ドラゴンクエストⅤ -転生の花嫁-   作:はすみく

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いつもありがとうございます、はすみくです。

ドラキーを仲間にします。

では、本編どぞ。



第百八十二話 定員オーバー

 

「プシューッ! はあぁ……!」

 

 

 ブラウンにキャビンから蹴り出され、マッシュは胞子を撒き散らしながら怒っている。

 

 

「キノコ……? えぇ…………(あ、本当だ……)」

 

「えっ、マッシュさんキノコ栽培しているんですか!?」

 

 

 アベルが確認しようとキャビン(馬車の中)を覗くと、アリアも見たいのか隣にやって来て背伸びをし、中を覗いた。

 キャビンの前方、端に小さなキノコが生えている。

 

 

「あっ! 本当!」

 

「……馬車の中全部にキノコが生えると困るなぁ……じゃあ……マッ」

 

 

 ちらっとアベルがマッシュを見ると、マッシュはビクッと身体を震わせる。

 

 

(そのキノコ美味いんやで……。(あるじ)ぃ。いいサイズの原木があれば美味いキノコ育てたるで……)

 

 

 マッシュはじぃっとアベルを見つめるのだった(マッシュは喋ることが出来ない)。

 そんなマッシュの気持ちを知ってか知らずか、

 

 

「アベルさん待って下さい!」

 

 

 突然アリアがマッシュの前に立ちはだかった。

 

 

「ど、どうしたんだい?」

 

「……あのキノコ! 美味しそうです!」

 

 

 キャビンの中のキノコを指差しアリアは訴えた。

 

 

「え……、ええっ!!? お、美味しそうって……(食用なのか!?)」

 

 

 アベルは驚き声を上げる。

 

 

「マッシュさんに育てていただきましょう! ねっ、マッシュさん!」

 

「モハァ……(わかってんなぁ、別嬪さん……。美味しいキノコご馳走するでぇ……)」

 

 

 アリアがマッシュの頭を撫でると、マッシュは嬉しそうに左右にステップを踏むのだった。

 

 

「っ、アリアがそう……言うなら……いいけど……(大丈夫かな……)」

 

 

 アベルはアリアの云う通りに、とキャビンに乗って、【ばくだんベビー】のニトロを連れて来る。

 

 

「あ、マッシュさん、キノコはキャビンに直接栽培じゃなくて、原木に栽培出来ませんか?」

 

「……はあぁ……(任せえ、美味いヤツいっぱい作ったるでぇ)」

 

「あっ、出来るんですね! アベルさん、原木が欲しいのですが……」

 

 

 マッシュと交渉を終わらせ、アリアはキャビンから降りようとするアベルに声を掛けた。

 

 

「…………ニトロ、モンスターじいさんの所に行ってくれるかい?」

 

「バブバブ!」

 

 

 地面に降り立ちニトロに訊ねると、ニトロは送られてもいいらしく、快く頷いてくれる。

 そんなニトロをアベルは抱き上げ……、

 

 

「モンスターじいさん! ニトロを送ります。よろしくお願いします!」

 

 

 そう言うとニトロの身体は白く発光し、オラクルベリー方面へと向かって飛び立ったのだった。

 

 

 仲魔を送るとこんな感じなのか……。

 僕が呪文を使ったわけじゃないから、モンスターじいさんの力なんだろうけど……。

 あの人何者なんだろう……。

 

 

 アベルは不思議に思いつつ、ニトロを見送るとアリアに向き直る。

 

 

「原木か……わかった。じゃあ、森で探してみようか」

 

「ありがとうございますっ! マッシュさんいっぱい美味しいの作ってくれるそうですよっ」

 

 

 アベルが首を縦に下ろすと、アリアは手を合わせて嬉しそうに破顔する。

 その笑顔に“可愛いなぁ”、なんて思いながらアベルは、

 

 

(あっちの森の中に寄ってくか……)

 

 

 と考えていた。

 

 

「そっか……、楽しみだね。……って、アリア、君ひょっとしてモンスターの言ってることがわかるのかい? マッシュは人間の言葉は喋れないみたいだけど……」

 

「え? あ、何となくそう思っただけです。合っているかはわかりませんよ? ね? マッシュさん?」

 

「モハァ……(合っとるで……)」

 

 

 アリアが話し掛けるとマッシュは嬉しそうに目を細めてアリアを見つめる。

 マッシュの顔は不気味な顔ながらも、見方によっては愛嬌のある顔だ。

 

 

「はは……そっか」

 

 

 改めてアリアって不思議な人だな……。とアベルは感じたのだった。

 

 

 そんなわけで……、

 

 

「ボクはドラきち。よろしくお願いします!」

 

 

 【ドラキー】の【ドラきち】が仲間入りした。

 

 

「よろしくね、ドラきち」

 

「はい、主さま!」

 

 

 アベルがドラきちの頭を撫でると、ドラきちは嬉しそうに頬を染める。

 

 

「オレはヘンリー、宜しくな!」

 

「ピエールだ。よろしく頼む」

 

「キュー!」

 

 

 ヘンリーとピエールとも挨拶を交わす。

 最後に、

 

 

「ドラきちさん、よろしくお願いしますね」

 

「キュー……! 綺麗なおねえちゃん、よろしくねっ」

 

 

 アリアが挨拶すると彼女の方へと飛んでいき、ドラきちは身体を彼女の腕に摺り寄せた。

 アリアは嫌がることなく、ドラきちを見てはにかんでいる。

 

 アベルはドラきちがアリアに粗相しないか心配だったが、スラりんの時のような失礼なことはしなそうだと判断し、アリアをその場に残すとヘンリーとピエールと共にゴールドの残りを拾いに行ってしまった。

 

 すると、途端アリアの瞳が据わる。

 

 

「…………あら、フフ。あなたカワイイのね……、可愛がってあげるわ」

 

 

 アリアの声のトーンが下がり、ドラきちは冷ややかな瞳に見下ろされてしまった。

 

 

「キュッ!?」

 

 

 どっきん!!

 

 

 ……アリアの妖しい瞳にドラきちの身体の奥が疼く。

 

 

(な、何、この瞳……!? ぞくぞくするぅ!!? ……ちょっと怖い気もするけど……)

 

 

 アリアから目を離せなくなったドラきちが宙に浮いたまま固まるが、そのドラきちの頭にアリアの手がそっと触れた。

 

 

「……強くおなりなさい。もう私に焼かれないように、強く。ね……」

 

 

 アリアの瞳は眉尻を下げながらも僅かに赤く光っていた。

 

 

「キュ……?」

 

 

 ドラきちはアリアを見上げる。

 

 

 と、

 

 

「アリア! ゴールド拾い終わったよ。行こう!」

 

 

 ゴールドを拾い終えたのか、アベルが馬車の前方から呼び掛けるので、

 

 

「っ!! はっ!!? っ、あっ、はーい!!」

 

 

 アリアは我に返り大きく返事をした。

 

 

「…………っ(また私……!)、ドラきちさん、私にあまり近付かない方がいいですよ」

 

「キュ……?」

 

 

 アリアが不安気な顔で手を組み首を左右に振るので、ドラきちはぽかんと彼女を見上げる。

 

 

「……私、呪われているんです。だから……」

 

「…………ボク、おねえちゃんのこと気に入っちゃった。ボク、強くなるから、大丈夫だよ」

 

「ドラきちさん……」

 

「……おねえちゃん名前は?」

 

「アリア……」

 

「アリアちゃん、仲良くしてね」

 

 

 ドラきちが嬉しそうに微笑むので、アリアは「はい、こちらこそ」と微笑み返したのだった。

 




パーティー>アベル・アリア・ヘンリー・ピエール
馬車の中>スラりん・マッシュ・ブラウン・ドラきち(in)
out:ニトロ(モンスターじいさん送り)

ドラきちは多分ドM。
ブラックアリアさんが垣間見えました。
アリアとドラキーの間に何があったかは……当分判明しません……(多分最後の方……長っ)。

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評価いただけるとモチベ上がりますので、良かったら下さいっ。
感想など頂けたらめっちゃ嬉しいです。

読んでいただきありがとうございましたっ!
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