ。
詳しく話すと…」
男の先生はパソコンや参考書を見ながら話してくれた。
少し話を聞いたがよくわからなかったが、目の傷は治るかもしれないらしい。
だが眼科医ではないので、ちゃんと眼下に行くことを勧められた。
目の傷は1週間あれば治るらしい。
名古屋についたら薬を貰ってくるらしいので、もし手術するなら関西についてかららしい。
まったく、面倒なことになったもんだ。
今日は翔達と遊んでいようかとみんなの所に戻ると様子がおかしい。
子供が少ない。
「なあ翔、この前より少なくねーか?」
翔達の他にも東北の子や関東の子もいたはずだ。
「集さん。
それは昨日のことがあったからだと思いますよ」
若葉ちゃんが教えてくれた。
昨日の避難者の中に人攫いが混じってたことで、東北の人たちと関東の人たちがピリピリしてるらしい。
まだ裏切者がいるんじゃないかとか考えてるのか。
それで、それが子どもにも影響し今日は少ないと。
関東の子は裏切者かもしれないから近づかないようにとか言ってるんだろうか?
そんなピリピリしても疲れるだけだろうに。
まあみんな避難所から移動できないしイライラしてるんだろう。
名古屋についたら気晴らしになるようなことした方がいいだろうな。
「しょうがない。
今日はここにいる奴らで鬼ごっこでもするか」
子ども達はそれでも元気に走り回る。
俺は走れないけどな。
子どもにいつでもニコニコしてほしいもんだ。
とりあえずここで関東編は終わりです。
閑話と登場人物紹介をして青の世界に突入です。