カジノ内では楽しく遊びましょう。
では、本編どぞっ。
「っ……! アリア、君は下がってて! 僕がこいつ達を倒すから!」
「あっ、はいっ! でもっ、攻撃呪文はダメですっ!」
アベルが【アウルベアー】からの攻撃を受け止めつつ、背後のアリアに離れるよう促すとアリアはアベルから離れ、注意してくる。
「えっ……っつ……!! 重っ……!」
「オマエ……ジャマ、ハナヨメモチカエル」
【アウルベア―】は自らの体重を載せるようにして、アベルの眼前まで力押しだけで鋭い爪を近付けていた。
力比べのようにアベルも【チェーンクロス】の柄を押し出し、顔を引き裂かれないよう少しずつではあるが、斜めに受け流そうと方向を変えていく。
「っ、ぐっ……ググッ……!! はあーーっっ!!」
何とか身体の大きな【アウルベアー】からの力押し攻撃を去なし、【アウルベアー】の体勢が崩れるとアベルは素早く【チェーンクロス】を握り直して魔物の足元目掛け振り下ろした。
【アウルベアー】は足を取られ、アベルに打たれた拍子に床に転がる。
「……はぁっ、はぁっ……。アリアっ、無事か!?」
「っ、はいっ! わ、私は無事ですっ」
「っ!! …………っ、ぅ、うん……、大丈夫そうで、よ、良かった……!」
アベルが背後にいるアリアを振り返り、彼女のバニー姿を直視すると声を上擦らせた。
バニースーツは【踊り子の服】よりも身体を覆う部分が多いのはわかってはいるが、衣装を纏った者の身体の線を強調することに関しては【踊り子の服】に引けを取らないのである。
アリアのその二房のたわわな果実も括れた腰も、程よく肉の付いた網タイツの太ももも、ももも、もものうち……なんつって。
なっ、なんっ……、何て恰好してるんだっ!!!!
――……今更である。
と、
そんなことを考えていると、アリアがアベルの後ろを指差し たわわが揺れる。
「っ、アベルさんっ! 後ろっ!!」
「えっ!?」
アベルが振り返った時にはもう一匹の【アウルベアー】がアベルに襲い掛かろうとしていた。
「っ!?」
アベルは瞬時に避けようとするが、背後にアリアがいる為留まり、先程と同じように【チェーンクロス】を構えた。
ところが、思ったよりも【アウルベアー】の攻撃が早く、“間に合わないっ!?”とアベルはダメージを受ける覚悟をする。
そんな時、何者かの影がアベルの前に飛び出した。
キィィィイイインッ!!
という金属音に近い音と共に【アウルベアー】の爪が何者かの剣によって火花を散らし弾かれたかと思うと、その影はすかさず跳躍し【アウルベアー】の爪と爪の間に剣を押し込み指を巻き込む様にして、上から盾で押さえつけると全体重を【アウルベアー】の背後へと巧みに掛ける。
そうして【アウルベアー】の腕を後ろに無理やり捻った。
グォォォオオ。と、【アウルベアー】は肩が外れたのか痛みに咆哮を上げる。
【アウルベアー】の腕にはピエールが器用にぶら下がっていた。
「主殿っ、アリア嬢っ!! ご無事ですかっ!?」
ピエールは【アウルベアー】の巨体から飛び降り、アベル達の元へと寄って来る。
【アウルベアー】は痛みに倒れ、床でジタバタもがいていた。
「ピエール!」「ピエールさんっ!」
アベルとアリアが同時にピエールの名を呼ぶ。
「遅くなり申し訳ない。レースが終わらなかったもので……。アリア嬢、お怪我は?」
ピエールがアリアの前までやって来ると、彼女を見上げて様子を窺う。
多少、網タイツが破けているようだが怪我はなさそうに見えた。
「私は大丈夫です。それより、ここでは攻撃呪文が使えません。どうか穏便に」
アリアが“私は邪魔になるので、もう少し下がってますね”と二人から距離を取り、1コインスロットマシンの影に隠れ様子を見る。
「ええ、わかっておりますとも! 主殿っ! 共闘願えますか!?」
「もちろんっ!」
……って何で攻撃呪文が駄目なんだ?
そんなことを考えるアベルを余所に、ピエールが武器を構え今にも起き上がろうとしている【アウルベアー】達と対峙すると、アベルも隣に並んだ。
ヘンリーはヘンリーでさっき逃げられた細身男と睨み合っている。
「あのデカブツ二匹はあの二人に任せて、お前はオレが相手だ。どうせお前も魔物なんだろ? ハッ! 早く正体を晒しちまえっ!!」
ヘンリーは腰に下げた【ブロンズナイフ】を取り出し、細身男の前にチラつかせて脅す。
相手の男は武器は持っておらず、ここだけ切り取って見たらヘンリーの方が悪役に見えてしまうが、周りの人間は一部始終を見ているので誤解することは無かった。
「っ……、くそっ、またしても、あ、アノ、う、ウ、裏切り、リリ、も、モ、モノがぁぁアアアア……!」
ヘンリーの言葉に男はチラッとピエールを見ると、急に頭を抱えヘッドスパンキングをし出す。
カジノ内のBGMはロックではないのだが……。
すると、辺りに異臭が漂い始めた。
腐った肉の臭いが辺りに立ち込めていく……。
「うっ、くっさっ!」
ヘンリーが顔を顰めて鼻を摘まむ。
そうして細身男を見ていると、男から紫色のガスのようなものが噴き出し、大男達同様その姿を変えていく。
「うえぇっ! くさった死体かよっ!!」
気付けば【くさった死体】が両手を挙げ、くねくねと身体を揺らしていた。
【くさった死体】とは腐敗の進んだ死体が動き出したゾンビ系の魔物である。
つまり元は人間で、死後悪霊に取りつかれた可哀想な奴なのだ。たまに生前の記憶を保持している者もいるらしい。
変身を解かない方がいい服着てたのに何で……とヘンリーは一瞬思ったが、【くさった死体】に言った所で分からないだろう。
【くさった死体】が被服を身に付けると、被服まで腐ってしまうのだろうか……。
「オ、オデ……。ヨメ……モチカエル……シゴト……」
【くさった死体】はさっきまで淀みなく喋っていたのに正体を現した途端、片言で話し出した。
急な劣化に誰しもが変身を解かなければ良かったのに……と思わずにいられない。
「ハッ!? 嫁だってっ!? まさか、アリアを嫁にしようとしてる奴ってーのはお前等なのかっ!?」
「ア、リ、ア……。ヨメコウホ……イッショ、イク……」
ヘンリーが【ブロンズナイフ】を逆手に持ち替え構えるが、【くさった死体】はアリアの方へとひたひたと歩き出す。
さっきまで早く走れたのに、今度は鈍足だ。
やっぱり、変身は解かない方が良かったろうに……。
「っ、アリアっ! 逃げろっ!」
ヘンリーはすぐさま追い掛け【くさった死体】を背後から斬り付けようとするが、刹那。
ベロレロレロレェエ~~~!!
【くさった死体】はヘンリーに振り返り、彼の顔を舐め回したのだった。
「ひょぇえええっっ……!!」
ひんやりぬるっとした冷たい舌の感触が顔を這い、酷い腐敗臭も相まってゾクゾクゾクっと、ヘンリーの身体が震え上がる。
その拍子にヘンリーは手にした【ブロンズナイフ】を床に落としてしまった。
(すまんっ、アリアっ、逃げてくれっ!)
ヘンリーは動けなくなりその場に留まるが【くさった死体】はヘンリーの動きを封じるとアリアの元へと向かう。
その様子をアベルはきちんと把握しており【アウルベアー】を早々に片付け走り出した。
ピエールはちょっと苦戦中である。
「ヨメ……オデ、ツレカエル……」
「ヒッ! イヤッ……! こ、来ないでっ、来ちゃダメです……!」
【くさった死体】がアリアに近づくと、彼女は驚き顔を引き
「アリアッ!」
アベルは急ぐが位置的に【くさった死体】の方がいくらか早く……。
「…………来ちゃダメ……、来たら…………」
たまには書きたい戦闘シーン。
勢いだけで決して上手くはないけど楽しいので良しですw
そう、上手く書こうとか全然思っていなかったりします。スイマセン。
こういうのは楽しいから書く、でいいのです。ノリですノリ。
ただ、長くなるのがどうなんだろう……?
ま、いっか!
バニーちゃんコスもいいよね。
ドラクエVにはバニースーツ無いんだけどね。
こうなったらもう何でも着せてやろうと思います。
あれもこれも楽しみですね~w
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評価いただけるとモチベ上がりますので、良かったら下さいっ。
感想など頂けたらめっちゃ嬉しいです。
読んでいただきありがとうございましたっ!