お風呂から上がったらお水を飲みましょう。
では、本編どぞ。
◇
アベルはまったり、スッキリした後、部屋へと戻った。
「はぁ~……(すっきり……。けど、まだ興奮が冷めないな……)」
部屋の扉を開けながらアベルは脇にマントとターバンを抱え、頭をガシガシとタオルで拭う。
すると、アリアが扉傍の引き出し近くに居て、引き出し棚の上にあった水差しを手に水を飲んでいた。
ヘンリーはまだ眠っていて、ピエールも奥のベッドの傍でアンドレと共に眠っている。
「あ、アベルさん、随分長かったんですね。わ、身体真っ赤……。アベルさんもお水飲みます?」
「あっ……あはは……、ちょ、ちょっと長くなっちゃったかも……」
――君の所為だよ……! 人の気も知らないで!!
アリアの視線を直視出来ず、アベルは目を逸らす。
「…………ぁ、また…………」
アベルの態度にアリアは瞳を伏せた。
「…………え?」
「あ、いえ……。お水、どうですか?」
「あ……貰おうかな……」
アベルが答えるとアリアは自分の使っていたコップに水を入れ、アベルに渡した。
「…………どうぞ」
「ありがとう」
アベルはアリアから渡された水をゴクゴクゴクと一気に飲み干す。
「ぷはっ」
長風呂で抜けた水分が戻って来ると、身体が喜んでいるのがわかった。
「ふふっ、喉乾いていたんですね。もう一杯飲まれますか?」
「うん」
アベルがアリアにコップを渡そうとすると、アリアの指先がアベルの手に触れてしまう。
するとアベルは驚いて、
「ぁっ」
コップから手を放してしまった。
コップは床に落ちて、ガシャンッ! と音を立てて割れてしまう。
アベルは“あちゃ~”と割れたコップを見下ろした。
「あっ……ご、ごめんなさい……(手、触られるの嫌だったのかな……)」
アリアの瞳が戸惑いに揺れる。
「あ、いや……今のは僕が悪い、ごめんね。僕が片付けるから君はあっちに行ってて」
アベルは動揺して手を放してしまった自分が悪いからと、頭を拭いていたタオルを首に掛け、アリアを部屋の奥へと向かわせる。
「…………っ、…………はい……」
アリアは何か言いたげな顔でアベルをちらっと見るが、相変わらずアベルは目を合わせてくれないので水差しを持ったまま奥へと行くと、割れた破片をしゃがんで拾うアベルを見守ることにした。
「…………はぁ……(何やってんだろ僕……)」
アベルの口からため息が零れ落ちる。
アリアの前で失敗ばっかり見せてるなぁ……。
かっこわる~……。
アベルはアリアが見守る中俯いて黙々と破片を拾った。
だが、破片を拾っていると時々鋭利な部分も出て来るもので……、
チクッ、とな。
「いっ!」
アベルは指先を切ってしまった。
「アベルさんっ!? 大丈夫ですか!?」
アリアが床に水差しを置いてすぐにやって来て、アベルの隣にしゃがみ込みアベルの手を取った。
アベルの指先から血が滴っている。
「え……?」
あっ、柔らかくていい匂い……。
アベルは距離が近くなったアリアの香りに鼻をついひくつかせる。
アリアからはふわりと甘い花のような香りがした。
恥ずかしいのでアリアの目は見れず、アベルの目線はつい下へ下へ。
丁度アリアのつやつやの太ももと、つるつるの膝頭が目に入ると、アベルの喉がこくりと動く。
「あっ、血が……、…………、ん……」
アリアはアベルの怪我に気が付くと、躊躇いなくその指先を口に含んだ。
そして、
ちゅぅぅ。
と、流れ出る血を吸い取っていく。
「っっ!!??」
アベルは驚き、自分の指先に視線を移すと目を剥いて固まってしまった。
「……ん……、ちゅ……、ふ……(まだ出てる……)」
アリアのふっくらした唇がアベルの節くれだった無骨な指先を包んでいた。
温かくて、柔らかでしっとりした口の中、唇を何度も
ちぅ、ちぅ……。
チク、チクッ……と、吸われる度痛みが刺すが、その痛みはただの痛みに感じられず……、
「…………っぁふン……!」
アベルは変な声を出してしまい、慌てて怪我をしていない方の手で口元を覆う。
何だこのむず痒い感じは……!!?
せっかく治まったのにっ!
未知の感触にアベルは自分の指を吸うアリアを見下ろす。
(この
興奮を覚えたアベルの息は荒くなっていった。
「……はぁ、はぁ……っ、……ア、リ……」
「…………ん。止まった……かな……」
ぷぁっ……と、アリアがアベルの指から唇を放すと、アリアの唾液の糸がアベルの指とアリアの唇を結んでいた。
唇から唾液が滴ると、アリアは零れてしまった唾液をそっと指先で拭う。
心なしか神秘的なアメジストが虚ろに見えて、不意にその瞳がアベルを見上げた。
「もう止まったみたいです」
にこっと、アリアは無邪気にはにかむのだが、それを見てしまったアベルは……。
「ぁぁあぁあああ~~!!!!」
頭を抱え床に蹲ってしまった。
何か想像したようだ。
「あっ、アベルさんっ!!?」
蹲った拍子にちくっと、おでこになんか刺さった気がしたが気にならない。
アリアの戸惑う声が聞こえたが、アベルは顔を上げられなかった。
……というか、しばらく蹲ったまま動けなかった。
◇
――……約十分後。
「…………ぁぁ……、もう……」
動けるようになったアベルはユラユラと立ち上がり、脇に抱えたターバンとマントをノロノロと身に着けていく。
額に小さな丸い破片が刺さっていたので、取り除く。血は出ていないようだが、痕がついていた(大仏のようである)。
「アベルさんお出掛けですか? 外真っ暗ですよ?」
「…………、ちょ、ちょっと僕……さ、散歩に……(頭を冷やしたい……)」
ハハッ……と、アベルは愛想笑いを浮かべ、扉を指差す。
指した指には包帯が巻かれていた(アベルが突っ伏している間アリアが巻いた。ちなみに、割れたコップも最終的にアリアが片付けた)。
アベルの顔は少し
「あっ……、わ、私もご一緒してもいいですか……?」
おずおずと、アリアがアベルの様子を窺い訊ねた。
「えっ!? あ、い、いいけど……。疲れてるんじゃ……?」
アリアからの思わぬ申し出に目を丸くしたアベルだったが、断れるわけもなく……。
「お風呂入ったら体力回復したみたいで……」
「じゃ、じゃあ……一緒に……行く?」
アベルは扉を開け、お先にどうぞとアリアに譲った。
「はいっ!」
アリアは嬉しそうに花が綻ぶような笑顔を見せ、マントを羽織り先を行く。
「…………可愛い……」
ぽそっと、アベルは呟いて後ろに続いた。
そして、アベルとアリアが部屋を後にすると……、
「……二人きりにはさせないぜ!」
それまで目を閉じていたヘンリーの目蓋がカッと開いて、彼は動き出す。
ヘンリーは二人を追ったのだった。
女の子が一緒に居ると、色々誘惑も多いよねぇ……。
女は邪魔だっていう人も居るけど、連れてって下さいっ。
可愛い女の子が大好きなんでつ!
指舐め……。
アリアさん鉄分補給できて良かったですねっw
まあ、実際はばい菌だらけなので不衛生な為おすすめはしません。
脱がさずどこまでいけるか……。フム……。
サラッと、ゆるっと書いていきたいと思いますw
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読んでいただきありがとうございましたっ!