まだ、ゲットしてないアイテムがあるのです!
では、本編どぞ。
ぎりぎりと歯軋りをするアベルの横で、ヘンリーが“はぁ”と溜息を一つ吐いて口を開いた。
「魔界に天空の剣に伝説の勇者か……。まったく途方もない話だぜ。だが、あの手紙を読んだからには天空の防具と勇者をさがすんだろうな。とりあえず天空の剣を持って行くんだろう?」
「ああ。勇者に出会ったら渡さないとね。ふくろに入れたいんだけど、ヘンリーちょっと手伝ってくれないか?」
「ん? ああ、いいぜ。重そうだったもんな」
「ああ、めちゃくちゃ重いんだ!」
アベルが地面に置いた【天空のつるぎ】に手を掛け持ち上げようとすると、ヘンリーも一緒に柄を握ってくれる。
「これが天空のつるぎか。古い物なのに刃がこんなに輝いて……、すごい力を感じるよ。でも天空の剣は伝説の勇者しか装備できないみたいだな……。実はひょっとしたらお前なら……って思ってたんだけど」
「……実は僕もひょっとしたらって ちょっと思ってたり……(したこともありました……)」
ヘンリーが【天空のつるぎ】を見下ろし呟くと、アベルも頷いた。
「……そうそう上手くはいかないもんだなっ、って、重っ!」
「ふんっ!」
アベルとヘンリーは共にどうにか【天空のつるぎ】を【ふくろ】に仕舞うのだった。
二人で一緒に持ち上げても剣は重く、掛け声を合わせると二人のお尻から“ぷぅっ”とガスが漏れる。
「「っ……」」
――出るよね?
――ああ、出る時あるよな。
アベルとヘンリーは「昨日変なもの食べたっけ?」と互いに見合って後ろ頭を掻いて笑い合う。
念の為お尻も確認したけど、セーフでした!
「はっはっは。僕達、臭い仲だね」
「……だから、変なこと言うなっての」
ベシッ、とヘンリーはアベルの頭にチョップを入れた。
「とりあえず探し物は見つかったし、村へ戻るとしようぜ」
「うん。そろそろ村に戻ってアリアが元気なら、村を出ようかと思うんだけど……」
「オレも探すぞ! なんでもいいからアベルの手伝いをさせてくれよ」
「ああ、ありがとう。じゃあ……」
これまでアベルは帰りに脱出呪文【リレミト】を使ったことは無かったのだが、今はアリアに一刻も早く会いたい。
その一心で、呪文を唱えた。
“リレミト!”
アベル達の身体が瞬時に浮き上がり、天井を呪文の力ですり抜け一気に入口へ。
◇
ドンッ!!
「きゃあっ!!?」
「えっ、あっ!! アリアっ!?」
【リレミト】を唱え洞窟の入口へと戻って来たアベル達だったが、戻った途端にアリアが洞窟に入ろうとしていたらしく、アベルにぶつかり尻餅を搗いていた。
「っ、だ、大丈夫かい?」
――あ、ぱんつっ!!
アリアが転んだ拍子にM字開脚に近い恰好でスカートが捲れてしまい、白いレースのヒモパンが見えてしまう。
アベルは即凝視したのだった。
「いたたた……。っ、はい、大丈夫です。……っ? わわわっ! 見ちゃダメっ!」
アリアは慌てて脚を閉じ、スカートを元に戻した。
“えっち!!”
自分をじっと見下ろすアベルをアリアは上目遣いに睨み付ける。
「っ、ごめんっ!(つい……)」
「っ、……こほんっ。アリアさんもう大丈夫なのかい?」
アベルがアリアの手を引き、彼女を立たせてやると、ヘンリーは顔を赤くして訊ねる。
ヘンリーの後ろにいたピエールは兜を手で覆って背けていた。
「あっ、はい! もうすっかり! ご迷惑をお掛けしましたっ」
アリアは明るく笑ってから頭を深々と下げた。
「それで、アリアはどうしてここに?」
「アベルさん達が洞窟に行ったと伺ったので、居ても立っても居られなくて……」
アベルに問われ、アリアは もじもじと両手を組み合わせてアベルを見つめる。
「あ……そうなんだ。もしかして、心配してくれた……とか?」
「はいっ、それはもちろん!」
「っ、あ、ありがとう……」
――へえ……アリア僕のこと心配してくれたんだ……。う、嬉しいなあ……。
アベルは照れ臭くなり後ろ頭を掻いた。
「探し物は見つかったよ。アリアさんの体調がいいなら村を出ようって話していたんだ」
ヘンリーがアリアの顔色を窺うようにじっと見つめ、頬をほんのりと赤く染める。
うん……、可愛いな。
朝は酷い顔色だったけど、今はすっかり健康的だ……いや、白過ぎる……。
けど、ほんのり赤みが差してて、…………イイ!
こんなに間近で顔を見たの初めてだな……、とヘンリーはついじっとアリアに見入ってしまった。
「あっ、そうだったんですね」
アリアは大きな瞳を ぱちぱちと瞬かせ、自分を見つめるヘンリーに返事する。
その様子を見ていたアベルはというと、「うーん……」と何やら腕組みをしていた。
「…………ねえ、アリア」
アベルは思案顔でぽつり。
「はい。なんですか?」
「せっかくだから、洞窟に入ってみるかい?」
「へ? 洞窟に……?」
アベルの突然の提案にアリアは首を傾げると、アベルは今出て来たばかりの洞窟を指差した。
「…………昔さ、僕とここに入ったことがあるんだよ」
「まあ……、そうだったんですね」
アリアは洞窟へと目を向ける。
「ああ、何か思い出せるかもしれないし、左側の入口から行く分にはそんなに深くない洞窟だから行ってみようよ。ヘンリーいいかな?」
「んー? ああ、オレは構わないよ。お前について行くって決めたしな」
ピエール行こうぜ! とヘンリーは踵を返しピエールと共に洞窟内へと入って行った。
気を遣ったのだろうか……。
アベルとアリアも後ろに続き、洞窟へと再び足を踏み入れる。
「ここ、僕が六歳の頃だったかな……、初めて一人で入った洞窟なんだ」
「そうなんですか? すごい……。こんなに広い所を六歳で……」
ヘンリーとピエールの後ろで、アベルがアリアに過去の話をすると、アリアは洞窟を見渡し感心していた。
「……アリア、君は僕の自宅の前で倒れていたんだよ」
「えっ? 自宅って……、あっ、そうだ。アベルさんのお家って……」
「……昨日君が倒れていた家、あったろう? あそこが僕の自宅だった」
「あそこが……?」
地下室のある あのお家がアベルさんの自宅だったのね……。
なら、私が捜していた人って……、もしかして……?
アリアは隣を歩くアベルの横顔を見上げる。
アベルの傍に居ると何故なのかはわからないが、落ち着く気がする。
そして彼と離れると、よくはわからないが胸がざわついた。
アリアはフィーロ神父の毒の治療が終わると、一目散に洞窟へと駆けて来ていたのだ。
――魔物を仲間に出来てしまう不思議な力の持ち主……アベルさん……。
ちょっとえっちだけど、不思議な人だなぁ……と、アリアはつい、アベルを見つめてしまう。
何となく、アベルから不思議な力を感じる気がしたのだった。
パンチラは当たり前になって来たな……。
アリアさんの特技:パンチラ、みたいな。
紐を取るのはNGだよね……、ね……(残念)。
R18要ります?
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読んでいただきありがとうございましたっ!