次は1,2日になると思います。
はあ……どうしたものか。
まさか人間のことで悩む日が来ようとは。
何をこんなに悩んでいるかというと、集のこと。
……ではなく、人間とエンジェルの関係、それと私の可笑しな欲求についてだ。
何が可笑しいか説明しよう。
つい先日、私はムリエルのカニ観察のため人間数名と他の世界のゼクス数名と海に言った時の事だ。
バカにされたとは言え、人間を踏んでしまった。
もちろん悪いのは人間の方だ。
エンジェルは人間より高位な生き物であるため、私に非は一切ない。
だが、我々エンジェルは人間を導いていくものとしている。
そうしたとき、私の行為はどうなるのだろうか?
もちろんあれは人間を導くための『教育』だと思っている。
しかし私は可笑しな事に、あの行為に『快感』を覚えてしまった。
人間を教育することではなく、踏む事……否、苦痛を与える事に快感を得たのだ。
人間を導くものとしてそれはどうかと思う。
いつもは人間と直接的に接する事はあまりない。
大抵のことは部下に任せている。
だから、人間に直接苦痛を与えるのは初めてだった。
何というのだろうか……。
本来は人間を優しく導くはずの自分が、人間を傷つけてしまっているギャップに何故か快感が……。
ついでに踏んだあとにあいつが言った言葉も良かった。
悪いことをしているはずなのに、感謝の言葉をかけられる。
まるで自分はいい事をしたのだと錯覚するようだ。
最初はそんな事はないと思った。
だからあの後、あいつをムリエルのクラブに誘い、何度か理由を付けていろいろやった。
足踏みにしたり、飛行中に海に突き落としたり、無理な飛行をして酔わせたり……。
まあ代わりと言ってはなんだが、報酬は多目にしておいた。
結果として私は加虐趣味の持ち主なのだと確信した。
さて、そんなわけなのだが、私はまたあいつに何かしてもいいのだろうか?
昨日の一件で二人は付き合うのだろう。
さすがに人の彼氏を踏んだりする趣味は……ないとは言い切れんが、ないと思う。
これを節目に加虐趣味とおさらばするのがいいかもしれない。
だがなぁ……。
悩んでてもしょうがない。
とりあえず気分転換にカフェに行こう。
「いらっしゃいませー!
あっ、ウェルキエル様でしたか。
集から伝言預かってますよ」
店に入ったら集の友達で店員の伊吹にそんなことを言われた。
「集のやつ、しばらく九州の方に行くらしいです。
なんか切羽詰った感じでしたね」
「なんだと……!」
それじゃああいつに……いや、もうあんなことはするべきではない。
これも神のご意志なのだろう。
「なので少ししか話せなかったんですが、ウェルキエル様に『今後ともよろしくお願いします』とのことです」
「……! そうか、わかった」
そうか、そう言われてはしょうがないな。
うん、これでやめにしようと思っていたが、よろしくと言われてはしょうがない。
帰ってきたらまた教育してやらんといけないな。
ウェルキエル様は