Z/Xの世界で生き延びる!   作:よーと

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 ホモ注意!
 ホモキャラにしてしまったゼクスが好きな人ごめんなさい。


68話「賑やかなカフェバー」

 「でねー、この前ケィツゥー様が―――」

 「ケィツゥー様ったら暇さえあればガルマータ様の事考えてるもんねー」

 

 〈イヴェルベイン モンブラン〉と〈イヴェルベイン シャンカー〉がパフェを口に運びながら楽しそうに話す。

 このテーブルはガーディアンの女子会となっており、アリスとまかなもいるようだ。

 

 「守るにはどうすれば―――」

 「効率のいい守り方は―――」

 

 月下香もカウンターでガーディアンに効率のいい守る戦い方を教えてもらっている。

 ちなみに俺と基樹もカウンターだ。

 

 「そこの赤いメッシュを入れた少年、やらないか」

 「何をだよ! やらねーよ! なんか危ない響きだな!」

 「我が槍よ、貫けぇ!」

 「やらないかってそういうッ……アッー!」

 

 見てはいないが基樹の悲鳴が聞こえる。たぶんセリフ的に〈イヴェルベイン ディステギール〉だな。そうか、男色だったのか……。

 

 「基樹、お前のことは忘れないッ」

 「いや、やられてないからッ! 逃げてきたから!」

 「なんだつまらん」

 「つまらんとはなんだぁ!」

 「うほっ! いい男……」

 「やばっ!」

 

 こっちに来やがった! 俺にそんな趣味はねぇ!

 

 「よせ、ディステギール」

 「む、ヴァンか……しょうがない、今日は諦めるか……。また会おう少年」

 「いやもう会わねーから!」

 

 あ、あぶねぇ……もう少しで貫かれるところだった。

 

 「ありがとうございます」

 「いや、礼には及ばない。当然のことをしたまでだ」

 

 できた人、もといガーディアンやでぇ……!

 

 「ああ、人間を助けるヴァン様ハアハア……! んっ!」

 

 〈イヴェルベイン ヴァイスホルン〉がヴァン様を見て悩ましげな声を出す。

 ホルンお前もか!

 

 「ヴァン、いずれはお前も……」

 

 ディステギールが奥の席でボソボソ言っている。

 ダメだこいつら、何とかしないと……。

 

 「ははっ、今日も賑やかだねー」

 「楽しんで頂けているようで嬉しい限りです」

 「それにしてもディステギールさんとホルンさん、何とかなんないですかねぇ……。

  貞操の危機を感じるんですよ」

 

 順にマスター、〈自由のリベルテ〉、伊吹だ。

 リベルテは伊吹のパートナー的存在らしい。

 ちなみにマスターはヴァン様とホルンがそうらしい。

 といっても白の世界の仕事があるため固定ゼクスにはできないらしいが。

 それと伊吹、同感だ。

 

 「ここのケーキはどれもおいしいわね、おかわり頼もうかしら」

 「む、なかなかのやり手のようですね……負けてられません! 追加注文いいですかー」

 「はーい」

 

 伊吹がモンブランたちの方に小走りで行く。

 

 「えーと、チョコバナナパンケーキとベリー&ベリーワッフルとオレンジとチーズの2層ケーキ。あと、カプチーノも」

 「あ、私はキャラメルバナナワッフルとバターデニッシュ、それから……」

 

 おい待てこら。そんなに頼んでどうしようってんだ。

 

 「おいアリスさんよ、そんなに頼んで誰が金払うんだい?」

 「ねぇお願い、今日だけだから……ね?」

 「つってもよぉ……」

 

 そんなに食べられないだろ、と言おうとしたところでガーディアン女子が俺を見ていることに気が付いた。『楽しい女子会に水差さないでよ』って顔してる。でも俺が金払うんだぜ? 俺がそんな思いを込めてガーディアン女子を見るが、『男がお金を払うのは甲斐性でしょー?』って目で見られる。伊吹まで『注文取り終わらないから早くしてくれよ?』って顔してるし……。

 

 「集、残念だったな。諦めろ」

 

 基樹が俺の方に手を置く。

 

 「……わかったよ、今日だけな」

 「やった! じゃあ端から端まで全部頂戴!」

 「おいっ!」

 「かしこまりました」

 「伊吹まで俺を見捨てるのか!」

 

 ひどい友達だと思ってたのに! 

 

 「やかましい、わいもケーキ食べたいねんけど出してくれへんか?」

 「なんだよスコル。お前はでかいから出せねぇよ」

 「心配あらへん、わいちっさなれるようになったしな」

 「え、初耳。そしてその言い方だと最近までできなかったみたいな感じだけど」

 「……月下香姉さんに追い詰められた時にできるようになったんや」

 「…そうか」

 

 たぶん精神力の問題なんだろう。月下香に追い詰められて自分の非力さを知り精神力まで影響したとか。まあ、もともと精神力でできた存在だからそこらへんは自由なのかもしれないけど。かわいそうに、そこまで追い詰められたか。

 ちなみにスコルはあれから月下香に完全に服従し『月下香姉さん』と呼んでいる。先輩だからか、クー子のことは『クーさん』と呼んでいる。

 

 「ほらよ、アクティベート」

 「ふう、やっと出れたでぇ」

 「……ちっさ!」

 

 出てきたスコルは子ガルムよりちょっと大きいくらい、つまり手乗りサイズだった。

 

 「……なんや、文句あるんかい。ちょんとちっさなったやろ」

 「くくく、にしても小さすぎだろ…………ぷっ!」

 「クッ、ここに姉さんがいなかったら八つ裂きにしてたで!」

 「アハハハハ!」

 

 思わず笑ってしまった。手乗りサイズでそんなこと言われても全然怖くない。むしろ強がっててかわいく見える。

 

 「あれ、その子セイクリッドビーストの子ども? かわいい!」

 「ホントだ、かわい~!」

 「ちょ、何すんねん! わいは狼やぞ!」

 

 ガーディアン女子がスコルに集まってきた。なでなでとかわいがられている。

 

 「そうでちゅか~、狼でちゅか~」

 「子ども扱いすんなっ!」

 「くふふふふ・・・・・・」

 「あ、おい集! 助け……」

 「ねえ、この子借りてもいい?」

 「ひひひひ……は、はい。どうぞ」

 「やったあ!」

 「覚えとれー!」

 

 あっという間に向こうのテーブルに連れ去られてしまったスコル。あー、腹痛い。

 

 「―――そういえば今日の新聞で、昨日の夜にこの町の近くをゼクスが駆け回っていたと書いてありましたねぇ」

 

 マスターがそんなことを言った。

 そんなこともあったのか、物騒だな。

 

 「『狼に乗った鬼! 他の世界の襲撃か!?』 という見出しでしたねぇ」

 

 ……ん、狼?

 

 「すみません、その記事見せてもらっていいですか?」

 「待ってください……どうぞ、写真付きで掲載されてましたよ。これがそうです」

 「……なっ!」

 

 そこには狼に跨り空を駆ける鬼のような写真が載っていた。

 と言っても昨日は満月だったからか影ができ、あまり見えないがこれは確実に月下香とスコルだろう。しかもちょうどよく、満月に重なるように映り、シルエットだけが見える。シルエットは狼が牙をむき出しにしながら駆けているようであり、しかもその上に額から角のようなものを生やした人型の影が剣を振りまわしているように見える。

 

 「月下香さん、これはどういう……」

 「すまない、調子に乗りすぎた」

 

 素直に謝りゃいいってもんじゃねーぞ! 

 ああ、なんてこった……。

 

 「学校にばれたら何を言われるか……」

 

 事務所を追い出されたら途方に暮れそうだ。

 

 「あ、もしかしなくても集困ってる?」

 「なんだよ、伊吹……」

 

 俺が机に突っ伏したと同時に伊吹が話しかけてくる。

 

 「このままじゃ追い出されるかもしれない集君に依頼があるんだけど?」

 「その依頼引き受けたッ!」

 

 今の現状をどうにかせねば!

 主に金銭面と社会的に。




 次回もカフェです。すんません。
 ただ、進展はあります。
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