地酒を飲みましょう!
……と、以下補足です。
※お酒は二十歳から※
日本では20歳未満の飲酒が法律で禁止されています。
20歳未満の方は心身共に成長段階にあり、飲酒によって脳細胞や臓器の機能が抑制されるなど体に悪い影響があるためです。だから20歳未満は飲んじゃダメ。
※注意!!
このお話の世界では十六歳で成人ということになっております。それゆえお酒もOKなのですが、現実ではいけませんヨ!
そこんとこよしなに。
では、本編どぞ。
◇
――さて、教会を出たアベル達だったが、神父に云われた“酒場”にまだ行っていなかったなと思い立ち、酒場へと行くことにした。
酒場に着くなり、
「あら、ステキなお兄さん! 何か飲む?」
年季の入ったバニーガールがカウンタ―奥から声を掛けて来る。
「あっ、えと、はい」
「じゃあ、そんな所に突っ立ってないで、座って座って。お連れ様もどうぞ!」
アベルが後ろ頭を掻き掻き首を縦に下ろすと、バニーさん(バニー
懐かしいなぁ。
お姉さん少し歳は取ったけど、綺麗なままだ……。
……十年前、ここで瓶を割ってアリアにドン引きされたっけ。
アベルはカウンター席に着くと、ほうれい線と目尻の皺が気になり出したバニーさんのことにはあまり触れず、目の前にあった瓶をじっと眺めてから、右隣に座るアリアを見つめる。
――アリアのバニーガール姿、いつかまた見たいな……。
なんてね! とアベルはアリアと目が合うと見透かされた気がして“はは……冗談だよ……”と愛想笑いを浮かべたのだった。
アリアはアベルの表情の変化に不思議顔で瞳を瞬かせ、柔和に微笑んでいる。
「うっ……このバニーさんはえらく、その……トシとってないか?」
アリアの隣でヘンリーが小さく呟いた。
ザクッ、ザクッ、ザクッ!
氷を砕いている音でバニーさんには聞こえなかったようで、一安心。
聞かれていたら、今頃バニーさんの持つアイスピックが飛び、ヘンリーの額は割れていたかもしれない。
「はは、彼女は昔と何も変わらないよ?」
「えっ? 昔も同じ恰好だったって? …………そ、そうか、十年前もか」
もういい歳に見えるんだけどなぁ……、小ジワとか……。
アリアみたいに若い子がバニーをやった方がいいんじゃ……。
ヘンリーもアリアに視線を移し、
――アリアのバニーガール姿、また見たいな……。
と思ったのだった。
アリアはアベルとヘンリーにそれぞれ視線を向けられ、首を傾げていた。
男って奴は! である。
「はい、どうぞ。ゆっくりして行ってね」
準備が出来たのか、それぞれの席に酒が配られる。
氷の入ったグラスの中に琥珀色の液体が注がれていた。
「あの、このお酒って強いですか?」
「え? まあロックだからそれなりに……? この町で作られたものなのよ」
バニーさんからグラスを受け取り、アリアはグラスに入った酒を見下ろした。
「私、すぐ酔ってしまうので、薄めて頂けますか?」
「わかったわ、ちょっと待ってね」
アリアがグラスを返し、バニーさんは“水で割ってあげるわね”と水割りを作ってくれる。
「アリアってお酒弱いのかい?」
「あ、はい。あまり飲んだことは無いんですけど、以前お酒を飲んだ時にピエールさんにご迷惑をお掛けしてしまったので……」
アベルがちびっとグラスを傾けると、芳醇な香りが鼻に抜けていく。
そして、咽喉に焼けつくような感覚。
これはゆっくり飲まないと酔いそうだなと、アベルも水割りにしてもらおうと思うのだった。
「いえいえ、迷惑などと思ったことなどっ!! 可愛いものですよ……はっはっは!! わっはっはっはっ!!」
アベルの左隣でピエールは既に酒を飲んでいたらしく、愉快そうに笑っていた。
ピエールのグラスにはストロー(ガラス製)が刺さっている。兜姿のまま、ちゅーっと一気に飲んだらしい。
「ピ、ピエール、大丈夫かい!?」
「らいじょぶらいじょぶ!! ふぁっふぁっふぁっ!!」
アベルが心配するが、ピエールは楽し気だ。
「ふふっ、ピエールさん笑い上戸なんですね。知らなかった……あ、おいしい」
「でしょう? 近くに葡萄畑があってね、地場産なのよ」
「そうなんですね! いい香り……」
ピエールの様子をちらっと見てからアリアが水割りを口にすると、にっこりと微笑む。
バニーさんは「うちに来たらそれを飲んでもらわなきゃ!」と頬杖をついて美味しそうに飲むアリアを見ていた。
「僕も水割りにしてもらえますか?」
「あ、オレも!」
まだまだ、飲酒初心者のアベルとヘンリーも水割りにしてもらう。
……と、水割りにした途端――。
「ふぁ……うまぁ……」
「……これ、ハマるわ……」
「おいしいですね~……」
アベル、ヘンリー、アリアは頬をほんのりと色付かせ、ほろ酔い気分でここに来た理由などすっかり忘れて楽しいひと時を過ごしていた。
ピエールに至っては席から下りて、アンドレに掴まったまま寝てしまう始末である。
「ふふっ、気に入ってもらえたようで良かったわ」
バニーさんはアベル達の幸せそうな顔に、頬を緩めて様子を見ていた。
ふと、
「……あ、そうだ……。ねえ、アベルさん」
アリアは隣のアベルの肩を叩く。
「ん~~??? アリア……可愛いね……(ほろ酔いの君もイイ……!!)」
「ふぇっ!? っ、わ、私達、ここに飲みに来たんでしたっけ……???」
アベルが酔ったノリで告げると、ほんのり桃色のアリアの頬が瞬時に真っ赤に染まった。
「え~~……、ん? ………………あっ! そうだ! お姉さん!」
アリアの言葉に耳を傾け、アベルはハッと思い出す。
隣で「うぅ……か、可愛いなんて、そんな……」両手で顔を覆って俯くアリアの様子に酔いも一気に醒めた。
「あら、なあに?」
「僕達お酒を飲みに来たんじゃないんです!(飲んじゃったけど!)」
ていうか、アリアそんなに恥ずかしかった!?
そんな態度取られると、僕も恥ずかしくなって来るんだけど!?
アベルは耳まで真っ赤なアリアをチラ見しつつ、バニーさんの返答を待つ。
「じゃあどんなご用かしら?」
カウンターテーブルに頬杖をついて、バニーさんはアベルを窺った。
「伝説の武器を探している人がいて、この町に伝説に詳しい人が居るって聞いたんですけど……」
「ふ~ん伝説の勇者の話……。ちょっと待ってね」
アベルの言葉を聞くなり、バニーさんは にやっと不敵に口角を上げると、立ち上がってカウンターテーブル横にあった扉を開いた。
「勇者の話ならお父さんが詳しいと思うわ。奥にいるから聞いてみたら?」
「え……あ……」
バニーさんが扉を開いて戻って来ると、奥に入っていいと許可してくれる。
「じゃあ……、失礼して……」
「あっ、アベルさん、私も行きます」
「あ、う、うん……」
アベルが立ち上がるとアリアも続くのだが、足元が少し覚束ないのでアベルはアリアの手を取り繋いだ。
「ぁ……っ……」
アリアは繋がれた手を引っ込めようとするが、アベルは放さない。
「……が、我慢して、足元フラフラしてるから……」
「ぁ、はい……」
酒の所為だけじゃなく頬が熱い気がしたが、アベルはアリアを連れてカウンター奥へと入って行った。
「オレもオレも~!」
ヘンリーもすっかり出来上がり、ふわふわしたいい気持ちで二人の後を追ったのだった。
ここで問題です。アベル達が飲んだお酒は次の内、どれでしょう?
1.ワイン 2.ウイスキー 3.ブランデー
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正解は、3.ブランデーです。
葡萄から作る醸造蒸留酒(までは言及してないが、葡萄、琥珀色がヒントでした!)ってことで、ブランデーを地場産にしてみました。宿屋にも葡萄がなっているのでいいかなと。
アルコール度数が40~50度程度あるのでかなり強いお酒ですね。
とてもいい香りがします。
ブランデーは強すぎて飲みませんが、バレンタインに食べるブランデー入りチョコウマー!
って、後書きになってない……。
いやー、スミマセン。
これR15小説だから、ひょっとしたら10代の方も読んでるかもなので補足を前書きに入れました。
現代日本では、お酒は二十歳になってから!
ここで書いているのはあくまで異世界で物語の中ですからね!
現実じゃあないですからねっ。悪しからず。
配慮が足らず申し訳ありませんでしたっ(>人<)
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評価いただけるとモチベ上がりますので、良かったら下さいっ。
感想など頂けたらめっちゃ嬉しいです。
読んでいただきありがとうございましたっ!