Z/Xの世界で生き延びる!   作:よーと

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 女の子視点難しい。
 これを書いてる途中で何度自己嫌悪に陥ったことか。
 ああ、俺キメェ……と思いながら書きました。


閑話「恋する乙女」

 どうもこんにちは。

 私は谷海千尋といいます。

 実は最近好きな人ができました。

 初めて会った時のシチュエーションは悪かったけど、私には王子様に見えました。

 今日はそのことについて話をしていきたいと思います。

 

 

 

 私はその日、暇を持て余し避難所の周りを一人で散歩していました。

 子ども達と遊んでもよかったんですけど、なぜかその日はある期待気分だったんです。

 最近はあまり外に出れなかったからでしょうか、とても気分がよかったです。

 でもそれも突然終わります。

 避難所の裏で人があまり来ないところに来たところで人の話し声が聞こえました。

 

 「なんで―――が、昨日のうちに――――」

 

 「なんだか知らんが――――らしい。

  自衛隊が――――」

 

 なにやら怪しい話をしているように聞こえます。

 ちょっと怖くなった私は引き返そうと後退りすると、ドンッと何かにぶつかりました。

 

 「嬢ちゃん、聞いちまったのか……。

  しょうがない口止めするしかねえなあ」

 

 振り向くと男の人がニヤニヤしながら私の腕を掴みました。

 抵抗するのですが男の力は強く逃げられません。

 

 「お前ら気を付けろよ、聞かれてたぜ。

  だから口止めのためにやっちまおうぜ」

 

 そう言うと他の男の人たちもニヤニヤしながら近づいてきます。

 

 「こ、来ないでください」

 

 ですがそんなことを言っても止まるわけがなく近づいてきます。

 怖くなった私は助けを呼ぼうと叫びます。

 

 「だ、誰か助け…」

 

 ガッ!

 叫ぼうとした瞬間頬を殴られました。

 頭が揺れます。

 殴られたところがとても痛いです。

 殴られたところを抑えると血が付きました。

 鼻血も出ているようです。

 

 「殴られたくなかったら大人しくしてるんだな」

 

 男たちはそう言って私の服をビリビリと破いていきます。

 私も子供じゃありません。

 何をしようとしてるのかはわかります。

 ですが、殴られた恐怖からか叫ぶことができません。

 手足と口は押えられ抵抗のしようがありません。

 

 

 怖かった。

 歯が知らぬうちにカチカチと鳴っていました。

 私はまだ、何もしていない。

 まだしたいこともある。

 夢は特になかったけど、子供のころに見た絵本の王子様のような人と結婚したいと思っていました。

 結婚して子供を産んで、家族みんなで楽しい思い出をつくれたらいいな。

 なんて考えてたのに、これからこの人たちにひどいことをされると考えると涙がボロボロと溢れてきます。

 

 (嫌だ! 助けて、誰か……!)

 

 絵本のようにお姫様の危機に王子様が来るとは思いませんが、そう思わずにはいられませんでした。

 

 「んーーー!」

 

 「ハハッ、んなことしても誰も来ねえよ」

 

 涙が止まりません。

 私は目を瞑ります。

 せめて早く終わるように願って。

 

 「うっしゃ! 見つけ……た?」

 

 ですがそれは唐突に終わります。

 誰かの声が聞こえ目を開けます。

 

 「あ、すいません間違えました」

 

 そこにいたのは高校生くらいの男の人でした。

 ですが地面に倒されている私は男の影に隠れて見えていないのでしょう。

 このままでは彼は戻っていってしまいます。

 とっさに私は助けてと叫びました。

 

 「んーー!」

 

 男たちに口を押えられているせいでくぐもった声しか出ませんが、気づいてくれたようです。

 

 「……何やってんスか?」

 

 彼が男たちに警戒した様子で言います。

 

 「チッ、見られちまったら仕方ねえ……。

  お前も混ぜてやるよ」

 

 私を抑えていた男の一人が言います。

 助けてくれると思いましたが彼も私にひどいことをするつもりなんでしょうか。

 

 「はあ?」

 

 しかし彼は何言ってんだこいつ、というような顔で聞き返します。

 

 「だから混ぜてやるっつってんだよ」

 

 「断る。

  その子泣いてんじゃんかよ。

  離してやれよ」

 

 彼は誘いを断り私を助けようとしてくれます。

 助かったと思い少し安心します。

 

 「そうか……だったら仕方ねえ……。

  お前ら始末するぞ」

 

 「はい」

 

 「へへへ……バカな奴だ」

 

 私を囲んでいた男たちが彼に向かっていきます。 

 そうでした。

 彼はたった一人、それに比べて彼の方に向かっていった男は5人もいます。

 彼は武道を嗜んでいるようには見えません。

 逃げて、と言おうとしましたが彼は男たちが向かっていっても退きません。

 

 「バカな奴はどっちかな?

  アクティベート!」

 

 「キュー!」

 

 そう言って彼は緑色をした体の虫の翅の生えたゼクスを出しました。

 そう、彼はゼクス使いだったのです。

 そのゼクスはあっという間に男たちを倒していきます。

 

 「こいつゼクス使いだったのか!」

 

 「くそ……アニキ頼みます」

 

 「ククク、しょうがない。

  小僧、俺が相手してやる。

  アクティベート!」

 

 「キシャアアア!」

 

 男たちの中でも体格のいい男が羽が刃物になっているゼクスを出します。

 彼のゼクスでは相手にもならなそうな強そうなゼクスです。

 ですが彼はすぐにゼクスをしまいもう一枚のカードデバイスから、入れ替えるようにゼクスを出しました。

 

 「下衆が!」

 

 そのゼクスはとても綺麗な、私のように子どもではない魅力的な女性のゼクスでした。

 そのゼクスは強く、男たちを薙ぎ払いゼクスの向かっていきます。

 しかし、その強さに警戒したのか、男が私の喉元にナイフを当てます。

 

 「おっと、カードデバイスから手を放せ。 

  余計なことしてまらっては困るからな」

 

 「……わかったよ」

 

 彼はカードデバイスを地面に置きます。

 

 「そうだ、それでいい。

  にしても、やってくれたじゃねえか。

  俺の仲間たちがみんなダウンしちまってる」

 

 男たちで起きているのは私にナイフを突きつけているこの男だけです。

 

 「おい、ゼクスの戦いは俺の勝ちだと思うぞ。

  降参したらどうだ?」

 

 「んなこと知っている。

  だが俺の仲間が起きる方が速いと思うがな」

 

 「……く………んん」

 

 まずい、倒れていた男が目を覚ました。

 

 「ハハ、どうやら俺の勝ちみたいだな」

 

 ここまで来たのに負けてしまうのでしょうか……。

 

 「手を上げろ!」

 

 そう思ったとき彼は拳銃をこちらに向けます。

 

 「てめぇ…そんなもん隠し持ってやがったのか!

  だがいいのか?

  こいつに当たっちまうかもしれないぜ?

  クハハハハ」

 

 「くっ!」 

 

 使うのは初めてなんでしょうか、 彼の手は震えています。

 

 「どうした、撃たないのか?」

 

 「……わかった、撃ってやるよ!」 

 

 彼はそう言って発砲しました。

 私は怖くて目を瞑ります。

 しかし少し経ちましたがどこもいたくありません。

 私には当たらなかったのでしょうか。

 

 「大丈夫?」

 

 「あ、ありがとうございます」

 

 ふと抱きしめられました。

 いや、抱きしめられたというにはソフトな感じでしたが……。

 彼の顔をよく見ると童顔ですがなかなかにかっこいいのではないでしょうか。

 ドキドキして声が震えてしまいました。

 男は私を離し、自分だけ回避運動をしていました。

 男が離れたすきに私にに近づいたようです。 

 

 「てめぇ……どういうつもりだ?」

 

 「今の音でここに自衛隊が来るだろうからな。

  それに女の子を傷つけるわけにはいかないだろう?」

 

 私に当たらないようなところに向けて発砲したようです。

 

 「くそ!」

 

 男は仲間を置いて逃げていきます。

 

 「逃がすか!」

 

 しかし相手のゼクスを倒し終わった彼のゼクスが男を斬りつけました。

 

 「ぐああああああ!」

 

 男は絶叫して倒れます。

 そしてすぐに自衛隊が来て彼と私は事情を説明することになりました。

 

 

 彼は私に気を使ってくれました。

 服がボロボロになった私に服を貸してくれ、あんな目に合ったからか気を使ったようなことを話します。

 そのあとすぐに女の隊員に連れられ別々になってしまいましたが、またすぐに会えることになりました。

 保健室にいた私に会いに来てくれたのです。

 しかしすぐに爆発音が聞こえ、自己紹介もできずに彼は外に出るために去っていきました。

 

 そのあと彼は昼間の仲間たちを倒したり、裏切った人も倒し私たちを救ってくれました。

 本当はまだまだあるのですが長くなるのでここら辺で終わります。

 

 

 

 「千尋、何書いてるの?」

 

 ビックゥゥッ!

 

 不意に声をかけられ、慌ててノートを閉じます。

 

 「な、なんでもないよ?」

 

 「そう?」

 

 彼女は萱場若葉、最近私の友達になった人です。

 彼女はとてもいい人で男たちに襲われた後、すぐに私のところに来て優しくしてくれました。

 そして例の彼と知り合いのようで彼のことを知るのに手伝ってもらってます。

 彼のことが気になていることは教えていませんが。

 

 「明日にはここを発つからもう寝た方がいいよ」

 

 「あ、うん。

  わかった、もう寝るよ」

 

 ノートをカバンにしまい布団に入ります。

 明日になればまた彼に会えるので素直に目を閉じます。

 自己紹介も無事に終わったのですが、緊張してまだうまく話せません。

 彼を見るとドキドキしてしまうんです。

 絵本の中の王子様とは似ていませんが、彼は私の王子様といってもいいです。

 彼は関西まで行ったらどうするんでしょうか。

 それまでには気持ちを伝えられたらいいな、と思っています。

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