他にも漫画やアニメはもちろん、ニュースやバラエティー番組を見るだけでもネタになりそうなのを見つけるときがあります。(まあ、ネタにはなっても、世界感が違い、無理矢理な感じになってしまうためほとんどが没になるのですが……)
遊戯王とかはかなりいいですね。満足とか、『ww』とかつきますけど、誰も嫌いでやってるわけじゃなくて、キャラが好きだからこそって感じですからね。
そんないいキャラ(濃いキャラ?)を作れるようになれればなぁ、と常々思いながら今回も通常運転で始まります。
というわけで今、俺たちは『Broccolo』でパーティーを開いている。
メンバーは俺達スレイヤーズのメンツと、飛鳥と藍那ちゃん、そして伊吹と理奈ちゃん、あとなぜか若葉ちゃんと千尋ちゃんもいる。後でわかったが、理奈ちゃんとクラスメイトらしく、誘われてやってきたらしい。俺を見て驚いていた。
で、こんなに人を集めてやることというと、『他のおせっかいな奴らがくっつけちゃおう作戦』なのだ。
ありがちだが、二組まとめてやるのはこれくらいしか思いつかなかった。伊吹も振られたばかりだからこれくらい人がいた方がやりやすいだろう。
最初はどんな風にこのメンツを集めるか悩んだが、都合のいいことに理奈ちゃんの誕生日が今月だというのでそれを利用させてもらった。伊吹が告白したのもこの誕生日に一緒に過ごすことを目指したかららしい。だから出会って1ヶ月程度なのに告白したのか……。
口実ができてからは集めるのには苦労しなかった。まず、飛鳥にわざとらしく友人の好きな人の誕生日が今月だということを告げ、しかも友人は振られたが諦めきれず、チャンスが欲しいらしいので誕生日は二人の距離が近づくようなものにしたいと言った。あと、二人だけでは不安だからもっと人が欲しいということも。その結果俺が何度も『Broccolo』に足を運ぶことになったがまあいい。途中からメアド交換したから連絡は取りやすくなったけどな。こういう時、飛鳥の性格が役に立つんだけど、飛鳥が友達を集めすぎないようにしたり、藍那ちゃんを連れてくるようにするのが地味に大変だった……。
ん? 幽霊……なにそれ?
……真面目に話すとまだ退治できてない。だって怖いんだもの! あれからアリスたちも動いてくれたけど、見つけることはできず、しかも今日まで誰も被害にあっていないらしい。もういなくなったのか、否か。どちらにしろ、しばらくは探すんだけどな。
まあ今集中すべきはこの誕生日パーティーだ。目的はもちろん飛鳥&藍那カップルと、伊吹&理奈のカップルを作ること。で、俺らがするのはうまくいくように邪魔にならない程度に誘導すること。伊吹にはチャンスをものにできるように言ってあるし、藍那ちゃんもラブコメ的な中途半端なあの積極性があるなら大丈夫だろう。
みんなには俺たちがゼクス使いだって言わないように言ってあるし、伊吹も学校はさぼりがちだから藍那ちゃんにばれることはないはずだ。
誕生日パーティーだから、ケーキを作るってみんなで食べて―――ってのを予定している。アニメで藍那ちゃんの誕生日会しようとした時みたいな感じ。アニメでは失敗していたが、今回は成功させてみせる。でないとさらにめんどくさいことになるしな。
そうそう、今回の主役で伊吹の好きな理奈ちゃんの印象だが、活発そう、だな。いや、実際活発なんだろう。部活は陸上部でハードル走をやってるらしい。見た目は幼さを残しつつ体の大きさだけ高校生にした感じで(だから胸も…ゲフンゲフン)、日に焼けた肌に少し生意気そうな目、髪型はポニーテール。一人称は『あたし』で、よくしゃべる。少し話したが気は強いようだ。なんというかガキ大将の小学生を大人にしたような印象を受ける。まあ、自己紹介の時にちょっと話しただけだからまだよくわからないけどな。
今はちょうど自己紹介済ませたところだし、アニメと違って材料はあるのでさっそくケーキ作り、具体的にはスポンジ作りからだ。目指すのはシンプルにイチゴのホールケーキだ。人数が多いから3つくらい作るんじゃないかな。
「ほなさっそくスポンジ作りしていきたいと思います」
「せんせー、作り方わかりません」
「心配せんでもみんなで一からやっていくから大丈夫や」
基樹が手を上げ、飛鳥が答える。この二人はすぐに仲良くなった。ノリがいいからだろうか、伊吹を含めコントのようなことを素でやっている。
「まずは湯銭でバターを溶かして……」
飛鳥はカフェでバイトしているだけあって、手際よく進めていく。同じくカフェでバイトしている藍那ちゃんや伊吹、手先が器用な基樹、そしてほとんどの女性陣は着々と進められている。逆に俺とアリスはどうもうまくいかない。バターを溶かしたり、オーブンに170度の熱で余熱を入れておくというのはできるが、卵を混ぜるというのがうまくいかない。バターや砂糖を入れるのはできる。ただ、ハンドミキサーで混ぜるのが難しい。ボウルに近づけ過ぎるとガガガッ、とぶつかるし離しすぎると混ざりにくい。それに下手にやると卵が跳ねる。みんな (; ̄ー ̄) みたいな顔で見てくるから恥ずかしい。飛鳥よ……お前みたいにうまくいかないのだよ。飛鳥や藍那ちゃん、基樹の手を借りてやっとデコレーションまできた。
「ほな後はデコレーションやな。あ、集はこっちや」
「ん? おい、飛鳥どこに行くんだよ」
「僕はあっちでやってるわ」
「お、おい、ちょっと待てよ」
飛鳥には言ってないからしょうがないのかもしれないが、人の割り振りがおかしい。今の割り振りは、『伊吹と理奈ちゃんと飛鳥』『基樹とアリスとまかなと若葉ちゃん』『藍那ちゃんと千尋ちゃんと俺』。……うん、どう考えてもおかしい。飛鳥と藍那ちゃん以外には作戦は伝えているから大丈夫かと思ったが、まさか本人がこんな割り振りをするとはな……。さっきまではちゃんと割り振りできていたからあのままいくのかと思ったんだけどな。
「どういうことだよ」
「そんなに慌てんでもえーやろ」
「どーゆーこと?」
「耳かしぃ……。わかっとるでぇ、君、藍那ちゃんのこと好きなんやろ?」
「はぁ?」
何を言ってるんだこいつは。
「だってそうやろ? じゃなかったらなんでうちのカフェに何度も来てたんや」
「いやそれは……」
「みなまで言わんでもわかっとる。大丈夫や、僕に任しとき」
「あ、おいこら」
あいつは決定的に勘違いしている。俺の苦労も知らずに……。飛鳥はこの調子じゃ話を聞かないだろうし……しょうがない。
「基樹、ちょいちょい」
「ん、どうした」
俺は基樹の肩を組んでヒソヒソと話す。
「このままじゃ作戦失敗だ。だから俺の携帯に電話なりメールなりしてくれ。そしたら俺が一回店から出るから、お前が班調整するんだ」
「そういうことなら」
これでなんとか基樹がうまくやってくれるはずだ。
『ピロン』
「おっと、メールだぁ」(棒)
俺は飛鳥と藍那ちゃん以外にアイコンタクトする。
「みんな悪い、ちょっと用事できた。1時間後には戻る」
「そうか、残念やな……。僕よかったら代わりに……」
「大丈夫だ、じゃあ行ってくる!」
「おう、いってらっしゃい!」
基樹に元気よく送りだしてもらい、俺は店を出た。
「集が行っちまったんならしょうがねぇ、再編成するぞ」
「ソウネ、ショウガナイワ。飛鳥ト藍那ガ一緒ノ班ニナルトイインジャナイカシラ?」
「おい、そんな下手な演技でどうする! しかも露骨すぎるッ!」(ヒソヒソ)
「しょ、しょうがないじゃない、演技することなんて滅多になかったんだから」(ヒソヒソ)
あまりに棒読みなアリスに基樹が小さく怒る。
「って言われてもなぁ……」
「わ、私、天王寺君と作りたいッ!」
「そうか? なら一緒に作るか」
「うん!」
藍那はうれしそうに頷く。
「何とかうまくいきそうだな……」
基樹はホッとした表情で息を吐いた。
藍那「わ、私、天王寺君と作りたいッ!」
伊吹「なにをつくるんですけねぇ……」(ゲス顔)
理奈「……そういうとこだよな」
伊吹「Σ(゚д゚;)
マジですいません、もうやりません、許してください orz」